ドライブレコーダーは交通事故の証拠になる?証拠能力・役立つケースなどを解説
- 「保険会社から提示された過失割合、ドライブレコーダーの映像があれば覆せるの?」
- 「事故のとき録画していたけれど、この映像は証拠として使えるのだろうか」
交通事故に遭ったとき、ドライブレコーダーの映像が使えるかどうか疑問を抱く方は少なくないでしょう。
ドライブレコーダーの映像は、事故状況を客観的に記録した資料として、広く活用されます。過失割合の認定や慰謝料の交渉に影響する証拠になるでしょう。ただし、映像があれば必ず有利になるわけではなく、記録された内容によっては自分に不利に働く場合もあります。
本記事では、ドライブレコーダーの証拠能力、警察への提出の考え方、過失割合への影響、証拠として役立つケースと活用時の注意点までをわかりやすく解説します。
この記事の監修者
立花 志功 (札幌弁護士会)
ドライブレコーダーは交通事故の証拠になる
ドライブレコーダーの映像は、交通事故の状況を客観的に示す証拠として広く活用されています。ドライブレコーダーの映像は、当事者の記憶や証言よりも客観性が高いためです。映像が鮮明で事故の経緯と矛盾なくつながっているほど、証明力は高くなります。
一方、記録が断片的だったり、ほかの資料と食い違ったりすると、証明力は低く評価される可能性があります。
ドライブレコーダーの証拠能力は基本的に認められる
ドライブレコーダーの映像は、裁判で証拠として提出できます。民事訴訟では、よほど不当な方法で取得された証拠でない限り、証拠能力(裁判官が事実の認定に用いる証拠としての資格)が否定されることはないためです。
改変や不当な編集がない限り、提出自体を制限されることは基本的にないでしょう。ただし、提出した証拠が裁判所の判断に影響を与える力(証明力)をもつかどうかは、別の問題です。
最終的に事故状況の判断材料としてどこまで重視されるかは、映像の画質や記録範囲、他の資料との整合性によって異なります。映像が鮮明で、記録された内容が事故の経緯と矛盾なくつながっているほど、証拠としての価値は高くなるでしょう。
反対に、記録が断片的だったり、他の資料と食い違ったりすると、証拠としての評価は下がる場合もあります。
ドライブレコーダーが有力な証拠になる理由
ドライブレコーダーの映像が証拠として重視されるのは、当事者の記憶や証言よりも客観性が高いためです。機器が正常に作動し、視野角も広い場合は、次のような事実を映像から読み取れるでしょう。
- 信号の色(赤・青・黄)
- 相手車両の飛び出しや進路変更の有無
- 自車・相手車のブレーキ操作のタイミング
- ウインカー(方向指示器)の使用状況
- 車両の位置関係・速度・動き
- 事故当時の視界や天候の状態
目撃者の証言は時間の経過とともにあいまいになりやすく、立場によって説明が変わることもあります。一方、事故の瞬間を客観的に記録したドライブレコーダーの映像は、当事者の証言よりも信用性が高いと判断される傾向にあります。
人身事故として処理されている場合は、実況見分調書の記載内容と一致していれば、信頼性はさらに高まるでしょう。
ドライブレコーダーが証拠として役立ちにくいケース
次のような場合は、ドライブレコーダーの映像が証拠として十分な効果を発揮しない場合があります。
- 事故の瞬間が画角の外で記録されていない
- 夜間・逆光・悪天候などで映像が不鮮明である
- 衝撃で本体や記録データが破損した
- 上書き機能によって事故時の映像がすでに消えている
前方のみを記録するカメラは、側面や後方に死角が生じ、事故の瞬間が映っていないケースも少なくありません。水平画角の広い機種や解像度の低い機種では、車両やナンバーが判別できず、事故状況を十分に立証できない場合があります。
上記のようなケースでは、実況見分調書・車両の損傷状況・ブレーキ痕など、ほかの資料と組み合わせて事故状況を立証する必要があります。ドライブレコーダーの映像は、万能ではない点を理解しておきましょう。
ドライブレコーダーの映像を警察に提出する義務はある?
