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人身事故の示談とは、交通事故によるけがや損害の賠償内容について、裁判を経ずに当事者間の合意で解決する手続き。示談交渉は多くの場合、加害者側の保険会社から提示された条件をもとに話し合いを進めていく形で進行します。
本記事では、人身事故の示談の流れや示談金の内訳・相場、保険会社との交渉で損しないためのポイントまで詳しく解説します。「提示された金額が適正かどうか判断したい」「弁護士に依頼すべきか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。
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人身事故の示談とは、事故の被害者と加害者が話し合いをおこなって損害賠償問題を解決する手続きです。
人身事故が起きた際は示談交渉をおこなって解決するのが一般的で、主に示談金や過失割合などについて話し合います。
示談が成立すると原則として追加の賠償請求はできないため、適切なタイミングと知識を持って臨むことが重要です。
なお、人身事故の加害者には民事・刑事・行政上の3つの責任が問われますが、示談交渉で扱うのは民事責任(損害賠償金の支払い)のみです。刑事罰や行政処分は示談交渉では取り扱えません。
| 責任の種類 | 内容・決め方 | 決め方 |
| 民事責任 | 損害賠償金(示談金)の支払い | 基本的に示談交渉で決められる |
| 刑事責任 | 刑事罰(拘禁刑・罰金刑など) | 基本的に刑事裁判で決められる※ |
| 行政責任 | 反則金・免許証の停止・違反点数の加算 | 行政が判断する |
※不起訴になる場合や、略式裁判がおこなわれる場合もある
被害者が示談交渉する相手は加害者自身ではなく、加害者が加入している任意保険会社の担当者になるケースがほとんどです。加害者が任意保険に加入している場合、通常は示談代行サービスを通じて保険会社が交渉窓口となります。
保険会社の担当者は交渉のプロです。被害者個人で対応すると、相手のペースで話が進みやすく、適正な賠償額を受け取れないまま示談が成立するケースも少なくありません。交渉を対等に進めるためにも、弁護士への相談がおすすめです。
なお、加害者が任意保険に未加入(自賠責のみ、あるいは無保険)の場合は、加害者本人と直接交渉をおこなう必要が生じます。
人身事故における示談交渉は、けがの治療が完了した、または後遺障害の等級が確定して、損害が確定した後に開始します。全ての治療費・休業損害・交通費・慰謝料などの損害項目が確定しない限り、示談金額を正確に算出できません。
治療の途中で示談を成立させると、その後に発生した治療費などを相手に請求できなくなるので注意してください。
後遺障害がある場合は、等級認定が決定した段階が損害確定時です。焦って早期に示談に応じるのは、被害者にとって大きなリスクになる点を理解しておきましょう。
けががあるにもかかわらず警察で「物損事故」扱いのままにしておくと、被害者にとって不利益を被るリスクがあります。
実際のところ、警察への届出が物損事故のままでも、保険会社へ医師の診断書を提出すれば治療費や慰謝料が支払われるケースはあります。
しかし、物損事故のままでは警察による詳細な「実況見分調書」が作成されません。そのため、のちに過失割合で相手と揉めた際や、後遺障害等級認定の手続きにおいて、事故の規模を客観的に証明できず不利になる重大なリスクが生じます。また、加害者から「裏で治療費を払うから人身にしないでほしい」と頼まれて応じても、あとから支払いを拒絶され自己負担になるおそれがあるため応じるべきではありません。
基本的には、速やかに医師の診断書を添えて警察に人身事故への切り替えを届け出ることが重要です。ただし、被害者自身にも一定の過失がある事故の場合、人身事故に切り替えることで被害者自身の免許の点数(違反点数)が加算されてしまう可能性があります。切り替えを迷う場合は、今後のリスクを踏まえて一度弁護士へ相談するとよいでしょう。

