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自転車の飛び出し事故の過失割合|ケース別に解説

自転車の飛び出し事故の過失割合|ケース別に解説
  • 「自転車が急に飛び出してきて事故になった」
  • 「自転車側として車と衝突してしまった」

どちらの立場でも「自分の過失はどのくらいか」は気になるポイントですよね。

自転車と車の事故では、法律上、強者にあたる車が一定の責任を負うという考え方が基本にあります。

そのため、自転車が飛び出してきた場合でも「100%自転車が悪い」とはなりにくいのが現実です。

ただし、自転車側に信号無視・一時停止違反・逆走などの違反があれば、その分だけ自転車の過失割合は高まります

この記事では、自転車対自動車・自転車対歩行者それぞれの視点から過失割合を解説します。

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この記事の監修者

弁護士法人プラム綜合法律事務所

梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
目次

自転車の飛び出し事故はどちらが悪い?過失割合の考え方

自転車と自動車の衝突事故については、基本的には自動車側の責任が重く評価される場合が多いです。

しかし、自転車側が道路に不用意に飛び出したような場合には、自転車側にも相当程度の過失加算が認められます。

飛び出し行為については、10~20%程度過失割合を加算する処理となるのが一般的です。

しかし結局はケース・バイ・ケースですので、事案によってはこれを超えて過失加算が認められることもあります。

【ケース別】自転車と四輪車の交通事故での過失割合

ここでは、自転車対四輪車の場合の過失割合をケース別で紹介していきますので、参考にしていただければと思います。

直進車同士の出会い頭の事故

直進車同士の出会い頭の事故直進車同士の出会い頭の事故2

車両同士の出会い頭 過失割合(%)
四輪車 自転車
信号機の設置あり 自転車が青進入、四輪車が赤進入 100 0
自転車が赤進入、四輪車が青進入 20 80
自転車が黄進入、四輪車が赤進入 90 10
自転車が黄進入衝突時赤、四輪車が青進入 60 40
自転車が赤進入、四輪車が黄進入 40 60
双方とも赤進入 70 30
信号機の設置なし 一方が明らかに広い道路 自転車広路、四輪車狭路 90 10
自転車狭路、四輪車広路 70 30
一方が優先道路 自転車優先道路、四輪車非優先道路 90 10
自転車非優先側、四輪車広路 60 40
一方に一時停止の標識あり 自転車規制なし、四輪車一時停止規制 50 50
自転車一時停止規制、四輪車規制なし 60 40
一方通行違反 四輪車一方通行違反 90 10
自転車一方通行違反 50 50

同一道路を対向方向から侵入

同一道路を対向方向から侵入

同一道路を対向方向から侵入2

同一道路を対向方向から進入

過失割合(%)

四輪車

自転車

信号機の設置あり

自転車右折、四輪車直進
(自転車は道路交通法違反)

直進車、右折車双方とも青で進入

50

50

直進車黄で進入右折車青で進入黄で右折

80

20

直進車、右折車双方とも黄で進入

60

40

直進車、右折車双方とも赤で進入

70

30

自転車直進、四輪車右折

直進車、右折車双方とも青で進入

90

10

直進車黄で進入右折車青で進入黄で右折

60

40

直進車、双方車とも黄で進入

80

20

直進車赤で進入右折車青で進入赤で右折

30

70

直進車赤で進入右折車黄で進入赤で右折

50

50

直進車赤で進入右折車青矢印で右折可の信号で右折

20

80

直進車、右折車双方とも赤で進入

70

30

信号機の設置なし

自転車直進、四輪車右折

90

10

自転車右折、四輪車直進(自転車は道交法違反)

50

50

交差道路から侵入

交差道路から侵入

交差道路から侵入

過失割合(%)

四輪車

自転車

自転車直進、四輪車右折

80

20

自転車右折、四輪車直進

70

30

一方が明らかに広い道路又は優先道路

一方が明らかに広い道路又は優先道路

一方が明らかに広い道路又は優先道路2

自転車直進、四輪車右折

過失割合(%)

四輪車

自転車

一方が明らかに広い道路

広路車直進、狭路車右折(図1)

90

10

狭路車直進、広路車右折(図2)

対向方向

70

30

同一方向

一方が優先道路

優先道路進行車直進、非優先側右折(図1)

90

10

優先道路通行車右折、非優先側直進(図2)

