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【令和版】バイク事故の原因と死亡事故率|事故を防ぐポイントとは

弁護士法人グレイス
永渕 友也
監修記事

バイク(二輪車、原付含む)による死亡事故に関して、内閣府の発表している「令和元年交通安全白書」によれば、平成30年の自動二輪車乗車中の死亡事故件数が613人となっており、死亡件数が最大であった昭和63年の1,627件と比較すると、その数は大きく減少したというデータがあります。

しかし、自動車事故と二輪車の事故件数に対する死者数をみると、二輪車/原付乗車中の死亡率は自動車の死亡事故と比較しても3倍以上あり、自動車よりもバイクの方がはるかに高くなっています。

平成30年

死傷者数

死者数

死亡率

自動車

339,530

1,197

0.35%

二輪車、原付

50,143

613

1.22%

参考:警察庁 交通企画課統計|平成30年 交通事故の発生状況

今回は、バイク事故の結末をご紹介するとともに、安全運転のために何ができるのか、などをご紹介します。

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バイク事故の主な原因

無茶な追い越し

自動車であれば、前の車を追い越す際に右側車線を使用しなければいけません。しかし、横幅が半分程度のバイクの場合は比較的簡単に追い越しを掛ける事が出来てしまいます。

この時に車との接触・巻き込みが起こり、接触事故を起こしてしまうケースが多くなります。
 

前方不注意

バイクは自動車と比べると、乗車姿勢やヘルメットなどで視界が狭いため、左右・前後確認は十分行わなければなりませんが、対向車線を走るバイクがあると気になって、よそ見をしてしまいがちです。

車対車の追突事故の場合は車両の損傷だけで留まるケーも多いのですが、バイク対車の追突事故の場合はバイクの運転手がバイクから投げ出され、命に関わる事態に発展する可能性が高くなります。
 

バイクを煽る車の増加

車側がバイクを煽るといったことも、バイク事故の原因として見られます。

大型車両の場合、左右確認を行っていても、横を走っていたバイクが視認できなくなってしまい、左折の内輪差で巻き込んでしまうケースも後を絶ちません。

バイク事故(死亡事故)の死亡率【2019年】

次に、バイク(二輪車)の事故を詳しいデータを、警視庁の「二輪車死亡事故統計」を参考にします。全国を対象にすると数値が膨大になるため、今回は東京都に限定させて頂きました。
 

バイク事故の死者数構成率

令和元年の東京都内の交通事故による死者数は133人。そのうち二輪車(原動機付自転車を含む)を乗車中の交通事故死者数は28人という結果です。その構成率は21.1%で、全国平均15.9%に比べると少々高い割合を占めています。

図:都内・全国の交通事故死者数構成率

都内・全国の交通事故死者数構成率

引用元:警視庁|二輪車の死亡事故統計

都内と全国の交通死亡事故発生状況

令和元年

 

東京都内

全国

死者数

構成率

死者数

構成率

二輪車

28人

21.1%

510人

15.9%

四輪車

14人

10.5%

1,083人

33.7%

自転車

34人

25.6%

433人

13.5%

歩行者

57人

42.9%

1,176人

36.6%

その他

0人

0%

13人

0.4%

合計

133人

100%

3,215人

100%

参考:「二輪車の交通死亡事故統計(令和元年中)」警察庁


全国的に見れば二輪車の死傷者は少ないですが、東京都単体で見るとその死亡率の高さが伺えます。歩行者の死亡数も高いですが、自動車や二輪車との人身事故によるものがほぼ9割を占めていますので、実質二輪車が原因の死亡と考えて良いと思います。

都内における二輪車乗車中の交通事故死者数

バイク事故の発生月

下図を見る限り、令和元年は9月~12月に交通事故が多く発生していることが確認できます。

平成29年の月別バイク死亡事故発生件数

引用元:警視庁|二輪車の死亡事故統計

バイク事故の発生時間

過去5年の平均を見ると、早朝4時〜8時及び18時〜22時周辺の、いずれも通退勤時間に多く発生していることがわかります。

平成29年のバイク死亡事故発生時間帯

引用元:警視庁|二輪車の死亡事故統計 

年齢層及び事故の種類

過去5年の平均を見ると、若年層と40代の事故が多い傾向にあることが分かります。

事故の種類は単独転倒事故と交差点での右折事故が最も多く、他にも正面衝突、出会い頭、追突、追い越しが原因となる事故が多発しているという結果になります。

平成29年のバイク死亡事故の年齢層

引用元:警視庁|二輪車の死亡事故統計

令和元年度のバイク事故の年代別件数引用元:警視庁|二輪車の死亡事故統計

死亡事故における損傷部位

表:二輪車乗車中事故負傷者の損傷主部位(単位:人)

 

全損

頭部

胸部

腹部

顔部

頸部

背部

腰部

腕部

脚部

その他

合計

平成30年(人) 2 23 13 2 0 3 0 0 0 1 0 44
平成29年(人) 0 21 12 4 1 1 0 2 0 0 0 41

平成28年(人)

2

20

10

3

0

3

0

2

2

0

0

40

平成27年(人)

2

18

9

3

0

3

1

1

1

0

0

38

平成26年(人)

1

18

12

5

1

4

0

3

0

0

1

45

平成25年(人)

1

20

12

1

1

4

0

1

0

0

0

40

平成24年(人)

0

18

16

3

0

4

0

1

0

2

0

44

平成23年(人)

3

35

13

5

1

8

0

1

0

1

0

67

平成22年(人)

3

36

23

5

1

2

0

2

0

0

0

72

過去9年合計(人)

