累計相談数
104,700
件超
累計サイト訪問数
3,823
万件超
※2024年10月時点
ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ) > 交通事故コラム > 示談交渉 > 交通事故で示談しない場合どうなる?示談に応じない2つのリスク
キーワードからコラムを探す
更新日:

交通事故で示談しない場合どうなる?示談に応じない2つのリスク

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
交通事故で示談しない場合どうなる?示談に応じない2つのリスク

交通事故に遭った場合、時期を見て相手方と示談交渉に入ることになります。

このとき、相手方の態度や、事故の程度によっては「こんな相手と示談したくない!」と思うこともあるでしょう。

しかし、『示談をしない』という選択肢を採ることは本当に正しいのでしょうか。

この記事では、交通事故に遭ったときに示談をしない場合の流れと、メリット・デメリットについて解説します。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
示談交渉に強い弁護士を探す

 

示談の基礎知識

示談とは

交通事故に遭ったときに行う『示談交渉』。

ところで、そもそも示談交渉とはどのようなものなのでしょうか。

示談とは、簡単にいうと、損害賠償に関する当事者間の約束のことです。例えば『交通事故で怪我を負った治療費として、20万円払います』といった内容の約束を、当事者間で交わします。そして、これに従って加害者が支払いをするのです。

ここで、示談に関して注意点があります。

それは、『一度した示談は原則として覆すことができない』という点です。これは、示談が法律上『和解契約』であるとされるためです。

(和解)

第695条 和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。

引用:ポケット六法平成30年度版/有斐閣

契約である以上、一度和解に応じたら、その内容を後から一方的に変更することはできません

そのため、後で請求のし忘れに気付いたり、後遺症が出たりしても、和解内容に組み込まれていない事情を主張することは容易ではありません(因果関係の確かな後遺症が発覚した場合は請求が認められることもある)。

以上の理由から、示談交渉は慎重に進める必要があります。

交渉相手は誰か

加害者が任意保険に入っている場合、示談交渉の相手は保険会社になります。ただし、最終的に当事者が合意すれば示談は成立しますので、当事者同士で交渉することも可能です。

もっとも、法的な知識を持たない当事者が話し合うと、かえって話がこじれ、交渉が難航することが多いです。

また、保険会社を無視した示談は後々保険金の支払いを拒否される可能性もあります。そのため、被害者と加害者が直接交渉することは基本やめたほうがよいでしょう。

示談をしない場合の流れ

示談をしない場合、そのままでは相手からお金を支払ってもらうことができません。

この場合、相手に所定の手続きで損害賠償を請求をしていくことになります。

交通事故紛争処理センターによる解決

1つ目の方法として、『交通事故紛争処理センター』を利用する方法が考えられます。交通事故紛争処理センターとは、弁護士が当事者の間に入って、示談交渉をあっせんしてくれるという制度です。

万が一あっせんが不調となった場合には、審査会が裁定(結論)を出してくれます。

では、交通事故紛争処理センターを利用するメリットはどこにあるのでしょうか。

この点、センターではあくまで話し合いによる解決を目指すため、裁判より早く解決が見込める、というメリットがあります。また、あっせんを申し立てるのに費用もかかりませんので、金銭的な負担もほとんどありません。

しかし一方で、事故態様や損害額といった事実関係に争いが大きい場合、そもそもセンターの裁定での解決は困難として、当事者の申立てにより手続き終了となる可能性があります。したがって、すべての事案がセンターで解決可能なわけではありません。

民事裁判による解決

示談をせずに相手に賠償金を払わせるには、民事裁判によるという方法もあります。

民事裁判の流れとしては、裁判所に訴状を提出し、原告・被告双方がお互いの主張を戦わせることになります。数回のやり取りの後、お互いの言い分が出尽くすと、判決が言い渡されます。もっとも、実際に判決まで進むケースは少なく、途中で和解となることがほとんどのようです。

裁判は、本人のみでも可能ですが、多くの場合は弁護士をつけることになるでしょう。この場合、弁護士費用がかかります。また、判決が出るまでに時間がかかるため、早く決着をつけたい方には不向きです。

なお、判決や裁判上の和解には強制力があるため、相手はこれに従わざるを得ません。また相手に対して遅延損害金(年5%)も併せて請求可能です。

示談をしないことのメリット・デメリット

では、示談をしないことにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

示談をしないメリットは、裁判所や交通事故紛争処理センターの判断で示談した場合よりも高額の補償が認められる可能性があること、裁判所や交通事故紛争処理センターの裁定による納得感が得られることなどが挙げられます。