交通事故の当事者の全員に、警察への提出義務が生じるわけではありません。任意で提出を求められている段階なら、提出をしない選択も可能です。警察に提出するメリット・デメリットを踏まえて、慎重に判断しましょう。
提出は義務ではなく任意である
交通事故に遭った場合でも、ドライブレコーダーの映像を警察に提出する法的な義務はありません。令状がない状況で警察から提出を求められた場合は、断ることもできます。
ただし、警察が捜査上不可欠と判断し、裁判所の令状(捜索差押許可状)を取得した場合は、提出に応じなければなりません。
任意に提出するか否かは、自分の映像にどのような事実が記録されているかを確認したうえで、慎重に判断しましょう。また、警察は必ずしも映像の提出を求めてくるとは限りません。事故状況を客観的に残したい場合は、こちらから提出を申し出ることも検討しましょう。
警察に提出するメリット
ドライブレコーダーの映像を提出すると、警察に事故状況を正確に理解してもらいやすくなります。人身事故が発生すると、警察が実況見分をおこないます。実況見分とは、事故の当事者や目撃者が立ち会い、警察官が事故当時の状況を詳しく確認・記録する手続きです。
警察は、立ち会った当事者の説明も聴取して実況見分調書を作成します。事故の当事者の言い分は、後日警察署で聴取をおこない、警察官が供述調書として作成するのが一般的です。
実況見分や聴取の際に、ドライブレコーダーの映像を見せれば、事故状況をより正確に伝えられるでしょう。記憶だけでなく映像という客観的証拠に基づいた説明であれば、警察官も正確な実況見分調書を作成しやすくなります。
聴取前に映像を確認しておけば、記憶が曖昧なまま事実と異なる供述をするリスクも防げます。
警察に提出するデメリット
警察にドライブレコーダーの映像を提出すると、自分に不利な内容が記録として残る可能性があります。映像には自身の速度超過や不注意な運転など、過失を裏付ける内容が写り込んでいる場合も少なくありません。
提出前に映像を一度確認し、自身に不利な内容が写っていないかを把握しておくのが望ましいでしょう。なお、警察への提出時に自分に有利な場面だけを切り取って提出するのは避けてください。編集の形跡があると、証拠を捏造・改ざんしたと疑われるリスクがあります。
映像を提出するときの注意点
警察にドライブレコーダーの映像を提出する際は、次の点に注意してください。
- 事故時の映像は上書きされる前にSDカードを保全する
- 警察にはコピーを提出し、原本は手元に残す
- 映像を切り取ったり加工したりしない
ドライブレコーダーは容量がいっぱいになると、古いファイルから順番に上書きされます。映像をSDカードに保存するものを利用している場合は、事故後なるべく早くSDカードを取り出しましょう。
任意提出する場合は、原本を手元に残してコピーを警察に提出しましょう。提出した映像は捜査資料になるため、すぐに返還されません。ドライブレコーダーの映像は、示談交渉や民事訴訟でも利用するので、必ずデータを残しましょう。
証拠としての信用性を低下させたり、証拠隠滅を疑われたりしないよう、映像を意図的に編集・削除するのも控えてください。
ドライブレコーダーが過失割合に与える影響
ドライブレコーダーの映像は、過失割合の認定において決定的な証拠となる場合があります。過失割合とは、発生した交通事故に対する当事者の責任や不注意の度合いです。過失割合は、警察ではなく、事故の当事者の話し合いで決まります。
なお、ドライブレコーダーの映像から、自分にまったく過失がない事実が明らかになるケースもあるでしょう。いわゆるもらい事故(10対0)では、被害者側は保険会社の任意代行サービスを利用できません。
過失割合は警察ではなく当事者間で決まる
過失割合は、当事者間の交渉や裁判によって決まります。警察が過失割合そのものを認定するわけではありません。
