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一時停止違反の罰則|納得できない場合の対処法とは

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公開日:2020.7.15  更新日:2020.10.29
交通違反 弁護士監修記事

一時停止違反の罰則|納得できない場合の対処法とは

一時停止違反は、スピード違反に次いで、2番目に取締り件数が多い道路交通法違反です。内閣府が公表するデータによると、2016(平成28)年には約130万件もの取締りが行われています。

【引用】第5節 道路交通秩序の維持|内閣府

違反の事実について、運転者と警察の間で意見が割れるケースもあるかもしれません。このページを訪れた人の中にも、一時停止違反に納得できていない人がいるのではないでしょうか。

この記事では一時停止の定義や、違反を否認する場合の対処法をご紹介します。万が一、一時停止違反で取り締まられてしまった場合には参考にしてみてください。

指定場所における一時停止義務違反に対する罰則等

車両の運転者等が指定場所における一時停止義務に違反した場合、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金に処されます。

しかし、反則金を納付した場合、道路交通法が定める反則行為に関する処理手続の特例に則って、当該違反行為については刑事裁判にかけられることはありません(『交通反則通告制度』といわれています)。また、指定場所一時不停止等の反則金(普通車)は7,000円です。

車両

道路標識等による一時停止規制等違反

信号機のない踏切の直前停止義務等違反

大型車

9,000円

12,000円

普通車

7,000円

9,000円

二輪車

6,000円

7,000円

原付

5,000円

6,000円

自転車の一時停止違反の罰則

自転車の運転者等が、指定場所における一時停止義務に違反した場合も、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金に処されます。しかし、自転車の場合、交通反則通告制度が適用されません。自転車も、自動車と同様に一時停止は必ず守りましょう。

罰金の告知率や納付率の推移

反則金の告知率及び納付率の推移

上記のデータを見てわかる通り、95%程度の確率で反則金の告知状が送付されて、送付された人の98%程度の人が反則金の納付を行っています。

そのため、反則金の納付を行わない人はほとんどおらず、反則金の告知状についても違反の取り締まりがされた場合、ほぼ確実の送付されてくると考えておきましょう。

一時停止をしたと認められる状態とは

一時停止の定義

道路交通法では、一時停止について、停止すべき時間(秒数)についての定めはありません。条文上は、「車両等は、交通整理が行われていない交差点又はその手前の直近において、道路標識等により一時停止すべきことが指定されているときは、道路標識等による停止線の直前(道路標識等による停止線が設けられていない場合にあっては、交差点の直前)で一時停止しなければならない」と定められています。

車両等は、交通整理が行なわれていない交差点又はその手前の直近において、道路標識等により一時停止すべきことが指定されているときは、道路標識等による停止線の直前(道路標識等による停止線が設けられていない場合にあつては、交差点の直前)で一時停止しなければならない。この場合において、当該車両等は、第36条第2項の規定に該当する場合のほか、交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。

【引用】道路交通法第四十三条

多くの場合は、停止線の直前で一時停止(車輪の回転を完全に止める)をすればよいということになります。停止線を越えていたり、停止線の直前でない場合には、指定場所における一時停止をしたことにはなりません。

一時停止違反に納得がいかない場合(一時停止をしたのに一時停止違反で取り締まられた場合)の対処法

一時停止違反に納得がいかない場合の対処法

警察も人間なので、勘違いで一時停止をしていた人を取り締まってしまうケースもありえるものだと思います。このように、警察の取締りが納得できないという場合には、以下の対処法を参考にしてください。

違反行為を認める旨の供述書等の書面に署名(サイン)をしない

一時停止違反の取締り時には、警察から青切符(交通反則告知書)へのサインが求められます。ですが、交通反則通告制度の適用を受けるか、それとも拒否をするかは、違反行為をされたとされている人の選択によります。ですので、「違反行為をしていないから反則金等の支払いをすることに納得できない」という場合には、違反行為を認める旨の供述書等の書面には署名をしないという選択をすることになります。

もっとも、サインをしなかった場合には、原則に従い、道路交通法違反の事実について刑事裁判にかけられる可能性がでてきます。そして、裁判で有罪が認められた場合は、懲役や罰金等の刑罰を受けることになります。裁判では、検察側が道路交通法違反の事実を証明するための証拠を提出します。一時不停止を目撃したとして、取締りをしようとした警察官が、目撃証人として証言をする可能性は高いでしょう。

しかし、その他に証拠がない場合、必ずしも有罪になるとは限りません。また、有罪判決が見込めるだけの証拠が足りないとして、刑事裁判にならない可能性もあります。

ただし、裁判で有罪になった場合には「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」という刑罰に処され、前科もついてしまいます。容疑を否認するのは確実に一時停止をしたと言い切れる場合だけにするなど、注意が必要です。また、状況によっては、逮捕や勾留をされる可能性もありますのでお気をつけください。

ドライブレコーダーの記録を提出する

もしドライブレコーダーを搭載しているのであれば、その記録を警察に提出しましょう。映像による記録は客観的な証拠になるので、その映像で一時停止をしている様子が確認できれば無実を証明できます。ただ、一時停止をできていなかった場合には、自身の違反を証明する証拠にもなりえます。

ドライブレコーダーの映像は、すぐに見られるならその場で確認をしてもらい、その場での確認ができない場合には、キップにサインをせずに後で警察署に映像を提出すると伝えることも考えられます。

まとめ

交通反則通告制度の適用を受けた場合、指定場所一時不停止等は「違反点数2点」と「7,000円の反則金(普通車)」です。ただ、一時停止違反等の事実がないと言い切れるような場合で、取締りに納得がいかない場合には、青切符等へのサインをせず容疑を否認することも考えられます。

そのような場合、「止まった!」、「止まってない!」と感情的に言い争っても問題が解決する可能性は低いでしょう。青切符にサインしない意思を伝え、冷静にかつ誠実に対応していきましょう。

参照元一覧

道路交通法

第5節 道路交通秩序の維持|内閣府

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編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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