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公開日:2018.7.13  更新日:2020.4.20

人身事故で示談する時の注意点とケース別の示談金相場

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事

人身事故に遭った場合、示談による和解が最も簡単で迅速な解決方法です。示談とは、人身事故を起こした当事者同士が話し合って、双方が納得できる条件をまとめて解決する契約です。

 

弁護士を挟めば手間もかかりませんし、高い示談金で合意できれば、その後の生活も安心して送ることができます。

 

実際に人身事故はほとんどのケースが示談で解決されています。

 

この記事では、人身事故の示談についての解説や、示談金の相場額を事故のケースごとにご紹介します。人身事故の被害に遭ってしまった場合は、参考にしてみてください。

 

 

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人身事故で示談する際の流れとスケジュール

タイミング別の弁護士に依頼するメリット

 

基本的に人身事故の示談手続きが開始されるのは、交通事故の治療が終了した後です(死亡事故の場合は被害者の死亡後)。そのため、示談のスケジュール・タイミングは被害者の被害状況しだいになります。

 

示談で損害賠償請求には3年間の時効が設けられています。

ただし、2020年4月1日以降に発生した事故に関しては、時効が5年になりますのでご注意ください。

 

 

示談の段階ごとの弁護士に相談するメリット

インターネット上では、弁護士に依頼するタイミングは症状固定後(もうこれ以上治療しても改善しない状態)がベストという記事が散見されますが、弁護士への依頼は交通事故にあった直後からの方がより多くのメリットが得られます。

 

治療中に弁護士が介入するメリット

相手方の保険会社との間で妥当な治療期間について交渉してくれる

被害者が相当程度通院を続けていると、一定のタイミングで相手方の保険会社から治療を終了することを勧められることがあります。

 

このような場合、被害者本人ではうまく対応できないこともありますが、弁護士であれば被害者側の意向を踏まえつつ、相手保険会社と妥当な治療期間について交渉してくれます。

 

入通院の継続や症状固定のタイミングについてアドバイスを受けられる

被害者は交通事故の知識・経験がありませんし、担当医も積極的に治療の終了時期などについて助言はしてくれません。

そのため、被害者としていったいいつまで通院をすればよいのか、すべきであるのかわからないということがほとんどです。

 

また、通院をしても症状がなかなかよくならない場合には、さらに治療終了のタイミングを決めかねてしまうこともあるでしょう。

 

このような場合、弁護士に相談しながら進めることで、治療を継続するべきか、終了するべきか、終了時点で症状が軽快しない場合どうすればよいかという疑問点に的確なアドバイスをしてくれます。

 

後遺障害の手続きに弁護士が介入するメリット

治療を尽くしても一定の後遺症が残った場合には後遺障害の認定を受けるための手続を検討するべきですが、やはり被害者が自身で対応することが難しい場合も多いです。

特に、被害者が自賠責に自ら申請を行う被害者請求の手続きを取る場合、知識・経験の不足からなかなかスムーズに処理できないことの方が多いと思われます。

 

この点、弁護士に依頼することで、このような難解な処理を全て一任できますし、仮に自賠責の判断に納得できない場合は異議申し立てについてもアドバイスしてくれます。結果、自身で対応するよりも適正な判断がされることも十分考えられます。

 

示談交渉において弁護士が介入するメリット

示談交渉は慎重に行うべきことは上記のとおりですが、交通事故の知識・経験が不足する被害者本人ではやはり対応には不安が残るでしょう。

特に相手保険会社は事故処理に慣れていますので、交渉格差からうまく交渉できないことがほとんどではないでしょうか。

 

この点、弁護士であれば相手保険会社との交渉格差はなく、むしろ相手保険会社よりも豊富な知識・経験に基づき適正な処理をしてくれます。また、弁護士が介入することで、以下の通り、もっとも高額となりやすい弁護士基準での請求をスムーズに行ってくれます。

 

 等級

自賠責基準

任意基準(推定)

裁判基準

第1級

1100万円

1600万円

2800万円

第2級

958万円

1300万円

2370万円

第3級

829万円

1100万円

1990万円

第4級

712万円

900万円

1670万円

第5級

599万円

750万円

1400万円

第6級

498万円

600万円

1180万円

第7級

409万円

500万円

1000万円

第8級

324万円

400万円

830万円

第9級

245万円

300万円

690万円

第10級

187万円

200万円

550万円

第11級

135万円

150万円

420万円

第12級

93万円

100万円

290万円

第13級

57万円

60万円

180万円

第14級

32万円

40万円

110万円

人身事故における示談の意味合いと注意点

交通事故の人身事故での示談は成立した時点から、一切示談金への異議の申し立てや追加の請求が出来なくなります。

また、示談は納得するまで成立をにおわせるような言動も慎むことが重要です。

 

