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交通事故で被害者が死亡したときに請求できる慰謝料の相場額まとめ
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2017.10.31

交通事故で被害者が死亡したときに請求できる慰謝料の相場額まとめ

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死亡事故は遺族の経済的にも精神面でも多大な悪影響を与える事故なので、それに対する慰謝料は他の事故に高額に比べて高額に設定されています。

 

お金で亡くなった人が戻ってくるわけではないですが、今後の生活の立て直しをするため受け取れるものはきっちり回収しておかないといけません。

 

この記事では交通事故で被害者が死亡した際に請求できる慰謝料について紹介していきますので、死亡事故の損害賠償請求について確認しておきたい場合はぜひ参考にしてみ下さい。

 【目次】
死亡事故の慰謝料と損害賠償の違いと3つの算定基準
慰謝料と損害賠償の違い
慰謝料の算出方法には3つの基準がある
死亡事故で請求できる慰謝料と損害賠償
死亡慰謝料
逸失利益
葬儀関係費用
入院・治療費
休業損害
損害賠償額全体の目安
死亡事故の慰謝料を受け取るのは誰になるのか
慰謝料を受け取るのは被害者の相続人
死亡慰謝料の請求手順
交通事故による慰謝料を少しでも増額したい場合は
弁護士に依頼をして弁護士基準で請求する
死亡事故の場合は弁護士基準のほうが間違いなく得
示談交渉を依頼する弁護士の選び方
まとめ

 

死亡事故の慰謝料と損害賠償の違いと3つの算定基準

 

慰謝料と損害賠償の違い

一般的には『交通事故で被害者が請求する賠償金=慰謝料』というイメージが強いですが、正確には慰謝料は損害賠償の一部です。被害者が請求できる損害賠償の一部として慰謝料が含まれていると認識して頂くと分かりやすいかもしれません。

 

 

  • 慰謝料:事故による精神的苦痛に対する賠償金
  • 損害賠償:事故による車の修理代や入通院費など損害への賠償金

 

損害賠償金と慰謝料は意味を異にする概念ですが、この記事では死亡事故で請求できる慰謝料と損害賠償の全てを紹介させて頂きます。

 

慰謝料の算出方法には3つの基準がある

交通事故の慰謝料の算出方法には以下の3つの基準があり、どれを基にするかによって請求できる慰謝料の金額が変わってきます。

 

  • 自賠責基準:自賠責保険の保障額を基準にしたもの
  • 任意保険基準:保険会社のデータを基準にしたもの
  • 弁護士基準:弁護士が法律と過去の判例を基準にしたもの

 

実務では加害者が加入している保険会社に慰謝料を請求するのが大半のケースです。そして、保険会社からの当初提案は自賠責基準又は任意保険基準で算出されていることが多いようです。被害者が示談交渉を弁護士に依頼すれば弁護士基準で請求することが可能です。

 

 

死亡事故で請求できる慰謝料と損害賠償

 

死亡慰謝料

死亡慰謝料とは、被害者が死亡したことに対する精神的苦痛に支払われる慰謝料です。『亡くなった本人に対する慰謝料+残された遺族に対する慰謝料』を加害者に請求することができます。

 

<自賠責基準の死亡慰謝料相場額>

請求する要項

慰謝料額

死者本人に対する慰謝料

350万円

死亡者に扶養されていた場合

200万円

慰謝料を請求する遺族が1人の場合

550万円

慰謝料を請求する遺族が2人の場合

650万円

慰謝料を請求する遺族が3人の場合

750万円

(※遺族が死者本人に扶養されていた場合のみ200万円が加算されます。遺族が1人で扶養されている場合:350万円+200万円+550万円=1,100万円)

 

<任意保険基準・弁護士基準の死亡慰謝料額相場>

死亡者の立場

任意保険基準

弁護士基準

一家の支柱

1,500~2,000万円

2,800万円

配偶者、母親

1500~2000万円

2500万円

上記以外

1200~1500万円

2000万~2500万円

(※本人に対する慰謝料と遺族に対する慰謝料を合算した額です。)

 

