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公開日:2020.7.22  更新日:2020.9.11

追突事故の被害を弁護士に相談する3つのメリット

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事

追突事故のような交通事故は、被害者側に過失がないため、被害者本人が加害者の保険会社と交渉することになるケースが多いといわれています。

この記事では、追突事故を弁護士に相談するメリットや依頼の判断基準などをご紹介します。追突事故の事故対応で不安な点がある場合には、参考にしてみてください。

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追突事故の慰謝料請求が難しい理由

交差点での信号待ちや渋滞による減速中に後ろから衝突。これが追突事故の典型例ですが、前方車両に後方車両が追突した事故の大半は『追突された側0:追突した側10』の過失割合になります。

このように被害者側の過失割合がゼロの事故だと、被害者は保険会社の示談代行サービスを利用できません。保険金を負担する必要のない被害者の保険会社は事故とは無関係なので、被害者を代理する行為(非弁行為)は禁じられているからです。

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

引用:弁護士法第七十二条

被害者本人が加害者の保険会社と示談交渉をしなければいけない。これが追突事故の慰謝料請求が難しいといわれる理由です。保険会社は自社の利益のために支出(保険金)を抑えようとする傾向が強いので、知識のない被害者が不利な条件で示談を承諾してしまうケースが珍しくありません…。

追突事故の手続きを弁護士に依頼するメリット

追突事故の手続きを弁護士に依頼する3つのメリット

追突事故で確実に適正な慰謝料を請求したいのであれば、弁護士への依頼が有効です。ここでは交通事故被害で弁護士を雇うメリットを3つご紹介します。

慰謝料が増額できる可能性が高い

交通事故の慰謝料の算出方法には『自賠責基準』『任意保険基準』『弁護士基準』の3種類の基準があります。

慰謝料を決める3つの基準

自賠責基準

交通事故により負傷した被害者に対して、法令で決められた最低限の補償を行うことを目的とした基準

任意保険基準

自動車保険会社が独自に設けている基準。自賠責基準よりも多くの保障が受けられる

弁護士基準
(裁判所基準
)

裁判所の判例などを参考にした基準。自賠責基準や任意保険基準よりも高額な慰謝料が設定されることが多い

通常は、自賠責基準か任意保険基準で慰謝料が計算されるケースが大半です。しかし、弁護士に依頼をすれば慰謝料が最も高額になる弁護士基準で交渉を進めてくれるため、保険会社が提示する金額よりも、慰謝料を増額できる可能性が高いでしょう。

<任意保険基準と弁護士基準の慰謝料比較>

被害状況

任意保険基準

弁護士基準

入通院慰謝料

1ヶ月間の通院

12万6,000円

28(19)万円

3ヶ月間の通院

37万8,000円

73(53)万円

6ヶ月間の通院

64万2,000円

116(89)万円

後遺障害慰謝料

第12等級の傷害

110万円

280万円

第14等級の傷害

40万円

110万円

※弁護士基準の( )はむちうち等の他覚症状がない負傷の場合

示談交渉など事故の手続きを一任できる

弁護士を雇えば、保険会社とのやり取りを一任できます。平日の日中に時間を割いて保険会社の電話対応をしなくてよいですし、仕事・学業を休んで保険会社と示談交渉の日程を設ける必要もありません。

また、示談の手続きや治療の受け方について不明点があれば、その都度、弁護士からのアドバイスを受けられます。事故で生活リズムが乱れている中、不慣れな手続きに時間を割かずに済むので、肉体的にも精神的にも事故被害の負担を大きく軽減できるでしょう。

後遺障害の認定処理も代行してくれる

後遺障害とは、交通事故が原因で治療終了時に後遺症が残った状態をいいます。損害保険料率算出機構に申請をして後遺障害が認定されれば、後遺症に対する損害賠償を請求しやすくなります。

通常だと、後遺障害申請は担当医から受け取った診断書を保険会社(加害者側)に提出して手続きを任せるのが一般的です。ただし、保険会社では事務的に手続きを進められるので、診断書や書類に不備があったとしても、必ず指摘してくれるとは限りません。