ここからは人身事故における示談の意味合いや注意点について解説していきます。

示談の法的な意味合い

示談とは、トラブルの当事者同士が話し合い、「この条件でお互い争いをやめましょうね」と和解することを意味します。

示談の効力

示談が成立した後は、当事者間の権利義務関係が確定しますので、相手に対する追加請求はできなくなるのが原則です。
また、一度成立した示談は後日気が変わったとしても一方的に撤回したり取り消すこともできません。

 

そのため、各当事者共に示談する場合は示談の条件を理解し、これに納得して合意するべきでしょう。

例えば、被害者側であれば、加害者側の保険会社の提示するままに示談した場合、後日後悔するということもあるかもしれません。

 

人身事故の加害者の責任

示談とは当事者間でトラブルを解決する合意ですが、示談により解決するのは加害者の責任の一部です。


すなわち、交通事故で被害者を死傷させた加害者には以下のような責任がありますが、示談が直接影響するのは民事責任のみであり、他の責任は直ちに影響を受けません。

 

 

  • 民事責任:被害者に対する損害賠償・慰謝料の支払い
  • 刑事責任:事故が犯罪行為となる場合の刑事罰
  • 行政上の責任:違反点数の加算(6点以上で免許停止、15点以上で免許取消)

 

もっとも、刑事責任の判断において、示談が成立していることは加害者に有利な事情として考慮される余地があり、結果、刑事責任が軽くなることもあります。

過失がゼロの場合は被害者自ら示談交渉する必要がある

ご自身の過失割合(事故の責任)がゼロであると主張する場合は、保険会社の示談代行サービスを利用することはできません。

 

任意加入の保険会社は、通常、被害者の代わりに示談の交渉をしてくれますが、保険契約者に過失がなければ、ご自身が負担すべき賠償金は発生しません。

 

そのため、被害者が無過失主張をする場合、被害者の加入する保険会社は示談に干渉できないのです。

 

被害者の過失割合がゼロになりやすい状況

  • 赤信号や渋滞などで停車中に、相手に後ろから追突された
  • 駐車中に相手にぶつけられた
  • 自分が青信号の交差点で対向車が進入して衝突した
  • ​センターラインを大きくオーバーしてきたために衝突した

 

このような場合には保険会社が示談をしてくれない場合、自ら示談交渉を行う必要があります。ただし、ご自身の加入する保険に『弁護士費用特約』が付属していれば、自己負担なく弁護士への相談や依頼をすることができます。

 

過失割合ゼロを主張する場合でも、一度ご自身の保険会社に問い合わせておくことをおすすめします。

 

 

示談が成立するとやり直しはきかない

いったん両者の間で話し合いが決着し、示談をした場合、原則としてやり直すことはできません。もし被害者が要求した金額が900万円なら、加害者が900万円を払うことに同意し、それ以上、加害者に損害賠償や慰謝料を請求することをしないという約束になります。

 

後で増額もできませんし、減額も認められていません。

ただし、示談成立後でも、示談交渉時には気づけなかった後遺症が発覚した場合に限っては、後から後遺症分の損害賠償を請求することができる場合もあります。

 

しかし、この場合は一度示談が成立していることから相手から任意に支払いがなされないケースが多く、裁判での請求手続きをせざるを得ない可能性が高いかと思われます。

 

そうなると法律の知識と裁判の経験がない限り、個人での請求は難しいです。この場合も弁護士への依頼を検討した方がよいでしょう。

 

 

ケース別で見る人身事故の示談金相場

この項目では人身事故のケースに応じて、示談金(損害賠償金)がどのように決められるのかを確認していきましょう。

 

なお、交通事故の示談金は以下の計算式によって算出されるのが基本です。

  1. 積極損害(治療費、看護費、交通費など)
  2. 消極損害(休業損害、逸失利益など)
  3. 慰謝料
  4. その他(服・車などの物損)

 

【示談金=①+②+③+④】

 

ケース1:自動車に追突されて怪我、入院・通院をする場合

 

<15歳の女子中学生人身事故に遭遇、入院35日、通院日数4ヶ月、後遺症なし>

 