逸失利益

逸失利益とは、亡くなった人が生涯で得られていたはずの利益(収入)の補填をするために支払われる損害賠償です。収入がない失業者・未成年の死亡事故の場合はケースにもよりますが、平均賃金を基に請求するのが通常です。

 

逸失利益の以下の計算式で算出されます。

『基礎収入額(年収)』×『1-生活費控除率』×『就労可能年数に応じたライプニッツ係数

 

聞きなれない単語が多くてイメージがしにくいと思いますので、ここではいくつか具体例を紹介させて頂きます。詳しく計算方法について確認したい場合は『逸失利益を計算する方法と適正な慰謝料を獲得する為の手順』をご確認下さい。

 

<逸失利益の請求例>

  • 年収600万円の妻子2人扶養中45歳サラリーマンの逸失利益=『5,525万4,600円』
  • 年収400万円の独身35歳サラリーマンの逸失利益=『5,509万137円』
  • 25歳専業主婦の逸失利益(平成28年度の女性平均年収を適用)=『4,588万5,913円』

 

葬儀関係費用

死亡事故では被害者の葬儀費用を損害賠償として請求が可能です。葬儀代は生涯いつか必ず支払う費用ではありますが、事故に遭わなければその時点で必要になることはないので、損害賠償として請求を求める権利が認められています。

 

任意保険基準は保険会社により請求可能額に違いがありますが、自賠責保険では60万円・弁護士基準では150万円が損害賠償の相場と言われています。

 

入院・治療費

被害者が亡くなるまえに病院へ入通院していた場合は、その治療費を損害賠償として請求できます。(家族が見舞いに訪れる交通費などの雑費も含む)

 

また、入通院をしたことに対する慰謝料の請求も認められる可能性もあります。もし被害者が亡くなるまでの入院期間が長いようであれば、この慰謝料の有無も請求の際に確認しておくと良いでしょう。

 

算出基準

1カ月間入院した場合の慰謝料

自賠責基準

12万6,000円

任意保険基準

25万2,000円

弁護士基準

53万円

 

関連記事:交通事故の慰謝料|適正な金額を得るための完全ガイド

 

休業損害

休業損害とは、事故で仕事を休んでいる間に得られなくなった利益(給料)を補填するために支払われる損害賠償です。事故に遭って亡くなるまでの期間分の休業損害を請求することができます。

 

<休業損害額を求める計算式>

『休業損害』=『1日あたりの基礎収入』×『休業日数』

『1日あたりの基礎収入』=『直近3カ月の収入』÷『90』

 

関連記事:交通事故の休業補償を正しく知る7つの知識

 

例えば、月収30万円のサラリーマンが1ヵ月休業したケースだと、『1日あたりの基礎収入1万円(30×3÷90)』×『休業日数30日』で30万円の休業損害を請求することが可能です。

 

損害賠償額全体の目安

<年収600万円の妻子2人扶養中45歳サラリーマンの死亡事故の例>

損害賠償・慰謝料

自賠責基準

任意保険基準

弁護士基準

死亡慰謝料

1,300万円

2,000万円

2,800万円

逸失利益

5,525万4,600円

5,525万4,600円

5,525万4,600円

1月分の入院慰謝料

12万6,000円

25万2,000円

53万円

合計

6,838万600

7,550万6,600

8378万4,600

 

<25歳の専業主婦(子供なし)の死亡事故の例>

損害賠償・慰謝料

自賠責基準

任意保険基準

弁護士基準

死亡慰謝料

900万円

2,000万円

2,500万円

逸失利益

4,588万5,913円

4,588万5,913円

4,588万5,913円

1月分の入院慰謝料

12万6,000円

25万2,000円

53万円

合計

5,501万1,913

6,613万7,913

7,141万5913

 

 

死亡事故の慰謝料を受け取るのは誰になるのか

 

慰謝料を受け取るのは被害者の相続人

死亡事故の慰謝料は被害者の相続人が受け取ることになります。実務的には支払われた慰謝料について相続人間で協議して分配するのが通常です。

 

<配偶者と子供が受け取るケース>

 

<配偶者と両親が受け取るケース>

 

