交通事故弁護士ナビTOP > 交通事故コラム > 損害賠償・慰謝料請求 > 損害賠償とは|種類・請求方法とよくあるQ&Aまとめ
キーワードからコラムを探す
Sidebar writer recruit
公開日:2020.6.26  更新日:2020.9.17

損害賠償とは|種類・請求方法とよくあるQ&Aまとめ

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事

損害賠償請求とは、契約違反や不法行為により生じた損害の補填を請求することです。例えば、「貸したお金が返済期限を過ぎても返ってこない」場合は、契約違反を理由として遅延利息の請求が可能ですし、「歩道で後ろから自転車に追突された」場合は不法行為として加害者に損害賠償請求が可能です。

ただ、一口に損害賠償と言っても、賠償金の種類は多岐に渡ります。損害賠償の適正な額を判断するために、何が損害賠償として請求できるかの知識は欠かせないでしょう。

この記事では、損害賠償の種類や請求方法などを解説します。また、その他にQ &Aもありますので、損害賠償の概要を確認したい方は、参考にしてみてください。

損害賠償請求が得意な弁護士を探す

※相談料無料・着手金無料・完全成功報酬
の事務所も多数掲載!

北海道・東北 北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島
関東 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木
北陸・甲信越 山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井
東海 愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重
関西 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山
中国・四国 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知
九州・沖縄 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

損害賠償は2種類に分類される

損害賠償を大きく分類すると、『債務不履行による損害賠償』『不法行為による損害賠償』の2種類に分けられます。まずは、両者の特徴を確認していきましょう。

債務不履行による損害賠償

債務不履行による損害賠償とは、契約違反によって生じた損害に対する補償です。例えば、売買契約や業務委託契約で契約通りの義務が果たされなかった場合がこれに該当します。

債務不履行に該当すること

履行遅延

債務の履行が遅れること(例:納品や返金が期限より遅れた)

履行不能

債務の履行ができなくなること(例:譲渡する約束をしていたものが壊れて引き渡せなくなった)

不完全履行

債務を履行したが内容が不完全でないこと(例:商品を納品したが中身が間違っていた)

上記の違反により損害が生じた場合には、債務者は債権者に対してその賠償金を請求することができます。なお、お金の返済が遅延した場合は、所定の利率に従って計算される遅延利息が発生します。そのため、貸金について返済をしない限り、賠償金(遅延利息)は発生し続けることになります。

不法行為による損害賠償

不法行為による損害賠償とは、故意または過失によって被害者の権利・利益を侵害した場合に生じた損害に対する賠償です。例えば、交通事故で被害者に発生した治療代や不倫した配偶者から受け取る慰謝料などがこれに該当します。

不法行為の例

  • 暴行
  • 誹謗中傷
  • 窃盗
  • 交通事故
  • 詐欺
  • 労災

なお、不法行為による損害賠償の請求には、加害者による違法な権利侵害行為が必要です。そのため、加害者に故意・過失があったとしても、違法な行為がなければ賠償請求はできません。

例えば、スポーツ中にルールに則った行動で相手を怪我させたとしても、これは正当行為であって違法な行為ではないため、加害者は不法行為者として損害賠償義務を負わないのが通常です。

損害賠償として請求できるもの

損害賠償として請求できるものは、大きく分類すると以下の3種類に分けられます。

損害賠償として請求できるもの

積極損害

実際に発生した損害に対して請求できる賠償金

消極損害

将来得られていたはずの収入に対して請求できる賠償金

精神的損害

精神的苦痛に対して請求できる賠償金

それぞれに該当する項目は以下の通りです。

ご覧の通り、各請求項目において計算が必要なものが多いです。

各項目についてそれぞれ詳しく確認しましょう。

損害賠償の合計項目

精神的損害
(慰謝料)

財産的損害

・入通院慰謝料
・後遺障害慰謝料
・死亡慰謝料

消極損害

積極損害

休業損害
後遺障害逸失利益

死亡逸失利益
・事故がなければ得られた逸失利益

医療費関係
・入通院治療費
・入院雑費
・付添看護費(医師の証明が必要)
・入通院交通費
・将来の手術、義足等 装具費
・診断書等費用、その他

積極損害

積極損害とは、病院の治療代・交通費や壊れた物の修理代など、実際に発生した損害です。被害者が事故対応により持ち出すこととなった費用のことを指します。何かのトラブルによる被害が原因で被害者側で費用が発生した場合には、積極損害として請求することになります。

