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タクシー事故で死亡|損害賠償請求のポイントと弁護士に相談すべき理由

アシロ 社内弁護士
監修記事
タクシー死亡事故
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歩行中や車の運転中にタクシーと事故に遭った、もしくはタクシー乗車中に事故に遭ったことにより、大切なご家族が亡くなってしまったというケースがあるかもしれません。

突然のことで、交通事故のことなどを考えたくないかもしれませんが、亡くなってしまったご家族に代わり、ご遺族が損害賠償について交渉しなければなりません。

適切な損害賠償額を望まれると思いますが、タクシー会社は通常「タクシー共済」という保険に加入しており、後ほど解説している通り示談交渉は難航する傾向にあります。

そういった事態を防ぎ、適切な損害賠償額を請求するには、適切な知識をあなたが持ち、交通事故に注力する弁護士に依頼するのが一番の手です

そこでこの記事では、タクシーの事故によってご家族が亡くなってしまった方に向けて、損害賠償請求のポイントや請求できる損害賠償額など、必要な知識を紹介します。この記事を参考に、納得したうえで弁護士に依頼して頂ければと思います。

【関連記事】飛び出し事故で家族が亡くなった場合|過失割合や賠償金を解説

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タクシーの死亡事故の解決までの流れ

損害賠償について理解する前に、まずは事故から解決までの流れを整理しておきましょう。

大切なご家族が亡くなってしまって焦燥されている時期かもしれませんが、落ち着いて全体像を把握しておくことは大切です。

警察・検察への捜査の協力

事故後には、対応している警察署から連絡が入ることが一般的です。まれに運ばれている病院から連絡がくるケースもあります。

通常は警察署に出向き、安置室でご家族と対面します。ご家族本人であることの確認のほか、事故前の行動や家族関係などについて調書をとられます

葬儀など

司法解剖や警察署での検案が終わると、葬儀社によって処置され自宅に搬送されます。その後は葬儀のために、親族などの関係者に葬儀の日時や場所を伝えてください。

葬儀時には加害者本人が参列することもありますが、ご遺族の被害者感情を考慮して、タクシー会社の代表者が代わって出席することもあります。

なお、次に紹介する示談は、葬儀や四十九日の法要が終わってから開始するのが通常です。

示談

葬儀や四十九日の法要が終わった後、タクシー会社との間で、交通事故で発生した損害賠償額はいくらなのか、支払い方法はどうするのかなどの話し合いを行うことになるでしょう。このような被害者側と加害者側との話し合いを、示談といいます

示談の連絡はタクシー会社側からあることが通常ですので、ひとまず連絡を待ちましょう。雇っているタクシー会社の交通事故担当者や加入している「タクシー共済」の担当者と話しをすることが一般的です。

示談では、加害者側から損害賠償額が提示されることが通常で、被害者側がそれを納得すれば示談書に署名・捺印をします。その後賠償金が支払われて示談は終了です。

示談において損賠償金額は被害者も加害者も双方が納得していればどのような金額であっても問題はありません。

ここで注意すべきなのは、仮にタクシー会社側が提示する損害賠償額は不当に低いものであっても、被害者側が同意してしまえば、それで示談は終了してしまう、ということです。

後から示談内容を争おうとしても、非常に困難になります。

したがって、もし損害賠償額が提示されたら、妥当であるかどうか一度弁護士に相談することをおすすめします。

示談に応じない場合には訴訟

損害賠償額に納得できず、双方の話し合いで解決しない場合には訴訟手続きに移ります。

訴訟では、判決のかたちで、裁判所に、事故の状況、被害者の年齢・年収などを考慮して損害額を決めてもらうことができます。

判決後は、タクシー会社側から判決に基づく損害賠償額が支払われれば、事故後の対応は終了です。

訴訟する場合には弁護士に依頼を

訴訟する場合には、弁護士に依頼をすることをおすすめします。なぜなら、訴訟手続きや適切な損害賠償額を請求するのは、あなた個人では難しいケースが通常だからです。

交通事故における訴訟は「損害賠償請求訴訟」と呼ばれ、被害者遺族であるあなたが訴訟提起の手続きをしなければなりません。

また、タクシー会社側にどれだけの賠償金を請求するのかについても、あなたで計算する必要があります。

弁護士に依頼すれば、これらをあなたに代わって行なってもらえます。費用は発生しますが、あなたが加入している保険の弁護士特約を利用できれば費用を削減できますし、訴訟の場合は弁護士費用の一部を加害者側に支払ってもらえるケースもあります。

