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公開日:2020.7.27  更新日:2020.7.27

バック事故の過失割合をケース別で解説|損害賠償金との関係は?

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
申 景秀 弁護士
監修記事

バック事故が起きて、過失割合でもめていませんか?

 

バック事故は、交通事故の中では比較的珍しい事故です。『事故の責任はどちらにあるのか』なんて、考えたこともない人がほとんどでしょう。

 

この記事は、『バック事故における過失割合』に焦点をおいて書かれています。

 

そして過失割合と関係が深い、『損害賠償金(加害者が被害者に支払うお金)』についてもご紹介します。実際に事故に遭ってしまった人は、この記事の内容を参考にしてみてください。

 

過失割合に納得が行かない方へ

次のような理由から、保険会社過失割合の判断を誤ってしまうことがあります。

 

  1. 適切な判例が参考にされていない
  2. 修正要素が反映されていない

 

過失割合は、本来であれば判例に基づいて決定されるべきものです。

しかし、交通事故に詳しくなければ、どの判例が適切なのか、判断するのは困難です。


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バック事故の定義

まずは『バック事故』の定義を確認しておきましょう。

 

バックしている車が、人や車にぶつかることを『逆突』といいます。

そして、バックしている車が事故を起こすことを、『バック事故』または『逆突事故』と呼びます。

 

バック事故の具体的な過失割合とは?

次に、本題である、『バック事故の過失割合』に関して確認していきましょう。過失割合は『70対30』といったような、合計が100になるような形で算出されます。数字が大きいほど過失(責任)があるとお考えください。

 

過失割合は事故の状況や事情ごとに変わるので、『一般的にはこのくらい』という認識がよいでしょう。

 

自分→停車中 相手→バック のケース

自分が停車中で相手がバックしている場合の過失割合

『自分は完全に停車していて』、『相手がバックしてきた』状況での事故です。『ぶつけられた側(自分)』がバックできない状況での事故や、駐車場での事故で多いケースです。

 

この場合での過失割合は『自分0:相手100』になります。このケースに限らず、停車している車にぶつかった場合は、ぶつけた側の過失が100になる可能性が高くなるでしょう。

 

自分→徐行中 相手→バック のケース

自分が徐行中で相手がバックしている場合の過失割合

『自分は徐行していて』、『相手がバックしてきた』場合の逆突事故の過失割合は『自分0~30:相手70~100』程度になります。

 

相手の車がバックしてくることが予想できたのに、直進を続けた場合などは、自分の過失が大きくなる傾向にあるようです。

 

自分→公道を直進中 相手→脇道からバック のケース

自分が公道を直進中で相手が脇道からバックした場合の事故の過失割合

『自分が公道を直進していて』、『相手が脇道からバックで公道に出てきて』、逆突した場合の過失割合は、『自分20:相手80』程度になります。

 

駐車場内での事故と違い、スピードを出して直進していますので、事故の被害も大きくなります。怪我が大きくなると、相手に対して請求できる慰謝料なども高額になりやすいでしょう。

 

バック走行中、人や自転車が飛び出してきたケース

次は、『自分がバック走行中』、『自転車や歩行者が飛び出してきた』場合のバック事故です。脇道などから突然飛び出してきた場合、事故を避けるのは難しいかもしれません。

 

ですが、この場合の過失割合は『車80:歩行者20』程度になります。

 

『車と歩行者』、『車と自転車』の事故の場合、車の方が、過失が重くなる傾向にあります。

 

 

バック事故の過失割合でよくあるトラブル

バック事故の過失割合でよくあるトラブル
基本的には、『自分が加入している任意保険会社』と『相手が加入している任意保険会社』とで、過失割合も含めた示談交渉をすることになります。

 

ですが、場合によっては、自分自身で示談交渉をしなければならないこともあります。『よくあるトラブル』について、あらかじめ把握しておきましょう。

 

事故当時の状況について嘘をつかれる

  • 停車していたのに、『直進してきただろう』と嘘をつかれる
  • 必要以上に責任(過失)を押しつけられる

 

加害者と被害者の説明に食い違いがあるのはよくあることです。ドライブレコーダーなど、証拠となるものがあればそれを利用しましょう。

何が証拠になるのかわからない場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

 

『車が見えなかった』と言い訳される

事故に対する言い訳をして、自身の過失を下げようとしてくるパターンです。『近づいてくる車が見えなかった』などはその代表格であり、それ自体が嘘である可能性もあります。