事故直後から解決まで「警察対応→治療→症状固定→示談案の提示→交渉→成立」というステップがあり、各段階で適切な対応が求められます。手順を誤ると、適切な賠償金を受け取れなくなるリスクがあるため、流れ全体の把握が大切です。
事故が発生した直後は、直ちに運転を停止して負傷者を救護し、必ず警察へ事故を届け出る必要があります。警察への報告は道路交通法上の義務です。届け出を怠ると交通事故証明書が発行されず、保険金の請求が困難になります。
また、その場で相手方の氏名・連絡先・車の登録番号・加入保険会社を必ず確認してメモしておきましょう。
目撃者がいる場合は連絡先を確保し、ドライブレコーダーの映像など事故状況の客観的な証拠も保存しておくと、のちの交渉で重要な材料になります。
事故でけがを負った場合は、速やかに整形外科などの病院を受診し、医師の指示に従って必要な治療やリハビリをおこないます。
事故直後に痛みがなくても、後からむちうちなどの症状が出るケースは珍しくないため、必ず事故当日に受診することが望ましいです。仕事の都合などで通院間隔を空けすぎると、保険会社から「事故とけがの因果関係がない」と主張されるリスクがあります。
なお、治療にかかった領収書・処方薬の明細・通院交通費(電車・バス代はメモ)は漏れなく保管しておきましょう。
治療が完了した、またはこれ以上治療を続けても症状の改善が見込めない状態(症状固定)になったら、残った症状について後遺障害等級認定の手続きをおこないます。
医師に後遺障害診断書を作成してもらい、1級から14級までの等級認定を申請してください。例えば、むちうちなら14級9号・12級13号が認定される可能性があります。
等級が認定されると、入通院慰謝料に加えて後遺障害慰謝料や逸失利益を別途請求できます。示談金に大きく影響するため、症状が残ったら必ず手続きをしましょう。
なお、症状固定は医師が判断するものであり、相手方保険会社からの一方的な治療打ち切り要請に安易に応じるべきではありません。対応に迷った場合は、保険会社との交渉を弁護士に任せ、自身は治療に集中するのがおすすめです。
治療が終了(完治)または後遺障害等級が確定したあと、相手方の保険会社から具体的な賠償額を記載した示談案が提示され、示談交渉が始まります。
提示された損害賠償額提示書の内訳を、治療費・休業損害・慰謝料などの項目ごとに精査する作業が必要です。
過失割合など相手方の主張に不服がある場合は、客観的証拠をもとに反論を組み立てていかなくてはいけません。
賠償金額や過失割合などの条件に双方が同意すると、示談書(免責証書)に署名・捺印をおこなって示談成立です。
示談書には合意金額や支払い期限のほか、今後一切の追加請求をおこなわないとする清算条項が盛り込まれます。署名捺印後に書類を保険会社へ返送し、1〜2週間程度で指定口座に示談金が振り込まれるのが一般的です。
示談成立をもって民事上の責任追及は完全に終了するため、署名前に内容を十分に確認しましょう。
人身事故の示談金(損害賠償金)は、主に積極損害・消極損害・慰謝料の3種類。事故によって発生した実際の費用や失われた収入、精神的苦痛への補償など複数の項目で構成されています。
内訳の漏れがないかを確認すると、本来受け取れるはずの金額を損するリスクを防げます。
積極損害とは、交通事故の被害に遭ったために、被害者が実際に支払いを余儀なくされた直接的な出費(実費)を指します。主な項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 治療費 | けがの治療を受ける際にかかった費用 |
| 付添看護費 | 通院・入院時に付添人が必要になった場合に請求できる費用 |
| 入院雑費 | 入院によってかかった通信費や日用雑貨の購入費用など |
| 通院交通費 | 治療を受けるために通院する際にかかった交通費 |
| 生徒・児童の学費 | 事故によって留年した場合にかかった授業料など |
| 葬儀費用 | 被害者の葬儀手続をおこなう際にかかった費用 |
請求漏れが生じやすい項目のひとつが付添看護費や入院雑費です。領収書や明細は必ず保管しておきましょう。
