人身事故と物損事故は保障が大きく違う!物損から人身に切り替え

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人身事故と物損事故は保障が大きく違う!物損から人身に切り替える方法
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人身事故と物損事故は保障が大きく違う!物損から人身に切り替える方法

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交通事故には「人身事故」と「物損事故」の2種類のタイプがあり、その違いは「被害者に死傷者がいるかいないか」ですが、人身事故の場合、加害者には刑事責任と行政責任が生じます。また人身事故扱いであるか否かに拘らず、加害者には民事上の損害賠償責任が生じますので、被害者の受傷についても補償しなければなりません。

 

  • 物損事故:被害者は死傷せず、自動車や物品の破損のみの場合の事故
  • 人身事故:交通事故で被害者に死傷者が出た場合の事故(主な罰則)

上記のとおり民事上の責任を追及する上で、交通事故が人身扱いであるか物損扱いであるかは決定的な要素にはなりません。事故の刑事上の扱いが人身であろうが、物損であろうが、被害者が負傷していれば原則として加害者にはこれを補償する責任があります。

 

しかし、交通事故が人身扱いとなった場合、警察は入念な捜査を行い、実況見分調書を作成します。事故態様に特段の争いがなければ良いのですが、加害者・被害者で事故態様に争いが生じたり、損害額に争いが生じた場合、被害者はどのような事故であったか証明する必要があります。

 

実況見分調書は当該証明のうえで非常に有用な証拠です。そのため、人身事故であるのに物損扱いで処理されてしまった場合、後々、事故態様について争いが生じた場合に有用な証明資料を取得できず、十分な治療費や慰謝料等が請求できないという可能性もゼロではありません。
 
そこで今回は、交通事故で怪我をした被害者が

 

  • 物損事故を人身事故に切り替える方法
  • 獲得できる慰謝料の額
  • 物損事故のままにしておくリスク


などをご紹介していこうと思います。
 

交通事故が得意な弁護士へご相談することで
物損事故からの切り替えがスムーズにいきます

一部ではありますが、弁護士に依頼することで以下のようなメリットがあります。

 

  • 物損事故から人身事故への切り替えがスムーズに進む
  • 物損事故として処理されそうな場合の対処法が分かる
  • 人身事故の慰謝料に大幅な増額が見込める
  • 弁護士が面倒な手続きなどを代行してくれる など

 
依頼するしないは別として、ご自身の場合、弁護士に依頼するとどのようなメリットがあるのかを具体的に相談してみることをオススメします。
 
当サイト『厳選 交通事故弁護士ナビ』は交通事故を得意とする弁護士のみを掲載しており、事務所への電話は【通話料無料】、電話相談や面談相談が無料の事務所や、着手金が必要ない事務所もあります。
 
まずは下記よりお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

 

 

 【目次】
交通事故を物損事故から人身事故に切り替える3つの方法
事故から1週間以内に病院を受診し、診断書を警察に提出する
保険会社に人身事故証明入手不能理由書を提出する
交通事故が得意な弁護士に相談する
場合によっては裁判を起こす必要もある
人身事故の慰謝料相場
慰謝料の計算方法
後遺障害認定の申請は被害者請求で行うのが適切
物損事故のままにしておくリスクと加害者が物損事故にしたがる理由
純粋な物損事故の場合は慰謝料が発生しない
被害者が物損事故にするデメリット
人身事故の場合は加害者に罰則が付く
保険会社と警察の考えは違う?
交通事故を得意とする弁護士の探し方
まとめ

 

交通事故を物損事故から人身事故に切り替える3つの方法

もし物損事故として処理されてしまってもまだ嘆く必要はありません。最初に物損事故として処理されてしまっても、あとから人身事故として申請することで、切り返ることも可能です。
 

事故から1週間以内に病院を受診し、診断書を警察に提出する

交通事故に遭った直後はなんともなかったとしても、数日後になって急に首回りが痛くなるなどのむちうちの症状がでることもあります。そのため事故直後に病院を受診していなくても、相当期間内に病院を受診して診断書を取得していれば、これを警察へ届け出ることで、人身事故への切り替えを行ってくれます。
 

■交通事故で人身事故に物損事故から切り替え

停車中に左後方より追突されたのですが、事故当時に身体に異常はないと思ったので物損として届け出ました。しかし、事故の翌日あたりから首と腰の痛みがで始め病院に通うことにしました。物損事故として届け出ている場合は治療費などの請求はできませんよね?その場合、物損から人身に切り替える必要があると思うのですが、手続きはどうなるのでしょうか?警察へ診断書などを提出すればよいのでしょうか?

