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初心者マークの正しい位置|前後の貼り付ける場所をチェック

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公開日:2020.7.7  更新日:2020.7.7
交通違反 弁護士監修記事

初心者マークの正しい位置|前後の貼り付ける場所をチェック

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運転免許を取得したばかりのドライバー(以下、『初心運転者』といいます)は、運転する車に初心者マークを貼ることを義務づけられています。実は貼るべき場所も道路交通法で定められていることを存知でしょうか。

 

初心者マークは、周囲から見える場所ならどこに貼ってもよいわけではありません。貼っていい位置と貼ってはいけない位置が決められていて、間違った位置に貼ってしまうと、警察から取締りにより罰則が科される場合もあるので注意が必要です。

 

そこで、この記事では初心者マークの表示に関する基礎知識を紹介していきます。運転免許を取得したばかりの方はぜひ参考にしてみてください。

 

初心者マークを表示する位置は法律で決まっている

 

初心者マークを貼る正しい位置は地上から0.4m以上1.2m以下の位置です。この位置の間で見やすい場所であれば、左右どちら側に貼っても問題ありません。

 

この表示位置は『道路交通法施行規則』の以下の条文で、明確に定められています。

 

法第七十一条の五第一項から第四項まで及び第七十一条の六第一項から第三項までに規定する標識は、地上〇・四メートル以上一・二メートル以下の位置に前方又は後方から見やすいように表示するものとする。

(初心運転者標識等の様式)

 

【引用】道路交通法施行規則第九条の六

 

初心者マークを貼ってはいけない位置

上記に該当する位置でも、初心者マークを貼ってはいけない場所があります。それはフロントガラス(前面のガラス)および側面ガラス(運転席より後方の部分を除く)と前後のランプに被ってしまう位置です。

 

フロントガラスおよび側面ガラス(運転席より後方の部分を除く)に貼りつけることが許されるものが、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示195条4項に定められています。この中に初心者マークは含まれていません。

 

保安基準第29条第3項の告示で定める部分は、運転者席より後方の部分とする。この場合において、次の各号に掲げる範囲は運転者席より後方の部分とする。

一 運転者席より後方の座席等の側面ガラス

二 側面ガラスのうち、運転者席に備えられている頭部後傾抑止装置の前縁(運転者席に頭部後傾抑止装置が備えられていない自動車にあっては、運転者席に備えられている背あて上部の前縁、運転者席に頭部後傾抑止装置及び背あてが備えられていない自動車にあっては、通常の運転姿勢にある運転者の頭部の後端)を含み、かつ、車両中心線に直交する鉛直面より後方の部分。

 

引用元:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示195条4項

 

フロントガラス・側面ガラス(運転席より後方の部分を除く)への貼りつけは、運転者の視界の妨げになり運転に支障が生じる恐れがあります。そのため、検査標章(車検シール)など、最低限のものを除いて貼りつけが認められていないのです。

 

また、ランプについては、光の色や明るさなどの基準が法律で決められています。初心者マークを貼ってしまうと、その基準を満たさなくなってしまいますので、フロントガラス同様に貼ることはできません。禁止されている箇所に初心者マークを貼ってしまうと、事故に遭う危険性が高まるので、絶対に避けるようにしましょう。

 

なお、リアガラス(後面のガラス)に関しては初心者マークの貼りつけは禁止されていません。ただし、フロントガラスと同じく、運転をする際、視界の妨げになる場合もあるでしょう。安全を最重視するのであれば、リアガラスの下の位置に貼ることをおすすめします。

 

吸盤タイプの初心者マークが貼れる位置

初心者マークには、裏面が磁石になっていて車体に貼りつけるマグネットタイプと、吸盤により取りつけるタイプがあります。

 

吸盤タイプの初心者マークは、外に貼ってしまうと風などの影響で剥がれ落ちやすいため、基本的には車内から設置することが推奨されています。車外への設置が法律で禁じられているわけではないですが、走行中に外れてしまう可能性が高く、外れた時点で表示義務違反となってしまうからです(過失により表示をしなかった場合も違反となる)。

 

ただし、上記のとおりフロントガラスへの貼りつけは禁じられているため、吸盤タイプの初心者マークを貼れる場所はリアガラスだけということになるでしょう。吸盤タイプの初心者マークをフロントガラスに貼って取り締まられるケースもあるのでご注意ください。

 