交通事故の示談交渉では、通常、損害額が確定した段階で当事者双方の合意で過失割合を決めます。事故の相手方が任意保険に加入している場合は、保険会社との交渉で過失割合を決定することになるでしょう。
当事者間の話し合いで解決できず、裁判になった場合は、当事者双方の主張・立証に基づき、裁判所が判決の中で過失割合を認定します。
実務では、過失割合の算定において、民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準(別冊判例タイムズ第39号)を用いるのが一般的です。事故類型ごとの基本割合に、個別の事情に応じた修正要素(5〜20%程度の増減)を加味して最終的な割合を決めます。
ドライブレコーダーが修正要素の証明に役立つ
ドライブレコーダーの映像は、過失割合を加減する修正要素の証明に役立ちます。映像があれば、次のような修正要素につながる事実を客観的に示せる可能性があるためです。
- 相手が信号無視をしていた
- 相手が一時停止や徐行を怠っていた
- 相手が急な進路変更をした
- 自分は制限速度を守り、前方を注視していた
たとえば、信号機のある交差点で直進車・右折車ともに青信号で進入した場合の基本割合は、直進車20:右折車80です。仮に右折車が合図なしで右折した様子を映像で確認できた場合、直進車10:右折車90に修正される可能性があります。
自分の過失割合が大きくなるほど、受け取れる賠償額は減額(過失相殺)されます。10%変わるだけでも受け取れる金額は大きく変わるため、適正な賠償を受けるためにも、映像で相手の過失を正しく評価するのが重要です。
もらい事故(10対0)では自分で交渉する必要がある
ドライブレコーダーの映像から自分にまったく過失がないことが明白な場合、示談交渉は自分でおこなうか、弁護士に依頼する必要があります。自分の過失がまったくないもらい事故では、自分が加入する任意保険会社に示談代行をしてもらえないためです。
保険会社が示談交渉を代行するためには、保険会社が事故の相手方に保険金支払い義務を負担していることが必要です。保険会社に保険金の支払い義務がないにもかかわらず、被保険者の示談交渉を代行するのは、弁護士法72条が禁じる非弁行為にあたります。
自分に過失がない場合、自分の保険会社は損害賠償責任を負う立場にないため、あなたの代わりに交渉できません。10対0のケースでは、自分で交渉するか、弁護士に依頼して対応してもらう必要があります。
交通事故でドライブレコーダーが特に役立つケース
ドライブレコーダーの映像は、事故状況をめぐって当事者の主張が対立する場面や、被害者本人が状況を説明できない場面で役立ちます。ひき逃げやあおり運転など、相手の特定や犯罪の立証が必要な場面でも、映像は有効な手がかりとなるでしょう。
当事者の主張が食い違っているとき
事故状況の説明が当事者間で食い違う場合、ドライブレコーダーの映像が客観的な判断材料になります。映像がなければ実況見分調書や目撃証言など間接的な証拠に頼らざるを得ず、立証のハードルが上がります。
たとえば、信号機のある交差点での事故では、「自分は青だった」と双方が主張し合うケースは珍しくありません。ドライブレコーダーの映像があれば、信号の色や進入のタイミングを客観的に示せるため、どちらの主張が事実に近いかを判断する決め手になります。
映像があれば、信号の色や一時停止の有無など、記憶や供述だけでは水掛け論になりやすい場面でも、決着をつけやすくなるでしょう。映像という動かせない事実があれば、客観的な証拠に基づいて冷静に話し合いを進められるため、交渉の長期化も防ぎやすくなります。
被害者が事故状況を説明できないとき
被害者本人が事故状況を詳しく説明できない場合も、映像が事故状況を示す資料になります。事故で意識を失ったり、大きなけがを負って実況見分に立ち会えなかったりすると、加害者側の説明だけをもとに実況見分調書が作成されるおそれがあります。