請求項目

内容

治療費

診療報酬明細書または領収書で立証する。

通院交通費

通院、入院にかかった費用。

付添看護費

職業看護人、家族が付添った場合の費用
1日6500円程度(入院)又は3300円程度(通院)

入院雑費

1日当たり1,500円程度

器具等の購入費

車椅子、盲導犬、義足、義歯、義眼などの購入費

将来の手術費及び治療費

手術及び治療の費用は、現時点で請求出来る。

家屋等の改造費

障害や後遺症の程度により、浴場、便所、出入口、自動車などの改造費。

葬祭費

不幸にも被害者が死亡した場合の葬祭費。
領収書がない場合は130~170万円。

弁護士費用

裁判で獲得できた金額の15%〜30%程度が多い。

消極損害

消極損害とは、不法行為による被害に遭わなければ、本来は得られていたはずの利益です。被害者が事故によって将来的に得られた利益を喪失したことに伴う損失を指します。怪我が原因で休業したり、後遺症で働けなくなったりした状況などで請求ができます。

消極損害の種類

休業損害

休業中に得られていたはずの収入に対する賠償金

後遺障害逸失利益

後遺症を負った場合に、その被害がなければ将来得られていたはずの収入に対する賠償金

死亡逸失利益 死亡した場合に、その被害がなければ将来得られていたはずの収入に対する賠償金

消極損害の金額は、被害者の属性(性別・年齢・収入等)を踏まえ、これに被害の程度を考慮して算出されるのが通常です。

それぞれ具体的に確認しましょう。

休業損害

休業損害は、交通事故により負傷して仕事を休むことを余儀なくされたことに伴う損害です。
自賠責保険は休業損害の最低額基準を以下のとおり定めています。
 

休業損害=5700円/日(2020年4月1日以降に発生した事故の場合、6100円/日)×休業日数

 
下表のような計算の結果、1日の賃金基礎額が5700円(6100円)を超えることが休業損害証明書等により立証される場合は、その金額に基づいて補償額を算定します。ただし、自賠責保険の補償上限は1万9000円/日とされています。

 

賃金基礎額の計算例

サラリーマン(給与取得者)

事故前3カ月の給与合計÷90日

専業主婦(夫)

382万6300円*÷365日×休業日数

自営業

(事故前年の所得額+固定費)÷365日

* 専業主婦は賃金センサスにある平均賃金を基に計算します。上記は平成30年度の女性平均賃金です。

なお、欠勤ではなく有給休暇を取得した日数も休業日数には含まれる点に注意しましょう。
また、自賠責保険の上限を超える休業損害が発生している場合は、その超過分は任意保険会社に請求することができます。

 

休業損害の計算方法

職業

算出方法

サラリーマン(給与取得者)

事故前3カ月の給与合計÷90日×休業日数

専業主婦(夫)

382万6300円÷365日×休業日数

後遺障害逸失利益

後遺障害逸失利益とは、交通事故による後遺障害により労働能力が喪失されたことに伴う損失のことを指します。
 逸失利益の算出方法は基本的には以下の通りです。

逸失利益=基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数
 
基礎収入額

基礎収入額は事故直近の年収をベースに算定することが通常です。就労していない専業主婦や学生については賃金センサスにある平均賃金に基づいて基礎収入を算定することが多いです。
 

労働能力喪失率

後遺障害による労働能力喪失の程度については後遺障害認定等級別に等級ごとに定められています。

 

後遺障害等級

労働能力喪失率

後遺障害等級

労働能力喪失率

1級

100/100

8級

45/100

2級

100/100

9級

35/100

3級

100/100

10級

27/100

4級

92/100

11級

20/100

5級

79/100

12級

14/100

6級

67/100

13級

9/100

7級

56/100

14級

5/100

労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

逸失利益の算出は、将来的に発生する損失額を現在価値に引き直して算出するため、加算されるべき法定利息を中間利息として控除する必要があります。
この場合は法定利率に応じたライプニッツ係数を乗じて金額を換算しますが、2020年4月1日より施行された改正民法により法定利率が5%から3%に変更されたため、使用するライプニッツ係数も変更されました。
 
