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交通事故の慰謝料計算機 | むちうち・後遺障害・死亡慰謝料を自動計算【弁護士監修】

ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ) > 交通事故慰謝料の自動計算機
立花志功法律事務所
立花 志功 弁護士
慰謝料計算機
監修者
軽症
( むちうちのみ )
重症
死亡
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退院日( 入院した場合のみ記入 )任意
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実際の通院日数必須
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万円
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通院終了日必須
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60%
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免責事項

1.ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)が、作成・提供する交通事故の慰謝料計算機(以下、「本計算機」といいます)の計算結果は、あくまでも目安の金額であり、実際の計算とは大幅に異なる可能性があります。

2.計算結果の保険会社想定提示額は、自賠責基準を参考に、慰謝料、休業損害、後遺障害逸失利益を算出しております。実際の提示額とは大幅に異なる可能性があります。

3.ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)は、本計算機にて提供する情報等に関して、その正確性、確実性、有用性、最新性等のいかなる保証も行うものではありません。したがって、本計算機にて 提供する情報等に関連して、本計算機をご利用のお客様または第三者が損害を被った場合においても、ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)は一切の責任を負担いたしません。

4.本計算機をご利用の方は、上記1から3の内容をご承諾いただいたものとみなしますので、ご了承ください。

交通事故の慰謝料の種類や計算方法

交通事故の慰謝料計算には「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」の3つの基準があり、自賠責基準と弁護士基準では金額に大きく差が出てしまうケースもあります。

 

保険会社が当初提示する慰謝料は「任意保険基準(自賠責基準に近い基準で算出される場合が多い)」で計算されており、何も知らないまま交渉してしまうと本来支払われるべき慰謝料よりも、低額に抑えられた賠償しか受けられない可能性があります。

 

慰謝料の適正額を計算するにあたり、損をしないために必要な知識や計算式についてご紹介します。

 

 

交通事故の慰謝料計算を始める▲

 

目次

交通事故で請求できる慰謝料の種類

慰謝料とは、被害者が交通事故により入通院を余儀なくされたり、後遺症を負ってしまったりしたことで被った精神的苦痛を補てんする金銭を指します。

 

交通事故による損害には、物損の修理費、治療費、通院交通費、休業損害などがあり、慰謝料も賠償請求できるものの一つです。

 

では、慰謝料の種類についてご紹介します。

 

入通院慰謝料

交通事故で負傷し、入院や通院を余儀なくされた場合に請求できる慰謝料です。

 

基本的に入通院期間や実日数に比例して慰謝料額も増額されます。

 

通院期間が一定期間に達すると相手方保険会社から「治療をそろそろ終了してはどうか」という提案がされることがよくあります。

 

もっとも治療を終了すべき時期かどうかは、治療状況に鑑みて判断されるべき事項です。

 

担当医や、場合によっては弁護士ともよく相談して慎重に判断しましょう。

 

後遺障害慰謝料

交通事故で治療を尽くしたものの一定の後遺症を負ってしまった場合に請求できる慰謝料です。

 

基本的には治療終了時点(症状固定時点)で残存している後遺症について後遺障害等級認定を受け、これを踏まえて請求するという流れとなります。

 

死亡慰謝料

交通事故で被害者が亡くなった場合に請求できる慰謝料です。

 

死亡慰謝料は交通事故と死亡との間に因果関係があれば請求可能であり、事故後に一定期間が経過してから死亡した場合でも請求が認められる可能性があります。

 

交通事故慰謝料の3つの計算基準

交通事故の慰謝料には、以下3種類の計算方法があります。

 

慰謝料の金額は【弁護士基準>任意保険基準>自賠責基準】で弁護士基準が最も高額です。

 

交通事故の慰謝料を決める3つの基準

自賠責基準

交通事故により負傷した被害者に対して、法令で決められた最低限の補償をおこなうことを目的とした基準。

任意保険基準

各自動車保険会社が独自に設けている基準。対外的に公表されていないことがほとんどだが、自賠責基準と同程度か、若干高く設定されることが多い。

弁護士基準

裁判例などを参考にした基準。自賠責基準や任意保険基準よりも高額な慰謝料が設定されることが多い。

 

保険会社と直接交渉する場合、自賠責保険基準や任意保険基準での処理を提案され、そのまま受諾してしまうケースは少なくありません。

 

他方、被害者が弁護士に依頼した場合、弁護士は弁護士基準を前提に損害賠償の請求をするため、保険会社の提示額も増額される可能性が高いです。

 

保険会社が金額を提示して来たら、一度弁護士基準で計算しなおすことをおすすめします。

 