対向方向

50

50

同一方向

60

40

一方に一時停止標識あり

一時停止規制側、直進非規制側右折(図3)

対向方向

60

40

同一方向

65

35

一時停止規制側右折、非規制側直進(図4)

90

10

一方が明らかに広い道路又は優先道路3

一方が明らかに広い道路又は優先道路4

自転車右折、四輪車直進

過失割合(%)

四輪車

自転車

一方が明らかに広い道路

広路車直進、狭路車右折(図5)

60

40

狭路車直進、広路車右折(図6)

対向方向

80

20

同一方向

70

30

一方が優先道路

優先道路進行車直進、非優先側右折(図5)

50

50

優先道路通行車、右左折非優先側直進(図6)

対向方向

80

20

同一方向

70

30

一方に一時停止標識あり

一時停止規制側直進、非規制側右折(図7)

対向方向

80

20

同一方向

70

30

一時停止規制側右折、非規制側直進(図8)

65

45

同一方向に進行する左折車と直進車

同一方向に進行する左折車と直進車

直進自転車と左折四輪車

過失割合(%)

四輪車

自転車

四輪車が先行の場合

四輪車が先行していた場合

90

10

四輪車が後行していた場合

100

0

四輪車が自転車を追い越し左折する場合

100

0

渋滞中の車両の間を四輪車が右折する場合

渋滞中の車両の間を四輪車が右折する場合

  • 四輪車右折、自転車直進
    過失割合(%)|【四輪車:90】【自転車:10】

道路外出入車と直進車

道路外出入車と直進車

  • 四輪車路外車、自転車直進
    過失割合(%)|【四輪車:90】【自転車:10】
  • 四輪車直進、自転車路外車
    過失割合(%)|【四輪車:60】【自転車:40】

転回車の車両と直進車(自転車は横断を含む)

転回車の車両と直進車(自転車は横断を含む)

  • 四輪車転回、自転車直進
    過失割合(%)|【四輪車:90】【自転車:10】
  • 四輪車直進、自転車横断・転回
    過失割合(%)|【四輪車:50】【自転車:50】

【ケース別】自転車と歩行者の交通事故での過失割合

次に自転車対歩行者の場合、過失割合は以下の通りです。

信号機が設置されている横断歩道

信号機が設置されている横断歩道

信号機が設置されている横断歩道

過失割合(%)

自転車

歩行者

歩行者青、自転車赤で侵入

100

0

歩行者黄で横断開始、自転車赤で進入

85

15

歩行者赤で横断開始、自転車赤で進入

75

25

歩行者赤で横断開始、自転車黄で進入

40

60

歩行者赤で横断開始、自転車青で進入

20

80

歩行者青で横断開始、横断中赤に変わる、自転車赤で進入

100

0

歩行者赤で横断開始、横断中青に変わる、自転車赤で進入

85

15

歩行者青で横断開始、横断中赤に変わる、自転車青で進入

80

20

歩行者黄で横断開始、横断中赤に変わる、自転車青で進入

65

35

信号機が設置されている横断歩道2

信号機が設置されている横断歩道

過失割合

自転車

歩行者

自転車が横断歩道手前で歩行者に接触

歩行者青、自転車赤

90

10

歩行者黄、自転車赤

75

25

歩行者赤、自転車赤

65

35

歩行者赤、自転車黄

40

60

歩行者赤、自転車青

20

80

自転車横断歩道通過後、歩行者に衝突

歩行者青、自転車赤

95

5

歩行者黄、自転車青

80

20

歩行者赤、自転車赤

70

30

歩行者赤、自転車黄

40

60

歩行者赤、自転車青

20

80

右左折自転車が横断歩道通過後、歩行者に接触

歩行者青、自転車赤

90

10

歩行者黄、自転車青

55

45

歩行者赤、自転車赤

20

80

歩行者黄、自転車黄

65

35

歩行者赤、自転車黄

50

50

歩行者赤、自転車赤

70

30

信号機が設置されていない横断歩道

信号機が設置されていない横断歩道

信号機が設置されていない横断歩道

過失割合(%)

自転車

歩行者

歩行者横断歩道直進、自転車直進または右左折

100

0

横断歩道内で自転車と歩行者が接触

100

0

自転車横断帯内で歩行者と自転車の接触

95

5

横断歩道のない道路での事故

横断歩道のない道路での事故

過失割合(%)

