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公開日:2016.9.12  更新日:2020.9.14

自損事故の際の届出や自損事故でも損をしない保障を受ける方法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事

自損事故(じそんじこ)とは、相手のいない物損事故の一種で、相手方となる者がおらず対人賠償保険や自賠責保険は利用できず、保険の適用を受けるためには自身の車両保険に自損事故保障をつける必要があります。
自損事故でよく勘違いされるのは警察への届出が必要ないと言われるものですが、自損事故や物損事故場合でも警察へ届けをする報告義務はあります。
また、事故である以上点数などが引かれる事を心配されている方もいますが、自損事故や物損事故に関して点数が引かれることもありません。
今回は、自損事故に関して警察への届出をしない事に対するリスクや保険会社からの保険金が出ない場合のなどの対策などをご紹介していきます。

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自損事故・単独事故は減少傾向にある

まず自損事故の発生件数などをご覧いただきこうと思いますが、自損事故は警察庁の分類では車両単独事故と呼ばれ、「工作物衝突」「駐車車両衝突」「路外離脱」「転倒」などに細分化されています。もっとも多いのは電柱にぶつかるなどの工作物衝突ですが、平成17年(52,098件)から自損事故の発生件数は減少傾向にあり、平成27年にはその数を半数以下の16,236件にまで減らしています。

年度

工作物衝突

電柱

標識

分離帯等

防護柵等

家屋・塀

橋梁・橋脚

その他

17年

4,338

1,025

1,559

6,818

2,969

566

5,622

18年

3,894

953

1,534

6,412

2,771

490

5,142

19年

3,476

866

1,283

5,592

2,376

434

4,613

20年

2,988

726

1,131

5,138

2,080

424

4,073

21年

2,750

668

1,031

4,856

2,024

396

3,939

22年

2,626

619

999

4,296

1,884

314

3,710

23年

2,267

587

982

3,933

1,747

303

3,334

24年

2,102

508

849

3,497

1,554

306

3,088

25年

1,906

471

800

3,144

1,410

261

2,683

26年

1,498

367

667

2,515

1,161

188

2,376

27年

1,208

294

555

2,129

1,024

166

2,027

年度

駐車車両衝突

路外逸脱

転倒その他

合計

17年

2,449

4,228

22,524

52,098

18年

2,068

3,873

21,491

48,628

19年

1,672

3,291

19,626

43,229

20年

1,558

2,945

17,719

38,782

21年

1,515

2,906

15,716

35,801

22年

1,347

2,702

14,178

32,675

23年

1,346

2,254

12,292

29,045

24年

1,284

1,992

10,715

25,895

25年

1,200

1,753

9,458

23,086

26年

1,079

1,438

7,916

19,205

27年

976

1,158

6,699

16,236

自損事故の衝突した工作物別割合推移

自損事故を起こした場合は警察への届出は必須

人身事故とは違って、自損事故や物損事故の場合いは警察への届出をしなくて良いと思っている方がいますが、警察への報告義務はある事に注意が必要です。

自損事故の際に警察への事故届の方法

警察への事故届出は簡単で、以下の3点を揃えて電話をするだけで問題ありません。

  1. 事故が発生した場所と日時
  2. 損害物の内容や程度
  3. 事故後に取った現場での安全確認措置

その後は警察が対応に訪れて、色々対応してくれます。

なぜ自損事故で警察への届けが必要なのか?

警察に難癖を付けられる可能性が高くなる

もしその場で届出を出さずに放置していると、警察が事故の届け出を受理しない可能性があります。
例えば、事故当初は車両保険を使うつもりは無かったが、思いの外、修理費用が高くて、後日に保険会社へ連絡したケース。こういう場合に保険会社から事故証明の取得を求められるケースが有ります。

道路の舗装が整備できていない場合は賠償請求も可能

例えば、スリップをしてガードレールに追突した場合などでは、ケガは無かったものの、もしスリップの原因が「道路の未舗装」であれば、道路を管理している団体に賠償を求めることが可能です。
こういった請求も警察に届け出をしてないと出来ませんので、しっかりと警察に報告して対応をしてもらった方が何かと便利ではあります。

事故届けを出しておけばその後の手続きが楽

警察への事故届けが出ていれば、事故証明は保険会社がとりますので、あとは保険金支払の手続きがほぼ自動的に進んでいくというメリットがあります。車両保険を使う意思があれば、車の修理もすぐ取り掛かることになるでしょう。このことからも、事故届けは早めに済ませておくことが大事だと言えます。

自損事故で届け出を出さなかった場合のリスク

保険金の支払いが受けられない

自損事故でも「対物賠償保険」や「車両保険」に加入していれば保険金が支払われますが、対物賠償保険や車両保険の請求があった際に、警察絵への事故届けを済ませておかないと保険金の支払いが受けられないケースも多くなっています。

点数が引かれる可能性もある?