計算後、金額が明らかに低い場合や、不信感をおぼえる場合は弁護士への相談を検討しましょう。

 

入通院慰謝料の計算方法

入通院の日数や期間(事故日から症状固定日までの期間)によって慰謝料を算定します。

 

自賠責基準の場合

自賠責基準の入通院慰謝料を求める計算式は2種類あり、両方の式で計算をして数値が低い方の金額が適用されます。

 

入通院慰謝料の計算式と計算例

  1. 4,300円×治療期間(病院に通っていた期間)
  2. 4,300円×実通院日数(実際に病院に通った日数)×2

 

【例:3ヵ月間(90日)の治療期間中に月10日の通院を継続した場合】

  1. 4,300円×90日=38万7,000円
  2. 4,300円×30日×2=25万8,000円

 

上記の例のケースだと2の計算式の方が低額になるため、2が採用され入通院慰謝料は25万8,000円となります。

 

任意保険基準の場合

任意保険基準は任意保険会社が独自に定める基準であるため、保険会社によって慰謝料の相場が異なります。また、明確なデータの公表もされていません。

 

基本的には自賠責基準よりも少し高額または同等くらいのケースが多いようです。

 

<任意保険基準による入通院慰謝料の表(推定|単位:万円)>

 

弁護士基準の場合

弁護士基準の入通院慰謝料は、けがの他覚症状(画像診断等客観的に負傷等の存在を確認できること)の有無によって慰謝料の相場が変わってきます。

 

弁護士基準の入院通院慰謝料の相場は以下のとおりです。

 

<通常の弁護士基準による入通院慰謝料の表(単位:万円)>

 

<むちうちなどの場合の弁護士基準の入通院慰謝料の表(単位:万円)>

 

入通院慰謝料の計算例と比較

<むちうちで3ヵ月の通院をした場合>

算出基準

慰謝料

自賠責基準

25万8,000円

任意保険基準

37万8,000円

弁護士基準

53万円

 

※自賠責基準は通院日数30日で計算

 

後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料は、後遺障害の等級(症状の種類・度合い)によって相場が算出されます。以下を参考にしてください。

 

等級

自賠責基準

任意基準

裁判基準

第1級

1,150万円

1,600万円程度

2,800万円

第2級

998万円

1,300万円程度

2,370万円

第3級

861万円

1,100万円程度

1,990万円

第4級

737万円

900万円程度

1,670万円

第5級

618万円

750万円程度

1,400万円

第6級

512万円

600万円程度

1,180万円

第7級

419万円

500万円程度

1,000万円

第8級

331万円

400万円程度

830万円

第9級

249万円

300万円程度

690万円

第10級

190万円

200万円程度

550万円

第11級

136万円

150万円程度

420万円

第12級

94万円

100万円程度

290万円

第13級

57万円

60万円程度

180万円

第14級

32万円

40万円程度

110万円

 

交通事故の慰謝料計算を始める▲

 

死亡慰謝料の計算方法

死亡慰謝料とは、被害者が亡くなった場合にその遺族(相続人)が加害者に対して請求できる慰謝料です。

 

遺族の人数や被害者の家族構成によって、慰謝料の金額が決定されます。

 

自賠責基準の場合

請求する要項

慰謝料額

死亡者本人に対する慰謝料

400万円

慰謝料を請求する遺族が一人の場合

550万円

慰謝料を請求する遺族が二人の場合

650万円

慰謝料を請求する遺族が三人の場合

750万円

死亡者に被扶養者がいる場合(※)

200万円

 

(※遺族が死亡者本人に扶養されていた場合には200万円が加算されます。(例)遺族が一人で扶養されていた場合:400万円+550万円+200万円=1,150万円)

 

任意保険の場合

死亡者の立場

任意保険基準

一家の支柱

1,500〜2,000万円程度

配偶者、母親

1,500〜2,000万円程度

上記以外

1,200〜1,500万円程度

 

(※本人に対する慰謝料と遺族に対する慰謝料を合算した金額)

 

弁護士基準の場合

死亡者の立場

弁護士基準

一家の支柱

2,800万円

配偶者、母親

2,500万円

上記以外

2,000~2,500万円

 

交通事故慰謝料が増額するケース・減額するケース

ここでは、交通事故の慰謝料がどういったケースで増額・減額するのか確認しておきましょう。
※本計算機では、慰謝料だけでなく、休業損害・逸失利益なども考慮して算出しています。

 