デメリット

一方、示談をしない場合のデメリットも考えられます。

①放置すると時効が完成する

交通事故によって損害が発生した場合、加害者に対し損害賠償請求をすることになります。

この損害賠償請求権は、損害および加害者を知ったときから3年間で時効により消滅します(民法724条)。つまり、交通事故(または症状固定)から3年間経つと、法律上損害賠償請求ができなくなってしまうのです。

②裁判は時間がかかる

示談をせずに、相手に損害賠償請求をする場合、おもに民事裁判を利用することになります。

確かに、民事裁判を利用すれば、賠償額がいくらになるのかはっきり決着をつけることができます。

しかし、判決が出るまでには最短でも半年、長ければ数年かかることもあります。そのため、解決まで長い時間がかかることを覚悟しなければなりません。

『示談をしない』という選択肢

あなたが今『示談をしない』という選択肢を選ぼうとしているのは、どのような理由によるのでしょうか。

・相手の態度が無礼で気に食わない

・金額で折り合いがつかない

・本当にこの内容で示談していいのか不安である など

あなたが満足いくような結果を残すためには、示談を成立させた方がよい場合もあります。

しかし、最終的に『示談をする』ほうがよいのか、『示談をしない』ほうがよいのか、というのは、ご自身で判断するよりも専門家の判断を仰ぐことを、おすすめします。

迷ったら弁護士に相談し、リスクを説明してもらった上で決めるようにしましょう。

示談をしないことにはデメリットも多く、感情にまかせて決めてしまうのは危険です。

あなたが本当に望んでいることは何なのかを考え、早めに弁護士に相談するのが問題解決への近道です。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
示談交渉に強い弁護士を探す
この記事をシェアする

弁護士に相談するかお悩みの方へ

下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。

弁護士が必要か分からない方
保険会社に相談
弁護士に相談
自力で解決

弁護士に相談する以外にも様々な方法があります。
あなたは弁護士に相談すべきかを診断してみましょう。

\ 最短10秒で完了 /

弁護士の必要性を診断する無料
弁護士の費用が心配な方

弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!

多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。

特約を利用して弁護士に相談する
弁護士の選び方が分からない方

交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。

  • 過去の解決事例を確認する
  • 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
  • 交通事故問題が得意な弁護士から選ぶ

等です。

詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。

弁護士の選び方について詳しくみる
東京
神奈川
福岡
大阪
京都
愛知
【事故被害でお困りなら】北千住いわき法律事務所

【着手金初回相談0/弁護士特約で自己負担ゼロ完全成果報酬】年間100件超の対応実績/死亡事故高次脳機能障害労災など複雑な案件もお任せ!平日・休日問わず朝10時から23時まで対応【弁護士直通TEL】

事務所詳細を見る
東京中央総合法律事務所

【相談料・着手金0円】【増額がなければ弁護士報酬0円】交通事故の発生から賠償金の獲得まで≪一律料金≫で、経験豊富な弁護士がフルサポートいたします。費用も解決策も明確にご提示致しますのでご安心ください。

事務所詳細を見る
アウル東京法律事務所

相談料着手金0円電話相談◎賠償額が妥当か判断してほしい交渉で解決したい方はご相談を!早期解決と依頼者様の負担軽減に努めております|来所不要!電話でご依頼できます◆弁護士費用特約に対応◆土日祝

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
あらゆる事故に備える!ベンナビ弁護士保険
弁護士費用を補償

交通事故や自転車事故など、事故はいつ起きてしまうか分からないものです。弁護士費用を用意できず泣き寝入りとなってしまうケースも少なくありません。

ベンナビ弁護士保険は、弁護士依頼で発生する着手金を補償する保険です。

交通事故だけでなく、自転車事故、労働問題、離婚、相続トラブルなど幅広い法的トラブルで利用することができます。

無料で資料ダウンロード
弁護士費用を負担してくれる
弁護士保険で法律トラブルに備える
弁護士保険に関する資料のお届け先
氏名
必須
フリガナ
必須
電話番号
必須
メールアドレス
必須
この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

示談交渉に関する新着コラム

示談交渉に関する人気コラム

示談交渉の関連コラム


示談交渉コラム一覧へ戻る
弁護士の方はこちら