累計相談数
12
万件超
累計サイト訪問数
4,006
万件超
※2025年06月時点
ベンナビ交通事故 > 交通事故コラム > むちうち・頸椎捻挫 > 【非接触事故】急ブレーキでむちうちに!?事故後のポイントや注意点などを解説
キーワードからコラムを探す
更新日:

【非接触事故】急ブレーキでむちうちに!?事故後のポイントや注意点などを解説

監修記事
【非接触事故】急ブレーキでむちうちに!?事故後のポイントや注意点などを解説

運転中に危険が迫り、急ブレーキをかけて衝突は避けたものの、むちうちになってしまうケースは少なくありません。

この場合、治療にかかった費用などを相手方に請求していく必要がありますが、車両が直接接触したわけではないので、事故と被害の因果関係を証明することが難しく、交渉のハードルは高くなってしまいます

実際、損害賠償請求を検討しているものの、相手を納得させるためにはどうすればよいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事では、急ブレーキでむちうち症になった非接触事故の解決方法や弁護士に相談するメリットなどについてわかりやすく解説します。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
交通事故に強い弁護士を探す

急ブレーキでむちうちになった場合に非接触事故として扱われるための条件

非接触事故とは、交通事故当事者間に物理的な接触がないタイプの交通事故類型のことを指します。

急ブレーキでむちうちになった場合に、非接触事故として認められる主な条件は以下のとおりです。

【非接触事故として扱われるための主な条件】
  • 加害者による故意・過失が認められること
  • 加害者の行為が原因で被害に遭っていること

具体的には、以下のようなケースが該当します。

  • 自動車で走行中、対向車線からはみ出した加害車両との接触を避けるために急ブレーキ・急ハンドルをきって接触を避けたものの、衝撃でむちうちなどの負傷をした
  • 自車両の前方を走行していた加害車両が悪意をもって理由もなく急ブレーキをかけたので、これを避けるために急ブレーキをかけて接触を避けたが、むちうちになってしまった
  • 二輪車で青信号の交差点に進入したところ、赤信号を無視して走行してきた自動車を避けるために急ブレーキをかけてむちうちになった など

急ブレーキによるむちうちを非接触事故として適切に処理するための4つのポイント

ここでは、急ブレーキによってむりうちになった場合に、非接触事故として適正に処理するためのポイントを解説します。

1.事故後すぐに警察へ通報する

急ブレーキをともなう非接触事故を起こしたときは、すぐに警察に通報してください

警察への通報が必要な理由として、以下のものが挙げられます。

  • 道路交通法上、交通事故当事者には警察への報告義務が課されているから
  • 交通事故証明書を取得できず、保険関係の手続きに支障が生じるから
  • 実況見分調書が作成されず、示談交渉や民事訴訟で不利になる可能性が高いから

警察に通報をしないと、交通事故が原因でむちうちになったと主張すること自体が困難になりかねません

非接触事故について加害者側への賠償請求を想定しているのなら、必ず警察に通報をしてください。

2.なるべく早く整形外科を受診する

急ブレーキによって身体に負担がかかったときは、できるだけ早い段階で病院の整形外科を受診してください

病院を受診した履歴があり、医師の作成した診断書があれば、交通事故で受傷した事実を客観的に証明しやすくなります。

ただし、受診が遅れると事故とむちうちの因果関係を証明することが難しくなるので、迅速な対応を心がけましょう

「交通事故に遭ったけれども自覚症状がないから病院に行く必要はないだろう」などと考えて受診しない人もいますが、以下の症状があるときにはむちうちの可能性を想定して整形外科を受診するのがおすすめです。

  • 首や上肢の痛み、痺れ
  • 首や上肢が動きにくい、運動制限
  • 握力の低下
  • 視力の低下、視野のかすみ、眼精疲労
  • めまい
  • ふらつき
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 耳鳴り
  • 倦怠感、気怠さ など