ドライブレコーダーの映像が残っていれば、被害者本人の説明がなくても、事故発生時の状況を客観的に示すことが可能です。本人が語れない事故の瞬間を映像で補うことで、公平な判断につながるでしょう。
重傷を負ったケースでは、映像の有無がその後の賠償額を大きく左右する場合もあります。家族が代わりに対応する場合でも、映像が残っていれば事故の状況を正確に把握でき、加害者側の一方的な説明に流されずに済むでしょう。
ひき逃げ・当て逃げの被害に遭ったとき
ひき逃げや当て逃げの被害に遭ったときも、ドライブレコーダーの映像が残っていれば、加害者特定の手がかりになります。ドライブレコーダーの映像に相手車両のナンバープレートや車種・色・逃走方向が記録されていれば、警察の捜査に役立つためです。
周囲の映像から逃走経路をたどれる可能性もあり、防犯カメラなどほかの記録と組み合わせると相手にたどり着ける可能性が高まります。
あおり運転や危険運転に遭ったとき
あおり運転や危険運転に巻き込まれたときも、ドライブレコーダーの映像が役立ちます。あおり運転の被害を受けても、状況が撮影されていなければ、犯人の確保が困難になります。相手方の危険な運転で事故が発生しても、映像が無ければ過失を争われるかもしれません。
ドライブレコーダーを設置していれば、執拗な追い越しや急な割り込み・幅寄せ・後方からの異常な接近といった一連の経緯を記録できます。映像は、相手の危険な運転行為を裏づける客観的な証拠になり、警察への被害申告や損害賠償請求の場面でも役立つでしょう。
近年はあおり運転が厳しく処罰されるようになっており、ドライブレコーダーの映像が立件の決め手となったケースも多数あります。危険を感じたときは、無理に対抗せず安全な場所に停車し、記録が残っているか確認したうえで警察に通報しましょう。
ドライブレコーダーを証拠として活用するときの注意点
ドライブレコーダーの映像を証拠として活かすためにも、事故後なるべく早くデータを保存しましょう。映像を消去・加工するのは控えてください。自分に不利な映像が記録されている場合がある点や画質・記録範囲の限界も、事前に把握しておきましょう。
上書きされる前に早めに保存する
事故後、なるべく早い段階でドライブレコーダーの映像を保存しましょう。多くのドライブレコーダーは、記録容量がいっぱいになると古い映像から自動的に上書きしていきます。事故の映像を保存しておかないと、数日〜数週間で消える可能性があります。
SDカードに保存するドライブレコーダーの場合は、電源を切った状態でSDカードを抜き取りましょう。新たなSDカードを購入し、ドライブレコーダーに取り付ければ、継続して使用できます。
別のSDカードなど二重に保管しておけば、万一データが壊れても事故の記録を失わずに済みます。
事故後に映像を消さない・加工しない
自分に不利な内容が映っていても、映像を消したり編集したりするのは避けてください。意図的な削除・加工は、証拠としての信頼性を失わせるだけでなく、状況によっては証拠隠滅を疑われるおそれがあります。
意図的でなくても、編集の形跡がある映像は、裁判で信用性を争われる材料になり得ます。事故と関係ない部分が入っていても、無理に削らず元データのまま残しておくのが無難です。
自分に不利な映像が記録されていることもある
ドライブレコーダーには、自分に不利な内容が映っている場合もあります。自身の速度超過や前方不注意など、過失を裏付ける状況が映り込んでいるケースも少なくありません。
だからといって映像を消してよいわけではありません。不利な映像であっても、故意に隠したり改ざんしたりすると、後になって問題視されるリスクがあります。映像を提出・提示する前に、記録された内容を確認し、どの場面をどう活用するかを見極めることが大切です。
なお、自分では不利だと思った映像でも、専門家が見ると必ずしもそうではないケースもあります。映像の一部が不利に見えても、事故全体の流れの中では相手の過失のほうが大きいと評価されるケースもあります。