自転車

歩行者

横断歩道のない交差点又はその付近

85

15

横断歩道や交差点から離れている場所

80

20

歩行者用道路での事故

100

0

自転車が歩道上を直進走行中

100

0

自転車が歩道外から歩道を通過又は歩道に進入

100

0

自転車が路側帯上を直進走行中

100

0

自転車が路側帯外から路側帯を通過又は路側帯に進入

100

0

歩行者が車道に侵入する場合

歩行者に車道通行が許されている場合

90

10

歩行者に車道通行が許されていない場合

75

25

歩行者及び自転車が道路走行中

歩行者が道路の右端を歩行

100

0

歩行者が道路の左端を歩行

95

5

歩行者が道路の中央を歩行

90

10

道路外車道から進入した歩行者の事故

歩行者が歩道への侵入

100

0

歩行者の路側帯への侵入

100

0

【ケース別】自転車同士の交通事故での過失割合

最後に自転車同士の場合、過失割合は以下の通りです。

信号機が設置されている交差点

信号機が設置されている交差点

  • 青信号車Aと赤信号車B
    過失割合(%)|【A:0】【B:100】
  • 青信号車Aと黄信号車B
    過失割合(%)|【A:20】【B:80】
  • 赤信号車Aと赤信号車B
    過失割合(%)|【A:50】【B:50】

信号機が設置されていない交差点

信号機が設置されていない交差点

信号機が設置されていない交差点

過失割合(%)

自転車A

自転車B

同幅員の交差点の場合

十字路交差点

45

55

丁字路交差点

40

60

一方に一時停止の規制がある場合

十字路交差点

70

30

丁字路交差点

75

25

追抜車と被追抜車の事故

追抜車と被追抜車の事故

追抜車Aと被追抜車B

過失割合(%)

自転車A

自転車B

追抜車と被追抜車が直進

追抜車が被追抜車の前方に出た際の事故

100

0

追抜車と被追抜車が並走状態の際の事故

100

0

追抜車直進、被追抜車が右左折

追抜車と被追抜車が並走状態の際の事故

35

65

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自転車事故に関する実際の解決事例

ここでは、自転車事故で弁護士に依頼し、保険会社の当初提示額から大幅に増額した実際の解決事例です。

事例①:車に衝突された自転車乗車中の40代男性|50万円 → 約2,200万円

事故の種類 車 vs 自転車
依頼者 40代男性
傷病名 頭部打撲(事故直後に一時的な意識喪失あり)
後遺障害等級 9級
保険会社の当初提示額 50万円
最終獲得額 約2,200万円(約2,150万円の増額)

加害自動車が右横から被害者の自転車に衝突した事例。

保険会社は「後遺障害なし」と判断し50万円を提示していましたが、弁護士が丁寧に聞き取りを行ったところ、「事故前と比べて記憶力が落ちた気がする」という症状が判明。

適切な後遺障害等級の申請を行い、9級の認定を獲得。最終的に約2,200万円の賠償額を実現しました。

自転車事故では、頭部を打った際の症状が見落とされやすいため、保険会社の当初提示をそのまま受け入れる前に弁護士への相談が重要です。

参考:https://jico-pro.com/cases/581/

事例②:信号交差点での自転車同士の衝突|10万円 → 約1,035万円

事故の種類 自転車 vs 自転車(信号あり交差点)
依頼者 20代女性
傷病名 膝の後十字靭帯損傷・外側半月板損傷
後遺障害等級 12級
保険会社の当初提示額 10万円
最終獲得額 約1,035万円(約1,025万円の増額)

信号のある交差点で加害者の自転車と衝突し、膝に重傷を負った事例。

「信号の色」をめぐって被害者側と加害者側の主張が完全に対立し、過失割合が最大の争点となりました。

弁護士が加害者側の主張の矛盾点を徹底的に指摘して交渉しましたが解決せず、法的手続きに切り替え。

これにより相手方の主張を崩すことに成功し、当初提示の10万円から約1,035万円への大幅増額を実現しました。

自転車同士の事故では保険会社が介在しないケースも多く、過失割合をめぐる交渉が難航しやすいため、早期の弁護士相談が有効です。

参考:https://jico-pro.com/cases/673/

事例③:交差点での自転車同士の衝突|過失割合3割・美容師の逸失利益で約2,300万円

事故の種類 自転車 vs 自転車(交差点)
依頼者 40代男性(美容師)
傷病名 右鎖骨遠位端骨折・右第二中節骨骨折
後遺障害等級 12級
依頼者の過失割合 3割
最終獲得額 約2,300万円(うち逸失利益 約1,700万円)