初心者マークに関する罰則

次に、初心者マークに関する罰則をご紹介します。『初心運転者に対する罰則』と『初心者マークを表示して運転している運転者の周囲を運転していた運転者に対する罰則』の2種類があります。

 

誤った位置に貼った/貼っていない場合

初心者マークは車両の前面および後面の正しい位置に表示しなければいけません。前や後ろの片方だけやフロントガラス上など、誤った位置に初心者マークを表示したり、そもそも表示すること自体を怠った場合は違反です。初心運転者標識表示義務違反に該当して『4,000円の反則金と違反点数1点』の罰則が科されることになります。

 

ネット上では「注意だけで済んだよ」という書き込みもたまに見受けられますが、それは運良く警察官が見逃してくれただけです。通常では上記の罰則が科されることになります。ですので、初心者マークの正しい位置への設置を絶対に怠らないようにしましょう。

 

初心者マーク装着車の保護を怠った場合

初心者マークを貼っている車両に対して、幅寄せや割込みなどの危険行為をした場合には、初心運転者等保護義務違反に該当します。これによって『6,000円の反則金(大型・中型は7,000円、小型は5,000円)と違反点数1点』の罰則が科されることになります。

 

自動車を運転する場合において、第七十一条の五第一項(中略)に規定する者(中略)が表示自動車(中略)を運転しているときは、危険防止のためやむを得ない場合を除き、進行している当該表示自動車の側方に幅寄せをし、又は当該自動車が進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる表示自動車が当該自動車との間に第二十六条に規定する必要な距離を保つことができないこととなるときは進路を変更しないこと。

 

【引用】道路交通法七十一条五の四

 

世間での認知度は低めですが、実は一般のドライバーには、初心者マークの車両を気遣う義務があります。そのため、初心者マークがついた車両に対して上記のような運転をしてしまうと、警察から取り締まられてしまうケースもあるので注意しましょう。

 

初心者マークを表示する義務がある期間

初心者マークを表示しなければならない期間は、免許を受けていた期間が通算して1年間未満です(運転は免許を取得して許可を得るものなので、免許を受けると表します)。

 

免許証を取得してから1年経過していないのに初心者マークを外して運転した場合には、上記で紹介した初心運転者標識表示義務違反に該当します。例えば免許を取得後、何らかの理由で免停になった場合も注意が必要です。

 

免停となっていた期間は、“免許を受けていた期間”から除外されます。ですので、免許取得後1年を経過した場合であっても、まだ初心者マークを表示する義務が継続しているためです。このようなケースもありますので、注意が必要です。

 

免許を受けていた期間が1年を経過した後は、初心者マークの表示義務はなくなります。なお、上記期間を経過した後も初心者マークを貼り続けることを禁止するに規定はありません。特に処罰などはありませんが、初心者マークは初心者運転を対象とした法律です。初心運転者ではなくなった人が運転する際には表示しないことが望ましく、警察は初心者以外の人が初心者マークを掲示している場合には行政指導(法律上従う義務はなし)をすることもあるようです。

 

なお、初心者マークをつけている車両であっても、表示の義務期間が終わっている者が運転している場合には、初心運転者等保護義務の対象外です(幅寄せや割込みをされたとしても相手が違反で罰せられることはない)。

 

他者の車・レンタカーに乗るときも必要

初心者マークの表示義務は、初心運転者に課された義務になります。ですので、誰の車に乗る場合でも初心者マークを貼る必要があります。表示義務を怠って取締りを受けた場合、車の持ち主ではなく運転者が罰則を受けます。

 

最近では初心者マークを貸し出してくれるレンタカー会社もありますが、すべてのレンタカー会社が貸し出しをしているわけではありません。そもそも初心者にはレンタルを利用させない、レンタルはするが条件つきという会社もありますので、申し込み前に事前に確認をしておきましょう。

 

まとめ

地上から0.4m以上1.2m以下が初心者マークの正しい貼り位置です。フロントガラス上への貼りつけは禁止されています。誤った位置に貼ってしまうと『4,000円の反則金と違反点数1点』の罰則が科される可能性がありますので、ご注意ください。

 

初心者マークには周囲の車に注意を促すという大切な役割があります。周囲から見えやすい正しい位置に貼りつけて、安心できる状態での運転を心がけましょう。

 

参照元一覧

警視庁

国土交通省

道路交通法

 

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編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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