自転車事故の相談先とよくある質問まとめ

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2017.12.6

自転車事故の相談先とよくある質問まとめ

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自転車事故の問題を解決したい場合に、どんな相談先があるか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

とくに自転車事故に関しては、自賠責保険も存在せず、任意の保険にも加入していないケースが多く、そのような場合は損害賠償の算定や示談交渉を事故当事者で行わなければなりません。

 

しかし損害賠償の算定などは専門的な知識を必要とすることもあり、事故の被害者・加害者だけで解決することは困難かと思います。

 

そこで今回は、自転車事故に関する相談先に関して記載したいと思います。

 【目次】
自転車事故の相談先
自転車ADRセンター
日弁連交通事故相談センター
法テラス
交通事故相談所
弁護士
自転車事故の過去の判例
平成25年7月4日判決 神戸地方裁判所
平成20年6月5日 東京地方裁判所判決
自転車事故に関する良くある質問
損害賠償の算定方法はどのように行いますか
損害賠償の裁判はどのように起こしますか
自転車事故特有の問題点はなんですか
まとめ

自転車事故の相談先

まずは、自転車事故の相談先に関して紹介していきます。

 

自転車ADRセンター

自転車ADRセンターでは、以下の事故に関する調停を行っています。

 

(1)自転車と歩行者との間の事故

(2)自転車と自転車との間の事故

(3)自転車による器物の損壊

 

ただし、自転車の構造上の欠陥等による事故は対象としていませんので、ご注意ください。

 

調停とは、自転車事故等で紛争が発生した場合に、仲介者を間に立てて話し合うことで解決を目指す手続を言います。

 

調停では具体的に事故様態や被害者の受傷状態を見て、加害者が被害者に対して支払うべき損害賠償額などを決定します。

 

ADRが行う調停の仲介者は3名で構成されており、必ず1人は弁護士、その他は自転車事故防止等の啓発活動に3年以上従事した自転車関連団体の役人により行われています。

 

調停に必要な費用

自転車ADRセンターで調停を行う場合には、以下のような費用が発生します。

 

・申立手数料

調停申立時に手数料として支払います。申立人のみが支払う必要があります。調停の相手は支払う必要はありません。

 

5,000円(消費税別)

・和解成立手数料

調停にて和解(示談)が成立した際に支払う手数料です。決定された損害賠償額によって右の通りに規定されています。

①経済的利益が100万円までの部分10万円までごとに3,000円

 

②経済的利益が100万円を超え500万円までの部分20万円までごとに3,000円

 

③経済的利益が500万円を超え1,000万円までの部分50万円までごとに6,000円

 

④経済的利益が1,000万円を超え10億円までの部分100万円までごとに9,000円

・鑑定料

事故の状態を詳しく調べるために、鑑定を行った際に支払う費用です。

1件につき1万500円

・鑑定の実費

鑑定の際に必要となる旅費や宿泊費等です

必要分

 

自転車ADRセンター利用方法

引用:自転車ADRセンター

 

まずは、電話から利用を申し込みます。以下記載の番号から連絡をしてください。その後面談で相談を行います。

 

この時には主に調停の手続きの説明や事故の様態についての聞き取りを行います。

 

調停を申し込むことになると、正式に依頼を行います。

 

その後相手方が応じた場合には調停が開かれます。仮に相手方が調停に応じない場合はそこで打ち切りとなります。

 

その中立・公正な立場の調停委員3名によって、申立人と相手方から話を聞いて、双方が納得できるような形での和解成立(示談成立)に向けて調停が開かれます。

 

和解内容に双方が合意した場合にはそれで和解が成立です。

 

自転車ADRセンター利用の注意点

自転車ADRセンターでは調停を行ってくれますが、事故の加害者が応じない場合には打ち切りとなります。

 

そのため、事故の紛争に関する解決を行えない場合が出てきます。そのような場合には弁護士に依頼するべきかと思います。

 

自転車ADRセンターを利用すべき人

自転車ADRセンターを利用すべき人は以下のような人です

 