交差点での自転車同士の衝突で右鎖骨・右指を骨折した事例。

依頼者には3割の過失が認定されていましたが、弁護士が事故直後からサポートを開始。

転院の提案・CT比較検査の実施・後遺障害申請まで一貫して対応しました。

美容師という職業柄、手の障害による逸失利益(将来の収入減少分)が約1,700万円と高額に認定され、最終的に約2,300万円の賠償額を獲得しました。

過失割合があっても、適切な後遺障害申請と逸失利益の算定によって高額賠償を実現できるケースがあります。

参考:https://jico-pro.com/cases/430/

自転車の運転者が未成年である場合の損害賠償責任

自転車の運転者側で何らかの賠償責任保険に加入しているのであれば、自転車側の損害賠償責任は、上限額の範囲内で保険会社が負担します。

そのため被害者側は、基本的には適切な額の賠償金を受け取れることが多いと思われます。

しかし、昨今でも自転車側の賠償責任保険はそこまで普及しておらず、運転者側が無保険であることも少なくありません。

また自転車には自動車のように強制加入保険制度も整備されていませんので、被害者が加害者に対して直接賠償金を求めていく必要があります。

この場合に、相手が大金持ちで、支払能力に全く問題がないということであれば良いですが、多くの場合そんなことはありません。

特に相手が未成年の場合には支払能力がない場合がほとんどです。

このような場合、被害者側として運転者の親に賠償を求めたいと思うかもしれません。

しかし、このような請求は当然には認められません。

親に対して請求できる場合は、ある程度限定されます。

相手に責任能力がある場合

未成年である運転者に十分な責任能力が認められる場合には、基本的には未成年者本人が賠償責任を負うことになり、未成年者の親に賠償責任は生じません

しかし、この場合でも「自転車の走行について親の指導・監督が不十分だった」ことが認められる場合には、親に固有の損害賠償責任が認められる余地はあります。

この場合、被害者側で親の具体的な監督義務違反について主張・立証する必要があるため、ハードルは高いです。

相手に責任能力がない場合

未成年である運転者に責任能力が認め難い場合には、未成年者に対して賠償金を請求することはできません

しかし、この場合は未成年者の両親が、原則として監督者責任としての損害賠償義務を負うことになります(民法第714条)。

両親側は監督を尽くしたことを具体的に主張・立証することで責任を免れる余地はありますが、この主張・立証のハードルは極めて高いと言われています。

そのため、両親に監督者責任が認められる場合には、両親に対する請求が認められる可能性は比較的高いといえます。

自転車事故でお悩みの方は弁護士がおすすめ!

自転車事故の当事者となり、どのように対応したらよいのかわからないという場合は、弁護士に話を聞いてみることをおすすめします。

ここでは、弁護士のサポートを得るメリットや費用相場などを解説します。

交渉を一任して納得のいく処理ができる

自転車事故の場合には、自転車側の過失割合をどう考えるか、自転車側の責任能力をどう考えるかなど、上記で上げたような若干特殊な問題を検討しなければならないこともあります。

また加害者側が保険に加入していない場合は、事故当事者同士の協議となることもしばしばです。

交通事故処理の知識・経験のない素人同士が協議しても、まず話はまとまりません。

その点弁護士であれば、交通事故処理に関する知識・経験に基づいて適正な解決に導いてくれるでしょう。

弁護士に依頼した場合の費用相場

事故の過失割合について、自身に代わって弁護士に交渉してもらう場合、費用相場としては以下の通りです。

なお料金詳細は事務所ごとでまちまちですので、より詳しく知りたいのであれば直接依頼先へ確認した方が確実です。

料金体系

着手金

報酬金

着手金あり

10〜20万円

経済利益の10〜20%

着手金なし

無料

経済利益の20〜30%

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そのような方は、一度『ベンナビ交通事故』を利用することをおすすめします。

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まずは以下からお住いの地域でどんな弁護士がいるか確認してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

自転車が当事者となる交通事故についてスムーズに解決したいのであれば弁護士に依頼するのがおすすめです。

相談だけであれば無料の事務所も多数掲載しておりますので、その際はぜひ当サイトをご利用ください。

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編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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