 

過失割合の交渉に悪影響がないようであれば、気にする必要はありません。しかし、悪影響があるようであれば、証拠を提出したり、弁護士に相談したりして対処しましょう。

 

『クラクションを鳴らさないのが悪い』と言われる

「クラクションを鳴らしてくれれば事故は起こらなかった。当然、これはあなたの過失だ」と主張されることがあります。

 

「確かに…」と思うかもしれませんが、クラクション自体はあまり関係がありません。

『クルマがバックしてくることが予想できたにも関わらず、必要な措置をとらなかった』のであれば問題がありますが、そうでなければ、何を言われても気にする必要はありません。

 

 

バック事故で加害者から支払われるのは?

バック事故が起きて、被害者に損害が生じたら、加害者から被害者には損害賠償金(そんがいばいしょうきん)が支払われます。しかし、損害賠償金といわれてもピンとこない方が多いでしょう。

 

加害者から被害者に支払われるお金のことを損害賠償金と呼びます。ここでは損害賠償金の内訳を紹介しますので、損害賠償とは一体どんなものなのか、確認しておきましょう。

 

積極損害

積極損害とは、『事故のせいでかかった出費』のことをいいます。

 

  • 入院費、通院費、病院までの交通費
  • 壊れた車の修理代
  • 付添人を雇った場合の人件費
  • 通勤にタクシーを使用する場合のタクシー代(自力で歩けない場合など)

 

その他、事故がきっかけでお金がかかったものは、基本的に積極損害となります。

 

休業損害

休業損害とは、『事故のせいで仕事を休んでしまい、減ってしまった給料等』のことをいいます。

 

仕事のせいで減ってしまった給料も、加害者に請求することができます。

 

逸失利益

逸失利益とは、『事故のせいで失われた、将来の収入』のことをいいます。

 

後遺障害(治らない怪我)を負った場合や、被害者が亡くなった場合に支払われます。金額は、年齢や年収などにもよりますが、数百万円~数千万円など、高額になる傾向にあります。

 

慰謝料

慰謝料は、被害者が受けた『精神的苦痛』に対して支払われます。

 

  • 入通院慰謝料
  • 後遺障害慰謝料
  • 死亡慰謝料

 

上記の3種類があります。

 

慰謝料が支払われるのは怪我をした場合だけ

慰謝料が発生するのは、『被害者が怪我をして、治療を受けたりした場合のみ』となります。車は損傷したものの、運転手には怪我がない(いわゆる物損事故)場合、慰謝料は支払われません。

 

損害賠償金についてもっと深く知りたい方は、下記リンクをご確認ください。

参考リンク:交通事故の損害賠償で知っておくべき7つのこと

 

 

補足|過失割合と損害賠償金の関係

そもそも、過失割合と損害賠償金にはどのような関係があるのでしょうか?ここでは、『加害者から被害者に払うべき損害賠償金が100万円だった場合』を例にして簡単におさらいします。

 

0対100だった場合

こちらの過失がゼロだった場合、損害賠償金の100万円がそのまま支払われます。

 

30対70だった場合

こちらの過失が30だった場合、もらえる損害賠償金は70万円になります。

過失が大きくなればなるほど、もらえるお金は少なくなってしまいます。

 

 

まとめ|過失割合でもめたら弁護士に相談しよう

この記事の中で重要なポイントをまとめました。

 

  • 『車対車』の逆突事故の場合、バックしてきた側の過失が大きくなりやすい
  • 『車対自転車(歩行者)』の逆突事故の場合、車の方が、過失が大きくなりやすい
  • こちらの過失が大きくなると、加害者から支払われる慰謝料が減ってしまう
  • 弁護士に示談交渉をまかせると、『慰謝料』が大幅に増加する可能性がある

 

バック事故は、駐車場内などで起こることが多いので、大怪我には繋がりにくい事故といえるでしょう。しかし、車が損傷すれば修理代が請求できますし、怪我を負って通院をすれば慰謝料を請求できます。

 

最終的な金額は、過失割合によって左右されます。過失割合について理解しておいで損はないでしょう。

 

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この記事の監修者
弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
申 景秀 弁護士 (埼玉弁護士会)
開業25年、埼玉で多数の交通事故事件を扱い、特に死亡事故や後遺症の事案対応が得意。ご依頼者の問題解決を第一に考え、迅速で丁寧な対応に定評がある。事故直後から裁判・示談交渉まで幅広く適切な対応が可能。
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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