消極損害とは、交通事故のけがや後遺障害・死亡によって、被害者が将来得られるはずだったのに失った利益(減収)を指します。主な項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 休業損害 | 事故が原因で仕事を休み、減収した場合に請求できるもの |
| 後遺障害逸失利益 | 事故の後遺症が残り、後遺障害として等級認定を受けた場合に請求できるもの |
| 死亡逸失利益 | 事故で被害者が死亡した場合に請求できるもの |
休業損害は、治療のために仕事を休んだことによる収入減を補うもので、専業主婦でも平均賃金を基準に請求できます。
後遺障害逸失利益・死亡逸失利益は、事故前の収入や年齢、労働能力喪失率・喪失期間をもとに算出されるため、計算が複雑になりやすい項目です。適正な金額を算出するためにも、弁護士への確認をおすすめします。
慰謝料とは、交通事故のけがそのものや入院・通院を強いられたことによる肉体的・精神的な苦痛を和らげるために支払われる金銭です。主な項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 入通院慰謝料 | 事故で入院・通院した場合に請求できる慰謝料 |
| 後遺障害慰謝料 | 事故の後遺症が残り、後遺障害として等級認定を受けた場合に請求できる慰謝料 |
| 死亡慰謝料 | 事故で被害者が死亡した場合に請求できる慰謝料 |
入通院慰謝料は、入院期間や通院期間の長さをベースに計算されます。後遺障害慰謝料は、認定された後遺障害の等級に応じて定額的に算出される項目です。
交通事故の慰謝料計算には自賠責保険基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)の3つの算定基準があり、どの基準を使用するかによって受け取れる金額が大幅に異なります。
| 算定基準 | 概要 | 金額の目安 |
| 自賠責基準 | 法律で定めた最低限の補償。総額に上限あり | 最も低い |
| 任意保険基準 | 保険会社が独自設定。自賠責基準を若干上回る程度 | 中程度 |
| 弁護士基準(裁判基準) | 過去の裁判例をもとにした適正基準 | 最も高い |
自賠責基準は法律で定められた最低限の補償基準で、治療費や慰謝料を含めた総額に上限(けがは120万円)が設けられています。任意保険基準は各保険会社が独自に設定しており、一般的には自賠責基準を少し上回る程度にとどまることが多いのが実態です。
弁護士基準は過去の裁判例を元に策定された最も高額で適正な基準。弁護士に依頼すると適用される基準で、慰謝料が大幅に増額される可能性があります。適正な慰謝料を受け取るためには、示談前に弁護士に相談するのが重要です。
人身事故の示談金相場は、けがの程度(入院・通院の期間)、後遺障害等級の有無、死亡といった被害状況によって大きく変動します。
以下は、適正な弁護士基準で計算した場合をベースにした相場です。過失割合や被害者の年齢・収入によって実際の受領額は前後します。
具体的な相場を知って、保険会社から提示された金額が妥当かどうかを判断する目安にしてください。
後遺障害がないケースでは、通院期間や入院期間が示談金の主な算出基準となり、主に治療費実費・休業損害・入通院慰謝料が支払われます。
たとえば「人身事故で骨折をして10日間会社を休んだ」という場合、示談金の計算例は以下のとおりです。
| 項目 | 金額 |
| 治療費 | 20万円 |
| 通院交通費 | 5,000円 |
| 休業損害(事故前3ヵ月間の総収入90万円) | 10万円 |
| 入通院慰謝料(治療期間30日) | 28万円 |
| 合計 | 58万5,000円 |
後遺障害が残ったケースでは、入通院に対する賠償に加えて、認定された等級に応じた後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益が加算され、示談金は高額になります。
たとえば「人身事故でむちうちを発症して後遺障害等級14級が認定され、20日間会社を休んだ」という場合、示談金の計算例は以下のとおりです。
| 項目 | 金額 |
| 治療費 | 35万円 |
| 通院交通費 | 1万円 |