<配偶者と兄弟が受け取るケース>

 

ちなみに、被害者が亡くなる前に遺言書を残していた場合はその遺言内容に従って慰謝料が分配されますが、死亡事故の被害者は自分が亡くなることを予期して遺言書を残していることは稀なので、大体は法定相続分に従って慰謝料の分配が行われるでしょう。

 

 

 

死亡慰謝料の請求手順

 

死亡事故の慰謝料を受け取れるのは、保険会社と示談交渉をして損害賠償額が決定した後になります。示談交渉は被害者が亡くなったら何時でも進められますが、葬儀が終わってから49日後に開始するのが一般的です。

 

示談交渉で双方が納得して損害賠償額が決定したら、大体1週間前後ほどで加害者の保険会社から損害賠償が一括で支払われます。

 

ただ、示談交渉は一度成立してしまうと後から取り消すことができないのでご注意下さい。もし納得いかない金額を提示されるようであれば、安易に認めずに弁護士に相談をして正当な金額を請求すると良いでしょう。

 

 

交通事故による慰謝料を少しでも増額したい場合は

 

弁護士に依頼をして弁護士基準で請求する

上記の『死亡事故で請求できる慰謝料と損害賠償』を見てお分かりだと思いますが、慰謝料は弁護士基準で算出すれば最も高い損害賠償を請求できます。

 

弁護士基準の慰謝料額は法律と過去の裁判結果に基づいたものなので、正確には『高額な』ではなく『正当な』額を請求できるものと言った方が正しいかもしれません。

 

交通事故被害者の大半は法律の知識を持ち合わせていないため、保険会社の提示する慰謝料をそのまま受け入れがちですが、それはあくまで保険会社の基準です。納得いかないようであれば弁護士に依頼して法に基づいた慰謝料を請求することをおすすめします。

 

死亡事故の場合は弁護士基準のほうが間違いなく得

弁護士基準で請求する際に一番ネックになるのが弁護士費用です。弁護士により費用はまちまちですが、示談交渉依頼は以下の金額が相場と言われています。

 

【示談交渉】

着手金

報酬金

着手金あり

10~20万円

報酬額の10~20%

着手金なし

無料

報酬額の20~30%

 

基本的に弁護士に示談交渉を依頼する場合は『弁護士基準の損害賠償額-弁護士費用』>『任意保険基準の損害賠償』にならなければいけません。

 

ただ、死亡事故の場合は慰謝料が高額で任意保険基準と弁護士基準の慰謝料の差額が大きくマイナスになることがほぼないため、弁護士に示談交渉をした方が得になることも多いでしょう。

 

示談交渉を依頼する弁護士の選び方

弁護士の選び方の基本は弁護士の得意分野を見極めることです。弁護士は各分野の法知識を持ち合わせていますが、全ての分野の問題解決の経験があるわけではないので、死亡事故の示談交渉は必ず交通事故問題を得意としている弁護士から検討して下さい。

 

関連記事:交通事故を得意とする弁護士の選び方で知っておくべき事

 

近年ではHPで自分が得意としている分野を公開している弁護士は多いですし、地域の弁護士会に相談にすれば、交通事故問題を得意とする弁護士を紹介してもらうこともできます。

 

また当サイト『交通事故弁護士ナビ』のような交通事故を得意とする弁護士だけを紹介しているサービスもありますので、実際に出向いて探すのが手間だと感じるようでしたら、色々と利用して試してみることをおすすめします。

まとめ

死亡事故の慰謝料は亡くなった被害者の収入や年齢によって請求できる額が変わってくるので、慰謝料請求の中でも難易度がかなり高い状況であると言えます。

 

この記事で紹介した内容を参考に自力で計算して請求するのも良いですが、計算が難しく示談交渉で揉めるようであれば、まずは弁護士に相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。

弁護士へのご相談で賠償金などの増額が見込めます


交通事故に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・慰謝料の増額をしたい
・保険会社との示談を有利に進めたい
・後遺障害の認定がされなかった

など、交通事故に関わる問題でお困りの事を、【交通事故を得意とする弁護士】に相談することで、有利な結果となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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