そのような場合でも、弁護士に後遺障害申請を任せれば、適切な後遺障害が認定されるよう配慮して手続きに取り組んでもらえます。保険会社の申請では失敗でも、弁護士の申請で認定されたというケースは多々あるので、後遺障害が認定される確率を少しでも高めたいのであれば、弁護士への依頼を検討しましょう。

追突事故の弁護士費用の相場

弁護士費用は、依頼先によって料金形態や金額が異なります。あくまで目安ですが、以下の費用が追突事故被害の手続きを依頼する大体の相場であるといわれています。

【料金形態】

着手金

報酬金(慰謝料)

着手金あり

10~20万円

報酬金の10~20%

着手金なし

無料

報酬額の20~30%

なお、示談交渉が成立せずに裁判まで発展した際には、また弁護士費用の相場が大きく変わってきます。交通事故の弁護士費用に関する詳細について気になる方は、以下の記事を併せてご覧ください。

弁護士に依頼を検討した方がよい状況

弁護士への相談を検討した方が良い3つの状況

弁護士に依頼するべきかの判断基準は、『弁護士への依頼で増額できる保険金>弁護士費用』になるかどうかです。

依頼前の法律相談を利用すれば、事前に弁護士からのアドバイスを得られますが、以下のいずれかに該当する場合は特に積極的に弁護士への依頼をおすすめします。

後遺障害が認定される可能性がある

後遺障害が認定されると、入通院に対する慰謝料だけでなく、後遺障害慰謝料の請求が認められます。そのため、弁護士基準での増額分が大きくなるので、弁護士費用を差し引いても収支がプラスになる可能性が非常に高いです。

また、後遺障害はなくても治療期間が半年近く長引いている状況なら、弁護士に依頼した方が得になる可能性があります。そのため、治療期間が長引いている、または後遺障害が認定される可能性がある場合には、一度弁護士に相談して見積もりをだしてもらうとよいでしょう。

示談交渉が難航している

明らかに保険金の額が相場よりも少なく、それを指摘しても納得できる返答がもらえない。こんな状態で示談交渉が難航している場合は、弁護士への依頼を検討した方がよいかもしれません。

弁護士であれば、過去の判例(裁判結果)や法的根拠を提示して交渉に臨めるので、個人では拒否された要求があっさり認められるケースもあります。保険会社がこちらが折れるのを待っている状態だと、それ以上の個人での交渉は難しいので、どうしても無理だと感じるようなら弁護士に示談交渉を任せた方がよいでしょう。

弁護士費用特約に加入している

弁護士費用特約に加入していると、弁護士費用が補償される

弁護士費用特約とは、弁護士費用を立て替えてもらえる保険サービスです。弁護士費用特約がある場合は、弁護士を雇う唯一のデメリットである弁護士費用の心配がなくなるので、この特約が適用される状況なら悩まず弁護士への依頼を検討しましょう。

なお、ご自身の保険だけでなく、同居している家族の保険の弁護士費用特約も利用できます。弁護士費用特約は加入率が高い保険サービスなので、契約した記憶がなくても一度保険会社に問い合わせをしてみましょう。

弁護士に依頼するタイミング

交通事故で弁護士を雇うベストタイミングは交通事故発生直後。依頼が早ければ早いほど、手続きを誤るリスクも保険会社の対応をする手間も少なくなるので、依頼することをすでに決めているのであれば、可能な限り早めに相談するとよいでしょう。

基本的には、弁護士への依頼は事故発生から示談までの間ならいつでも大丈夫です。ただし、示談成立後にやはり納得いかないからと弁護士に依頼しても、示談内容を変更することはできないのでご注意ください。

タイミング別の交通弁護士に依頼するメリット

まとめ

追突事故で弁護士に依頼するメリットは以下の3点です。

  • 慰謝料が増額できる可能性が高い
  • 示談交渉など事故の手続きを一任できる
  • 後遺障害が認定されやすくなる

弁護士を雇って増額が見込める保険金が弁護士費用を上回るかどうか。これが弁護士を雇うときの判断基準になります。とはいえ、交通事故の知識を持ち合わせていないと、ご自身だけで判断するのは難しいでしょう。

依頼をするしないにかかわらず、依頼前の法律相談だけは一度しておくことをおすすめします。最近では無料相談を受け付けている事務所も増えてきているので、検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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