10対0の事故で弁護士特約を使うメリットと注意点!物損事故や特約なしの対処法
10対0の事故でも、弁護士特約が使えるかどうか不安に感じている方は多いです。
「自分は被害者なのに特約を断られた」「そもそも特約の使い方がわからない」という状況でも、適切に対処すれば正当な賠償額を受け取れます。
この記事では、特約の使い方・使えないケース・断られた場合の対処法までわかりやすく解説しています。
特約がない場合の選択肢について紹介しているのでぜひ最後まで読んでください。
弁護士特約とは交通事故などの弁護士費用を保険会社が負担してくれる制度のこと
弁護士特約(弁護士費用特約)とは、交通事故で被害に遭った際、相手方への損害賠償請求にかかる弁護士依頼費用を保険会社が負担する制度です。
一般的には弁護士費用300万円・法律相談料10万円まで補償されるため、ほとんどのケースで自己負担ゼロで依頼できます。
特に過失割合が10対0のもらい事故では、自身の保険会社が示談交渉を代行できないため、弁護士特約が役立ちます。
弁護士特約を使えば費用を気にせず弁護士に依頼でき、弁護士基準での慰謝料獲得を目指した交渉を任せられるのが、メリットです。
依頼する弁護士は自分で自由に選べるため、交通事故の解決実績が豊富な弁護士を選びましょう。
10対0の事故で知っておくべき過失割合のポイント
自分に非がない10対0の事故でも、過失割合が確定するまでの流れを正しく把握しておく必要があります。
相手方が過失を認めなかったり、事実関係を歪めて主張してきたりするケースも少なくありません。
停車中の追突は原則10対0ですが、相手が「不自然な急ブレーキを踏まれた」と主張して争いになることもあります。
ドライブレコーダーの映像や目撃証言など、客観的な証拠をあらかじめ確保しておくことが大切です。
1.修正要素によって過失割合は変化する
要素修正とは、事故の状況ごとに定められた基本の過失割合に、個別の事情を反映して割合を調整する考え方です。
たとえば、次のような事情があると過失割合が修正されます。
- スピードの出しすぎ
- 前をよく見ていなかった
- ウインカーを出すのが遅れた
事故の状況を法的な観点から整理し、公平な割合を判断する必要があります。
修正要素は、被害者にとって有利に働く場合もあれば、不利になる場合もあります。
適切に主張するためにも、事情を整理したうえで弁護士に相談しましょう。
2.動いている車両同士の事故は双方に過失がつきやすい
双方が走行中の事故では、片方に大きな落ち度があっても、10対0と認められないケースが多いです。
公道では運転者に安全運転義務があり、双方が動いていた事故では、被害者側の注意不足も過失があると見なされる可能性が高いためです。
たとえば、交差点で直進車と右折車が衝突した事故では、右折車の責任が重くても、直進車に前方注視や危険回避の余地があったとして、過失が認められるケースもあります。
ただし、以下のような事故では例外的に10対0が認められることがあります。
- 追突事故(前方車両が停止中または著しく低速だった場合)
- 停止中の車両への衝突
- センターラインオーバーによる正面衝突
- 赤信号無視による衝突
被害者側が事故を予見・回避できなかったと評価されやすいケースです。
上記以外の事故でも、状況によっては10対0を主張・立証が可能です。
3.損害の立証責任は被害者側にある
10対0の事故であっても、請求する損害額の根拠は被害者自身が客観的に証明しなければなりません。
民事訴訟の原則として、損害賠償を請求する側がその損害の内容と金額を立証する義務を負っています。
証拠がなければ、過失がゼロでも請求額が認められないこともあります。
通院による治療費や休業損害を請求するには、診断書・診療報酬明細書・源泉徴収票などの証拠書類の提出が必要です。
10対0の事故で弁護士特約を利用するメリット4つ
10対0の事故で弁護士特約を使うメリットは、費用負担の軽減だけではありません。
交渉の質・示談金の金額・精神的な負担、いずれの面でも一人で対応するケースと大きな差があります。
1.加害者側との連絡や交渉を全て一任できる
弁護士に依頼する大きなメリットのひとつは、相手方の保険会社とのやり取りを全て任せられる点です。
10対0の事故では、被害者側の保険会社は示談交渉を代行できません。
被害者側に過失がない事故では、保険会社が本人に代わって相手方と交渉することは法律上認められていないためです。
そのため、示談交渉は被害者自身で進めなければなりません。
しかし、弁護士特約を使えば、弁護士が本人の代理人として相手方と直接やり取りしてくれます。
