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ドライブレコーダーによる事故防止と証拠として使うメリット

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
ドライブレコーダーによる事故防止と証拠として使うメリット

ドライブレコーダーをご存知でしょうか? 価格の低下もあいまって、最近になって普及が進んでいるので、既に搭載されていらっしゃる方も多いかもしれませんが、簡単に説明するとドライブレコーダーとは自動車に搭載することで様々なデータを記録することができるカメラ装置です。
 
運転の様子を記録してくれて便利なドライブレコーダーは交通事故とも密接に関係しています。ここではドライブレコーダーを利用することで得られる交通事故に対するメリットを紹介していきます。

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ドライブレコーダーの交通事故における役割とメリット

ドライブレコーダーを搭載することで運転の記録を付けられるようになりますが、これは交通事故が起きた際に非常に大きなメリットがあります。ここではドライブレコーダーの交通事故におけるメリットを見ていきましょう。
 

ドライブレコーダーを活用するメリット

交通事故において、ドライブレコーダーを活用する際に最も大きなメリットはズバリそのまま事故が起きたときの記録を残すことができることです。

ドライブレコーダーの種類にもよりますが、信号や道路状況といった周囲の映像を残すものだけでなく音声を録音することができるものもあるため、事故が起きてしまった時の周囲の様子だけでなく、事故が起きてしまった後に行われた相手方との口論や事故現場の音を情報として残しておくことができます。
 

ドライブレコーダーの役割

交通事故が起きた時に頼りになるドライブレコーダーですが、平時にも心強い存在になってくれます。
 

ヒヤリハットによる安全意識の向上を目的にしている

「突発的な出来事やミスでヒヤッとしたり、ハットしたりすること」はヒヤリハットという言葉になってしまうほどですが。、交通事故はいつの時も突然やってくるヒヤリハットの代表例です。ドライブレコーダーで残した記録は後ほど確認することができますから、交通事故だけでなくヒヤリハットの記録も残すことができます。

そして、その記録を実際に自分や周囲の人とみてみることで安全意識や危険対策の意識を向上させることもできるのです。これは国土交通省などでも認められていて、自動車を多く使う事業者には積極的にドライブレコーダーの搭載を推奨しています。
 

交通事故後の処理を迅速にする

ドライブレコーダーの記録は事故が起きた後の事後処理にも使うことができます。交通事故が起きた負傷者の救護などを行う必要がありますが、その中に含まれる警察への通報を行った後、事故状況を説明するためにドライブレコーダーの記録は非常に大きな手助けとなるのです。

この記録があることによって、パニックを起こしている人たちの事情聴取をするよりも正確な情報を迅速に提供することができるようになるのです。
 

交通事故内容の証拠映像となる

事故が起きた直後の処理で警察に渡すことでも力を発揮するドライブレコーダーの記録ですが、その力は事故処理だけには留まりません。もし、交通事故で怪我を負って救急搬送されてしまった場合などは、警察の実況見分に立ち会うことはできません。そうすると相手方の主張だけで事故調書が作成されてしまうことにもなりかねません。

しかし、ドライブレコーダーの記録があれば、後からでも自身の主張を警察に訴えることができるのです。さらに、事故の処理だけでなく、運転中の前方の映像を中心にデータをきちんと残していた場合はその記録は証拠映像として示談の時や裁判の時にも利用することができますよ。
 

ドライブレコーダーの種類

そんな便利なドライブレコーダーですが、既に様々な種類が発売されています。従来のドライブレコーダーは衝撃を感知することによって、衝撃が起きた前後数十秒の映像を記録するものでした。

しかし、今では運転中の映像のほとんどを記録するものだけでなく、駐車中の映像も記録するのもでてきています。また、記録される情報も自動車の前方後方だけでなく、時刻や位置、ウィンカー操作やブレーキ操作まで記録してくれるものまであるのです。

価格も低下してきており、以前は5万円程度していたものが2万円代になっているものも少なくありません。従来の衝撃感知型の機能では1万円を切るものも出てきていますので、見てみるとよいでしょう。

 

ドライブレコーダーを交通事故の裁判で利用する場合

ドライブレコーダーの記録は映像証拠として利用できるという話をしました。実際に裁判でもドライブレコーダーの記録を証拠品として利用されているものもありますので、ここでは裁判で利用する場合についての説明をしていきましょう。
 

証拠能力が高いものになる

ドライブレコーダーには実際の事故映像が記録されていますから、事故の相手が嘘をついてきたとしても、映像をもって正当性を主張することができます。たとえば赤信号の交差点に飛び込んできた相手が「青信号だから交差点に入ってきた」と言っても、ドライブレコーダーの中にある記録ではきちんと赤信号の映像は残っていましいす。

近年の映像技術が使われたドライブレコーダーならば、解像度も高く、記録したものがわかりにくいということも少なくなっています。このように自身の訴えの正当性を物的証拠として提出できるわけです。
 

当たり屋への対応策になる

ちなみにドライブレコーダーの記録はは、偶然起こった事故だけでなく、意図的に自動車に接触して慰謝料を請求する“当たり屋”への対応策としても高い効果があるとされています。

記録をとっておくことで相手がどのような角度から自動車に向かってきたかがわかるのです。また、運転中以外の記録もしておくことで愛車を守ることができます。走行中以外の例としても車上荒らしや当て逃げなどに対しても被害に遭った場合の証拠としても利用可能だからです。

記録をとっておくことで映像を警察に提出することで逮捕が、裁判の際に証拠品として活用することで慰謝料が見込めます。
 

自分に不利な映像も録画されている可能性もある

ここまで非常に強力な味方となってくれていたドライブレコーダーですが、時には自分にとって不利なものにもなってしまいます。

ドライブレコーダーはありのままの状況を記録するものであるため、自分自身が信号無視をしていたり、一時停止を怠ったなどの過失をした場合はその映像が残ることになります。

また、後方やサイドミラーの状況なども記録してくれる高性能のレコーダーを使うと運転状況だけでなく、運転中によそ見をしたり携帯電話を触っていたりする映像も残ってしまうことがあります。
 

弁護士などの専門家に相談しておく

自身にとって不利な情報も記録することになってしまうドライブレコーダーですが、その記録を裁判などで活用するかどうかはあなた次第です。

そのため、不利な情報が多い場合はドライブレコーダーで記録をしているものの、証拠品として提出しないという選択肢もあります。すでに警察に提出しているものを裁判の際には提出しない、という一貫性のない行動を取ってしまうと疑われてしまう点もありますが、選択肢としては頭に入れておくとよいかもしれません。

またどのような記録がどのような影響を与えるかわからない時には弁護士に相談するとよいでしょう。裁判の際の力にもなってくれますし、どの記録を提出するべきかというサポートもしてくれます。
 

まとめ

いかがだったでしょうか。国土交通省からも活用が勧められているドライブレコーダーですが、利用してみることで、事故防止のための危機意識の醸成や交通事故が起きてしまった時の証拠品として多くのメリットがあります。
ぜひ活用してみるとよいでしょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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