| 休業損害(事故前3ヵ月間の総収入90万円) | 20万円 |
| 後遺障害逸失利益(25歳・年収400万円) | 約92万円 |
| 入通院慰謝料(治療期間120日) | 67万円 |
| 後遺障害慰謝料 | 110万円 |
| 合計 | 約325万円 |
高位等級(1級〜8級など)に認定されると、バリアフリー改修費や介護費用なども加わり、数千万円から1億円を超えるケースもあります。
死亡事故における示談金は、葬儀費用・死亡逸失利益・死亡慰謝料から構成されます。
たとえば「人身事故で被害者(独身25歳・年収400万円)が死亡した」という場合、示談金の計算例は以下のとおりです。
| 項目 | 金額 |
| 葬儀費用 | 150万円 |
| 死亡逸失利益(25歳・年収400万円) | 約4,740万円 |
| 死亡慰謝料(独身者) | 2,000万円 |
| 合計 | 約6,890万円 |
死亡慰謝料の相場は、被害者が家庭内でどのような立場(一家の支柱・配偶者・そのほか)だったかで異なり、2,000万円〜2,800万円程度です。死亡逸失利益は、事故時の年収から本人の将来の生活費を差し引いた額に、就労可能年数を考慮して算出します。
葬儀費用は原則として150万円(弁護士基準の場合)を上限に実費、または定額が認められます。
示談交渉をスムーズに進め、被害者側に不利な条件を避けるためには、事前の治療行動や手続きの法的ルールを正確に把握しておく必要があります。
対応を間違えると、本来得られる示談金を取りそこないかねません。保険会社の提示に安易に従わないための知識を身につけることが、適正な賠償を得るために有効です。
事故に遭ったら、自覚症状の有無にかかわらず事故直後(遅くとも数日以内)に必ず病院を受診します。診療科は整形外科です。
受診が遅れると、保険会社から「事故とけがの因果関係がない」「別の原因でのけがだ」と主張され、治療費の支払いを拒否されるリスクがあります。軽い打撲や違和感であっても、レントゲンやMRIなどの精密検査を受けて記録を残しておくことが重要です。
また、人身事故への切り替えを警察に届け出る際にも、医師が発行した診断書が必須です。
接骨院や整骨院へ通う場合は、事前に必ず医師の同意を得ておく必要があります。
柔道整復師の施術は法的に医療行為と認められないため、医師の指示がないと治療費や通院慰謝料の対象外にされるおそれがあります。整骨院へ通う場合も、整形外科への通院を完全にやめず、定期的な医師の診察を並行して受け続けることが重要です。
後遺障害認定手続の際にも、整骨院の施術だけでは後遺障害診断書を書いてもらえない点も覚えておきましょう。
示談書(免責証書)を取り交わし、一度示談が成立した後は、原則として内容の撤回や追加の金銭請求はできません。
のちに想定外の後遺症が発生したり、治療費がかさんだりしても、自費で補うしかなくなります。示談書には「追加請求をおこなわない」という清算条項が必ず入っており、強力な契約上の拘束力をもつためです。
全ての治療が終了し、完治または後遺障害の認定が確定するまでは、急かされても示談に応じてはいけません。
もらい事故など「自分側の過失割合が0」の交通事故では、自分が加入している保険会社の示談代行サービスを利用できません。
被害者に過失がない場合、被害者側保険会社は賠償金を支払う責任がないため、交渉をおこなうと弁護士法第72条(非弁活動の禁止)に抵触するためです。
被害者はプロである加害者側保険会社と直接対等に交渉しなければならず、精神的にも知識的にも不利な状況に置かれます。交渉を対等以上に進めるためには、弁護士への依頼が有効です。
話し合いが平行線をたどり示談が成立しない場合は、ADR機関(交通事故紛争処理センターなど)の利用や、裁判所での調停、民事訴訟を検討します。
ADR機関は、被害者であれば原則無料で利用でき、中立な立場である担当弁護士のあっせんによって、適正な弁護士基準に近い額での和解が期待できる有効な手段です。ただし、ADRの弁護士は被害者の代理人(味方)ではないため、自分自身で主張や証拠を整理して臨む必要があります。また、過失割合などで激しい対立があるケースは手続きが難航しやすいため、自力での解決が難しい場合は、自分自身の代理人として弁護士へ依頼することも並行して検討しましょう。
