事故の状況
歩道を歩いていた依頼者が自転車と衝突し、腰部を負傷した事案
依頼内容
依頼者は、すでに他の弁護士へ依頼し、交通事故の損害賠償請求訴訟を進めていましたが、訴訟の途中で事件を引き継ぎました。
引継ぎ時の訴訟記録を確認すると、傷害慰謝料の請求がされておらず、後遺障害等級についても主張がありませんでした。
一方、相手方は、事故の衝撃は軽微であり、事故後に確認された腰椎椎間板ヘルニアや下肢の症状は事故によるものではないと争っていました。
依頼者には事故以前にも腰部の治療歴があったため、既往症との関係を含めて事故との因果関係をどのように立証するかが重要な案件でした。
対応と結果
受任後、訴訟記録を改めて検討し、請求から漏れていた傷害慰謝料や主張がされていなかった後遺障害慰謝料・逸失利益などを整理しました。
最大の争点であった腰椎椎間板ヘルニアと事故との因果関係について、事故前後の診療記録や画像を比較しました。
過去の治療後には症状が改善しており、事故前には同様の症状について継続的な治療が行われていなかったことなどを整理したうえで、治療を担当した医師から意見を取得しました。医師からも、事故後に確認された腰椎椎間板ヘルニアと事故との関係を肯定する医学的見解が示されました。
さらに、相手方は「事故の衝撃が軽微である」と主張していたため、事故によって身体に加わった衝撃を検討する工学鑑定を実施しました。鑑定結果を証拠として提出し、腰部に負荷が加わり得る事故であったことを事故態様の面からも主張しました。
後遺障害については、症状固定後の診療記録まで収集し、下肢のしびれや知覚鈍麻、歩行時の膝折れなどがその後も継続していることを確認しました。画像所見や神経学的検査結果も含めて整理し、これらの神経症状は後遺障害12級に相当すると主張しました。
受任した時点ですでに訴訟が相当程度進んでおり、裁判所からも主張・立証が概ね尽くされているとの趣旨の指摘がされていた事案でした。そのため、結果を変更できることを当然に期待できる状況ではありませんでした。
それでも、主治医の医学的意見、工学鑑定、症状固定後の医療記録などを追加し、既往歴、事故態様、症状の継続性を多角的に立証した結果、裁判所から後遺障害12級を前提とする和解案が示され解決に至りました。
横浜湊中央法律事務所
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