結論から言うと、「自損事故の場合に点数が引かれることはありません」。道路交通法違反の原則は現行犯での取締が基本です。つまり、飲酒運転の現場を抑えたような場合でなければ、飲酒による減点もないと言えます。
ただ、事故届の提出を怠れば難癖をつけられ、保険金の支払いも受けられない可能性もあることは、すでにお話しした通りですね。

自損事故と車両保険を使う際に知っておくべきこと

次に、自損事故の際に車両保険を使う際に注意すべき事をご紹介していきます。

自損事故の場合に車両保険で役に立つ保障

自損事故でよくあるのが、電柱にぶつけてしまったなどの場合ですが、電柱の修理代や自分の車の修理代は数十万円~数百万円という高額な費用になります。
そのため、「対物賠償保険」や「車両保険」などの任意保険に入っておく必要があるのです。

対物賠償保険|事故の対象物の補償

もし電柱に車をぶつけたケースでは対象物は「電柱」になりますので、対物賠償保険に加入しておく必要があります。対物賠償保険はトラックの積み荷や店舗に損傷を与えた場合でも有効ですので、過去にも数億円規模の賠償請求をされた事故があったので、自動車保険には加入しておくことをおすすめします。

車両保険|自分の車の補償

自損事故で自分の車を傷つけてしまった場合、車両保険に加入しておく必要があります。車両保険は対物賠償保険では対象外なので気をつけましょう。

自損事故保険

「自損事故保険」は、「対人賠償保険」に自動付帯されていることが多い保険です。相手のいない単独事故では自賠責保険が適用されませんので、自損事故の保険から保険金を受け取る形になります。
補償限度額は、

  • 死亡保険金:1,500万円

  • 後遺障害保険金:2,000万円

と、自賠責保険の給付金よりも低い金額となっていますので注意しましょう。

搭乗者傷害保険

保険加入車両の搭乗者がケガをした時に保険金が支払われる傷害保険です。対象範囲は運転席や助手席、車室内の座席等及ぶため付けておくと便利です。

人身傷害補償保険

これは自分がケガをした場合に、生じた損害について損害保険契約上の算定基準により保険金が支払われるものです。

自損事故でケガをした際の健康保険は使えるのか?

結論から言うと使えます。通常の交通事故であれば、被害者は「損害賠償請求権」を加害者に対して持つことになり、加害者に対して請求をする流れですが、その時でも健康保険の利用は可能です。

参考:健康保険が使えないとされてきた理由

自損事故による保険会社の対応について知っておくべき事

最後に、自損事故の際に保険会社とのトラブルになった際の事例などを解説していきます。

自損事故で保険金を受け取ると等級が下がる

自損事故で保険を利用する際に、保険を使用すると翌年3等級ダウンしてしまいます。下がった等級は3年間元に戻ることがなく、その間に再び事故を起こして保険を使用した場合はさらに等級が下がってしまうことに注意が必要です。
この項目を知らずに保険に加入しているとのちのち保険会社とのトラブルに発展しかねませんので、必ず確認しておく必要があります。さらに、下がったその分保険料も上がりますので、保険の使用については修理費次第と考えたほうが無難ですね。

事故証明書がないと保険金が出ない

交通事故証明書とは「自動車安全運転センター」が発行する交通事故の存在を証明する書類のことです。保険会社に対して保険金を請求する際、この「交通事故証明書」が必要となるケースがふえていますので、必ず取得するようにしましょう。
もし交通事故証明書の交付が受けられなかった場合、保険会社に対して「警察へ届けでなかった理由書」や「事故現場を目撃した第三者の目撃書」などを入手し、自損事故が起こった事を立証するという手間があります。
こういった意味でも、警察に報告しておくことが大事となってきますね。
参考:交通事故証明書の取り方と物件事故を人身事故で申請する方法

保険金詐欺の疑いをかけられる

あまりないケースではありますが、保険金目当ての自作事故として保険金の受け取りができないケースもあります。一般的には保険会社もその保険金請求が正当なものかどうかを判断するために捜査を行いますが、時間のかかるものだと思っておいたほうが良いでしょう。
ただ、あまりにも保険金の支払いが遅いと感じる、支払わないという回答が来た場合、保険金請求訴訟などを起こす必要が出てきますので、弁護士に相談して、今後の対応を検討しておいたほうが良いかと思います。

保険会社とトラブルになった場合は弁護士に相談

自損事故で怪我をした際に利用出来る人身傷害補償保険は、賠償責任の有無や過失割合にかかわらず、自分に生じた損害について保険約款の基準によって決められているので、保険会社と争うことはできません。
重要なのは自損事故で後遺障害が残ったという場合です。人身傷害保険の「逸失利益」は約款に計算方法は記載されていますが、あいまいなものが多く、保険会社の解釈で企画的自由に内容を決められるものとなっているということです。

逸失利益の正当性を巡って争う事は可能

もし、正当な逸失利益を保険金に反映していないとしたら、正しい保険金の請求を巡って保険会社と争うことが可能です。よくあるケースとしては自賠責保険基準の後遺障害の認定結果を無視して、より低い労働能力喪失率を前提にしたり、逸失利益を本来の労働能力喪失期間よりも短く設定することで保険金の支払いを低く抑える、などがあります。
正当な保険金を受け取るには、きちんと金額を精査する必要がありますので、後遺障害が残るような場合は、逸失利益などを正しく計算するためにも、弁護士に相談するメリットはあるでしょう。

まとめ

自損事故は基本的に運転手の責任が問われるだけの事故ですので、それほど大きなトラブルに発展する事はありませんが、もし保険会社などとトラブルになっている場合などは、弁護士の無料相談をご利用いただくのが良いかと思います。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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