判断に迷うときは、弁護士に相談して映像の評価を仰ぐのがおすすめです。
映像の画質や記録範囲を確認しておく
日ごろから、映像の画質や記録範囲を確認しておきましょう。いざというときに事故状況が読み取れなければ、映像は証拠として力を発揮できません。
水平画角の狭い機種や前方のみのカメラでは、側面や後方からの事故を記録できない死角が生じます。解像度の低い機種では、ナンバーや過失の判断材料となる細部を判別できません。
後方からの追突に備えるなら前後2カメラのタイプ、幅寄せなどに備えるなら側方までカバーできるタイプが有効です。夜間やトンネル内でもナンバーが読み取れるか、駐車中の記録に対応しているかも確認しておきたいポイントです。
定期的にSDカードの状態を点検し、正常に録画できているかを確認しておくと、いざというときに録画されていなかったという事態を防げます。
ドライブレコーダーの映像を活かすなら弁護士に相談する
示談交渉や裁判でドライブレコーダーの映像を十分に活かすには、弁護士への相談が有効です。弁護士に相談すれば、映像から読み取れる事実を、過失割合や慰謝料額の主張に反映するためのアドバイスを得られます。
また、弁護士に示談交渉を依頼すれば、弁護士(裁判)基準で慰謝料を請求してもらえるため、適正な賠償を受けられる可能性が高まります。加入している任意保険に弁護士特約がついていれば、費用面の不安も軽減できるでしょう。
弁護士に相談するメリット
弁護士に相談・依頼すると、次のようなメリットがあります。
- 映像から読み取れる事実を、過失割合や損害賠償の主張として的確に組み立ててもらえる
- 保険会社との交渉を任せられ、精神的な負担が軽くなる
- 弁護士基準(裁判基準)で慰謝料を計算し、増額を目指せる
保険会社が最初に提示する金額は、必ずしも適正額とは限りません。また、映像から読み取れる事実が過失割合の修正要素にあたるのか、自分で見極めるのは簡単ではないでしょう。
弁護士に依頼すれば、映像の内容を法的な観点で整理し、相手方の保険会社に対して説得力のある形で主張してもらえます。実況見分調書などの客観的証拠の入手から適正な過失割合の検討、示談交渉の全てを任せられるため安心です。
1.ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)が、作成・提供する交通事故の慰謝料計算機(以下、「本計算機」といいます)の計算結果は、あくまでも目安の金額であり、実際の計算とは大幅に異なる可能性があります。
2.計算結果の保険会社想定提示額は、自賠責基準を参考に、慰謝料、休業損害、後遺障害逸失利益を算出しております。実際の提示額とは大幅に異なる可能性があります。
3.ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)は、本計算機にて提供する情報等に関して、その正確性、確実性、有用性、最新性等のいかなる保証も行うものではありません。したがって、本計算機にて 提供する情報等に関連して、本計算機をご利用のお客様または第三者が損害を被った場合においても、ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)は一切の責任を負担いたしません。
4.本計算機をご利用の方は、上記1から3の内容をご承諾いただいたものとみなしますので、ご了承ください。
慰謝料には3つの算定基準がある
交通事故の慰謝料には、次の3つの算定基準があります。同じけがでも、どの基準で計算するかによって金額が大きく変わります。
| 種類 | 特徴 | 金額の目安 |
| 自賠責基準 | 法律で定められた最低限の補償基準 | 最も低い |
| 任意保険基準 | 各保険会社が独自に定める内部基準(非公表) | 自賠責基準と同等かやや高い |
| 弁護士(裁判)基準 | 過去の裁判例にもとづく基準 | 最も高く自賠責基準の約2〜3倍 |