民事裁判を起こし、裁判官による和解勧告や判決によって最終的な金銭解決を図ることも可能です。遅延損害金や弁護士費用の一部加算も認められる場合があります。
いずれの手段へ移行する場合も、自身の過失割合やけがを証明するための客観的証拠を事前に整理しておくことが求められます。
個人での示談金交渉には限界がありますが、法律のプロである弁護士が代理人となると、交渉の土俵が劇的に変わります。弁護士に依頼するメリットを具体的に4つ解説します。
弁護士に示談を依頼する最大のメリットは、最も高額な慰謝料計算方法である弁護士基準を適用させ、示談金の増額を実現できる点です。
弁護士が介入すると、保険会社は裁判への発展を警戒するため、適正な裁判基準での慰謝料支払いに応じざるを得なくなります。慰謝料だけでなく、休業損害や逸失利益の計算項目にも、漏れや不当な減額を正して適正額を算出・請求可能です。
保険会社の当初提示額から2〜3倍近くまで示談金が引き上がるケースも珍しくありません。
専門家である弁護士が法的な根拠に基づいて交渉すれば、感情的な対立を防ぎ、示談手続を無駄なくスピーディーに進められます。
過失割合や損害額をめぐる不毛な争いを防ぎ、過去の裁判例をベースにした迅速な合意形成が可能です。後遺障害の等級認定申請においても、書類の不備がなくなり、スムーズに認定まで手続きが進みます。
最短距離で示談成立まで進むため、早期に賠償金を回収して生活の再建を図れる点は大きなメリットです。
弁護士に依頼した瞬間から、被害者の代理人として全ての交渉窓口が弁護士となるため、保険会社や加害者本人から被害者へ直接連絡が来なくなります。
治療中に保険会社から受ける、治療費の打ち切り打診や強引な示談の勧誘などのプレッシャーから、精神的に解放される点はメリットです。
専門用語が多く難解な保険会社とのやり取りを全て任せ、被害者自身は仕事や家事、けがの治療・リハビリに専念できる環境が整います。加害者との対立による不快な感情(怒りや不安)から距離を置き、精神的な負担も大幅に軽減されるでしょう。
弁護士費用特約を使えば、自己負担金を抑えて弁護士に依頼できます。
弁護士費用特約とは、弁護士に依頼する際にかかる費用を保険会社が負担してくれる保険特約です。自動車保険に付帯されているケースが多くあります。
補償の上限額は保険会社によって異なりますが、一般的に弁護士費用300万円・法律相談費用10万円が上限として設定されています。多くの交通事故案件では、上限内に収まるケースがほとんどです。
弁護士費用特約は、被害者本人だけでなく、同乗していた家族にも適用される場合があります。まずは自分の保険証券を確認し、特約の有無を調べておきましょう。
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人身事故の示談に関して当事者が特に疑問を持ちやすい点について、以下でまとめて解説します。個別の事故状況によって結論が異なる場合があるため、詳しくは専門家へ相談してください。
示談をしないままでいると、最終的な示談金が一切支払われないほか、消滅時効によって請求する権利そのものが失われます。
| 事故状況 | 時効期間 |
| けがを負った場合 | 損害および加害者を知った日(多くの場合は事故発生日)の翌日から5年 |
| けがを負って後遺障害が残った場合 | 症状固定日の翌日から5年 |
| 死亡した場合 | 被害者の死亡日の翌日から5年 |
加害者(および相手の任意保険会社)に対する損害賠償請求権の時効は上記のとおり原則5年ですが、注意が必要なのは、被害者が「自賠責保険」に対して直接請求(被害者請求)をおこなう場合の時効は「3年」と定められている点です。
交渉が長引いて加害者への時効(5年)を迎える前に、自賠責保険への時効(3年)が先に完成してしまうと不利益を被る可能性があります。
話し合いで解決が不可能な場合は放置せず、時効の完成を防ぐための手続き(時効の更新・完成猶予など)や民事裁判などの法的手段への移行を含め、早めに弁護士へ相談することが重要です。
