事故の状況
被害者は自動車を運転し、高速道路を走行している最中、渋滞に差し掛かり停止しました。しかし、前方不注視により渋滞に気づくのが遅れ、その結果、後続の中型貨物自動車に追突されました。
この事故により、被害者は胸髄損傷などの重傷を負い、体幹および両下肢の運動障害・感覚障害、さらに直腸膀胱障害などの障害が残りました。そのため、日常生活の多くの動作において介護が必要な状態となってしまいました。
依頼内容
ご依頼者様は本件について、適切な賠償を得られるようサポートしてほしいとのことでご相談に来られました。
対応と結果
本件では、被害者が胸髄損傷という重い後遺障害を負い、日常生活における重篤な障害を負いました。訴訟を提起する際、被害者の将来介護費、逸失利益、器具購入費などの高額な費用が争点となり、当事務所は、被害者の生活と将来を支えるため、訴訟対応を行いました。
訴訟を選択した理由は、以下の通りです。
• 被害者が別表第一第1級1号の重篤な後遺障害を負い、損害額が高額化する見込みがあった
• 胸髄損傷により労働能力喪失率や将来介護費が争点となる可能性が高かった
• 訴訟を提起することで、弁護士費用や遅延損害金の支払いが確保できる
訴訟では、以下の争点が重要となり、裁判所から認定を受けることができました。
1 症状固定日
診断書に書かれた症状固定日の後も被害者は治療を受け、症状が悪化したことから裁判所は令和2年11月9日を症状固定日として認定し、治療費や休業損害を認めました。
2 付添看護の必要性
被害者は極めて重篤な状態であり、近親者による付添看護が不可欠なことから、付添看護費が認定されました。
3 将来介護費の金額
被害者は、食事や移動、排泄、洗面などの多くの動作で介護が必要な状態でした。裁判所は介護サービスや看護サービスを利用し、近親者も介護していることを考慮し、職業介護費を毎月34万3,000円、近親者介護費を年額239万2,000円として認定しました。
4 逸失利益
被害者は事故当時高校生でしたが、事故後に就労予定があったため、就業予定だった会社関係者の協力を得て、賃金センサスを基礎収入にして逸失利益を計算しました。
5 自宅建築費
事故後、自宅を新築する必要があり、機器類(リフトなど)を設置した住宅に居住する必要があったことが認められ、改造費として1,664万5,409円が認められました。
6 器具購入費
被害者は、生活・介護のため、天井走行式リフトや階段昇降機などを購入していました。裁判所は、これらが被害者の生活・介護に必要であることを認め、器具購入費・買換費・メンテナンス費として認定しました。
訴訟を行ったことで、裁判所は当方の主張を全面的に認める判断を得ることが出来、被害者の今後にとってプラスとなる結果を得ることが出来ました。