 

A:人身事故への切り替えについて

おっしゃるとおり,警察署に診断書を提出して人身事故への切り替えをしてもらう必要があります。警察は,被害者,加害者と日程を調整して,現場で実況見分をすることになります。

引用元:あなたの弁護士

 

期間の目安は1週間程度

事故から病院受診までの期間の目安としては1週間〜10日前後までと考えるべきでしょう。もし事故からあまりに期間をおいてしまうと、たとえ病院が負傷の診断をしても事故と怪我の関係性が不明瞭として警察署で人身事故として扱ってくれない可能性があります。
 

なぜ切り替えに期間を空けると扱ってくれないのか?

法律の観点から言えば、物損から人身に切り替えるのに期限はありません。ただ、交通事故発生から1ヶ月や2ヶ月以上も経ってしまうと「本当に交通事故が原因によるケガなのか」という疑問が生じてしまいます。

 

当該疑問は刑事事件として立件可能か否かに関わりますので、警察も適当に判断できる問題ではありません。このように、適宜病院を受診して、事故と負傷の因果関係を証明できないと人身事故として受理されない可能性があるということは、覚えておきましょう。

 

保険会社に人身事故証明入手不能理由書を提出する

もし警察が「事故と怪我の関係性」がないとして人身事故への切替えをしない場合は、対警察でできることはありません。

しかし、加害者側保険会社に対して「人身事故証明入手不能理由書」を提出することで、民事上の処理では人身事故として取り扱ってもらうという方法があります。
 
具体的な手段としては、保険会社に「人身事故証明入手不能理由書」をくださいといえばもらえます。あとは保険会社側の指示に従いこれを作成、提出するだけです。警察が人身事故としなくとも、当事者間で人身事故として処理することとなれば、自賠責保険の適用も可能です。
 

交通事故が得意な弁護士に相談する

もし上記2つのことを行っても人身事故への切り替えができなかった場合は、弁護士に相談するのが最も効率的です。被害者自身の本気度を理解させることもできますし、警察への圧力にもなります。

また、最終的に民事調停や裁判となった場合に、人身事故であることを証明するのはプロに任せた方が確実です。
 

場合によっては裁判を起こす必要もある

もし警察や加害者側との話し合いでお互いに納得しない場合、最終的には裁判で決着をつけることになります。その際は物損事故から人身事故に切り替えられる理由や証拠が必要になりますので、こういった争いになった場合も、やはり交通事故問題の解決が得意な弁護士に相談して、進めていく必要があるでしょう。

 

 

人身事故の慰謝料相場

人身事故の慰謝料はいくらになるのか見て行きましょう。
 

慰謝料の計算方法

人身事故で受け取れる慰謝料には「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」があります。詳しい計算方法は「人身事故で支払われる慰謝料の計算」で説明しますが、この「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」の合計が慰謝料とお考えください。
 

入通院慰謝料の計算例

自賠責基準の場合

治療期間 :28日

実通院期間:12日 × 2=24

24日×4,200円=100,800円

 

もし、28日間の治療期間中に15回の通院をした場合は・・・

 

治療期間:28日

実通院期間:15 × 2=30

28日 × 4,200円 = 117,600円

 

自賠責保険に対する請求の場合、単純に見れば通院期間が多い方が慰謝料は高額になります。

 

 

後遺障害慰謝料の計算例

交通事故の後遺障害|等級別・基準別の慰謝料一覧表

交通事故で後遺障害を負ったことにより得られる慰謝料には3つの基準があり、それぞれ金額が異なります。まずは下記表をご確認ください。

 

 等級

自賠責基準

任意基準(推定)

裁判基準

第1級

1100万円

1600万円

2800万円

第2級

958万円

1300万円

2370万円

第3級

829万円

1100万円

1990万円

第4級

712万円

900万円

1670万円

第5級

599万円

750万円

1400万円

第6級

498万円

600万円

1180万円

第7級

409万円

500万円

1000万円

第8級

324万円

400万円

830万円

第9級

245万円

300万円

690万円

第10級

187万円

200万円

550万円

第11級

135万円

150万円

420万円

第12級

93万円

100万円

290万円

第13級

57万円

60万円

180万円

第14級

32万円

40万円

110万円

 

 

後遺障害認定の申請は被害者請求で行うのが適切

後遺障害認定の申請方法には、被害者が自ら行う被害者請求と、加害者側保険会社に代行してもらう事前認定の二通りの方法があります。

しかし、保険会社に全て任せる事前認定の場合だと、保険会社は必要最低限の書類を集めて提出する『作業』を行うだけですので、もし、むちうちなどの画像所見だけでは後遺症を証明しにくい神経症状や、高次脳機能障害などになっていた場合は、証明が十分ではないとして適切な後遺障害等級が認定されない可能性があります。
 