示談の成立は、「被害者から一定のゆるしを得られている証」として加害者の刑事罰に影響する場合があります。加害者にとって有利な事情として考慮され、不起訴処分になったり、刑事罰が軽くなったりします。
ただし、示談の成立が必ずしも刑事罰の軽減につながるわけではありません。刑事処分は検察官や裁判官が総合的に判断するものであり、示談はあくまで考慮要素のひとつです。
加害者の処分が軽くなるのを避けたいという理由で示談を長引かせると、時効が近づいたり、受け取れる賠償金が遅れたりするなど、被害者側にデメリットが生じかねません。
治療が終了(完治または症状固定)してから示談が成立するまで、約3ヵ月から半年程度が目安です。
けがの完治、または後遺障害の等級認定(結果が出るまで約2〜3ヵ月)が出るまでは示談交渉自体が始まりません。事故発生から数えると半年以上、長いと数年かかるケースもあります。
過失割合の対立が激しい場合や、中・重度の事故ほど交渉が難航し、期間が長引く傾向があり、ケースバイケースです。
弁護士を介入させると保険会社の不要な引き延ばしを防ぎ、解決までの期間を大幅に短縮できる可能性が高まります。
示談書に署名・捺印してから、通常1〜2週間以内に示談金が支払われます。
示談成立とは、示談書への署名・捺印が完了した時点です。保険会社は示談書を受領後、社内手続を経て指定口座に振り込みます。振り込みが遅延する場合は、保険会社に問い合わせるか、弁護士に対応を依頼することも可能です。
示談金を早く受け取るためには、治療終了後すみやかに示談交渉を開始し、保険会社とのやり取りを滞りなく進めることが重要です。
書類の不備や提出の遅れは交渉の長期化につながります。診断書や休業損害証明書など、保険会社から求められた書類は早めに準備・提出しましょう。また、過失割合や示談金の金額で折り合いがつかない場合も、交渉が長引く原因になります。
弁護士に依頼すると、書類の準備から保険会社とのやり取りまで一任でき、示談成立までの期間を短縮できる可能性があります。
示談書への署名・捺印から1〜2週間を過ぎても振り込みがない場合は、まず保険会社の担当者に連絡して状況を確認しましょう。
書類の不備や社内手続きの遅延が原因であるケースがほとんどです。ただし、連絡しても対応が進まない場合や、保険会社が支払いを拒否している場合は、弁護士への相談をおすすめします。
弁護士が介入すれば、保険会社への適切な請求や法的手続を速やかに進められます。
示談金は事故で生じた損害に対する賠償金の総額。慰謝料は示談金の内訳の中の一部(精神的苦痛への賠償金)を指します。
示談金には、慰謝料以外にも積極損害(治療費や交通費など)と消極損害(休業損害や逸失利益)が含まれます。
示談金で請求できるのは慰謝料だけではないため、残りの損害費用の請求漏れが生じないよう注意しましょう。
加害者が任意保険に未加入の場合、加害者の自賠責保険へ請求をおこない、最低限の補償を受け取ります。自賠責保険は法律上の加入義務があるため、任意保険未加入であっても自賠責保険には加入しているケースがほとんどです。
ただし、自賠責保険には以下のとおり支払い限度額があります。
| 被害の種類 | 支払い限度額 |
| 傷害 | 120万円 |
| 後遺障害 | 75万円〜4,000万円(等級による) |
| 死亡 | 3,000万円 |
限度額を超える部分は、加害者本人へ直接請求します。ただし加害者に資力がない場合は回収が困難なため、被害者自身が加入している人身傷害保険や無保険車傷害特約を活用するのが一般的です。
なお、まれに自賠責保険も未加入のケースやひき逃げで加害者が特定できないケースでは、国が損害を填補する政府保障事業が最後のセーフティネットとなります。
車の修理や買い替えを急ぐために、人身部分より先に物損部分(車の修理費など)だけを別々に示談することは実務上よく行われており、手続き自体は可能です。
通常、保険会社が用意する物損の示談書(免責証書)には、「本件事故の『物件損害』について」と明確に対象が限定されているため、先に物損の示談をしたからといって、後から人身部分の請求ができなくなることはありません。
