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公開日:2018.6.20  更新日:2021.2.4

交通事故時のドライブレコーダーの証拠価値と有効なケース

増田法律事務所
増田 泰宏
監修記事

煽り運転が大きな話題になったこともあり、ドライブレコーダーを付けている車が増えています。交通事故が遭った際などに、その記録を残しておくドライブレコーダーですが、実際にどれほどの証拠能力があるのでしょうか。

今回はドライブレコーダーが交通事故の証拠としてどのような効果があるか、また証拠として使われた事例を解説します。

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ドライブレコーダーは証拠となるのか?

まず、「ドライブレコーダーには証拠能力があるのか?」と、疑問に思われている方も多いでしょうから、結論から述べると、ドライブレコーダーには証拠能力があります。むしろ、裁判ではドライブレコーダーは客観証拠として極めて重要性の高い証拠として取り扱われます

というのも、裁判所は運転者の供述等の人的証拠よりも、警察作成の実況見分調書や自動車の損傷痕等の客観証拠を重視する傾向にあります。ドライブレコーダーは、事故発生前後の道路状況を機械的に記録した映像であり、直接的かつ客観的な証拠としてその証拠価値は極めて高いと考えられています。

ドライブレコーダーの記録を提出しないとどうなる?

まず、交通事故を起こし、警察官が交通事故現場に駆け付けた場合は、必ずといっていいほど警察官から提出を求められるでしょう。提出はあくまで任意ですから拒否することも可能ですが、そうすると令状で強制的に差押えられてしまう可能性があります。

警察がドライブレコーダーを押収するのはあくまで刑事手続きのためですが、賠償金が問題となる民事上の手続きでももちろん重要な証拠となり得ます。そして、あなたが車にドライブレコーダーを設置していたことは、被害者・目撃者の話や刑事記録上などから明らかとなって、相手方や裁判所から提出を求められることになるでしょう。

相手方との交渉の段階では提出するか否かは任意ですが、裁判所から提出を求められた場合は提出しないと相手方の言い分が真実と認定されてしまう、20万円以下の過料に処せられるなどの不利益を受ける可能性があります。

ドライブレコーダーが証拠として役立つケース

ドライブレコーダーの映像は証拠として重要な価値を持ちますが、特に以下のようなケースではドライブレコーダーの映像が決定的となることもありあます。

当事者同士の意見が一致しないとき

交通事故が起きると、当事者同士の意見が一致しないことも往々にしてあります。例えば「信号が黄色だった」「いいや赤だった」ということです。この事実は後から駆け付けた警察も保険会社も弁護士も知る由はありません。

しかし、この信号が赤かどうかという違いだけでも過失割合というものが変わり、被害者に支払われる損害賠償の額も変わってきます。当事者同士の意見が一致しない際に、ドライブレコーダーは重要な手がかりとなることがあります。

当て逃げ・ひき逃げ

交通事故が起こった際に加害者が必ず現場に残るとは限りません。当て逃げやひき逃げです。とっさの出来事で、曖昧な記憶での被害者の証言だけではなかなか犯人を探し出すことが難しいケースもあります。

そこで役に立つものがドライブレコーダーによる映像証拠です。加害者の車の車種やナンバープレートが判明すれば、捜査もしやすくなります。当て逃げ、ひき逃げで泣き寝入りしてしまわないように、ドライブレコーダーは重要な役割を果たしてくれます。

被害者が入院・死亡してしまい証言できない場合

被害者の大きなけがや死亡によって証言ができなくなると、加害者の言い分が加害者の主張だけで判断されてしまう恐れがあります。この場合にもドライブレコーダーは被害者の代弁を行ってくれる非常に強い味方です。

ドライブレコーダーを有効に活用してくれるのは弁護士

このようにドライブレコーダーでの証拠が出てきたとします。しかし、ドライブレコーダーが証拠になったところで、その証拠をうまく扱えなければ宝の持ち腐れです。「餅は餅屋」という言葉があるように、証拠をうまく扱ってくれる人物が必要で、その人物が弁護士です

被害者に限れば、上記のように、ドライブレコーダーの証拠により、過失割合が変わり、その結果損害賠償の金額も変わります。一方、加害者として逮捕されたのであれば、ドライブレコーダーの証拠により、処罰が軽くなるかもしれません。

ドライブレコーダーが証拠としても考えられる方は、一度適した弁護士に相談してみることをお勧めします。

ドライブレコーダーが証拠として扱われた事例

ドライブレコーダーが証拠として扱われた事例を2つご紹介します。

事例1

運転者Xが、平成30年4月29日午後2時44分頃、普通乗用自動車を運転して高速道路を走行中、居眠り運転によって、自車を前方の自車線上に停車していた普通自動二輪車に衝突させ、同二輪車を前方に跳ね飛ばし、同二輪車をさらに前方に立っていた被害者A、B、Cに順次衝突させ、Aを死亡させ、Bに重傷、Cに軽傷を負わせ、過失運転致死傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する5条:7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金)に問われた事案です。