・自転車事故の損害賠償算定に関して加害者と話し合いがつかない人

・和解(示談成立)に第三者の意見が欲しい人

・和解(示談成立)を専門的な知識のある人に手伝ってほしい人

 

自転車ADRセンター

〒141-0021 東京都品川区上大崎3-3-1 自転車総合ビル4F /

TEL 03-4334-7959 毎週月曜日・木曜日 午前10時~午後4時(年末年始を除く)

 

日弁連交通事故相談センター

日弁連交通事故相談センターは日本弁護士会が設立した財団法人で、交通事故に関する紛争の解決を弁護士が行ってくれます。

 

全国に相談所が162か所あり、自転車事故に関しては、電話での相談や面談での相談を無料で行えます。

 

日弁連交通事故相談センターで行うことができる相談内容

日弁連交通事故相談センターでは、以下のように交通事故に関わる民事上の法律相談を行うことが出来ます。

 

・損害の請求金額

・損害の請求方法

・過失割合の算定

・示談の時期と方法 など

 

電話での相談は10分程度、面談での相談は30分程度と時間が限られていますので、事故に関する書類や相談したい内容などをまとめておくと良いでしょう。

 

日弁連交通事故相談センターを利用するべき人

日弁連交通事故相談センターを利用するべき人は以下のような人です。

 

・損害賠償の計算方法について相談したい

・損害賠償の請求先について相談したい

・損害賠償額の具体的な金額が知りたい

・加害者と示談を行う方法について知りたい

 

(財)日弁連交通事故相談センター

〒100-0013 東京都千代田区霞が関1-1-3 弁護士会館14階

電話:03-3581-4724

弁護士の無料電話相談(10分程度)

受付時間:月~金(土・日・祝を除く) 10:00~15:30

電話番号:0570-078325

 

【関連記事】日弁連交通事故相談センターを利用する際の5つの心得

 

法テラス

法テラスは、全国どこでも法による紛争解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を目指すために平成18年4月に設立された機関で、様々な法律問題に関する問題解決の援助を行っています。

 

法テラスで出来ること

法テラスでは、以下のようなことを行ってくれます。

 

①法律相談

弁護士による法律相談を無料で行うことが出来ます。

 

②裁判・調停・交渉援助

自転車事故によって裁判や調停・示談交渉を行いたい場合に、弁護士を紹介してくれます。また経済的な理由から弁護士費用や訴訟費用が払えない場合には、法テラスが立替も行ってくれます。

 

③書類作成援助

ご自身で裁判を起こす際に裁判所に提出する書類の作成を弁護士が援助してくれます。

 

法テラスを利用すべき人

法テラスを利用すべき人は以下のような人です。

 

・自転車事故に関して総合的な質問がしたい人

・裁判や調停、示談交渉の弁護士を紹介してほしい人

・弁護士費用や裁判費用の立替が必要な人

法テラス

電話番号:0570-078374(IP電話:03-6745-5600)

受付日時:平日9:00~21:00 土曜9:00~17:00

 

交通事故相談所

全国各都道府県にある交通事故の相談窓口です。お住まいの都道府県と交通事故相談所でネットなどで検索していただくとホームページが見つかるかと思います。

 

各都道府県ごとに異なりますが、基本的に電話や面談で相談を行うことが出来ます。相談相手は交通事故に詳しい相談員で、交通事故に関する示談の進め方や損害賠償の請求について相談することが出来ます。

 

交通事故相談所を利用するべき人

交通事故相談所を利用するべき人は以下のような人です

 

・発生した損害賠償の計算方法について相談したい

・示談の方法について相談したい

 

弁護士

自転車事故に関する相談は弁護士に行うこともできます。弁護士であれば、自転車事故に関する紛争を解決することが出来ます。

 

自転車事故の紛争解決として最も重要であることは加害者にいくらの損害賠償を請求するかということですが、弁護士であれば過去の判例などを基に妥当な損害賠償を算定してくれます。

 

また、先に紹介した機関で調停などを行ってくれるところもありますが、基本的には公正中立な立場で和解のための話し合いが行われます。

 

