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責任は運転者にあり!路上教習中に起きた事故の責任について

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公開日:2018.6.15  更新日:2020.7.7
交通事故の責任 弁護士監修記事

責任は運転者にあり!路上教習中に起きた事故の責任について

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路上教習では助手席に座った教官から運転のサポートをしてもらえますが、仮免許取得の段階ではまだ運転に不慣れな状態です。教官がどんなに注意を払っていても、事故を避けられない状況に陥る可能性は少なからずあるでしょう。

 

では、もしも路上教習中に交通事故を起こしてしまった場合、その責任は誰が負うことになるのでしょうか? この記事では、教習中に発生した交通事故の責任の所在についてご説明します。

路上教習中でも事故は運転者の責任

仮免許取得者は、運転免許を取得してから3年以上経過している人が同乗していないと運転できないという制限がありますが、それ以外は通常の運転者と同様に扱われます(道路交通法第八十七条)。

 

そのため、運転中に物を壊せばその修理費用を支払う責任がありますし、もし人に怪我をさせた場合には、損害賠償(治療費や慰謝料など)を支払う責任が生じます。

 

基本的には、道路交通法上では通常の運転者も仮免運転者も扱いは同じです。事故を起こした責任は運転手が負わなければいけません。

 

明らかな過失があれば教官(教習所)も責任が問われる

「教習中に居眠りをしていた」、「スマホをいじって前を確認していなかった」など、教官が明らかに事故を回避するための監督義務を怠っていたと判断される場合には、不法行為に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。

 

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。(財産以外の損害の賠償)

 

【引用】民法七百九条

 

ただし、教官が上記の責任を負うことになるのは、運転者に対する監督行為について過失があった場合のみです。当該監督行為を怠っていたかどうかは通常は立証困難な場合が多く、教官が責任を負うことになるケースはかなりまれであると思われます。

 

事故を起こした場合の保険はどうなる?

仮免許取得者でも加入できる任意保険(自動車保険)は存在しますが、恐らく教習中に保険を契約している人はかなり少数でしょう。では、運転者は損害賠償を自己負担しなければいけないのでしょうか?

 

結論からいうと、運転者が実際に損害賠償を支払うケースは少ないです。自動車教習所のほとんどが自動車教習所総合補償保険に加入しているため、事故が起きてもそこから損害賠償を立て替えてもらえる仕組みになっています。

 

ただし、万が一教習所が自動車教習所総合補償保険に未加入だった場合には、運転者が自己負担することになるでしょう…。

 

教習だからと気を抜くのは絶対にNG

「教官がついてるから大丈夫!」とすべてを任せきりにする心構えで路上教習を受けるのは非常に危険です。教官だって人間なので、どんな失敗をしても必ずフォローしきれるとは限りません。

 

事故を起こせばご自身が責任が問われるだけでなく、周囲の人にも大きな迷惑をかけてしまうので、必ず気を引き締めて教習に臨みましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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