交通事故で病院に入通院した際の治療費の請求方法と後遺障害認定

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交通事故で病院に入通院した際の治療費の請求方法と後遺障害認定のコツ
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2017.10.31

交通事故で病院に入通院した際の治療費の請求方法と後遺障害認定のコツ

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交通事故の被害に遭ったら病院で診察を受け治療を進めていく必要がありますが、ほとんどの人が交通事故の経験なんてないため、どのように対処すればよいのか分からず頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では交通事故に遭ったときに病院でするべき手続きを紹介しますので、被害者になった際の対処に役立てて頂ければ幸いです。

 【目次】
交通事故の被害者になったら必ず病院へいく
自覚症状はなくても負傷の可能性はある
時間が経つと損害賠償の請求が難しくなる
病院には定期的に通院すること
交通事故の後に後遺障害が発生した場合
症状固定のタイミング
後遺障害の申請方法
治療費の支払いについて
治療費は誰が支払いをするのか
支払いを負担する際は健康保険を使う
治療費を自分で用意できない場合は
保険会社から治療費の打ち切ると言われたら
弁護士に依頼した場合
保険会社とのやり取りを全て任せられる
後遺障害認定が認められやすくなる
弁護士に依頼する際の注意点
まとめ

 

交通事故の被害者になったら必ず病院へいく

 

自覚症状はなくても負傷の可能性はある

交通事故では事故の直後に外傷と自覚症状がなくても、身体は大きなダメージを負っていて後から容態が急変するケースは珍しくありません。

 

例えば、脳内出血は脳から出た血が脳を圧迫するまで症状が現れず、症状が出るまでに時間がかかります。しかも、人間は脳の痛みを感じられないため病院で検査をしなければ自分で気が付くのはほぼ不可能だと言えるでしょう…。

 

他にもむちうちなど後から症状が現れる負傷は少なくないので、例え事故直後に元気で体に痛みが全くなかったとしても、必ずその日のうちに病院へ行って精密検査を受けるようにして下さい。

 

時間が経つと損害賠償の請求が難しくなる

警察に物損事故として処理されてしまっても、病院の診断書を持って警察署に行けば後から人身事故に切り替えることは可能です。

 

関連記事:物損事故から人身事故に切り替えて慰謝料を請求する全手順

 

ただし、事故があってから時間が経ちすぎてしまうと、警察は人身扱いとすることを拒否することが有ります。また、事故と通院開始日の間が空きすぎると、後々、加害者側(保険会社)に補償を求めてもこれを拒否される可能性もあります。事故後に体の不調を感じた場合は、直ちに病院に行くことが鉄則です。

 

なお、実務的には2週間程度の期間が空いてしまうと、事故と負傷との因果関係に疑義が生じてしまうと言われていますので、そのようなことがないよう十分気をつけてください。

 

病院には定期的に通院すること

 

交通事故の治療に接骨院・整骨院に通うことはあると思います。この場合でも補償はされますが、接骨院・整骨院では診断書が発行できません。診断書がなければ傷病の状況把握は困難ですし、最終的に後遺障害認定を受けたい場合に適切な後遺障害診断書の作成ができない可能性もあります。

 

したがって、接骨院・整骨院への通院を主とする場合であっても、必ず病院には定期通院しましょう。

 

交通事故の後に後遺障害が発生した場合

症状固定のタイミング

症状固定とは、これ以上の治療を続けても症状は改善しないという状況で、医師が患者の状況を見て判断します。なお、症状固定時に何らかの後遺症状が残るというケースでは、後遺障害等級の認定申請を行うことを検討する必要があります。

 

関連記事:交通事故の症状固定は対処法一つで慰謝料が増額する理由

 

ちなみに、保険会社から「もう症状固定でよろしいですか?」と症状固定を促されるケースもありますが、保険会社に症状固定を決定する権利があるわけではないので応じる必要はありません。もし、保険会社との間で症状固定について同意してしまい、治療を終了してしまうとそれ以降の治療について補償されない可能性がありますのでご注意下さい。

 

後遺障害の申請方法

後遺障害の申請方法は、加害者の保険会社を通じて申請する事前認定と被害者自身が申請書を作成して申請する被害者請求の2通りがあります。

 

  • 事前認定:保険会社に診断書だけ提出して後の手続きは任せる方法
  • 被害者請求:被害者自身が後遺障害認定の全ての手続きを行う方法

 

被害者請求は手間がかかるため、実務では保険会社に任せる事前認定が利用されることが多いです。ただ、被害者請求の方が後遺症状の根拠となる資料を十分に提出できるため、その分後遺障害が認められる可能性が高くなると言われています。

 

手続きに時間は取られてしまいますが、後遺障害認定は請求できる慰謝料の額に大きく影響してくるので、少しでも認定される確率を高くしたいのならあえてこちらを選択するのも十分にありだと言えるでしょう。

 

関連記事:後遺障害診断書の書き方と等級獲得を容易にする8つの手順

 

 

治療費の支払いについて

 

治療費は誰が支払いをするのか

症状固定となるまでは治療費は加害者の保険会社が直接負担するのが通常です。病院も交通事故事件の場合には保険会社に直接請求することを基本としています。

 

支払いを負担する際は健康保険を使う

交通事故の治療費は加害者が負担してくれるので、治療費は高くても安くても同じだと思われるかもしれません。

 