しかし弁護士であれば、被害者の利益確保のために最大限努力を行ってくれます。

 

弁護士が行えること

自転車事故に関して弁護士に相談した場合には、以下のようなことを行ってくれます。

 

・妥当な損害賠償請求の算定

・過失割合の算定

・後遺障害の等級認定

・示談交渉の代行

・必要書類の収集代行など

 

【関連記事】自転車事故の解決を弁護士に相談すべき5つの理由と弁護士の探し方

 

弁護士に依頼するべき人

弁護士に相談するべき人は以下のような人です

 

・妥当な損害賠償額を獲得したい

・示談交渉を専門家に任せたい

 

自転車事故の過去の判例

自転車は免許不用で誰でも乗れるもので、運転スピードも自動車に比べて比較的低速であることから、損害賠償も定額になるかと予想されている方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし事故様態によっては自転車事故でも高額になることがあります。

 

ここでは、自転車事故において過去の判例から、比較的損害賠償額が多かったものに関しての紹介をしたいと思います。

 

平成25年7月4日判決 神戸地方裁判所

夜間、小学校5年生の男子が運転する自転車が歩行中の女性(62歳)と衝突した事故につき、女性は急性硬膜下血腫、脳挫傷、頭蓋骨骨折等の傷害を負い、植物状態となって意識が戻らない状態となりました。

 

この事故に関して裁判所は、被害者に対して9,521万円の支払いを命じました。

 

参考: 事件番号 平23(ワ)2572号

    文献番号 2013WLJPCA07046007

 

平成20年6月5日 東京地方裁判所判決

車道を運転していた被害者の24歳男性会社員と、歩道から車道に自転車で侵入した高校性が衝突した事故で、被害者は言語機能の喪失が残るなど後遺障害1級の認定を受けました。

 

この事故に関して裁判所は、加害者に対して9,266万円の支払いを命じました。

 

参考: 事件番号 平19(ワ)466号

    文献番号 2008WLJPCA06058002

 

自転車事故に関する良くある質問

ここでは、自転車事故に関するよくある疑問に対する回答を紹介したいと思います。

 

損害賠償の算定方法はどのように行いますか

自転車事故に限らず、交通事故を起こした場合加害者は被害者が被った損害に対して賠償をしなければなりませんが、自転車事故の損害賠償額の算定方法は自動車事故と変わりがありません。

 

具体的には、事故の被害によって出費しなければならなかった積極損害、事故の影響により減少した収入の消極損害、精神的な苦痛に対する慰謝料の3つの項目を請求することが出来ます。

 

具体的な計算の方法は「自転車事故における示談金の決め方と相場」を参考にしてください。

 

損害賠償の裁判はどのように起こしますか

加害者との話し合いが上手くまとまらなかった場合には、裁判所で訴訟を起こすことになります。

 

訴訟を提起する場合、損害賠償の請求金額によって管轄が変わります。請求金額が140万円未満の場合は簡易裁判所に対して、140万円以上の場合は地方裁判所に対して訴訟提起を行います。

 

裁判を起こす際には、まず訴状を裁判所に対して提出します。その後1ヵ月から2ヵ月後に口頭弁論を何度か行い、書面で争点の整理などを行って、最後に和解協議を行います。

 

裁判となった場合には、被害者個人で手続き等を行うことは困難であることが考えられますので弁護士に相談することをおすすめします。

 

事故に関する裁判に関しては「【弁護士が監修】交通事故の裁判を開く手順と損害賠償金を増額させる方法」を確認して下さい。

 

自転車事故特有の問題点はなんですか

自転車には自賠責保険がありません。また任意の保険に加入しているケースも非常に稀です。そのため自転車事故には自動車事故にはない特有の問題点が発生します。

 

ここでは自転車事故特有の問題点について紹介します。

 

示談交渉を被害者・加害者同士で行わなければならない

自動車事故などで加害者が任意保険に加入していた場合は、保険の担当員が示談交渉を行うことが一般的です。

 