なお、整体やカイロプラクティックでは医師の診断を受けられず、施術に要した費用の損害賠償請求も否定される可能性がある点に注意してください。

3.証拠や目撃者などは確保しておく

非接触事故の場合、物理的な接触がないために、加害者側が言いがかりをつけてくる危険性があります

極端な例を挙げるなら、「被害者が主張している交通事故はそもそも存在しなかった」として、嘘つき呼ばわりされるリスクもゼロではありません。

そこで、被害者側としては、加害者の権利侵害行為があったことを客観的に証明するため、以下のような証拠を確保しておくべきです。

  • ドライブレコーダーの映像
  • 事故現場を映している監視カメラの映像
  • 目撃者の証言
  • 事故直後に交わした会話の録音記録

示談交渉や裁判では証拠の有無が重要視されるため、少しでも多く集めておくことが重要です。

4.交通事故が得意な弁護士に相談する

非接触事故で急ブレーキを踏んだためにむちうちになったときには、交通事故トラブルが得意な弁護士に相談・依頼をしてください

弁護士に相談・依頼することで、以下のメリットを得られます。

  • 弁護士基準を活用することで、損害賠償金の増額を期待できる
  • 過失割合や示談金などのさまざまな面で被害者側に有利な条件を引き出しやすくなる
  • 弁護士が代理してくれるので、示談交渉や民事訴訟などの負担を減らせる
  • むちうちが原因で後遺症が残った場合に後遺障害等級認定の申請手続きを任せられる
  • 被害者本人はむちうちの治療に専念できる
  • 症状固定のタイミングについて適切な判断を受けやすくなる
  • 加害者側の保険会社による治療費打ち切りに対応してくれる など

現在加入中の自動車保険などに弁護士費用特約が付帯されていれば、相談料やその他弁護士費用を賄うことができます。

ベンナビ交通事故では、非接触事故のような難易度の高い交通事故トラブルにも対応できる弁護士を多数紹介中です。

交通事故トラブルは弁護士に相談するタイミングが早いほど有利な状況を作り出しやすくなるので、まずは無料相談だけでも受けてみることをおすすめします。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
交通事故に強い弁護士を探す

急ブレーキによるむちうちが非接触事故として認められる3つのメリット

ここでは、急ブレーキを強いられてむちうちになった際に、非接触事故として適切に処理されるメリットについて解説します。

1.治療費や慰謝料などを請求できる

非接触事故として適切に処理してもらえれば、以下のように、むちうちが原因で生じたさまざまな損害を加害者側に請求できます

  • 治療関係費:診察料、投薬料、手術料、検査費用、診断書作成費用、入院費用など
  • 通院交通費:病院に通うために要した費用。ただし、むちうちの場合には公共交通機関の費用が原則となる
  • 休業損害:むちうちが原因で仕事ができなくなったことによる損害分
  • 慰謝料:交通事故が原因で負った精神的損害を賠償するための費用。入通院慰謝料、後遺障害慰謝料に分類される
  • 逸失利益:むちうちが原因で今までどおりに仕事ができなくなった場合における将来の減収分

相手方との交渉では、事故と因果関係がある損害の範囲が争点になるケースが少なくありません。

適切な賠償額を受け取るためには、弁護士のサポートが必要不可欠です。

2.事故資料に加害者の名前や事故状況が記載される

警察に通報をして人身事故として受理されると、実況見分が実施されます。

実況見分調書は、交通事故当事者双方が事故現場に立ち会って作成されるのが原則で、主に以下の内容が記載されます。

  • 実況見分を実施した日時
  • 実況見分を実施した交通事故現場の住所
  • 当事者双方の氏名・年齢・住所・職業
  • 実況見分を実施したときの天候・路面状況・交通状況
  • 交通事故が起きたときの天候・路面状況・道路状況
  • そのほか、交通事故に関して必要な客観的状況 など

実況見分調書は交通事故当時の様子が詳細に記載されているので、示談交渉時の過失割合条件を認定するときなどに有効活用できます

なお、単独事故として扱われた場合は、相手方の氏名が実況見分調書・交通事故証明書などの事故資料に記載されません。

その点、非接触事故として事故資料に加害者の氏名が明示されていれば、「自分は非接触事故には関係ない」という言い訳を防ぎやすくなるでしょう

3.加害者を適切に処分してもらえるようになる

非接触事故として適切に処理してもらうことによって、加害者に刑事責任を問える可能性もあります

非接触事故で被害者がむちうちの受傷をした場合、加害者に適用される可能性がある代表的な犯罪類型は以下のとおりです。

犯罪の種類

該当する行為

罰則

報告義務違反

事故後に警察への報告を怠った

1年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金

救護義務違反

事故後に救護措置をとらなかった

(加害者に責任がある場合)

10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

(加害者に責任がない場合)

5年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金

過失運転致傷罪

運転中に必要な注意を怠り、人を死傷させた

7年以下の拘禁刑もしくは禁錮または100万円以下の罰金(傷害の程度が軽いときには、情状により刑が免除される場合がある)

危険運転致傷罪

酒気帯び運転や無免許運転などの危険運転によって人を死傷させた

15年以下の拘禁刑

なお、非接触事故の加害者は、そのときの状況に応じて、違反点数の加算、免許の停止・取り消しなどの行政責任を問われる可能性もあります

急ブレーキが原因でむちうちになった場合に知っておくべき3つの注意点

さいごに、急ブレーキで加害車両との接触を回避できたものの、むちうちになってしまったときの注意事項を3つ紹介します。

1.単独事故として扱われてしまう可能性がある

非接触事故は、加害者側との物理的に接触していないため、単独事故として処理されるリスクがあります

例えば、加害者側が被害者の急ブレーキに気付かずに現場を立ち去ってしまった場合、ドライブレコーダーなどの客観的証拠を提示できなければ、警察が交通事故当時の状況を正確に把握することができません。

