交通事故や自転車事故など、事故はいつ起きてしまうか分からないものです。弁護士費用を用意できず泣き寝入りとなってしまうケースも少なくありません。
ベンナビ弁護士保険は、弁護士依頼で発生する着手金を補償する保険です。
交通事故だけでなく、自転車事故、労働問題、離婚、相続トラブルなど幅広い法的トラブルで利用することができます。
弁護士保険で法律トラブルに備える
休業損害証明書の書き方を間違えると、適正な休業損害を保険会社から受け取れなくなる可能性があるので注意が必要です。
また、休業損害は収入状況や仕事の休業期間によって変動するので、基礎的な知識を押さえておいたほうがよいでしょう。
本記事では休業損害証明書の概要や書き方などを解説します。
本記事を参考に適正な休業損害を受け取るための準備をしましょう。
休業損害証明書とは、「給与所得者が事故によるけがが原因で休業し、生じた損害を証明するための書類」です。
そのため、主に交通事故による休業状況や収入状況を証明し、交通事故の加害者に休業損害を請求するために必要な書類となります。
なお、休業損害証明書の書式は、保険会社の担当者から送付されるのが一般的なので、自身で用意したり作成したりする必要はありません。
サラリーマン・パート・アルバイトなどの給与所得者は、休業損害を請求する際にはしっかりと準備しましょう。
なお、自営業者や専業主婦は給与所得者ではないので、休業損害証明書の提出は必要ありません。
専業主婦の場合は家族がいることを証明する住民票の提出が必要となり、自営業者の場合は事故発生前の収入状況を証明するために前年分の確定申告書などを提出することになります。
休業損害証明書は、自身ではなく勤務先に作成してもらいます。
派遣社員やアルバイトなどは、雇用元の派遣会社に作成してもらいましょう。
もっとも、勤務先の担当者が休業損害証明書を書いたことがない可能性もあります。
そのような場合は、本記事などを参考に休業損害証明書を作成してもらいましょう。
通常、加害者が任意保険(自動車保険)に加入している場合は、相手方の保険会社に返送します。
もし加害者が任意保険に加入していない場合は、相手方の自賠責保険へ送付することになるでしょう。
自賠責保険とは、自動車やバイクを運転する際に法律で加入が義務付けられている強制保険です。
実際の休業損害証明書のひな形は以下のとおりです。
通常、休業損害証明書は加害者側の保険会社から送られてきますが、必要に応じてダウンロードしてください。
引用元:休業損害証明書|ソニー損保
前述のように休業損害証明書は勤務先で作成してもらいます。
ただし、後々のトラブルを予防するためにも自身で不備がないかチェックできたほうがよいので、ここでは書き方についても説明します。
休業損害を請求する際は、前年度の源泉徴収票が必要なので同封しましょう。
源泉徴収票の同封が難しい場合は、賃金台帳の写しや雇用契約書などの所得額を証明できる書類でも可能です。
画像①には、交通事故によるけがで休業した期間(遅刻や早退を含む)を記入します。
休業期間の記入を誤ると、休業損害の金額が減る可能性があるので注意しましょう。
画像②には、①の内訳として欠勤日数・有給休暇の取得日数・遅刻回数・早退回数などを記入します。
画像③の表には、休業状況の詳細を日毎に記入します。
上記の書式では、以下の記号を用いて休業状況を記入するよう求めています。
記号が違う書式を利用している場合は、そちらの案内に従って記入しましょう。
画像④には、休業期間中の給与支払いの詳細(全額支給した、一部支給・減給した、全額支給しなかった)を記入します。
こちらも、該当箇所の記入を誤ると、休業損害の金額が減る可能性があるので正確に記入しましょう。
画像⑤には、事故前3ヵ月の給与額の内訳(稼働日数・本給と付加給の金額・社会保険料・所得税・差引支給額など)を記入します。
パート・アルバイトの方は、②の所定勤務時間や③の給与計算基礎に記入しましょう。
画像⑥には、休業補償給付や傷病手当金などの給付の有無について、当てはまるものや名称、電話番号などを記入します。
休業損害証明書の最下部には、主に以下の項目について記入します。
本来であれば勤務先が休業損害証明書を作成してくれますが、なかには作成に応じてくれないことがあるかもしれません。
そのような場合は、弁護士への相談・依頼を検討しましょう。
弁護士に依頼すれば、依頼者の代わりに作成の申し入れをしてくれて、会社が休業損害証明書の作成に応じてくれる可能性があります。
また、自力で解決したいのであれば、休業損害証明書の代わりになる書類を提出するという方法もあります。
休業損害証明書における重要項目は「収入」と「休業期間」なので、それぞれを証明できる給与明細書・通帳の写し・タイムカードなどを用意して事実を証明できれば、休業損害が認められる可能性はあります。
ただし、十分な知識や経験がないと、書類を用意できてもスムーズに休業損害を請求できない可能性があるので、弁護士にサポートしてもらいながら手続きを進めることをおすすめします。
休業損害の計算方法は職種や就業状況によって異なります。
職種ごとの計算方法を以下で解説するので、自身の職種に合わせて休業損害の計算をしましょう。
サラリーマンやパートなどの給与所得者の場合は、事故発生前の3ヵ月分(90日)もしくは1年分(365日)の給与合計をそれぞれの日数で割り、1日あたりの基礎収入を算出します。