電話対応や書類のやり取りも任せられるため、負担を大きく減らせます。
2.最も高い「弁護士基準」で示談金が増額される
示談金の計算には3つの基準があり、弁護士が介入した場合にのみ、最も金額が高い弁護士基準を適用できます。
| 基準 | 金額の水準 | 説明 |
| 自賠責基準 | 最も低い | 自賠責保険が定める最低限の基準 |
| 任意保険基準 | 自賠責基準より高い | 相手方の保険会社が独自に定める基準 |
| 弁護士基準 | 最も高い | 弁護士や裁判所が過去の判例をもとに算定する基準 |
相手方保険会社が提示する金額は、任意保険基準で計算されています。
弁護士基準と比べると、慰謝料だけでも数十万円から数百万円の差が出ることも少なくありません。
弁護士を立てると、過去の判例をもとに増額交渉が期待できます。
提示額に疑問を感じている場合は、専門家へ相談しましょう。
3.弁護士費用を気にせず依頼できる
弁護士特約があれば、弁護士費用300万円・法律相談料10万円を上限として保険会社が負担してくれます。
交通事故の示談交渉であれば、多くのケースで上限内に収まるため、自己負担ゼロで弁護士に依頼できるのが一般的です。
費用倒れの心配なく専門家に任せられる点は、弁護士特約を使う大きなメリットです。
4.保険の等級が変わらない
弁護士特約を使っても、基本的には自動車保険の等級は下がりません。
等級が下がるのは、車両保険や対人・対物賠償保険を使った場合です。
弁護士特約は等級に影響する補償ではないため、使っても翌年の保険料に影響しません。
ただし、保険会社や契約内容によって扱いが異なる場合があります。
加入中の保険の約款を確認するか、保険会社に直接問い合わせてください。
10対0の事故で弁護士特約を使って請求できる慰謝料の相場
弁護士特約を使って弁護士に依頼すると、慰謝料の算定に弁護士基準が適用されます。
保険会社が提示する任意保険基準と比べて、2~3倍程度の金額になるケースも珍しくありません。
軽傷・後遺障害・死亡の3つのケース別に慰謝料相場は次の通りです。
| 計算基準 | 弁護士基準 |
| 軽傷・むちうち(通院3ヵ月) | 約50万円前後 |
| 後遺障害14級(最も軽い等級) | 約110万円 |
| 後遺障害1級(最も重い等級) | 約2,800万円 |
| 死亡(一家の主) | 約2,800万円 |
| 死亡(独身者・子ども・高齢者) | 約2,000~2,500万円 |
実際の金額は通院頻度・期間・傷害の程度によって変動するため、上記はあくまで目安です。
弁護士特約を使えば費用の自己負担なく弁護士に依頼でき、弁護士基準での慰謝料獲得を目指した交渉を任せられます。
慰謝料以外に請求可能な損害賠償項目
慰謝料は損害賠償のひとつに過ぎません。
10対0の事故では、相手方に100%の過失があるため、事故によって実際に発生した損害を全て請求できます。
請求できる項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 治療費 | 病院への通院・入院にかかった実費 |
| 交通費 | 通院のための交通費(公共交通機関・タクシー代など) |
| 休業損害 | 入院・通院で仕事を休んだことによる収入減 |
| 入通院慰謝料 | けがによる精神的苦痛に対する補償 |
| 後遺障害慰謝料 | 後遺症が残った場合の精神的苦痛への補償 |
| 逸失利益 | 後遺障害により将来の収入が減少した分への補償 |
| 修理費・代車費用 | 車両の修理代・修理期間中の代車費用 |
相手方保険会社が最初に提示する示談書には、請求できる項目が漏れているケースもあります。
示談書にサインする前に弁護士に内容を確認してもらうのがおすすめです。
10対0のけががない事故では原則慰謝料を請求できない
物損のみの事故(けがなし)では、慰謝料は原則請求できません。
慰謝料は精神的苦痛に対する補償であり、身体への被害がない場合は精神的苦痛が発生したとは認められないためです。
ただし、事故直後は痛みがなくても、数日後から首や腰に痛みが出てくるケースもあります。
症状が出た時点で物損事故から人身事故へ切り替えましょう。
また、けががなくても、念のため医療機関を受診しておくと安心です。
けががない物損事故の示談金相場
物損事故の示談金は、主に車両の修理費と評価損(事故歴による車の価値低下)で構成されます。
修理費は実費が基本ですが、時価額を超えた場合は認められないことが多いため注意が必要です。
修理費が時価額を超える場合は全損扱いとなり、時価額相当の賠償が上限になります。
| 損害項目 | 内容・目安 | 金額の目安 |
