実況見分調書を納得いくものにするには|現場検証で気をつけること

交通事故(人身事故)が発生した場合、警察は捜査の中で現場検証を行い、これに基づいて実況見分調書を作成します。
しかし、後日、実況見分調書を閲覧してみたら、納得がいかないというケースもあるかもしれません。
そういった場合にはどのような対処をすればいいのか、また、納得のいかない調書が作成されることを未然に防ぐためには、どのようなことを心がければいいのか?
今回の記事では、実況見分調書の内容に納得がいかない場合の対処法について、解説していきます。
実況見分調書に納得がいかない場合でもやり直しはできない
実況見分調書は、警察が捜査資料として作成するものです。そのため、事故当事者が後日訂正を求めても、これが訂正されるということは基本的にありません(加害者が刑事手続の中で訂正を求めた場合には、訂正を求める供述調書が作成されるだけでしょう)。
したがって、一度作成された実況見分調書は後日変更できないと考えてください。
実況見分の際に心がけること
一度作成された実況見分調書は変更がききません。
そのため、納得のいかない実況見分調書が作られないため、以下の点に十分留意しましょう。
あいまいな回答をしない
実況見分調書を作成するうえで、警察は当事者から事故状況を聴取します。
納得のいかない実況見分調書が作成されることを未然に防ぐためには、自分の記憶に基づいて事実を正確に伝えることが第一です。相手の主張や警察の誘導に流されて曖昧な供述をすれば、それに従って調書が作成されてしまいます。
明確な記憶がある場合には、自信をもって事実を伝えるようにしてください。
証拠を記録しておく
事故発生時は気が動転していろいろなことを見落としがちです。
そのため、相手はどのようにぶつかってきたのか、道路の状況はどうだったのか、信号機は何色だったかなど、そのときに見たもの、聞いたものを忘れないようノートなどに記録しておくといいですね。
実況見分調書を作成する際にこれを参照して記憶を喚起しながら事故状況を説明すると、より正確に伝えることができるでしょう。
目撃者を確保する
交通事故において第三者の供述は非常に有用な証拠となり得ます。
上記証拠確保の一環として、事故直後に目撃者がいないか確認し、目撃者がいれば、必ず連絡先を交換しておきましょう。
まとめ
実況見分調書というものをよく知らないという人が大半でしょう。仮に交通事故にあって実況見分をするということになった場合、本記事を参考にしてもらえたら幸いです。
弁護士に相談するかお悩みの方へ
下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。
弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!

多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。
特約を利用して弁護士に相談する交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。
- 過去の解決事例を確認する
- 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
- 交通事故問題が得意な弁護士から選ぶ
等です。
詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。
弁護士の選び方について詳しくみる
【人身事故被害者の方へ】事故直後・通院中いずれの場合もまずはご相談ください。弁護士への依頼で、結果が大きく変わるかもしれません。【初回面談無料】【着手金無料プランあり】【オンラインで全国対応可能】
事務所詳細を見る
【交通事故でケガをされた方へ】誰に相談すべきかわからない/適切な補償を受けたい方はぜひご相談ください◆ご依頼者様の症状などを丁寧にヒアリングし、医学的観点から手厚くサポート【迅速かつ丁寧に対応】
事務所詳細を見る
【事故でケガをされた方へ】事故の損害賠償を求めたい/保険会社との交渉を任せたい/後遺症に悩まされているなど事故に遭った方はすぐご相談を◆専門チームがご依頼者様に寄り添い、迅速にサポート【着手金の負担ゼロ】
事務所詳細を見る当サイトでは、有料登録弁護士を優先的に表示しています。また、以下の条件も加味して並び順を決定しています。
・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡


交通事故後の対応に関する新着コラム
-
交通事故トラブルを抱えるなかで、弁護士だけでなく行政書士にも対応してもらえることを知り、主に費用面が気になっている方も多いのではないでしょうか。本記事では、行政...
-
本記事では、レンタカーを運転していて交通事故に遭った場合、相手が100%悪くてもレンタカー会社へお金を支払わなければならない理由やレンタカー会社からお金を請求さ...
-
本記事では、交通事故の被害に遭った方に向けて、被害者が利用できる保険(自賠責保険・任意保険)の種類、加害者の自賠責保険と被害者の任意保険を使用する順番、加害者側...
-
交通事故によるけがで仕事を休む場合、いつ頃復帰するのが適切なのでしょうか?本記事では、交通事故が原因で仕事を休む場合の一般的な休業期間や、休業した場合にもらえる...
-
交通事故に遭った場合、会社から診断書の提出を求められることがあります。しかし、費用の問題などからためらっている方も多いのではないでしょうか。本記事では、交通事故...
-
本記事ではもらい事故でできる限り得したいと考えている方に向けて、もらい事故で得する(損しない)ための3つの基礎知識、もらい事故で得したい人が弁護士に依頼するメリ...
-
本記事では、交通事故の被害者の方に向けて、交通事故の示談が成立した場合、どのくらいに示談金が振り込まれるか説明しています。また、振り込みが遅れる場合のパターン、...
-
本記事では、過失割合10対0の交通事故で自車両が全損したときの買い替え費用の計算方法、買い替えか修理かを判断するポイントなどについてわかりやすく解説します。
-
交通事故当事者本人同士が直接連絡を取り合うべきかは、状況によって異なります。本記事では、交通事故の相手方から直接電話がかかってきたときの対処法や、相手方と直接や...
-
本記事では、治療費の打ち切りを打診されたり、実際に打ち切られたりしても、むちうちの治療を継続する方法や、MRIで異常がなくても後遺障害等級の認定を受けられる可能...
交通事故後の対応に関する人気コラム
-
当て逃げに遭ってしまった方へ、少しでも解決に近づけるための対処法をご紹介します。
-
物損事故とは、怪我人や死亡者がなく車両などに損害が出たにとどまる交通事故のことです。物損事故では相手方と示談交渉で揉めてしまう可能性もありますので、ポイントをお...
-
交通事故発生後は、警察に連絡・治療(人身事故の場合)・保険会社との交渉と進んでいきます。本記事では、各場面の詳しい対応や、いつ連絡が来るのかなどの期間についても...
-
交通事故が起きて被害者となった場合、「自分は被害者だから、待っているだけで何もする必要はない」と考えているなら、それは大きな間違いだと言えます。
-
交通事故が起きたら、物損事故・人身事故問わず警察へ届け出なければいけません。これは法律で義務付けられており、報告を怠ると法律違反として処罰を受ける可能性もありま...
-
交通事故のうち3割は駐車場で起こっているといわれています。駐車場は私有地になるため、事故が起こったあとの対処が一般道路とは異なる部分があります。本記事では、駐車...
-
追突事故を起こした場合はなるべく早く被害者に謝罪すべきですが、謝罪をする際は、最低限のマナーを守り、相手に誠意を見せることが大切です。この記事では、謝罪の手順や...
-
事故後の対応や手続きを適切におこなうことで、その後の補償や示談交渉をスムーズに進められます。本記事では、交通事故にあった際に最初にとるべき行動、その後の手続きの...
-
接触事故とは、走行中の自動車が車両・物・人などに接触して、損害や傷害が生じた事故のことです。接触事故では「怪我の有無」で賠償金の内容が異なりますので、事故後の流...
-
車でおかまをほられた(後ろから追突された)ときに、どのように対処すればよいかご存知でしょうか。この記事では、車でおかまをほられた際の流れと対処法、示談金などを紹...
交通事故後の対応の関連コラム
-
交通事故の相手が外国人でも、通常の交通事故と同様に損害賠償を請求することができます。しっかりと賠償金を受け取るためにも、事故時の対応方法について知っておきましょ...
-
自転車も「軽車両」に含まれるため、事故の際は警察を呼ばなければなりません。後日、トラブルが起きたり後悔したりしないよう、適切な対応をしましょう。 この記事では...
-
交通事故の加害者は、被害者に対して損害賠償責任を負うほか、自らもケガや車の破損などによって大きな損害を受けることがあります.。 交通事故を起こしてしまい、大き...
-
本記事では、交通事故の被害に遭った方に向けて、交番では交通事故証明書をもらえないこと、交通事故証明書のもらい方・申請の流れ、インターネット上からの交通事故証明書...
-
日弁連交通事故相談センターは交通事故の民事上の紛争解決をサポートしてくれる専門機関です。事故直後から利用でき、電話相談、面接相談、示談あっ旋などに幅広く対応して...
-
本記事では、交通事故の被害に遭った方に向けて、被害者が利用できる保険(自賠責保険・任意保険)の種類、加害者の自賠責保険と被害者の任意保険を使用する順番、加害者側...
-
物損事故の場合、慰謝料は請求できないケースが大半です。車の修理費など、請求が認められる損害の賠償を漏れなく請求しましょう。本記事では、物損事故で慰謝料は請求でき...
-
本記事では、交通事故の被害者の方に向けて、交通事故の示談が成立した場合、どのくらいに示談金が振り込まれるか説明しています。また、振り込みが遅れる場合のパターン、...
-
一般的に、自分に非がない交通事故を「もらい事故」と呼びます。このような場合、自分の契約する保険会社が示談交渉を代行することはできず、自分で交渉を進めなければなり...
-
交通事故にあうと加害者から見舞金が支払われることがあります。労災の場合は会社から支払われることもありますが、必ず支給されるわけではないため注意が必要です。本記事...
-
飲酒事故とは、酒を飲んだ状態で発生した交通事故のことです。飲酒事故の場合、通常の交通事故よりも重い罰則が科されて、賠償金が高額になることもあります。この記事では...
-
物損事故が発生した場合、加害者または任意保険会社に損害賠償請求することになります。物損事故の被害に遭った際に不利な状況にならないためにも、この記事にて示談成立ま...
交通事故後の対応コラム一覧へ戻る