そして、基礎収入に休業日数をかけることで休業損害額を算出できます。
計算式は以下のとおりです。
【計算式】
・給与の合計額(事故前3ヵ月分もしくは1年分)÷日数(90日もしくは365日)=1日あたりの基礎収入
※パート・アルバイトで連続勤務をしていなかった場合などは、実際の稼働日数で割って基礎収入を計算します。
・1日あたりの基礎収入×休業日数=休業損害額
サラリーマンの場合、「有給休暇を利用して治療した」などの理由で収入が減少しなかったとしても、休業損害として認められます。
なお、交通事故によるけがが原因で退職を余儀なくされた場合、退職から症状固定日までの間の休業損害が認められるケースもあり、詳しくは弁護士に相談してください。
自営業者の休業損害の計算式は以下のとおりです。
【計算式】
①確定申告をしている場合
確定申告書に記載している所得金額(事故前1年分)÷365日=1日あたりの基礎収入
1日あたりの基礎収入×休業日数=休業損害額
②確定申告をしていない場合
通帳・帳簿・領収証などから算出した基礎収入×休業日数=休業損害額
なお、治療による休業期間中に代わりの従業員を雇用し、給料を支給した際の費用も損害として認められる可能性もあります。
専業主婦(主夫)の場合でも休業損害が認められます。
ただし、給与所得がないため、賃金センサスの女性労働者の全年齢平均給与額をもとに基礎収入を算出します。
賃金センサスとは、政府が毎年実施している「賃金構造基本統計調査」の結果をもとに、労働者(年齢や性別などで分類)の平均収入をまとめた資料を指します。
専業主夫の場合も、仕事内容は変わらないため女性基準で計算します。
賃金センサスによる全年齢平均給与額は以下のとおりです。
年 | 平均給与額(年収) |
---|---|
2022 | 394万3,500円 |
2021 | 385万9,400円 |
2020 | 381万9,200円 |
2019 | 388万100円 |
2018 | 382万6,300円 |
2022年の平均給与額(年収)は394万3,500円なので、計算式は以下のとおりです。
【計算式】
394万3,500円÷365日=1万804円(小数点以下は切り捨て)
1万804円×休業日数=休業損害額
交通事故が原因で就職が遅れた場合は、就職すれば得られたはずの給与額が損害として認められる可能性があります。
給与所得者が休業損害を受け取るには、休業損害証明書が必要です。
また、書類作成の際に記入ミスがあると、適切な額の休業損害をもらえない可能性があるので注意しましょう。
もし勤務先が休業損害証明書を作成してくれない場合は、弁護士のサポートを受けながら手続きを進めることをおすすめします。
弁護士であれば、会社への書類作成の申し入れ以外にも、休業損害の計算や請求対応、損害賠償金の増額に向けた対応なども期待できるので、ますは相談してみましょう。
弁護士に相談するかお悩みの方へ
下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。
弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!
多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。
特約を利用して弁護士に相談する交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。
等です。
詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。
弁護士の選び方について詳しくみる提示された賠償金に納得がいかない方は、アディーレへご相談を!適正な賠償金を受け取るためにサポートします◆自転車・バイク事故にも対応◆
事務所詳細を見る提示された賠償金に納得がいかない方は、アディーレへご相談を!適正な賠償金を受け取るためにサポートします◆自転車・バイク事故にも対応◆
事務所詳細を見る【人身事故被害者の方へ】事故直後・通院中いずれの場合もまずはご相談ください。弁護士への依頼で、結果が大きく変わるかもしれません。【初回面談無料】【着手金無料プランあり】【オンラインで全国対応可能】
事務所詳細を見る交通事故の被害が原因でけがの治療を受け、仕事を休業した場合は休業補償の請求ができます。本記事では、個人事業主や自営業の方の休業損害の計算方法や、休業損害を請求す...
本記事では、交通事故後の通院日数について知りたい方に向けて、事故後の通院日数を増やしても稼げないこと、治療・通院と関係する補償の種類、過剰診療を受けた場合のリス...
本記事では、物損事故で慰謝料が認められた5つの具体例を紹介し、請求の条件や対策について説明します。もしも物損事故で心身にも大きな影響を受けた場合は、本記事を参考...
交通事故によるけがで仕事を休むことになった方のなかには、休業損害の日数の数え方がわからない方もいるでしょう。本記事では、休業日数の数え方を職業別に解説します。休...
交通事故によるけがで仕事を休む場合、いつ頃復帰するのが適切なのでしょうか?本記事では、交通事故が原因で仕事を休む場合の一般的な休業期間や、休業した場合にもらえる...
交通事故の休業損害を請求してからどのくらいで振り込まれるのか気になっている方もいるでしょう。本記事では、休業損害が振り込まれるまでの一般的な期間を解説します。請...