①積極障害

・入通院治療費・・・・・・・・・120万円

・付き添い看護料・・・・・・・・25万円

・通院付き添い費・・・・・・・・10万8,000円(3,000円×36日)

・入院中雑貨・・・・・・・・・・1,400円×35日=4万9,000円

・家庭教師代・・・・・・・・・・25万円(学力低下を補う必要相当分)

・入通院交通費・・・・・・・・・1万5,000円(必要なバス・電車代など)

・衣料損害費・・・・・・・・・・・・・2万円(補修不能なら購入時の時価)

=189万2,000円

 

②消極損害(休業損害)なし

 

③慰謝料(重傷の場合)160万円

 

損害賠償額(示談金)=349万2,000円

 

ケース2:人身事故が原因で後遺症が残った場合

 

<34歳の男性会社員、入院300日、通院300日、平均月収40万円、椎間板ヘルニアにより後遺障害等級第9級に該当>

 

①積極障害

・入通院治療費・・・・・・・・・・・・・210万円

・付き添い看護料(職業付き添い婦費用)・160万円

        (被害者妻の付き添い)・24万円(6,000円×40日)

・入院中雑貨・・・・・・・・・・・・・・42万円

計:436万円

 

②消極損害(休業損害)なし

・休業損害(休業期間11ヶ月)・・・・・・440万円(40万円×11ヶ月)

・労働能力喪失率・・・・・・・・・・・・35%

・労働能力喪失期間・・・・・・・・・・・67歳までの33年間

・中間利息控除・・・・・・・・・・・・・40万円×12ヶ月×0.35×16.0025

        (33年の年ごとのライプニッツ係数)=2,688万4,200円

計:3,128万4,200円

 

③慰謝料

・入通院慰謝料・・・・・・・・・・・・・350万円

・後遺症害慰謝料・・・・・・・・・・・・640万円

計:990万円

損害賠償額(示談金)

=①+②+③=4,554万4,200円

 

ケース3:自動車との人身事故が原因で被害者が死亡した場合

 

<37歳の男性会社員(3児の父)事故直前の年収700万円>

 

①積極障害

・葬儀費用・・・・・・・・・・・・・・・150万円

 

②消極損害(逸失利益)

・本人生活費控除率・・・・・・・・・・・年収の35%

・稼働可能年数・・・・・・・・・・・・・67歳までの30年間

・中間利息控除・年利5%のライプニッツ方式

 700万円×0.65(1-0.35)×15.3274(30年のライプニッツ係数)

 =6,994万4,420円

 

【事故がなかった場合に得たであろう退職金】

・事故時支給退職金・・・・・・・・・・・270万円

・定年時(60歳)までに勤務した場合に

 得たであろう退職一時金・・・・・・・・2,000万円

・中間利息控除後の原価

 2,000万円×0.32557(60歳までのライプニッツ23年の係数)=651万1,400円

・差し引き逸失退職金・・・・・・・・・・650万1,400円ー270万円=381万1,400円

 

③慰謝料(死者が一家の支柱の場合)・・・2,800万円

 

損害賠償額(示談金)

=①+②+③=9,944万4,420円

 

人身事故の示談金に疑問を感じたら弁護士に相談

示談金(損害賠償・慰謝料)の相場を算出しましたが、保険会社の提示する金額は保険会社が定める独自の基準(任意保険基準)で計算されるため、上記の相場(弁護士基準)よりも低く提示される可能性が高いです。 

 

そのため、示談金が明らかに少ないと感じたり、これは妥当な金額なのかわからなかったりという場合には、弁護士に示談交渉を依頼することをおすすめします。

 

交通事故問題では弁護士の介入により、示談金が2倍以上になるケースも珍しくありません。費用よりも増額分の金額が大きくなるようであれば、迷わずに弁護士に依頼すべきです。

 

まずは法律相談で、示談金の見積もりだけでも出してもらってはいかがでしょうか。

 

交通事故の慰謝料は弁護士が交渉する事で増額する可能性があります


慰謝料には弁護士基準というものがあり、示談交渉に弁護士が介入することで慰謝料額が大幅に増額する可能性があります。一般の方が加害者側に弁護士基準の請求をしても、根拠を示すのが難しく、なかなか聞き入れてくれないというのが現状です。そのため、増額請求には弁護士への依頼がおすすめです。

弁護士基準による交通事故慰謝料の増額事例

まずは、弁護士への依頼でどれくらいの増額が見込めるのか、相談されることをおすすめします。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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