具体的には以下の通りです。

2020年4月1日以降に発生した逸失利益について

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

1

0.971

18

13.754

2

1.913

19

14.324

3

2.829

20

14.877

4

3.717

21

15.415

5

4.580

22

15.937

6

5.417

23

16.444

7

6.230

24

16.936

8

7.020

25

17.413

9

7.786

26

17.877

10

8.530

27

18.327

11

9.253

28

18.764

12

9.954

29

19.188

13

10.635

30

19.600

14

11.296

31

20.000

15

11.938

32

20.389

16

12.561

33

20.766

17

13.166

34

21.132

 

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

35

21.487

52

26.166

36

21.832

53

26.375

37

22.167

54

26.578

38

22.492

55

26.774

39

22.808

56

26.965

40

23.115

57

27.151

41

23.412

58

27.331

42

23.701

59

27.506

43

23.982

60

27.676

44

24.254

61

27.840

45

24.519

62

28.000

46

24.775

63

28.156

47

25.025

64

28.306

48

25.267

65

28.453

49

25.502

66

28.595

50

25.730

67

28.733

51

25.951

 

 

2020年3月31日までに発生した逸失利益について

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

1

0.9524

18

11.6896

2

1.8594

19

12.0853

3

2.7232

20

12.4622

4

3.546

21

12.8212

5

4.3295

22

13.163

6

5.0757

23

13.4886

7

5.7864

24

13.7986

8

6.4632

25

14.0939

9

7.1078

26

14.3752

10

7.7217

27

14.643

11

8.3064

28

14.8981

12

8.8633

29

15.1411

13

9.3936

30

15.3725

14

9.8986

31

15.5928

15

10.3797

32

15.8027

16

10.8378

33

16.0025

17

11.2741

34

16.1929

 

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

労働能力喪失期間(年)

ライプニッツ係数

35

16.3742

52

18.4181

36

16.5469

53

18.4934

37

16.7113

54

18.5651

38

16.8679

55

18.6335

39

17.017

56

18.6985

40

17.1591

57

18.7605

41

17.2944

58

18.8195

42

17.4232

59

18.8758

43

17.5459

60

18.9293

44

17.6628

61

18.9803

45

17.7741

62

19.0288

46

17.8801

63

19.0751

47

17.981

64

19.1191

48

18.0772

65

19.1611

49

18.1687

66

19.201

50

18.2559

67

19.2391

51

18.339

 

 

死亡逸失利益

被害者の死亡により本来得られたはずの収入が喪失されたことに伴う損失です。
 
死亡逸失利益の計算は以下の計算式に基づいて算出します。

逸失利益=基礎収入×(1-生活費控除率)×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

基本的な考え方は、後遺障害逸失利益と同様ですが、死亡逸失利益の算出においては生存した場合に発生するコスト見合いとして生活費控除を行う必要があります。
 
生活費控除率は実際に発生する金額を細かく算定するのではなく、被害者の立場に応じて一定割合を控除する方法が一般的です。
具体的には以下の通りです。

 

被害者の立場

生活費控除率

一家の支柱であった場合(被害者の収入を主として生計を維持していた)

30~40%

女子であった場合(女児や主婦含む)

30~40%

男子単身者であった場合(男子含む)

50%

精神的損害

精神的損害とは、不法行為により生じた精神的苦痛のことです。積極損害や消極損害のように具体的に計算できるものではないですが、被害の内容によって大体の相場が定められています。適切な額を確認した場合は、弁護士の法律相談を利用してアドバイスをもらいましょう。