交通事故にあうと加害者から見舞金が支払われることがあります。労災の場合は会社から支払われることもありますが、必ず支給されるわけではないため注意が必要です。本記事...
もらい事故で全損した場合は相手に買い替え費用を請求できます。ただし、新車購入金額の100%を請求できるとは限らないため注意が必要です。本記事では、もらい事故で車...
自賠責保険は、交通事故の被害者に対して最低限の補償を提供することを目的としています。本記事では、自賠責保険による傷害補償の限度額(120万円)やその内訳、超過分...
物損事故の場合、慰謝料は請求できないケースが大半です。車の修理費など、請求が認められる損害の賠償を漏れなく請求しましょう。本記事では、物損事故で慰謝料は請求でき...
交通事故で負傷した場合は、その肉体的・精神的苦痛に対して慰謝料を請求できます。本記事では、慰謝料の基礎知識から相場、増額方法について解説しています。
交通事故の被害に遭った際に、損害賠償請求ができる項目や相場を知らないと、加害者側保険会社の提示金額を鵜呑みにしてしまい適正な金額の賠償を受けられない恐れがありま...
人身事故と物損事故ではそれぞれ手続の流れが異なります。けがをしているのに物損事故で処理すると、十分な補償が受けられないなどのデメリットがあります。本記事では、人...
慰謝料とは、精神的苦痛に対して支払われる賠償金です。交通事故の場合だと、事故被害で怪我を負った(または死亡事故)の場合に請求可能です。この記事では、交通事故の慰...
「休業損害証明書の書き方について知りたい」「休業損害の相場を把握したい」などの悩みを抱えている交通事故被害者の方に向けて、本記事では休業損害証明書の書き方やパタ...
交通事故によるけがや病気などで会社を休んだ場合に受けられるのが休業補償ですが、休業損害や休業手当と混合されるケースが多くあります。本記事では、会社を休んだ場合の...
「追突事故の慰謝料について知りたい」「慰謝料を増額したい」などのお悩みを抱えている交通事故の被害者に向けて、本記事では追突事故の慰謝料の種類や相場を解説します。...
保険金は事故被害から早く立ち直るための大切なお金です。いつどのくらいもらえるのか気になる方が多いのではないでしょうか。この記事では交通事故の保険金の算出方法や相...
休業損害とは、交通事故により仕事を休んだことで減収したことに対する損害のことを呼びます。職業や請求方法などにより金額は大きく変わりますので、適切な額を受け取るた...
逸失利益とは、交通事故による後遺障害や死亡がなければ、将来得られるはずだった収入の減少分に対する補償のことです。特に逸失利益は高額になるケースが多いため、詳しい...
交通事故の示談金は、事故や怪我の状況などに応じて細かく異なります。交通事故の知識なく示談交渉を進めてしまうと、結果的に損をしてしまうこともあるため注意しましょう...
交通事故により被害者が死亡した場合、生存していた場合に得られた収入を補填するために死亡逸失利益が請求できます。この記事では被害者の年齢や社会的立場に合わせた計算...
今回は、自転車事故で打撲と診断された場合に、加害者に対して請求できる慰謝料額の目安と、自転車事故の際の示談をする際の注意点について記載します。
交通事故によるけがで仕事を休む場合、いつ頃復帰するのが適切なのでしょうか?本記事では、交通事故が原因で仕事を休む場合の一般的な休業期間や、休業した場合にもらえる...
交通事故の治療期間は3ヶ月間が目安のひとつとなっています。本記事では交通事故被害で通院を3ヶ月間続けた場合の慰謝料の相場を紹介します。交通事故に遭い、どれくらい...
交通事故では高額な慰謝料請求の判例が出ることも多く、総じてむちうちや頚椎捻挫などの後遺障害等級が認定された場合に高額にありがちです。そこでこの記事ででは過去に裁...
「休業損害証明書の書き方について知りたい」「休業損害の相場を把握したい」などの悩みを抱えている交通事故被害者の方に向けて、本記事では休業損害証明書の書き方やパタ...
接触事故で何かしらの傷害を負った場合には、その精神的苦痛に対する保障として慰謝料の請求が可能です。この記事では接触事故で請求できる慰謝料の相場額(請求例)と慰謝...
交通事故で負傷した場合は、その肉体的・精神的苦痛に対して慰謝料を請求できます。本記事では、慰謝料の基礎知識から相場、増額方法について解説しています。
バイクで右直事故に遭った際、信号の色や車両の位置などによって過失割合は異なります。また「どのような被害を負ったのか」によって請求できる賠償金も異なりますので知っ...
たとえ交通事故の加害者が外国人でも、損害賠償の請求内容に大きな違いはありません。ただし言葉の壁や帰国されるリスクもあるなど、日本人同士の事故とは異なる点もありま...
交通事故で高齢者が亡くなった場合、保険会社によっては相場を下回る額を提示してくるケースもあります。示談はやり直しがききませんので、適切な額を受け取るためにも交通...