慰謝料が増額するケース

入院期間が長い・通院回数が多い

入通院慰謝料の金額は入院・通院した期間や回数をもとに算出するため、入院期間が長い場合や通院回数が多い場合には増額されます。

 

このページの計算機で、通院日数が異なるケースの慰謝料を算出してみました。

 

(※計算結果はあくまで目安です。実際の金額は個別の事情により変動しますので、弁護士へのご相談をおすすめします。)

 

項目

ケース1

ケース2

被害の状況

人身事故(ケガあり)

人身事故(ケガあり)

事故当時の職業

会社員

会社員

年齢

35歳

35歳

通院開始日

2021年4月1日

2022年1月31日

退院日

-(入院なし)

-(入院なし)

通院終了日

2022年3月31日

2022年3月31日

事故前3ヶ月の収入

90万円

90万円

実際の通院日数

50日

5日

休業日数

50日

5日

後遺障害の等級

該当なし

該当なし

むちうち症の有無

なし

なし

 

通院期間が1年のケース(実通院日数50日)

通院期間が1年のケース(実通院日数50日)

 

  保険会社想定提示額 弁護士基準
入通院慰謝料 43万円
(4,300円×通院日数50日×2)
154万円(※)
(図表より12ヵ月の通院を参照)
休業損害 50万円
(=基礎収入1万円×休業日数50日)
50万円
(=基礎収入1万円×休業日数50日)
合計額 93万円 204万円

 

※通院が長期にわたる場合は、症状、治療内容、通院頻度などを踏まえ、算出の基準となる通院期間を調整する場合があります(本ケースを含め、以下のケースでは調整をせずに算定しております)。

 

通院期間が2ヵ月のケース(実通院日数5日)

通院期間が2ヶ月のケース(実通院日数5日)

 

  保険会社想定提示額 弁護士基準
入通院慰謝料 4万3,000円
(4,300円×通院日数5日×2)
52万円
(図表より2ヵ月の通院を参照)
休業損害 5万円
(=基礎収入1万円×休業日数5日)
5万円
(=基礎収入1万円×休業日数5日)
合計額 9万3,000円 57万円

 

※「保険会社想定提示額」は自賠責基準を参考に、慰謝料、休業損害を算出しています。実際の提示額とは大きく異なる可能性がありますのでご注意ください。

 

年齢・年収が同じであったとしても、通院期間(実際の通院日数)が異なることによって慰謝料が増額するとわかります。

 

認定された後遺障害の等級が高い

後遺障害慰謝料は等級によって金額が異なります。

 

当然、認定された等級が高ければ慰謝料の金額も高くなります。

 

このページの計算機で、同じむち打ち症でありながら、認定された等級が14級と12級のケースでの慰謝料を算出してみました。

 

項目

ケース1

ケース2

被害の状況

人身事故(ケガあり)

人身事故(ケガあり)

事故当時の職業

会社員

会社員

年齢

35歳

35歳

通院開始日

2021年10月3日

2021年10月3日

退院日

-(入院なし)

-(入院なし)

通院終了日

2022年3月31日

2022年3月31日

事故前3ヶ月の収入

90万円

90万円

実際の通院日数

24日

24日

休業日数

24日

24日

後遺障害の等級

14級

12級

むちうち症の有無

あり(むちうち症のみ)

あり(むちうち症のみ)

 

後遺遺障害14級のケース

後遺遺障害14級のケース

 

  保険会社想定提示額 弁護士基準
入通院慰謝料 20万6,400円
(4,300円×通院日数24日×2)
89万円
(むちうち表より6ヵ月の通院を参照)
後遺障害慰謝料 32万円 110万円
後遺障害逸失利益 82万4,400万円
(=年収360万円×労働能力逸失率5%×ライプニッツ係数4.58)
82万4,400万円
(=年収360万円×労働能力逸失率5%×ライプニッツ係数4.58)
休業損害 24万円
(=基礎収入1万円×休業日数24日)
24万円
(=基礎収入1万円×休業日数24日)
合計額 159万800円 305万4,400円

 

※後遺障害14級のむちうち症の場合、労働能力喪失期間は3~5年とされることが多い(上記ケースは5年で計算)

 

後遺障害12級のケース

後遺障害12級のケース

 

  保険会社想定提示額 弁護士基準
入通院慰謝料 20万6,400円
(4,300円×通院日数24日×2)
89万円
(むちうち表より6ヵ月の通院を参照)
後遺障害慰謝料 94万円 290万円
後遺障害逸失利益 429万9,120円
(=年収360万円×労働能力逸失率14%×ライプニッツ係数8.53)
429万9,120円
(=年収360万円×労働能力逸失率14%×ライプニッツ係数8.53)
休業損害 24万円
(=基礎収入1万円×休業日数24日)
24万円
(=基礎収入1万円×休業日数24日)
合計額 568万5,520円 832万9,120円

