事故の状況
相手方がレンタカー運転中,赤信号無視で交差点に進入し,依頼者車両に衝突した事案。
依頼内容
相手方が癲癇であったことを隠してレンタカーを借りていたため,レンタカー会社がレンタカー契約を詐欺を理由に取り消した。相手損保(レンタカーの保険会社)は,レンタカー契約が取り消された結果,レンタカーを借りたときから契約は無かったことになるから,相手方にはレンタカーを運転する権利がなくなったので,レンタカーに付保されていた自動車保険(対人対物保険)は利用できないと主張(約款にいう所有者の許諾を得て車両を運転する者には該当しないので保険を利用できないという主張)し,一切の賠償を拒否した。なお,相手方本人には賠償するだけの資力がない状態。
対応と結果
自動車保険を利用するには「被保険者」の事故であることが必要とされるが,被保険者の中に「許諾被保険者」というものがある。これは例えば車両所有者から「許諾」を得て,車両を運転する者を指すが,相手損保はレンタカー契約が取り消されれば,「許諾」がないと考えていたようである。しかし,レンタカー契約の取消の効力と,自動車保険の「許諾被保険者」に該当性は連動せず,特に,自動車保険の「許諾被保険者」の該当性には被害者保護という保険の目的を踏まえて解釈すべきとの主張を展開した。その結果,レンタカー契約が取り消されたとしても,「許諾被保険者」に該当することには変わりはないとの判決を得ることができ,物的損害と人身損害全額について賠償を受けることができた。


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