交通事故の慰謝料で高額な支払い請求が出た判例6つ

交通事故で過去に支払われた高額慰謝料の判例6つ
下記の表は、「交通事故民事裁判判例集(不法行為法研究会編)【第48巻】」でも掲載されている判例を元に算出したものになります。
交通事故の慰謝料が過去いくらの提示を受けてきたのか、そしていくらになる可能性があるのか、今後の交通事故対応時の参考にしていただければと思います。
【関連記事】損害賠償と慰謝料の違い|示談に役立つ損害賠償請求の知識
1:駐車場事故|80歳女性に対して人身事故を起こした事例
事故の概要 |
駐車場から安全確認をせずに2車線道路に発進した加害者車両が、両サイドの車と衝突、過失割合95%、損害賠償金401万7,928円の請求を受ける |
|||
被害者 |
過失割合 |
後遺障害 |
被害者の傷害 |
慰謝料 |
80歳・女性 |
被害者:5% |
なし |
軸椎骨折 |
401万7,928円 |
参考:高松高裁平成27年7月23日判決|損害賠償請求事件平成26年(ネ)第321号
2:タクシー乗車中の巻き込み事故|後遺障害11級で総額2,000万円の請求事例
事故の概要 |
走行中のタクシーに衝突し、複数の巻き込み事故を起こす。被害者の男性は後遺障害11級に該当し、慰謝料660万円、損害賠償合計2,121万8,461円の請求がでた判例 |
||
被害者 |
過失割合 |
後遺障害 |
被害者の傷害 |
50歳・男性 |
被害者:5% |
第11級 |
下顎骨折 |
慰謝料および損害賠償額 |
傷害慰謝料 |
後遺障害慰謝料 |
治療費関係 |
260万円 |
400万円 |
200万2,592円 |
|
休業損害 |
後遺障害逸失利益 |
その他損害額 |
|
115万7,391円 |
1,157万4,230円 |
11万5,752円 |
|
損害額合計 |
2,121万8,461円 |
参考:大阪地裁 平成27年7月2日判決|損害賠償請求事件 平成25年(ワ)第9137号
3:バイクと自動車の衝突事故|後遺障害8級・逸失利益1,300万円の判決事例
事故の概要 |
バイクが対向車線の車と正面衝突し、後遺障害8級、慰謝料2,004万円が認められた判例 |
||
被害者 |
過失割合 |
後遺障害 |
被害者の傷害 |
41歳・男性 |
被害者:15% |
第8級 |
右開放性頚骨骨折 |
慰謝料および損害賠償額 |
入通院慰謝料 |
後遺障害慰謝料 |
治療費関係 |
270万円 |
830万円 |
159万2,105円 |
|
休業損害 |
後遺障害逸失利益 |
その他費用 |
|
293万3,380円 |
1,370万5,681円 |
3,580円 |
|
損害額合計 |
2,004万6,449円 |
参考:大阪地裁 平成27年7月3日判決|損害賠償請求事件 平成26年(ワ)第2663号
4:後遺障害3級認定|裁判後209万円から1,600万円に増額した事例
高額請求の概要 |
事故以前から身体障害者4級の認定を受けていたが、事故が原因で歩行障害に加え、現在の生活に多大な影響を及ぼすとして、後遺障害3級の認定を受けていたにもかかわらず、後遺障害3級と身体障害者4級との差分である209万円しか請求していなかった事例。 |
|||
被害者 |
後遺障害 |
裁判前の慰謝料 |
判決後の慰謝料 |
|
46歳・男性 |
後遺障害3級3号 |
209万円 |
1,850万円 |
|
参考:神戸地裁 平成6年2月24日判決 損害賠償請求事件 平元(ワ)1709号
5:夜間道路にて自転車と自動車の衝突事故|9,148万9,529円の高額請求が認められた事例
事故の概要 |
被害者は夜間、自転車で走行中、安全確認を怠った加害者側自動車と出会い頭に衝突。被害者は日本を代表するアプリケーションエンジニアだったため、その損失額は大きいことに加え、後遺障害等級第5級が認定された高額慰謝料案件。 |
||
被害者 |
過失割合 |
後遺障害 |
被害者の傷害 |
男性 |
被害者:25% |
第5級 |
びまん性軸索損傷に基づく高次脳機能障害 |
慰謝料および損害賠償額 |
弁護士費用 |
後遺障害慰謝料 |
治療費関係 |
470万円 |
1,600万円 |
150万円 |
|
休業損害 |
後遺障害逸失利益 |
既払金 |
|
480万3,878円 |
1億363万3,689円※ |
-8,678万9,529円 |
|
損害額合計 |
9148万9529円 |
参考:名古屋地裁 平成27年7月2日判決|損害賠償請求事件 平成26年(ワ)第3695号
6:中央線のない道路で接触事故|過失割合6:4|747万円の支払い事例
事故の概要 |
カーブを曲がる際、被害者もカーブ手前で減速を怠ったため、過失割合が40対60に認定されたものの、後遺障害併合11級、性交渉が事実上不能になったとして、600万円の慰謝料が認められた。 |
||
被害者 |
過失割合 |
後遺障害 |
被害者の傷害 |
34歳・男性 |
被害者:25% |
第11級 |
右大腿骨転子下骨折 他 |
慰謝料および損害賠償額 |
入通院慰謝料 |
後遺障害慰謝料 |
治療費関係 |
240万円 |
600万円 |
66万741円 |
|
休業損害 |
後遺障害逸失利益 |
既払金 |
|
56万7,967円 |
888万1,387円 |
-451万円 |
|
損害額合計 |
747万5,052円 |
参考:大阪地裁 平成27年7月31日判決|損害賠償請求事件 平成26年(ワ)第1920号
人身事故で運良く死亡せずに済んだケースを幾つか抜粋してご紹介させていただきました。お分かりかと思いますが、全てのケースで弁護士が介入しています。
もし、あなたが「適正な慰謝料まで増額したい」とお思いであれば、必ず「ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)」に掲載されているような、「交通事故が得意な弁護士」へ相談することを強くオススメします。
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