3つのうち、もっとも高額になりやすいのが弁護士基準です。任意保険基準は各社が独自に定める内部基準で公表されていないため、具体的な金額は保険会社ごとに異なります。
被害者本人が保険会社と交渉しても弁護士基準での金額はなかなか認められにくいため、増額を目指すなら弁護士に依頼するのが現実的です。ドライブレコーダーで過失割合を有利にできれば、過失相殺による減額も抑えられ、実際に受け取れる賠償額をさらに高められる可能性があります。
弁護士費用特約を使えば自己負担を抑えられる
自分や家族が加入している自動車保険などに弁護士費用特約が付いていれば、自己負担なく弁護士に依頼できる可能性があります。
弁護士特約とは、損害賠償請求を弁護士に依頼する際の費用(相談料・着手金・報酬金など)や法律相談料などを補償する特約です。一般的に、弁護士費用は1事故1名あたり300万円、法律相談では1名あたり10万円を限度として補償されます。
自分が加入している保険に弁護士特約がついていなくても、家族の保険に特約がついていれば、家族の特約を使える可能性があります。まず自分や家族の自動車保険・火災保険などに特約が付いていないかを確認しましょう。
死亡事故や重度の後遺障害事案など損害賠償額が相当高額になるケースを除き、300万円の補償上限内に収まるケースが多いです。
ドライブレコーダーを有効活用するなら「ベンナビ交通事故」
ドライブレコーダーの映像を交渉に十分活かせていない場合は、「ベンナビ交通事故」の活用がおすすめです。
「ベンナビ交通事故」は、交通事故問題に注力する弁護士が掲載されたポータルサイトです。地域や相談内容、対応可能な時間帯などの条件で、弁護士を絞り込んで検索できます。
過失割合の交渉は法的な評価が絡み、映像をどの修正要素の根拠として主張するかの判断が難しい分野です。弁護士に相談すると、映像を活かした交渉方針を整理してもらえます。
夜間・休日相談やオンライン相談に対応する事務所も掲載されており、多くの弁護士が初回相談無料に対応しています。ぜひ一度「ベンナビ交通事故」で弁護士を検索してみてください。
ドライブレコーダーと交通事故に関するよくある質問本章では、ドライブレコーダーと交通事故について、よく寄せられる質問にQ&A形式で回答します。
Q.ドライブレコーダーの映像を消すと証拠隠滅になりますか?
自分に不利な内容であっても、事故の映像を意図的に削除するのは避けてください。証拠としての信頼性を失うだけでなく、状況によっては証拠隠滅を疑われることもあります。
無用な誤解・争いを避けるためにも、記録されたままの状態で保存しておきましょう。
Q.ドライブレコーダーがないと交通事故で不利になりますか?
ドライブレコーダーがない事実だけで、不利になるわけではありません。映像がなくても、実況見分調書・目撃者の証言・車両の損傷状況など、ほかの証拠で事故状況を立証できる可能性があります。
Q.相手のドライブレコーダーの映像は見せてもらえますか?
開示を要求するのは可能ですが、相手が拒否する場合は強制できません。相手が任意に開示しない場合は、弁護士を通じて開示を求めたり、訴訟のなかで文書提出命令などの手続きを通じて開示を求める方法もあります。
もっとも、過失割合に争いがないケースや映像が相手に不利な内容でなければ、任意で開示してもらえるケースも多くあります。
Q.保険会社にドライブレコーダーの映像を提出したらどうなりますか?
映像の内容次第で、有利にも不利にも働きます。自分に有利な事実が映っていれば、主張を裏づけられるため、示談交渉がスムーズに進むでしょう。一方、不利な事実が映っている場合は、過失割合が大きく評価され、賠償額が下がるおそれがあります。
相手方保険会社から求められた場合は、事前に交通事故に強い弁護士へ相談し、提出の要否を慎重に判断したほうがよいでしょう。
Q.事故の映像はいつまで保存されますか?