| 修理費 | 実費(ただし時価額が上限) | 10万~100万円程度 |
| 評価損 | 修理費の10~30%が目安 | 1万~30万円程度 |
| 代車費用 | 修理期間中の実費 | 1日5千円~1万円程度 |
| レッカー費用 | 移動が必要な場合の実費 | 1万~3万円程度 |
10対0の事故で弁護士特約を利用する際の流れ5ステップ
弁護士特約を使う手順は、大きく5つのステップにわかれます。
難しい手続きはなく、保険会社への連絡から弁護士への依頼まで、スムーズに進められます。
1.まずは自分の保険契約に弁護士特約が付帯しているか確認する
まず、加入中の自動車保険の契約内容を確認してください。
保険証券や契約書類に弁護士特約という項目があれば、特約が付帯している可能性が高いです。
書類が手元にない場合は、保険会社のマイページや契約者専用ダイヤルで確認できます。
また、自動車保険以外の保険に弁護士特約が付帯しているケースもあります。
たとえば、火災保険や医療保険にも同様の特約が含まれている場合があるため、複数の保険契約をお持ちの方は合わせて確認してみてください。
2.保険会社に弁護士特約を使いたいことを連絡する
特約の付帯を確認したら、保険会社の事故受付窓口に連絡して「弁護士特約を使いたい」と伝えてください。
連絡時には、以下の情報を手元に用意しておくとスムーズです。
- 事故の日時
- 事故の場所
- 相手の情報(氏名・連絡先・車のナンバーなど)
- 事故の状況(経緯・過失の有無など)
保険会社から担当者が割り当てられ、特約利用の手続きが始まります。
3.依頼先の弁護士を探す|保険会社から紹介された弁護士以外でもOK
保険会社から弁護士を紹介されることがありますが、必ずしもその弁護士に依頼する必要はありません。
交通事故に強い弁護士を自分で選ぶ場合は、初回無料相談を活用して複数の事務所を比較するのがおすすめです。
事務所によっては相談の段階から費用が発生するケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。
依頼する弁護士が決まったら、保険会社の補償範囲(弁護士費用300万円・法律相談料10万円が一般的な上限)内に収まるかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
4.弁護士と委任契約を結ぶ
依頼する弁護士が決まったら、委任契約書にサインして正式に依頼します。
委任契約書には、弁護士費用の計算方法・業務の範囲・解約条件などが記載されています。
サイン前に内容を確認して、不明な点は弁護士に質問してください。
契約後は、交渉・書類収集・相手方保険会社との連絡など、全ての対応を弁護士が代理でおこなってくれます。
依頼者側は、弁護士からの報告を受けて最終的な判断をするだけです。
5.保険会社へ連絡して、弁護士と委任契約を結んだことを報告する
弁護士と委任契約を結んだ後は、速やかに保険会社へ報告してください。
担当弁護士の事務所名・弁護士名・連絡先を伝えます。
保険会社への報告を怠ると、弁護士特約による費用補償が受けられなくなる可能性があります。
委任契約後はできるだけ早く連絡しましょう。
保険会社への報告後、弁護士費用の請求に必要な書類の手続きが始まります。
弁護士側が直接保険会社に費用を請求するケースも多く、依頼者が立て替える必要がないのが一般的です。
10対0の事故でも弁護士特約が使えない6つのケース
弁護士特約は便利な制度ですが、全ての事故に使えるわけではありません。
加入している保険の種類や事故の状況によっては、特約が適用されないケースもあります。
10対0の事故でも弁護士特約が使えない6つの代表的なケースを紹介します。
1.自然災害による事故
台風・洪水・地震などの自然災害が原因で起きた事故は、弁護士特約の対象外となるのが一般的です。
弁護士特約はあくまで人の行為による交通事故での損害賠償請求を支援する制度です。
自然災害は賠償請求の相手方が存在しないため、特約の適用要件を満たしません。
自然災害による車両被害は、車両保険や火災保険で対応しましょう。
2.自動車・バイクが関わらない事故
自動車保険に付帯している弁護士特約は、自動車またはバイクが関係する事故が補償対象です。
以下のような車やバイクが関わらないトラブルは、対象外になるケースがほとんどです。
- 自転車同士の事故
- 歩行中の事故
- ペットによる被害
ただし、日常生活型の弁護士特約に加入している場合は、車やバイク以外のトラブルにも対応できることもあります。
加入中の特約がどちらのタイプか、約款で確認してみてください。
3.事業用の車の運転中の事故