なお、『慰謝料=損害賠償』と誤解されがちですが、前述の通り慰謝料はあくまで損害賠償の一部です。間違われやすいので、念のためご注意ください。

交通事故の精神的損害として請求できるのは以下の3つです。

  • 入通院慰謝料
  • 後遺障害慰謝料
  • 死亡慰謝料

入通院慰謝料とは、被害者が負傷して治療のために入通院したことに対する精神的苦痛を金額として算出したものを指します。
後遺障害慰謝料は、治療を尽くした結果残存した後遺障害が残ったことによる精神的苦痛を金額として算出したものです。
死亡慰謝料は被害者の死亡に対する被害者や被害者遺族の精神的苦痛を金額として算出したものです。
 
それぞれ具体的な算出方法については以下の記事をご覧ください。

損害賠償の請求方法

被害者の損害(賠償金の額)が確定したら、加害者に損害賠償の請求を行います。加害者が請求内容を確認して、納得すれば、法的な手続きを履践しなくても賠償金の支払いを受けることできます。

しかし、加害者が損害の有無や金額について争うのであれば、慎重な協議・譲歩が必要となりますし、それでも妥結しない場合は訴訟や民事調停などの法的手続を履践することになるでしょう。

損害賠償請求の例

  1. 手続き外(話合い)での請求
  2. 調停(裁判所での話し合い)での請求
  3. 裁判での請求

①手続外(話し合い)での請求

被害者が加害者に対して損害賠償を請求する場合、一次的には被害額を算定して、これを加害者に任意で支払うよう求めるのが通常です(このような任意の協議を行うにあたり、加害者に対して内容証明郵便(※)で損害賠償請求の通知を行うこともあります)。

※内容証明郵便

内容証明とは、郵便の配達形式の1つです。内容証明で差し出した書類は、相手に配送された日にちが記録に残ります。そのため、損害賠償請求をしたという事実を残すことができます。損害賠償請求の資料は相手に確実に届ける必要があるので、内容証明の郵便を利用するのが基本とされています。

内容証明郵便それ自体には、特段法的な強制力はありません。内容証明郵便は、もっぱら、被害者から加害者に請求した事実を明確にする目的で使用される事が多いです。

より穏便にことを済ませたい場合や、加害者とことさら敵対する意思がない場合は、内容証明郵便ではなく普通郵便で通知することも往々にしてあります。

この方法は、あくまで加害者による任意で支払いを促すものに過ぎません。通知を受けた加害者と協議した結果、妥結に至れば早期解決が期待できます。しかし、加害者が任意の支払いに応じないことも十分あり得ます。

そのような場合は、いくら協議を進めても支払は期待できませんので、これ以外の手段による解決を試みることになります。

②調停(裁判所での話し合い)での請求

調停とは、簡易裁判所または家庭裁判所で調停委員の仲介を受けながら、民事トラブルの解決を図る手続きです。中立的な立場の第三者を介して話し合いができるので、トラブルの当事者同士でやり取りをするよりも、解決可能性が高いといえるかもしれません。

ただし、民事調停もあくまで当事者間の話合いによる解決を目指す手続きであり、当事者は調停手続に応じる義務はありませんし、また何らかの合意を強制されることもありません。

そのため、どちらかが話し合いに応じる気がない場合には、民事調停を行っても解決には至りません。このような場合は、更に別の方法による解決を試みることになります。

③裁判での請求

損害賠償請求の最終手段です。訴訟では、原告が自身の請求を基礎づける事実を主張・立証し、裁判所は証拠に基づいて事実を認定し、原告・被告間の権利・法律関係を裁定します。被告となった相手方は、任意での支払いを拒んでいたとしても、裁判所が判決で損害賠償の支払いを命じた場合、これに従わなければいけません。

このように、裁判官に自身の主張を認めてもらうためには、的確な主張立証が必要となります。そのため、訴訟手続を履践する場合には、弁護士などによる専門家のサポートが必要な場合が多いと思われます。したがって、弁護士への相談を強くおすすめします。

なお、訴訟手続で判決を取得して、これが確定したとしても、被告がこれに従わないことはあり得ます。日本の司法制度上、判決に従うか従わないかは個人の自由であり、従わないことだけで何か罰を受けるということはありません。

そのため、このような場合は、判決に基づいて強制執行手続を履践する必要があります。強制執行手続は、法律に基づいて被告の財産を差し押さえ、そこから請求について満足を受ける手続です。このような強制執行手続についても、専門家によるサポートがなければ難しいことは多々あります。