訴訟する場合には弁護士に依頼することを強くおすすめします。

タクシー死亡事故の損害賠償請求のポイント

示談の主な内容である損害賠償請求について、重要なポイントを確認しておきましょう。

①交通事故の損害賠償の請求先(責任者)を明確にする

一概にタクシーによる死亡事故といっても、事故の様態によって損害賠償の請求先は異なります。

例えば、被害者が歩行者もしくは車を運転中であり、加害者がタクシーという事故の場合、損害賠償は、タクシー運転手本人とタクシー会社を相手に請求することができるでしょう。

また、被害者がタクシー乗車中の場合で、タクシーと他の車両との事故により被害に合った場合には、タクシー運転手及びタクシー会社に加え、事故のタクシーの相手方にも損害賠償を請求できる場合があります。この場合は、被害者に対する、タクシー運転手及びタクシー会社と事故の相手方による共同不法行為が成立し、全損害を両者に請求できます。

なお、この記事ではタクシー会社を損害賠償請求の相手方とするケースについて記載しています。

タクシー共済との示談は難航するケースも

タクシー会社は一般的に「タクシー共済」という独自の共済組合に加入しています。

そして、一部のタクシー共済は、タクシー運転手を守るべく、過失を徹底的に争ったり、適切な賠償金額を提示しなかったりするケースもあり、示談が難航することもあるようです。

そのため、「これ以上示談を引き延ばすのも精神的に疲れてしまうな…」と感じて、本来受け取れるよりも少ない金額で示談が成立するといった場合も少なくありません。

そういった事態を避けるには、直ちに弁護士に相談することをおすすめします。交通事故に注力する弁護士は交渉能力に長けていますし、適切な賠償金額を請求することも可能だからです。

②損害賠償請求ができるのは被害者の相続人

損害賠償請求ができるのは、被害者の相続人に限られます

相続人とは亡くなった方の遺産を相続できる権利を持っている人をいいます。

例えば、被害者に配偶者と子供がいる場合には、配偶者と子供が相続人になります。すでに子供が亡くなっており、孫がいる場合には孫が相続人となります。

子供がおらず、親が存命の場合には配偶者と親が相続人です。

子供も親もいない場合には、配偶者に加え兄弟姉妹が相続人です。

③加害者が提示する損害賠償金は適正金額より低い可能性がある

前述したとおり、タクシー会社側が提示する損害賠償金は適正な金額よりも低い可能性があります。「タクシー共済」は、当然ですが支払う賠償額はできるだけ抑えたいと考えているからです。

示談の際に一番避けなければならないのは、タクシー会社側からの賠償金額提示に、何も考えずそのまま応じて、示談を成立させてしまうことです。一度示談が成立すると、のちのち適切な賠償額がもっと高いことが分かったとしても、追加で請求することは非常に困難です。

タクシー会社側から示談の提示があった場合には、弁護士に一度相談し、適切なものであるかを確認しておくことが賢明です。

タクシーの事故で死亡した場合に請求できる損害賠償

事故の被害者になってしまった場合、一般的に「慰謝料を請求する」という文言をよく耳にするかと思いますが、これは正しい表現ではありません。

交通事故の加害者は被害者に対して発生した全ての損害について賠償する義務があるところ、慰謝料はその損害の1つでしかないからです

交通事故で被害者が亡くなってしまったケースにおいて、損害賠償として加害者に請求しうるものに次の3つが挙げられます。

  • 葬儀費用
  • 死亡逸失利益
  • 死亡慰謝料

ここでは、それぞれの内容について簡単に確認してみましょう。

葬儀費用

葬儀費用は損害賠償として加害者に請求可能です。示談において提示される金額は60万円~120万円程度かと思われますが、裁判においては原則150万円程度まで認められています。

ただし、実際に支出した額が150万円未満の場合にはその金額分しか請求できません。

なお、被害者の方が社会的地位の高い人であり、葬儀費用が高額になったようなケースでは、その必要性が認められた場合に限り150万円以上の請求が認められる可能性もあります。

死亡逸失利益

死亡逸失利益とは、生存していれば将来にわたり得られたであろう利益のことです。死亡逸失利益の計算方法は次の通りです。

基礎収入×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数

 

基礎収入は、被害者が労働者か子供か、主婦であるかによってことなり、次の表の通りです。

被害者

基礎収入

労働者

事故前年の年収額

子供・学生

賃金センサスの男女別全年齢平均賃金

主婦

女性労働者の全年齢平均賃金

 