裁判年月日 令和 2年 3月31日 裁判所名 横浜地裁 裁判区分 判決

事件番号 平30(わ)1459号

事件名 過失運転致死傷被告事件

文献番号 2020WLJPCA03316005

ドライブレコーダーがどう活用されたか

Xの過失(運転中止義務違反)の認定のために活用されています

すなわち、運転中止義務が発生する前提として、「運転者(X)が、前方注視が困難になるほど眠気を覚えていた」という事実が証拠により認定されなければなりません。この点、当該事案では、ドライブレコーダーに「Xの発言(「眠たい、死ぬ」など)」や「Xと他の同乗者との会話の状況(会話がなかったこと)」などが録音されており、他の証拠とも合わせて、運転中止義務の前提条件となる「運転者(X)が、前方注視が困難になるほど眠気を覚えていた」という事実を認定し、Xを有罪とています。

もっとも、裁判では、「Xが、午後2時37分頃に、眠気を覚え、前方注視が困難となった。」という主張と、「Xが、午後2時44分頃に、眠気を覚え、前方注視が困難となった。」という2つの主張がなされていたところ、裁判所は後者を認定しています。Xが、午後2時39分頃から約3分程度、同乗者と会話をし、その会話が相当程度盛り上がっていたことなどをその理由に挙げています。

事例2

平成31年2月23日、片側二車線の道路の第一車線に、B車に続いてA車が停止していたところ、その前方では渋滞のため列をなしていたことから、A車は第二車線へと移るべく発進し、車体の右前部を第二車線上へと進入させました。ところが、これに遅れてB車も車線変更のため第二車線に移るべく前方右斜め方向へと動き出したため、衝突の危険を感じたA車はその場に停止し、B車も停止しました。

その後まもなく、A車の後方から第二車線上を進行してきたC車がA車に衝突し、その衝撃で前方に押し出された同車がB車に衝突しました。なお、A車が上記のように進路を変更した時点で、C車は相当程度、A車に接近しており、A車の進路変更から衝突までは数秒程度しかありませんでした。

以上の事案において、A→B・Cに対する損害賠償請求(第1事件)、B→A・Cに対する損害賠償請求(第2事件)、C→A・Bに対する損害賠償請求(第3事件)が併合審理されることとなりました。

裁判年月日 令和 2年 1月27日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決

事件番号 平31(ワ)9712号 ・ 令元(ワ)24095号 ・ 令元(ワ)32396号

事件名 損害賠償(交通)請求事件、損害賠償請求事件

文献番号 2020WLJPCA01278006

ドライブレコーダーがどう活用されたか

ドライブレコーダーはC車に搭載されており、A、B、Cの過失の有無、過失割合の認定に活用されました。結論として、A・B・C全員に過失があると認定され、過失割合はAが40、Bが45、Cが15と認定されています。

まず、3者のうちCの過失割合が最も低い一番の理由は、A車の車線変更が本件事故の主たる原因であるところ、A車が車線変更する際、C車との距離が相当接近していたからです。この場合、A車に、右後方から接近してくる車がないかどうか安全確認してから車線を変更すべき注意義務があるといえます。

にもかかわらず、A車はこの義務を怠って車線変更し、本件事故の主たる原因を作ってしまったわけですから、その相手方となるC車の過失割合は低くなるというわけです。もっとも、Cにも、A車のような車線変更してくる車があることを予測し、減速するなどして走行すべき注意義務違反があったといえることから15の過失割合を認定されています。

次に、AよりBの過失割合がわずかに上回るのは、A・Bともに右後方の安全確認が不十分だった過失が認められるものの、A車がB車より先に車線変更していたのに、B車が車線変更したため、A車の停止を余儀なくさせたといえるからです。つまり、Bが右後方の安全をよく確認し、A車が車線変更してくるのに気づいてその場で停止していれば(車線変更しなかったならば)、本件事故は起きなかったといえ、その点で、BにAを上回る落ち度があったといえます。

このように、ドライブレコーダーは「A車が車線変更する際、C車との距離が相当接近していた」こと、「A車がB車より先に車線変更していた」ことなどの証明のために活用され、3当事者が絡む過失の有無や過失割合の認定に大きく貢献していることがお分かりいただけると思います。

ドライブレコーダーをまだ付けていない方は付けるべし

このように交通事故の際に、泣き寝入りをしてしまう事態を防いでくれるのがドライブレコーダーです。もしもの時のために自動車の任意保険や弁護士特約に加入されている方も多いでしょうが、それと同じくもしもの時のためにドライブレコーダーを付けておきましょう

ドライブレコーダーを選ぶ際に注目すべきポイントは「視野角」と「解像度」です。

視野角とは、要は、映像を撮影できる範囲のことです。正面しか撮影できないものもでれば、180°程度撮影できるものまで様々です。視野角が広ければ広いほど高額となりますが、狭いと設置した位置や交通事故の状況によっては肝心な場面が映っていないということもありますので、安ければよいというわけでもありません。

解像度は、映像の見やすさのことです。解像度もプロレベル並みに高いものもあれば、低いものまで様々です。視野角が広くて肝心な部分が撮影できていても、解像度が低ければ内容を判別できず、結局は、証拠として使えないという事態となることも考えられます。

ドライブレコーダーは設置すればよいというわけではなく、万が一、事故に遭った、事故を起こしたという場合に、証拠として使えるかどうかという視点をもって、選び方、設置の仕方に注意しましょう。

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この記事の監修者
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増田 泰宏 (群馬弁護士会)
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編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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