この観点からも、訴訟手続を履践する場合には、弁護士などの専門家による適切なサポートを受けることが強く推奨されます。

損害賠償請求する際に注意すべき点

ここまで、損害賠償として請求できるものや具体的な請求方法等についてご紹介しました。

損害賠償請求する際には、注意すべき点がいくつかあります。各注意点について詳しく確認しましょう。

損害賠償請求には時効がある

損害賠償の請求には時効があります。債権の消滅時効は2017年6月に改正され、2020年4月1日に施行されました。消滅時効は下表の改正民放に基づいて判断しましょう

そのため、債権の種類や権利の発生時点によっては、現行法ではなく改正民法で消滅時効を判断する必要があります。債権の時効が完成しているのかどうかは非常に重要な問題であるため、詳細は弁護士等の専門家にご相談ください。

損害発生の原因

現行民法

改正民法

債務不履行

権利を行使することができるときから10年間

  • 権利を行使することができることを知ったときから5年間
  • 権利を行使することができるときから10年間

不法行為

  • 被害者またはその法定代理人が損害及び加害者を知ったときから3年間
  • 不法行為時から20年間
  • 被害者またはその法定代理人が損害及び加害者を知ったときから3年間(ただし、生命身体の侵害に基づく不法行為の場合には、損害及び加害者を知ったときから5年)
  • 不法行為時から20年間

 

なお、損害賠償請求権の時効は絶対的なものではなく、裁判を起こすことや一部でも支払いを受けることでリセットされます(時効が3年なら再び3年の時効期間が開始されます)

万が一、時効が迫っている場合には、弁護士に相談をして早めに対応した方がよいでしょう。時効が過ぎると損害賠償の請求は一切認められなくなるので注意してください。

自賠責保険は人身事故のみ活用できる

交通事故の被害者は人身事故の場合に限り加害者側で強制加入の自賠責保険に対して補償を求めることができます。
 

この法律は、自動車の運行によつて人の生命又は身体が害された場合における損害賠償を保障する制度を確立することにより、被害者の保護を図り、あわせて自動車運送の健全な発達に資することを目的とする。
(定義)
引用元:自動車損害賠償保障法第一条

 
他方、被害者に生じた物的損害については加害者の自賠責保険に補償を求めることはできないことに注意する必要があります。

慰謝料は損害賠償の一部

慰謝料は損害賠償の対象項目の一部にすぎません。
損害賠償の対象となる損害には慰謝料以外にも積極的損害や消極的損害があります。
 
慰謝料は事故による被害者の精神的苦痛を損害と評価してこれを補填するものであり、あくまで被害者に生じた損害の一部に過ぎません。
 
慰謝料と損害賠償は混同されがちであるため、注意しましょう。

民法改正に伴う損害賠償請求への影響

2020年4月1日より施行された民法改正により、交通事故における損害賠償請求にも一部影響が生じています。

具体的にどのような影響が生じているのか確認しておきましょう。

損害賠償請求の時効の変更

損害賠償請求の時効に関して、変更となりました。具体的には「損害賠償請求には時効がある」をご覧ください。

中間利息控除の利率変更

法改正により法定利率が5%から3%に引き下げられた結果、逸失利益や遅延損害金に影響する可能性があります。
 
例えば、2020年4月1日以降に発生した交通事故に関して、消極的損害の一部である逸失利益を算出する場合、将来損失を現在価値に引き直す際に用いるライプニッツ係数が法定利息の修正に伴い大幅に修正されることになります。

損害賠償に関してよくあるQ&A

損害賠償の請求をやり直すことはできる?

両者が納得して損害賠償の額に合意したような場合は、合意した後で、「やっぱり少ないから増やしてほしい」という主張は原則として認められません

民事事件では上記の合意は、和解契約の成立の意味であり、当事者は合意内容に法的に拘束されます。したがって、一度損害賠償額等について明確に合意が成立すると、原則として後から一方的にその内容の変更はできないので注意してください。

加害者に損害賠償を支払う能力がない場合はどうなる?