しかし自転車事故で加害者が保険未加入の場合、事故当事者同士で示談を行わなければなりません。

 

その場合、損害賠償額や過失割合の算定をご自身で行う必要があります。また加害者と交渉も行わなければなりません。

 

損害賠償や過失割合は専門的な知識が無い場合、妥当な金額や割合を算定することが困難かと思います。

 

また事故の被害者と加害者が直接交渉を行った場合には、感情的になりスムーズに示談を行うことが困難になる場合も考えられます。

 

これらの問題点に関しても弁護士に依頼をしていればスムーズに解決を行ってくれる可能性が高いです。

 

後遺障害の認定が困難である

自動車保険の場合は、損害保険料率算出機構によって後遺障害の等級認定を受けることが出来ます。

 

しかし損害保険料率算出機構は、自賠責保険に係る損害調査を行う機関であり、自転車には自賠責保険がありませんので、当該機構で後遺障害の等級認定を受けることが出来ません。

【関連記事】後遺障害の申請方法と適切な後遺障害認定を得る為の全知識

 

等級の認定は訴訟を行えば裁判所にて行ってもらえますが、訴訟前の場合、病院等から必要資料を取り寄せるなどして該当する等級を立証しなければなりません。

 

後遺障害の立証も被害者個人では困難かと思われますので、弁護士に対して相談をするのが良いでしょう。

 

損害賠償額が払えない可能性がある

自動車保険に加入していた場合は、契約の条件に従って保険会社が損害賠償の支払いを行いますが、自転車事故において保険に未加入であった場合などは、本人の財産から支払わなければなりません。

 

前述の通り自転車事故においても場合によって損害賠償額が1億円近くになることもあり、加害者個人での支払いは困難になる場合も考えられます。

 

このような場合にも弁護士への相談が有効です。

 

弁護士に依頼をしておけば、示談書の作成や分割での支払いの規定の決定、また加害者が未成年であった場合の親の債務引き受けなどの対策を取ってもらえます。

 

まとめ

自転車は免許が不要で誰でも利用することが出来る便利な移動手段ではありますが、その分自転車事故の被害者にいつなってしまうか分かりません。

 

この記事が、自転車事故の相談先を考慮する際の参考になれば幸いです。

交通事故のトラブル解決の為に、何をどうすれば良いかわからない方へ


交通事故の9割は示談交渉で決着がつくと言われていますが、実際に自分が示談を進める際に出てくる交渉相手は、相手側保険会社の示談担当員です。

被害者自身やその家族が示談交渉に応じるのが一般的ですが、実際に何年も交通事故の示談交渉を続けてきたプロ相手に、実際の相場よりも低い金額で応じてしまい泣き寝入りをする方も多いのが実情です。

その結果、示談交渉では話し合いが進まず訴訟に発展するケースが増えています。2005年には6,035件だった訴訟件数が、2015年までの10年間で約3.24倍の19,559件に増加しているというデータがあります。

交通事故で被害に遭ったのは自分達の方なのに、適正な保障がされず、大きな後遺症が残った場合は今後の生活への不安も大きくなるでしょう。

もし、『できるだけ損をしたくない』『適正な保障をしてほしい』とお困りの方は、交通事故の問題に長年取り組んできた弁護士に相談してみましょう。

2015年現在、弁護士に依頼する割合は93.6%(訴訟時)という高い割合で利用されており、交通事故に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のメリットが望めます。

・保険会社との示談交渉を任せられる
・弁護士基準という慰謝料や示談金を増額できる基準が使える
・事故の過失を適正な割合で計算してくれる
・後遺障害(後遺症)の正しい等級を認定しやすくなる など

弁護士に依頼するのは費用がかかると思われるかもしれませんが、自動車保険の特約(弁護士費用特約)が付いていれば、弁護士費用は300万円まで保険会社が負担してくれます。

交通事故に関わる問題でお困りの事を、【交通事故を得意とする弁護士】に相談することで、有利な結果となる可能性が高まりますので、お一人で悩まず、まずは『無料相談』をご相談ください。

あなたのお悩みに、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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