事故の状況
自宅前の路肩で作業をしていたところ、後方確認を怠った普通貨物自動車に撥ねられ重傷を負い、救急搬送されましたがそのまま息を引き取られました。
依頼内容
相談者は被害者の息子さんでした。
保険会社からの示談提示額が適正なものか否か判断できないことと、母親が亡くなったにも関わらず、保険会社の対応に誠意が全く感じられないため交渉が辛いという理由でご来所されました。
対応と結果
保険会社が提示した賠償金額を確認したところ、慰謝料が裁判基準よりも著しく低額であることがわかりました。
当事務所は、慰謝料について裁判基準で示談するため、保険会社と交渉をしましたが、保険会社は依頼人に提示した賠償金額以外には1円も支払うつもりがないとの一点張りで、交渉は決裂しました。
そこで、当事務所では訴訟を提起し、判決によって、保険会社から適正な賠償金を得ることとしました。
年金の逸失利益算定における生活費控除率は、裁判例では50パーセントと認定されることが多く、また事情によっては60パーセントから70パーセントを控除されることも少なくないなか、当事務所では、相続人から被害者に毎月一定金額の援助があったことを立証し、判決では生活費控除率を30パーセントと認定してもらうことに成功しました。
生活費控除率が多数の50パーセントと認定された場合、得られる賠償金が200万円以上少なくなってしまいます。
判決においては、慰謝料の金額、年金の逸失利益算定における生活費控除率の割合ともに当事務所の主張が認められ、当初の保険会社提示額から1000万円以上増額した賠償金を得ることができました。
なお、逸失利益については、保険会社の当初提示額が裁判基準以上のものでしたので、裁判になった場合、逸失利益については交渉時より下がることが予想されました。
それを踏まえ、逸失利益が交渉時より低額になったとしても、賠償金総額では交渉時より上昇させることができるように訴訟活動を行い、結果として交渉時よりも高額の賠償金を獲得しました。