ドライブレコーダーの映像の保存期間は、SDカードの容量・画質(解像度)・カメラの台数によって異なります。一般的なフルHD(200万画素)で録画した場合、SDカードの容量別の録画可能時間の目安は以下のとおりです。
- 16GB:約1.5時間〜約2時間
- 32GB:約3時間〜約4時間
- 64GB:約6時間〜約8時間
前後2カメラのモデルになると、前後の映像を同時に保存するため、単純計算で録画できる時間は半分になるでしょう。
さいごに|交通事故の証拠でお困りならベンナビ交通事故で相談を
ドライブレコーダーの映像は、事故状況を客観的に記録した有力な証拠として、過失割合の主張や慰謝料額の算定に役立ちます。一方で、映像の内容や保存状況によっては、証拠として十分に活かせない場合もあります。
ドライブレコーダーの映像に記録された事実を法的な主張へと組み立てるには、専門的な知識と交渉スキルが必要です。保険会社から提示された過失割合や賠償額に納得できない場合は、早めに弁護士への相談をおすすめします。
弁護士に依頼すると、適正な賠償を受けられる可能性が高まります。「ベンナビ交通事故」では、交通事故の被害者側の対応を得意とする全国の弁護士を掲載しているので、まずは無料相談を利用してみてください。
弁護士に相談するかお悩みの方へ
下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。
弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!
多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。
特約を利用して弁護士に相談する交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。
- 過去の解決事例を確認する
- 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
- 交通事故問題が得意な弁護士から選ぶ
等です。
詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。
弁護士の選び方について詳しくみる
【元警察官(警部補)弁護士が経験を活かした交渉を】「怪我で通院している」「御家族が交通事故で亡くなった」など【LINE、WEB、電話で完結】【相談料無料】【着手金0円/365日対応】
【賠償金獲得まで費用は0円!|累計解決実績は26,000件以上】顧問ドクターも在籍する数少ない法律事務所です。◆賠償金額・後遺障害・むちうちなど、増額実績多数の当事務所へご相談ください。《諦めるのはまだ早いかもしれません!》
事務所詳細を見る
【来所不要・交通事故の被害者の方へ】◆豊富な解決実績◆示談金の大幅な増額実績多数◆交通事故専門チームが丁寧に対応します。まずはご相談ください【「六本木一丁目」駅より徒歩3分】
事務所詳細を見る当サイトでは、有料登録弁護士を優先的に表示しています。また、以下の条件も加味して並び順を決定しています。
・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡
この記事の監修者
立花 志功 (札幌弁護士会)
過失割合に関する新着コラム
-
接触がない「非接触事故」は、過失割合の判断が難しい事故です。非接触事故における過失割合の基本的な考え方、車対歩行者・車対車・車対バイクといった典型的なケース別の...
-
本記事では、自転車と自動車間の過失割合がどのように設定されるかや、自転車と自動車間の交通事故が起きたときの対処法・注意点を解説します。
-
本記事では、過失割合を決める主体と決め方、よくある事故パターンの基本割合、納得できないときの対処法を解説。
-
車線変更してくる車に横から追突された場合、損害賠償額は過失割合に応じて決まります。過失割合は事故の原因により一定程度決まっているので、ケース別に解説します。また...
-
本記事では、判例タイムズの基本的な内容から、自分の事故状況に合った過失割合の調べ方、提示された割合が妥当かどうかの確認方法までを解説します。あわせて、判例タイム...
-
交通事故の過失割合が7対3の場合、相手の車の修理代をいくら負担することになるのか気になる方もいるでしょう。本記事では、過失割合が7対3の場合の修理代の計算方法・...
-
交通事故に遭った場合、話し合いによって適切な過失割合を決めていく必要があります。しかし、相手が過失を認めようとせず、ゴネ続けるケースも少なくありません。本記事で...
-
交通事故の過失割合はどのタイミングで決まるのか気になっている方もいるでしょう。本記事では、過失割合が決まるタイミングや過失割合の決め方、過失割合に納得できない場...
-
交通事故トラブルに巻き込まれ、車の修理費や慰謝料はいくらくらいもらえるのか知りたいものの、詳細などがわからず、踏みとどまっている方も多いのではないでしょうか。本...
-
「追い抜き事故を起こしてしまった…過失割合はどうなるのだろう」と気になる方は、追い越し事故なのかを確認することをおすすめします。本記事では、追い越し事故のケース...
過失割合に関する人気コラム
-
交通事故の損害賠償では過失割合も重要な要素です。そこで交通事故の被害者になってしまった人に向けて、過失割合の基本や決め方、注意点などを解説します。また、過失割合...