被害者請求では、被害者が立証に必要と考えるあらゆる資料を提出できるため、しっかりと必要な書類を提出でき、後遺障害等級の認定を適切に行ってもらえるといえます。

人身事故そのものもそうですが、後遺障害も認められずに困るのは自分自身です。ここで手を抜くことはないと思いますが、しっかり請求するには、「被害者請求」がベストな選択ですね。
 

物損事故のままにしておくリスクと加害者が物損事故にしたがる理由

純粋な物損事故の場合は慰謝料が発生しない

物損事故の場合も人身事故の場合でも損害賠償は加害者に対して請求する事はできます。車が壊れたなどの修理費などです。しかし、物品が壊れたのみの場合は、それについての精神的苦痛は補償されません。

つまり、被害者に負傷のない純粋な物損事故の場合、被害者から加害者に対する慰謝料請求ができないのが通常です。 他方、被害者が負傷しているものの事故は物損扱いという場合は実態は人身事故であるため、慰謝料請求は可能です。
 

ただ、この場合立証の点でリスクがあることは後述します。
 

被害者が物損事故にするデメリット

もし交通事故で怪我をしたのに、物損事故の扱いを受けると、被害者には十分な立証資料が作成されない可能性があるというデメリットがあります。これは冒頭でも記載しましたが、最終的に争いとなった場合、事故態様は被害者側で立証しなければなりません。しかし、物損扱いの場合、もっとも重要な立証資料である実況見分調書が警察において作成されません。このデメリットは相当程度大きいといえます。

 

人身事故の場合は加害者に罰則が付く

加害者が人身事故ではなく、なるべく物損事故扱いで処理したがる理由は、人身事故の場合は相手に怪我をさせたという事実について刑事処分や行政処分があるからです。
 
<主な罰則>
行政処分:運転免許の失効や取り消し
刑事処分:業務上過失致死傷害罪(刑法211条)など
民事処分:被害者に対する損賠賠償についての責任
 
人身事故の場合には、このようなペナルティがあるため、加害者としてこれを回避したいと思うのは当然といえば当然です。

ちなみに、交通事故で相手の車や家の塀を破損させた場合は民事的な賠償責任はありますが、器物破損罪として刑事処分を受けることはありません。器物破損罪は、わざと(故意に)他人の物を壊した場合にのみ問われる罪です。

自動車事故は過失による事故であるため器物損壊罪の適用はありません。
 

保険会社と警察の考えは違う?

保険会社はなるべく人身事故にしたいようですが(物損事故だと自賠責保険が使えないため)、警察は人身事故だと刑事事件として立件しなければならないため、面倒だと思って物損扱いとすることを勧める傾向にあるようです。
 
後遺症などの一生残るような怪我でもない限り、わざわざ事件として扱い、実況検分書などを作成し、検察庁に事件送致するのは面倒というのが理由です。

 

 

交通事故を得意とする弁護士の探し方

交通事故は法律が絡む民事事件の中でもかなり複雑なやりとりになりますし、何よりやりとりで扱う金額がとても大きなものになります。交通事故の場合、負傷や後遺症の有無によっては補償額が500万円を超えるケースがざらにあります。
 
加えて、弁護士にも得手不得手があり、交通事故を専門に扱う弁護士でないと対応ができないといったケースもありますので、しっかりとした専門家を見つけることが重要になります。
 

弁護士を選ぶ基準

  • 交通事故の案件を多く扱っているか
  • わかりやすい説明をしてくれるか
  • 訴訟経験があるか など

 
上記のようなものがありますが、最終的には相性で選んで良いと思います。3つのポイントさえ押さえていけば、最終的には図のような基準になっていくと思います。


 

まとめ

いかがでしたか?物損事故と人身事故との違いや、物損事故を人身事故に切り替える方法をご紹介してきましたが、物損事故扱いになっている方の参考になれば幸いです。

 

交通事故が得意な弁護士への相談で人身事故のへ切り替えがスムーズになります


一部ではありますが、弁護士に依頼することで以下のようなメリットがあります。

・物損事故から人身事故への切り替えがスムーズに進む
・物損事故として処理されそうな場合の対処法が分かる
・人身事故の慰謝料に大幅な増額が見込める
・弁護士が面倒な手続きなどを代行してくれる など

依頼するしないは別として、ご自身の場合、弁護士に依頼するとどのようなメリットがあるのかを具体的に相談してみることをオススメします。

当サイト『厳選 交通事故弁護士ナビ』は交通事故を得意とする弁護士のみを掲載しており、事務所への電話は【通話料無料】、電話相談や面談相談が無料の事務所や、着手金が必要ない事務所もあります。

まずは下記よりお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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