生活控除率とは、被害者が死亡したことで支出する必要が亡くなった生活費を控除するために用いられるものです。被害者の立場によって異なり、次のような数字が基準となっています。

被害者

基礎収入

一家の支柱

40%

男性(独身、幼児を含む)

50%

女性(主婦、独身、幼児を含む)

30%

 

労働能力喪失期間におけるライプニッツ係数とは、中間利息を控除するために用いられるものです。将来にわたる金銭を現在に一括でもらうために、現在価値に引き直して計算する必要があるためです。

中間利息は年5%(2020年4月以降の事故は3%)です。

死亡慰謝料

死亡慰謝料とは、交通事故によって亡くなったことによって発生した精神的な苦痛についての損害のことをいいます。死亡慰謝料には、亡くなった本人の精神的苦痛のほか、被害者遺族固有の精神的苦痛も含んでいます。

死亡慰謝料は次の表の通りで、被害者の立場によって変わります。また、表にある通り、タクシー共済の提示額と裁判で認められる額には乖離がありますので注意してください。

被害者の立場

タクシー共済の提示額(推定)

裁判で認められる額

一家の支柱

1,500~2,000万円程度

約2,800万円

配偶者・母親

1,300~1,600万円程度

約2,500万円

上記以外

1,100~1600万円程度

約2,000~2,500万円程度

タクシー事故によりご家族が死亡した場合は弁護士に相談しよう

繰り返しとなりますが、タクシー事故によってご家族が亡くなってしまった場合には、弁護士に相談すべきです。ここではその理由を解説します。

弁護士基準による損害賠償の増額が見込める

弁護士に依頼すべき理由は、損害賠償の増額が見込めるからです

繰り返しとなりますが、加害者のタクシー会社が加入している「タクシー共済」は独自の算定基準によって損害賠償額を提示します。そしてその金額は適切なものより低いケースもあるのです。

一方、弁護士は「弁護士基準」といって、裁判をした場合に認められる損害賠償額を用いて示談交渉を行ってくれます。弁護士基準はタクシー共済独自の基準よりも高額になることが通常ですので、弁護士に依頼することで、損害賠償の増額が見込めるのです。

訴訟の判断や対応をすべて任せられる

弁護士に依頼した場合には、示談も訴訟も対応を一任できます

事故でご家族を亡くされた遺族としては葬儀などの対応だけで精神的に負担が大きいことと思います。そのような中で加害者側との交渉や訴訟するかどうかといった判断を適切に実行することは困難なケースが多いのではないでしょうか。

弁護士に依頼することで、あなたに代わって示談交渉を行ってもらえますので、精神的にも時間的にも随分と楽になるはずです。

【関連記事】弁護士に無料法律相談できるおすすめ相談窓口|24時間・電話相談OK

また、示談交渉が難航した場合には訴訟するべきかどうかの判断もしてもらえますし、訴訟になった場合にも対応を一任できます。

弁護士費用の目安

弁護士に依頼する場合には、着手金・成功報酬金の3つの項目を支払うことが通常です。費用の目安は次の表の通りですが、実際の料金形態や費用額は事務所によって異なります。実際に問い合わせて確認してください。

相手の支払い金額

着手金

報酬金

300万円以下

請求額の8%

回収額の16%

300~3,000万円

請求額の5%

18万円+回収額の10%

3,000~3億円

請求額の3%

138万円+回収額の6%

3億円を超える場合

請求額2%

738万円+回収額の4%

 

なお、弁護士費用はあなたが加入している保険に弁護士特約が付加されていれば、それから支払われるケースもありますので確認しておきましょう。

また、裁判となった場合には、損害賠償額の10%程度が弁護士費用として請求できます。仮に(弁護士費用を除く)損害額が3,000万円の場合、弁護士費用300万円を上乗せして、3,300万円を請求できます。

まとめ

タクシーにおける死亡事故について必要な知識を解説しました。

請求できる損害賠償には「葬儀費用」「死亡逸失利益」「死亡慰謝料」の3つがあります。

示談における損害賠償金額は双方が納得していればどのような金額でも問題ありませんが、タクシー共済は適切な金額よりも低い金額を提示してくるケースもあります。

一度示談するとあとから追加で請求することは困難です。損害賠償金額が提示された段階で弁護士に相談することを強くおすすめします。

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この記事の監修者
アシロ 社内弁護士
この記事は、株式会社アシロの『ベンナビ交通事故編集部』が執筆、社内弁護士が監修しました。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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