-
先頭の車に非がないことはなんとなく想像がつきますが、2台目、3台目の車に乗っていた運転手にはどういった過失割合が定められるのか、また、損害賠償は誰に請求すればい...
-
交通事故のうち3割は駐車場で起こっているといわれています。駐車場は私有地になるため、事故が起こったあとの対処が一般道路とは異なる部分があります。本記事では、駐車...
-
この記事では、特約の使い方・使えないケース・断られた場合の対処法までわかりやすく解説しています。
-
自転車事故の過失割合(じてんしゃじこのかしつわりあい)とは、自転車事故の当事者間におけるお互いの不注意(過失)の程度を数値化したものです。
-
巻き込み事故(まきこみじこ)とは、主に交差点を右左折する自動車が、交差点を直進しようとした二輪車(バイクや自転車)と接触した場合の交通事故のことを言います。
-
過失相殺を決める際、警察が行う現場検証の実況見分調書が最重要資料となります。この過失相殺について、その意義や過失相殺後の補償金に納得がいかない時、弁護士に相談す...
-
バック事故の過失割合の解説だけでなく、『過失割合』と『損害賠償金の関係』、『よくあるトラブルと対処法』などを紹介していきます。
-
追突事故の過失割合は「被害者0:加害者100」と判断されるケースが一般的です。ただし、被害者の立場でも絶対に過失を問われないとは限りません。本記事では、追突事故...
-
子供の飛び出し事故の過失(責任)を判断する基準は、明確には決められておらず、事故当時に状況によって考えていく必要があります。この記事では、状況別の過失割合や損害...
過失割合の関連コラム
-
この記事では、特約の使い方・使えないケース・断られた場合の対処法までわかりやすく解説しています。
-
交通事故では、加害者や保険会社と過失割合で揉め事になるトラブルは日常茶飯事です。この記事では、過失割合に納得いかないときの対処法と相談先などをご紹介します。
-
交通事故に遭った際などに、その記録を残しておくドライブレコーダーですが、実際にはどれほどの証拠能力があるのでしょうか。本記事では、ドライブレコーダーが交通事故の...
-
過失相殺を決める際、警察が行う現場検証の実況見分調書が最重要資料となります。この過失相殺について、その意義や過失相殺後の補償金に納得がいかない時、弁護士に相談す...
-
本記事では、過失割合の決定方法や納得いかないときの対処法について紹介します。なぜ保険会社から不適切な過失割合が提示されてしまうのか、その原因についても解説してい...
-
横断歩道の横断中に交通事故に遭った場合、多くのケースでは歩行者より自動車の過失割合が高くなります。この記事では、歩行者と自動車の過失割合についてご紹介します。
-
本記事では、自転車と自動車間の過失割合がどのように設定されるかや、自転車と自動車間の交通事故が起きたときの対処法・注意点を解説します。
-
交通事故に遭った場合、話し合いによって適切な過失割合を決めていく必要があります。しかし、相手が過失を認めようとせず、ゴネ続けるケースも少なくありません。本記事で...
-
飛び出し事故に遭った場合、被害者にも一定の過失が認められることもあります。請求可能な賠償金としては慰謝料や逸失利益などがありますが、過失割合によって獲得金額は変...
-
追突事故の過失割合は「被害者0:加害者100」と判断されるケースが一般的です。ただし、被害者の立場でも絶対に過失を問われないとは限りません。本記事では、追突事故...
-
交通事故による修理費請求は、加害者側と交渉しなければならないケースがほとんどです。そのため、早い段階で弁護士に相談して、交渉をスムーズに進めるのがおすすめです。...
-
交通事故の過失割合は、実際の事故内容を参考に判断されます。交差点事故の場合、車両の種類・双方の位置関係・道路幅・信号機の色などが判断材料となり、過失の大きさによ...
過失割合コラム一覧へ戻る




慰謝料・損害賠償
示談
過失割合
死亡事故
後遺障害
むちうち
自転車事故
自動車事故
人身事故
バイク事故