14

209

120

31

5

32

1

13

3

4

1

309

参考:「警視庁|二輪車の死亡事故統計

バイクによる交通事故の悲惨な事例

バイクは自動車と違いドライバーの身を守る物が極端に少ないため、衝突による転倒で簡単に命を落としてしまいます。どんな衝撃が来るのか、まずはこちらの凄惨なバイク事故の映像をご覧いただきたいと思います。
 

英国ノーフォークで2013年に起きた交通事故。バイクで走行中のデイビット・ホームズさんが、自動車との衝突事故で帰らぬ人となった。享年38歳。デイビットはバイク歴22年の上級者でしたが、危機回避を行うにはスピードを出しすぎていました。急ブレーキを掛けていれば或いは…という印象ですが、150kmを止めるには気づくのが一瞬遅かった。また、自動車のドライバーは正面から迫ってくるバイクの「速度」が分かりづらいという点もあります。自動車、バイク共に、互いの特性を理解し、交通上での行動予測をすること。事故が起こりやすい状況を確認し、イメージしておくことがいかに重要かをこの映像は物語っています。
引用元:http://grapee.jp/15311


たったこれだけで簡単に命を落としてしまうのがバイク事故です。ツーリングなどが人気のバイクですが、スピードを出した結果運転が難しくなります。

人間の身体は10%のタンパク質と5%のカルシウムの他は全て水分でできているため、事故の強い衝撃とともに地面に叩きつけられたりすれば、文字通り人の身体なんて簡単に弾け飛んでしまいます。
 
この事故事例のような事態を避けるためにも、くれぐれも無謀な運転は避けてほしいところです。

バイク事故に遭い帰らぬ人となった芸能人

萩原流行(はぎはらながれ)

日本のダンサー、俳優、タレントとして活動していた2015年4月、東京都杉並区高円寺南の青梅街道のそばに倒れているところを発見され、病院に搬送されたが約1時間半後に死亡が確認された。

高井戸警察署の護送車に接触されて転倒し、後ろから来た乗用車に胸をひかれたものとみられる。62歳没。
 

奥大介(おくだいすけ)

元サッカー選手で現役時代はMF(ミッドフィルダー)としてジュビロ磐田に所属、磐田の黄金時代を築いたひとりと言われている。2014年10月17日午前4時半ごろ、沖縄県宮古島市上野宮国の沖縄県道202号宮国線で軽乗用車を運転中、何らかの原因で電柱に衝突する交通事故を起こす。

全身を強く打ち、心肺停止の状態で病院に搬送されたが、骨盤骨折などにより1時間半後に死亡が確認された。38歳没。
 

警視庁が勧めるバイク事故防止のポイント

いつ起こるかわからないバイク事故に対して、ドライバーはどんな対策をとれるのか、警視庁が推奨する安全対策をご紹介しておきます。
 

二輪車の特性を把握しておく

二輪車の特性

  1. 四輪車の死角に入りやすい。
  2. バランスを取りにくい乗り物のため転倒しやすい。
  3. 交通事故の場合に身体に受けるダメージが大きい。
  4. ブレーキは基本的に前輪と後輪が別々の2系統2操作となっている。
     

二輪車ライダーの特性を知る

  1. 乗車姿勢が前かがみになる為、路面中心の視野構成になりやすい。
  2. 二輪ライダーは同乗指導を受けにくいため、自己流の運転に陥りやすい。
     

四輪車からの思われていること

  1. 二輪車は簡単に停止できるものと思われがち。
  2. 実際よりも遠くに見えたり、走行速度を遅く感じられたりする。
  3. 特に夜間は四輪車から見落とされやすい。
     

走行前の日常点検について

ネン

(燃料)

~キャップを開けてガソリンの確認

(オイル)

~エンジンオイルの量(適正値入っているか)と汚れ等

シャ

(車輪)

~空気圧、磨耗状態(スリップサインの確認)、亀裂等

(チェーン)

~ゆるみ、磨耗、注油

(エンジン)

~異音、オイルや冷却水の漏れ等

(ブレーキ)

~前・後輪ブレーキの遊び、ブレーキ液の量と汚れ、

 ブレーキパット等の残量、効き具合

(クラッチ)

~レバーの遊び、切れ具合

トウ

(灯火類)

~方向指示器、尾灯、停止灯、前照灯

(バッテリー)

~液量、腐食、ターミナルボルトの緩み

   

(バックミラー)

~調整されているか

   

(ハンドル)

~スムーズに操作できるか

シメ

(各部締め付)

 

胸部プロテクターをつける

平成22年から26年までの過去5年間、オートバイ乗車中の事故死者における損傷主部位は「頭部」が約5割、次いで「胸・腹部」が約4割というデータがありますので、「頭部」はヘルメットのあごひもを締め、「胸・腹部」はプロテクターを着用して事故の衝撃から体を防護することをおすすめしています。ノーヘルは絶対にやめましょう。

バイク事故に遭ってしまったら

交通事故の初期対応

▶︎交通事故の対応で困らないための初期対応まとめ
 

交通事故に関する相談をする場合

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後遺障害の等級・認定に関して

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まとめ

バイク事故は悲惨です。愛する家族を一瞬で失った方の悲しい声をひとつでもなくす為に、日頃から安全運転を心がけていただくとともに、もし事故に遭った際は、迅速な行動と正しい知識を身につけて頂ければ幸いです。

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出典元一覧

内閣府|平成29年版交通安全白書

内閣府|第1章 道路交通事故の動向

警視庁|二輪車の死亡事故統計

平成28年における交通死亡事故について|警察庁交通局

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この記事の監修者
弁護士法人グレイス
永渕 友也 (東京弁護士会)
2013年にグレイスに入所し、交通事故/債務整理/刑事など幅広く法律問題に取り組む。現在、事故・傷害部のリーダーを務める。主に事故案件を担当し、事故被害者が最大の利益を享受できるよう尽力しています。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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