 

※後遺障害12級のむちうち症の場合、労働能力喪失期間は5~10年とされることが多い(上記ケースは10年で計算)

 

※「保険会社想定提示額」は自賠責基準を参考に、慰謝料、休業損害、後遺症逸失利益を算出しています。実際の提示額とは大きく異なる可能性がありますのでご注意ください。

 

認定された後遺障害の等級が高いほうが、慰謝料額も高くなることがわかります。

 

その他

上記とは別で、まれに慰謝料が相場より増額されるケースもあります。具体的には事故の形態と受けた被害の2点が挙げられるでしょう。

 

事故の形態

加害者が飲酒運転や脱法ドラッグを吸引している状態での運転、無免許運転、著しいスピード違反、殊更な赤信号無視など

 

受けた被害

身体に大きな傷跡が残ってしまった場合、味覚・嗅覚などに異常が残ってしまった場合など

 

上記のような特殊な事情がある場合には、慰謝料が増額される可能性があります。

 

慰謝料が減額するケース

軽傷のケース

けがが軽傷の場合、入通院慰謝料は減額される可能性があり、通常の3分の2程度に減額されることがあります。

 

具体的には、打撲やむちうちなどで、医師の診断によって症状が裏付けされた他覚所見がなく、自覚症状の痛みやしびれのみがある場合などが考えられます。

 

通院日数が少ない場合

通院日数が少ない場合には、通院期間ではなく、実際に通院した日数の3倍の日数を基準に慰謝料を算出します。

 

弁護士基準で入通院慰謝料を算出する場合、通院日数が少ないケースでは、通院期間ではなく、実際に通院した日数の3倍程度の日数を基準に慰謝料を算出することがあります。

 

具体的には、1ヵ月の実通院日数が10日を切ると、上記の調整をおこなうケースがあります。

 

仮に通院期間が6ヵ月あったとしても、その間の実通院日数が5日であれば、請求できる入通院慰謝料は6ヵ月分ではなく実通院日数の3倍である15日分とされる可能性があります。

 

素因減額

素因減額とは、被害者側の身体的・精神的な既往症によって損害が拡大した部分について、損害賠償を減額することをいいます。

 

被害者に既往症がある場合には、損害が拡大した責任が被害者側にあるため、損害額を減額することで賠償を公平にしようとするのです。

 

たとえば、被害者に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症があった場合、それらがなかった場合と比べると損害が大きくなることが考えられます。

 

そういった場合に、素因減額により賠償金を減額して、損害の公平な分担を図るのです。

 

慰謝料の請求を弁護士へ依頼するメリットとポイント

一般の方が「弁護士基準」で慰謝料の交渉をしようとしても、保険会社の担当者は提示した慰謝料が妥当であることを主張してくるでしょう。

 

そのため、弁護士に依頼して、慰謝料を増額できるよう交渉してもらうのがおすすめです。

 

ここでは慰謝料の請求を弁護士に依頼するメリットと、弁護士に依頼するときのポイントを紹介します。

 

慰謝料を増額できる可能性がある

交通事故の慰謝料請求を弁護士に依頼すれば、弁護士基準を前提とした示談交渉をおこなってくれます。

 

そのため、ご自身で交渉をおこなうよりも、受け取れる慰謝料を増額できる可能性が高くなるでしょう。

 

弁護士基準とそのほかの基準では、慰謝料の金額が相当程度変わることもあります。

 

弁護士への依頼費用を考慮しても、弁護士基準での増額分によりプラスになるケースは多くあります。

 

示談を成立させる前に一度弁護士に相談をして、弁護士基準による慰謝料額を算出してもらうことをおすすめします。

 

弁護士費用特約が利用できれば負担なく依頼できる場合がある

弁護士に依頼する費用は、相談料、着手金、成功報酬、日当などがあり、着手金は10~20万円、成功報酬は経済的利益の10%~15%程度が相場です。

 

経済的利益とはトラブル解決後に依頼者が受け取る金銭のことで、たとえば、受け取れる金額が1,200万円になった場合、成功報酬が経済的利益の10%であれば、120万円を成功報酬として支払うことになります。

 

ご自身が加入している自動車保険か、同居している家族が加入している自動車保険に「弁護士費用特約」が付帯されている場合、保険の契約内容によりますが多くの場合最大300万円まで弁護士費用を保険会社に補償してもらうことが可能になります。