しかし、過失割合に争いがあるケースでは特に注意が必要です。物損の示談で合意した過失割合は、その後の人身部分の示談においても事実上の基準として扱われ、大きく影響を及ぼすリスクがあります。車の修理を急ぐあまり、納得のいかない過失割合のまま物損の示談だけを先行させるのは避けるべきです。
また、当事者同士で示談書を自作する場合などに「本件事故に関する今後一切の請求をしない」といった曖昧な文言を入れてしまうと、人身部分の請求権まで放棄したとみなされるおそれもあります。過失割合に納得がいかない場合や、書類の文言に不安がある場合は、署名する前に弁護士へ確認することをおすすめします。
自分の過失が0の場合でも、示談で揉める可能性はあります。過失割合よりも示談金の金額で対立するケースが多いです。
加害者側の保険会社は低い金額を提示してくる場合が多く、被害者が納得しないケースもあります。
また被害者側の過失が0の場合、被害者側の保険会社が示談交渉を代行できません。弁護士費用特約を活用して弁護士に依頼するのが、適正な示談金を獲得するうえで有効な手段です。
人身事故の示談とは、被害者と加害者が話し合いをおこない、損害賠償問題を解決する手続きです。示談交渉では示談金の金額や過失割合について話し合い、双方が合意すれば示談が成立します。
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自転車事故の過失割合(じてんしゃじこのかしつわりあい)とは、自転車事故の当事者間におけるお互いの不注意(過失)の程度を数値化したものです。
今回はこの人身事故証明書入手不能理由書が必要になる場合や、その書き方などをご紹介します。
自転車での軽い事故だからといって、深く考えずに、物損事故として処理してしまうのは危険です。慰謝料請求の際などに不利益を被る可能性があるからです。この記事では『人...
本記事では、慰謝料の種類・算定基準・計算方法から増額のための具体的な対応策まで解説します。
軽微な追突事故は物損事故として処理されるケースが多いです。しかし、軽傷でも怪我を負っている場合には、人身事故の処理に切り替えるべきです。この記事では、追突事故を...
本記事では、交通事故による全治6ヵ月のけががどの程度重症であるのか、および請求できる損害賠償の内訳や対応時の注意点などを解説します。
人身事故の示談金をなるべく多く獲得するためには、後遺障害等級の認定を適切におこなったうえで、弁護士基準で慰謝料を算出する必要があります。この記事では、示談金の性...
本記事では、人身事故と物損事故の違いを6つの観点から詳しく解説し、物損事故から人身事故へ切り替える具体的な手順やポイントについて紹介します。
本記事では、交通事故による全治6ヵ月のけががどの程度重症であるのか、および請求できる損害賠償の内訳や対応時の注意点などを解説します。
軽微な追突事故は物損事故として処理されるケースが多いです。しかし、軽傷でも怪我を負っている場合には、人身事故の処理に切り替えるべきです。この記事では、追突事故を...
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本記事では、人身事故にしないと保険がおりない理由や、物損事故からの切り替え手続きを解説します。
今回はこの人身事故証明書入手不能理由書が必要になる場合や、その書き方などをご紹介します。
本記事では、慰謝料の種類・算定基準・計算方法から増額のための具体的な対応策まで解説します。
自転車での軽い事故だからといって、深く考えずに、物損事故として処理してしまうのは危険です。慰謝料請求の際などに不利益を被る可能性があるからです。この記事では『人...
被害者が死亡している事故では、遺族が代わりに損害賠償請求することになります。ただし各損害については計算基準や計算式などがあるほか、示談交渉時に注意すべきポイント...
自転車を運転しているときに歩行者と接触してしまい、悩んでいる方は少なくないでしょう。本記事では自転車と歩行者の軽い接触事故の際に取るべき対応と、自転車の運転手に...
この記事では、交通事故証明書の詳しい取得方法や見本・料金・必要書類から、発行されない場合の対処法まで詳しく解説します。