事故の状況
ご依頼者様が事故により下半身に重症を負った事故です。
依頼内容
ご依頼者様は後遺障害等級8級(醜状障害との併合)の認定を受け、等級自体には不満はないものの、その後の保険会社との交渉に不安を感じてご相談へ来られました。
対応と結果
この事案は、既に後遺障害等級8級(醜状障害との併合等級)が認定されており、その等級自体に不満はないとのご依頼でしたので、受任通知送付後すぐに相手方保険会社へ示談案の提示を求めました。
最初に保険会社から提示された示談案は、休業損害、逸失利益、そして過失割合(20%)に問題があったため、ご依頼者様と綿密な打ち合わせを行い、反論の書面を送るなどして、再度保険会社と交渉を進めました。その結果、解決内容の提案で合意に至り、示談が成立しました。
最終的に、休業損害857万円、障害慰謝料323万円、逸失利益2,121万円、後遺障害慰謝料830万円を含む総額3,868万円から、被害者過失10%を認め、相手方既払い分(自賠責支払い分819万円を含む)を控除した2,265万円での解決となりました。
なお、逸失利益については、後遺障害8級の労働能力喪失率は通常45%ですが、本件は醜状障害との併合事案であったため、労働能力喪失率35%を前提とした逸失利益の金額で解決しています。
本件のように保険会社の提案より前に弁護士が介入した場合、当初の提案時点で一定程度増額された提案をしてくることが多いため、裁判によらずに交渉だけでこれほど大幅に増額されるケースは珍しいと言えます。
しかし、本件では、損害の算定基準や過失割合の前提となる事情について、粘り強く交渉を重ねた結果、当初提案額から2倍以上に増額された金額で示談を成立させることができました。