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交通事故証明書の取り方と物件事故を人身事故で申請する方法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
交通事故証明書のとり方と物損事故を人身事故で申請する方法

交通事故証明書とは、自動車安全運転センターが発行する「交通事故が起きたことを証明する書類」のことで、保険会社へ保険金を請求する際の必要書類です。自動車安全運転センターや最寄りの警察署にて、交通事故証明書交付申請書を記入することで申請できます。
 
なお交通事故証明書には申請期限があり、物損事故の場合は3年、人身事故の場合は5年を経過すると申請できません。警察への事故届けがない場合も交付されません。

また場合によっては、交通事故で怪我をしているにもかかわらず、交通事故証明書を申請しても物件事故(物損事故)とされるケースがあります。

この記事では、交通事故証明書の入手方法やサンプル、物件事故から人身事故への切り替え方法などを解説します。

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交通事故証明書を申請する人

交通事故証明書を申請する人は以下の通りです。ただし、基本的に交通事故に関わる申請などは加害者が全て行うため、原則「加害者」と思って良いでしょう。

  • 交通事故を起こした加害者
  • 交通事故の被害者
  • 交通事故証明書の交付が正当な利益になる人

交通事故証明書の申請方法

通常は保険会社の担当者が取り付けてくれますので対応する必要はありませんが、もし自身で行う場合は以下2つの方法があります。ちなみに、どちらを選択しても必要になる情報や交付手数料は同じです。

自動車安全運転センターのHPから申請をする

もっとも簡単で手間の少ない申請方法です。申請後、7日以内に最寄りの金融機関やコンビニで手数料(540円+払い込み手数料130円等)を支払えば、自宅に郵送されます。自動車安全運転センターHPにて申請可能です。

自動車安全運転センター・郵便局から直接申し込む

自動車安全運転センターの窓口等で郵便振替申請用紙を受け取り、必要事項を記入したのち、手数料(540円+手数料130円等)を添えて最寄りの郵便局や自動車安全運転センターの窓口にて申し込む方法です。

どの地域のセンターからでも申請可能でき、通常であれば申請後10日~2週間程度で自宅に郵送されます。

交通事故証明書の雛形・サンプル

交通事故証明書のサンプル
引用元:交通事故証明書とは?アクサダイレクト

事故の事実に関する情報

事故照合番号・事故日時・事故の場所・当事者情報(住所・氏名・電話番号・車種)などが記載されています。

簡単な事故類型

正面衝突・側面衝突・出会い頭・追突など、簡単な事故類型について記載されています。なお、あくまで事故事実を証明するための書類であり、過失割合に関する情報が記載されているわけではありません。

交通事故証明書の物件事故を人身事故に切り替える方法

交通事故で怪我をしているにもかかわらず、なかには交通事故証明書が「物件事故」となっているケースもあります。物件事故の場合、事故状況を詳しく記した「実況見分調書」という書類が作成されないため、資料不足によって損害賠償請求が滞ってしまう可能性があります。

以下では、物件事故から人身事故への切り替え方法を解説します。

警察署に申し出る

まずは速やかに病院にて怪我を診てもらい、診断書を作成してもらいましょう。そして交通事故の捜査にあたった警察署にて、診断書やその他必要書類を提出し、人身事故への切り替えを申請します。
 
しかし事故から時間が経っている場合には、人身事故の申し出をしても警察は捜査をしたがらないケースが多いようです。遅くても、事故後1週間以内には病院で診察を受けるようにしましょう。

人身事故への切り替えができなかった場合

人身事故への切り替えができなかった場合は、物件事故のままで進めるしかありません。物件事故のままのデメリットとしては、下記の2点が挙げられます。

  1. 加害者側に「ケガなどない、人身事故じゃない」と主張される
  2. 後遺障害等級の申請時に「物件事故」となっている交通事故証明書では資料不足となる 

①の場合は、病院の診断書や診療録などをもって、実際の怪我の状態などを立証する必要があります。怪我がまだ治っていない状態であれば「ここを見ればわかるだろう」というような主張もできますが、その際も「交通事故によって負った怪我」という証明が必要です。

②については、申請時に自賠責保険会社に対して「人身事故証明書入手不能理由書」を添付することで申請をすることが可能です。

人身事故証明書入手不能理由書のサンプル

人身事故証明書入手不能理由書は以下の通りで、保険会社名・人身事故証明書が入手できなかった理由・届出警察・関係者や目撃者の記名押印・事故概要などの事項を記入します。

引用元:人身事故証明書入手不能理由書の書き方・ひな形|三井ダイレクト損保

物件事故の場合は弁護士に相談するのがベスト

物件事故の場合、相手が物件事故であることを理由にして損害賠償請求に応じてくれなかったり、問題解決が長引いてしまう可能性があります。

弁護士であれば、人身事故への切り替えに関するアドバイスが望めるほか、示談交渉などの損害賠償請求に関する手続きを一任できます。少しでも不安を解消するためにも、まずは一度ご相談ください。

交通事故証明書の申請期限に注意

交通事故証明書の発行には期限があり、人身事故・物件事故それぞれ以下を過ぎると原則発行されません。できるだけ早めに申請するよう心がけましょう。

  • 人身事故:事故発生日から5年以内
  • 物件事故:事故発生日から3年以内

まとめ

事故の状況や相手の対応によっては、思うように手続きが進められなくなるケースもあります。自身で対応できる自信のない方や、その他疑問・不安がある方は、まずは弁護士への相談をおすすめします。
 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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