その結果、加害者不明を理由に単独事故扱いで済まされてしまうことがあります

単独事故として処理されると、相手方に対する賠償請求が困難になり、泣き寝入りを強いられかねないでしょう。

そのため、物理的な接触はなかったものの、相手側の故意・過失によって事故が生じたことを、粘り強く主張していく必要があります。

2.非接触事故は過失割合で争いになることが多い

非接触事故は事故当時の状況が曖昧になることが多いので、過失割合が争点になる可能性が高いです。

例えば、「被害者がもっとゆっくりとブレーキングをしていればむちうちは受傷しなかった」などと加害者側から主張されると、被害者側の過失割合が大きくなり、結果として、賠償額が減額されるリスクが生じます

そのため、非接触事故の示談交渉では、事故当時の状況を前提としたときに「急ブレーキは適切な行動であること」「急ブレーキを回避することは難しかったこと」などを丁寧に主張立証する必要があります。

事故当時のスピードや道路状況などの個別具体的な事情を踏まえて、被害者側の主張内容に根拠があることを示さなければならないので、必ず交通事故事案の経験豊富な弁護士に依頼しましょう

3.加害者側に言いがかりをつけられるリスクがある

非接触事故は直接的な接触がないため、加害者側から言いがかりをつけられたり、加害者側が自分の過失を認めようとしなかったりすることが多いです。

また、加害者本人が自分の運転ミスなどに気付いていないケースも少なくありません。

“言った言わない”の水掛け論になると、示談交渉はなかなか進まず、民事訴訟でも有利な判決を引き出しにくいのが実情です。

加害者側の主張に根拠がないこと、被害者側の主張内容が正当であることを示すためには、ドライブレコーダーや防犯カメラ映像、目撃者の証言などが不可欠になると考えられます。

さいごに|急ブレーキでけがをしたら必ず警察に通報し、病院を受診しよう

急ブレーキをかけてむちうちなどのけがをした可能性があるときには、すぐに警察に通報をしたうえで病院を受診してください

適切な初期対応をしておけば、その後深刻な症状が表れたときにも、加害者に対して治療費や慰謝料などを請求しやすくなるでしょう。

また、非接触事故は通常の事故と比べて、難しい判断を要する場面も多いので、弁護士に相談・依頼しておくことも大切です。

ベンナビ交通事故では、交通事故トラブルを得意とする弁護士が多数登録されているため、ぜひ活用してみてください。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
交通事故に強い弁護士を探す
この記事をシェアする

弁護士に相談するかお悩みの方へ

下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。

弁護士が必要か分からない方
保険会社に相談
弁護士に相談
自力で解決

弁護士に相談する以外にも様々な方法があります。
あなたは弁護士に相談すべきかを診断してみましょう。

\ 最短10秒で完了 /

弁護士の必要性を診断する無料
弁護士の費用が心配な方

弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!

多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。

特約を利用して弁護士に相談する
弁護士の選び方が分からない方

交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。

  • 過去の解決事例を確認する
  • 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
  • 交通事故問題が得意な弁護士から選ぶ

等です。

詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。

弁護士の選び方について詳しくみる
東京
神奈川
福岡
大阪
京都
愛知
しみず法律事務所

初回相談0分割払い軽傷後遺障害・死亡事故コンシェルジュ役として、事故直後から総合的にサポート◎適切な示談金・早期の日常復帰を目指し、チームで貴方を支えますメディア出演多数┃当事務所のこだわりはコチラ

事務所詳細を見る
【事故被害でお困りなら】北千住いわき法律事務所

【初回相談・着手金無料/弁護士特約で実質負担ゼロ完全成功報酬制】年間100件以上の解決実績/死亡事故・高次脳機能障害・労災などの複雑案件にも対応平日・休日を問わず、朝10時~夜22時まで直通対応【直通TEL】

事務所詳細を見る
《弁護士直通ダイヤル》東京中野法律事務所

オンライン相談で全国対応】【解決実績200件以上|完全成功報酬後遺障害認定/慰謝料増額/専業主婦の休業補償など対応◆保険会社との交渉に自信◎◆交通事故被害に遭われた方はご相談を詳細は写真をタップ!

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
この記事の監修者
田代 隼一郎 (福岡県弁護士会)
当事務所の弁護士は公益財団法人交通事故紛争処理センターに在籍しており、保険会社や裁判官との意見交換会などを行っています。知識と経験から依頼者様のメリットを最大化するよう尽力しています。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

むちうち・頸椎捻挫に関する新着コラム

むちうち・頸椎捻挫に関する人気コラム

むちうち・頸椎捻挫の関連コラム


むちうち・頸椎捻挫コラム一覧へ戻る
弁護士の方はこちら