 

保険証書などを確認して、この特約の利用できる場合は、弁護士へ依頼することを積極的に検討してみましょう。

 

物損事故の慰謝料

物損事故の場合では、原則として慰謝料は発生しません。

 

交通事故の被害者であれば、どのようなケースでも慰謝料がもらえるかといえばそうではないのです。

 

慰謝料は精神的な損害に対する補償であり、交通事故の実務においては、ものが壊れた場合のみでは精神的な苦痛は発生しないと考えられています。

 

つまり、慰謝料が請求できるのは、基本的に人身事故のケースに限られます。

 

ただし、壊れたものに対する損害賠償請求は可能です。

 

示談や訴訟を通じて加害者に請求するとよいでしょう。

 

交通事故の慰謝料に関するよくある質問

最後に、交通事故の慰謝料についてのよくある質問や疑問に回答します。

 

Q1.積極損害や消極損害とは何のことですか?

積極損害や消極損害とは、交通事故における損害の種類のことです。

 

積極損害とは交通事故によって支払わなければいけなくなった損害のことで、治療費、入院費、通院交通費、装具費などが当てはまります。

 

一方、消極損害とは本来手に入るはずの金銭が交通事故によって失われてしまった損害のことで、休業損害や逸失利益などがこれに当てはまります。

 

交通事故では、加害者に対してこれらの損害と慰謝料を合わせて「損害賠償」として請求することになります。

 

Q2.休業損害はどのように計算しますか?

休業損害とは、交通事故のけがが原因で仕事を休み、得られなくなった収入のことです。

 

休業損害の支払い基準にも自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準の3つがあり、それぞれで計算方法は異なります。

 

たとえば、自賠責基準の場合は「6,100円×休業日数」ですが、弁護士基準の場合は「基礎収入×休業日数」で計算します。

 

基礎収入の計算方法は職業によって異なり、会社員の場合は「事故前3ヵ月の給与合計額÷90日」で算出しています。

 

Q3.後遺障害逸失利益はどのように計算しますか?

後遺障害逸失利益とは、交通事故の後遺障害がなければ本来得られるはずの収入のことです。

 

後遺障害の程度によって労働能力が全部または一部落ちてしまうため、その損失分を逸失利益として請求できます。

 

後遺障害逸失利益は「基礎年収額×労働能力喪失率×ライプニッツ係数(労働能力喪失期間)」で計算します。

 

労働能力喪失率は「労働能力喪失率表」で、ライプニッツ係数は「ライプニッツ係数表」でそれぞれ確認できます。

 

Q4.主婦や学生でも慰謝料の請求はできますか?

主婦(主夫)や学生でも、会社員と同じように慰謝料を請求することが可能です。

 

なお、事故当時収入がない場合であっても、逸失利益や休業損害を請求できることはありますので、弁護士に相談して適正な慰謝料を算出してもらうのが良いでしょう。

 

Q5.慰謝料で見かける過失割合とは何ですか?

過失割合とは、交通事故における当事者同士の過失(責任)の割合のことです。

 

事故における当事者の過失割合を明確にして、過失割合に応じて賠償金を増額、減額することを「過失相殺」といいます。

 

Q6.損益相殺とは何のことでしょうか?

損益相殺とは、加害者に損害賠償を請求する際、すでにほかから補償を受けている場合にはその分を減額するという手続きです。

 

交通事故後に支給されるお金には、自賠責保険や政府保障事業によるてん補金、損害保険の所得補償保険金などがあります。

 

これらの支給を受けている場合は、二重取りを防ぐべく加害者に請求できる賠償金を少なくして調整します。

 

なお、香典や見舞金など、損益相殺の対象にならない金銭もあります。

 

最後に|交通事故の慰謝料の計算は弁護士事務所に依頼を

交通事故の慰謝料には、「入通院慰謝料」「後遺障害慰謝料」「死亡慰謝料」の3種類があり、慰謝料の計算方法・相場額は「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」のうち、どの基準が適用されるかによって変わります。

 

交通事故の慰謝料請求は、弁護士に依頼したほうが、保険会社の当初の提示額より増額される可能性が高いです。

 

まずは法律相談を利用してアドバイスを受けるとよいでしょう。

 

相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではないので、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

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この記事の監修者

アシロ社内弁護士アシロ社内弁護士

弁護士登録後、地方で一般民事・家事、刑事事件を中心に様々な案件を手掛ける。次第に司法アクセスの改善に課題を感じ、2020年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。

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