日本の法制度上、いかに権利があっても、財産を持たざるものから無理やり回収することはできません。そのため、加害者が経済的に損害賠償金を用意できない場合、被害者であったとしても一括で満足を受けることはできません。

この場合は、分割での弁済をしてもらうなど支払期日、支払額、支払回数などを調整しながら、加害者が経済的に可能な範囲で回収する方法を検討する必要も出てくるかと思われます(もちろん、加害者に対して強制執行手続を履践することもありえますが、そもそも相手に財産がない場合、強制執行手続を履践しても意味がありません)。

このような場合は、弁護士に相談をして自身の状況に合った適切な対処法を確認しておきましょう。

加害者が未成年だった場合の請求先は?

未成年が事件を起こした場合であっても、一次的な責任はその未成年者にあります。相手が未成年であるからといって、親に当然に補償義務が生じるわけではありません。

しかし、その未成年者が幼年で責任能力がないような場合は、親に監督者責任として法的な賠償義務が生じることがあります。また、このような場合でなくても、親に必要な監督義務違反がある場合には、その親に固有の不法行為責任が生じることもあります。

専業主婦でも休業損害は請求できる?

専業主婦が何らかの事故に巻き込まれた場合、現実の収入がなくても家事労働者として休業損害の請求が可能なことがあります。このような場合は、1日あたりの休業損害額は賃金統計に基づく平均賃金で請求するのが通常です。計算方法の詳細は、上記の『消極損害』で紹介した関連リンクをご覧ください。

弁護士費用は損害賠償として請求できる?

弁護士費用は通常は依頼者個人が負担すべきものであり、当然には損害には含まれませんもっとも、不法行為に基づく損害賠償等について裁判を行い、裁判所が請求の全部または一部を認めた場合、弁護士費用相当額として認容された金額の1割前後を負担するよう命じることがあります。

弁護士費用の全額が相手に請求できるわけではありませんので、注意しましょう。

まとめ

損害賠償請求とは、契約違反や違法行為で生じた損害に対する補填を求めることです。物の修理代や怪我の治療費、休業中の補償や慰謝料など、その種類は多岐にわたります。

そして、損害賠償を請求するには『発生した損害』を明確に立証する必要があります。何か揉め事があった場合には、この記事をお役立ていただければ幸いです。また、個人だけでの解決が難しい場合には、弁護士に相談されることを強くおすすめします。

損害賠償請求が得意な弁護士を探す

※相談料無料・着手金無料・完全成功報酬
の事務所も多数掲載!

北海道・東北 北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島
関東 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木
北陸・甲信越 山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井
東海 愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重
関西 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山
中国・四国 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知
九州・沖縄 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

弁護士に相談するかお悩みの方へ

下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。

弁護士が必要か分からない方
保険会社に相談
弁護士に相談
自力で解決

弁護士に相談する以外にも様々な方法があります。
あなたは弁護士に相談すべきかを診断してみましょう。

\ 最短10秒で完了 /

弁護士の必要性を診断する無料
弁護士の費用が心配な方

弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!

多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。

特約を利用して弁護士に相談する
弁護士の選び方が分からない方

交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。

  • 過去の解決事例を確認する
  • 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
  • 交通事故問題が得意な弁護士から選ぶ

等です。

詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。

弁護士の選び方について詳しくみる
あらゆる事故に備える!弁護士費用保険メルシー

交通事故や自転車事故など、事故はいつ起きてしまうか分からないものです。弁護士費用を用意できず泣き寝入りとなってしまうケースも少なくありません。

そんなときに役立つのが弁護士費用保険メルシーです。

Cta_merci

弁護士費用保険メルシーは、弁護士依頼で発生する着手金・報酬金を補填する保険です。交通事故だけでなく、自転車事故、労働問題、離婚/相続トラブルなど幅広い法的トラブルで利用することができます。

保険料は月額2,500円。追加保険料0円で子供や両親も補償対象になります。

補償対象となるトラブルや付帯サービスなど、より詳しい内容について知りたい方は資料を取り寄せてみましょう。

弁護士費用保険メルシーに無料で資料請求する

KL2020・OD・037

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

損害賠償・慰謝料請求に関する新着コラム

損害賠償・慰謝料請求に関する人気のコラム


損害賠償・慰謝料請求コラム一覧へ戻る