しかし、加害者が任意保険に未加入で支払い能力が乏しい場合、傷害請求は自賠責保険の120万円までしか受けられないため、治療費が高くなる自由診療では治療費負担が圧迫し、これ以外の補償枠が減ってしまいます。また、被害者の過失割合が大きく、治療費の一部を自己負担しなければならない場合も、同じようにその他の十分な補償を受けられないという事態が生じ得ます。

 

そのため、場合によっては健康保険の使用を検討するべき事案も多々あると思われます(よく誤解されますが、交通事故の場合でも健康保険の適用は可能です。病院から「使えない」と言われてもあきらめないでください。)。

 

 

治療費を自分で用意できない場合は

加害者が任意保険に加入しておらず、当面の治療費すら補償されないという場合は以下の2通りの対処法があります。

 

  • 人身傷害補償保険を利用する(自分が契約した任意保険サービス)
  • 仮渡金の請求をする(加害者の自賠責保険へ)

 

自分が加入している任意保険に人身傷害補償保険が付属していれば、人身事故の被害者の立場でも自分の保険会社から治療費の負担を受け持ってもらえます。なので、病院に行く前に保険会社に1度連絡を入れておくと良いでしょう。

 

また、以下の条件に当てはまる場合は、示談交渉前でも加害者の自賠責保険会社から仮渡金(損害賠償の先払い)受け取ることが可能です。

 

<仮渡金:290万円>

  • 死亡者がいる

 

<仮渡金:40万円>

  • 脊柱の骨折で脊髄を損傷したと認められる症状を有する場合
  • 上腕又は前腕骨折で合併症を有する場合
  • 大腿又は下腿の骨折
  • 内臓破裂で腹膜炎を起こした場合
  • 14日以上入院を要する傷害で30日以上の医師の治療が必要な場合

 

<仮渡金:20万円>

  • 脊柱の骨折
  • 上腕又は前腕の骨折
  • 内臓破裂
  • 入院を要する傷害で30日以上の医師の治療を必要とする場合
  • 14日以上の入院を必要とする場合

 

<仮渡金:5万円>

  • 11日以上の医師の治療を要する傷害を受けた場合

 

保険会社から治療費の打ち切ると言われたら

治療が長引いていると「本当に治療が必用なのか?」と保険会社から疑いをかけられ、治療費の支払いを打ち切ると忠告されるケースは珍しくありません。

 

しかし、治療が必用かどうかを判断するのは保険会社でなく担当医です。保険会社は治療の支払いは打ち切れても治療を打ち切る権利は持ってないですし、もし支払いを打ち切られても自分で支払いを負担すれば治療を続けることができます。

 

そして、示談交渉時にその治療は必要だったと証明すれば打ち切り後の治療費の請求もできますので、打ち切りの提案をされたからと直ぐに示談交渉に応じずに、担当医もしくは弁護士に相談をするようにしましょう。

 

関連記事:交通事故の被害者が治療費の請求を確実にする為にやるべき事

 

弁護士に依頼した場合

 

保険会社とのやり取りを全て任せられる

弁護士に依頼すれば、保険会社からの連絡の対応や請求時の交渉など全ての手続きを弁護士に一任することができます。

 

事故被害に遭ってただでさえ大変な時に保険会社と小難しいやり取りをするのは大変なストレスになりますが、それを解消できるのは弁護士依頼の大きなメリットであると言えるでしょう。

 

また、慰謝料の請求など今後の手続で分からないことがあれば、弁護士からその都度ごと説明を受けられるので、事故手続きに対する不安の多くは解消できると思われます。

 

後遺障害認定が認められやすくなる

後遺障害は損害保険料率算出機構へ医師からの診断書と申請書類を提出して、その審査で認められれば後遺障害認定されますが、この手続き(被害者請求)を弁護士に依頼すると後遺障害認定される可能性が高くなります。

 

弁護士に依頼する際の注意点

治療医請求は法律だけでなく多少の医療の知識も求められるので、交通事故問題の経験が乏しい弁護士に依頼をしてしまうと、手続きが遅れたり適切な対処を取れずに後々にトラブルが生じてしまう恐れがあります。

 

交通事故に限らず弁護士の選び方の基本なのですが、依頼する弁護士は必ず自分が依頼する分野を得意とする人の中から検討するようにしましょう。

 

関連記事:交通事故を得意とする弁護士の選び方で知っておくべき事

 

あと、せっかく弁護士に依頼しても費用を含めて収支がマイナスになってしまっては意味がありません。依頼前にその確認をするのは当然ですが、あらかじめ自分でも費用の大体の相場と節約方法を確認しておくことをおすすめします。

 

関連記事:【弁護士が監修】交通事故の弁護士費用の相場と弁護士費用を抑えるポイント

 

まとめ

事故時に外傷がなくても後から容態が悪化する可能性は十分にあります。また、事故と負傷の間の因果関係が認められるかどうかで受けることができる補償内容も大きく変わってきます。交通事故被害に遭ったら必ず病院に行くようにして下さい。

 

治療費の支払いや後遺障害認定など色々と複雑な手続きは多いですが、この記事で大まかな流れだけでも把握して頂けましたら幸いです。

 

弁護士へのご相談で賠償金などの増額が見込めます


交通事故に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

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など、交通事故に関わる問題でお困りの事を、【交通事故を得意とする弁護士】に相談することで、有利な結果となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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