個人の自動車保険に付帯した弁護士特約は、事業目的での使用中に起きた事故には適用されないのが一般的です。
通勤・レジャー目的での使用は対象になりますが、業務での荷物配送や有償での送迎中の事故は対象外になるケースが多いです。
業務中の事故をカバーしたい場合は、法人契約の自動車保険や業務用の弁護士特約への加入を検討してください。
4.自分が賠償金を請求される側の事故
弁護士特約は、被害者として損害賠償を請求する側が使う制度です。
自分が加害者として賠償を請求された場合には、原則として使えません。
加害者側の交渉は、対人・対物賠償保険に付帯する示談代行サービスが担います。
弁護士特約とは役割が異なるため、混同しないよう注意が必要です。
自分が加害者かどうかわからない状況であっても、まずは保険会社に相談して、どの補償が適用されるかを確認しましょう。
5.請求相手が親族の事故
加入している保険の被保険者と同居・生計を同じくする親族が加害者となる事故は、弁護士特約の対象外となる場合があります。
弁護士特約は、相手方への損害賠償請求を支援するための特約です。
対象外となる親族の範囲は、保険会社によって異なりますが、一般的に以下が該当します。
- 配偶者
- 同居の親・子・兄弟姉妹などの親族
- 生計を同じくする別居の親族
身内間の請求には適用されないと約款で定めている保険会社がほとんどのため、補償を認めないケースが一般的です。
親が運転する車に同乗していた子が事故でけがをした場合などが、典型的な例として挙げられます。
6.弁護士特約に加入する前に起きた事故
弁護士特約の加入日より前に発生した事故には、特約を使えません。
特約はあくまで加入後に発生した事故が対象だからです。
弁護士特約は、ほとんどの自動車保険で月額数百円程度から付帯できます。
事故が起きる前に加入しておきましょう。
10対0の事故でも自分の保険会社に連絡すべき3つの理由
10対0の事故では、保険会社が示談交渉を代行してくれません。
そのため、自分の保険会社に連絡する必要がないと考える方も多いです。
ただ、連絡を入れないでいると、後の交渉や手続きで不利になるケースがあります。
主に3つの理由から、被害者であっても保険会社への連絡は早めに済ませておきましょう。
1.正確な過失割合を立証するため
自分の保険会社に事故状況を報告しておくと、相手方が過失割合を争ってきたときに対応してもらいやすいです。
10対0と思っていた事故でも、相手が「急ブレーキを踏まれた」や「信号の色が違った」などと主張してくるケースがあります。
早期に保険会社へ状況を伝えておけば、記録として残り、後の交渉材料になります。
過失割合の立証に役立つ証拠には、以下のようなものがあります。
- ドライブレコーダーの映像
- 事故現場付近の防犯カメラ・監視カメラの映像
- 目撃者の証言
- 事故直後に撮影した現場写真(車両の損傷・スリップ痕・信号機の位置など)
- 警察が作成した実況見分調書
事故直後の記憶や証拠は時間が経つほど薄れるため、連絡は事故後できるだけ早めに済ませておきましょう。
2.契約内容や受けられる補償の案内を受けるため
加入時に保険内容の詳細まで確認している方は多くありません。
保険会社に連絡することで、自分の契約に付いている補償の内容を案内してもらえます。
被害者として受け取れる補償には、以下のようなものがあります。
- 人身傷害保険
- 搭乗者傷害保険
- 無保険車傷害特約
相手方の保険ではカバーされない損害を、自分の保険で補えるケースも多いです。
使える補償を漏れなく把握するためにも、事故後は必ず自分の保険会社に連絡してください。
3.弁護士特約の利用可否を確認するため
弁護士特約を使いたい場合、まず自分の保険会社に連絡して利用手続きを取る必要があります。
特約の有無は保険証券で確認できますが、補償の細かい条件や上限額は保険会社に直接確認するのが確実です。
弁護士特約が使えると判明した場合は、そのまま特約利用の手続きを進めることができます。
10対0の事故で保険会社が弁護士特約を嫌がる3つの理由
保険会社が弁護士特約の利用を渋るケースがあるのは事実です。
ただ、被保険者には特約を使う権利があります。
保険会社が嫌がる理由を把握しておけば、断られた場合も冷静に対応できます。
1.保険会社の支出が増える
弁護士特約を使うと、保険会社は弁護士費用を負担しなければなりません。
特約の利用は保険会社にとって純粋なコスト増につながります。
弁護士費用300万円・法律相談料10万円が一般的な上限であり、保険会社が利用を渋る背景にはコスト負担の大きさがあります。
しかし、特約の利用は被保険者の正当な権利です。
保険会社の意向に関係なく、利用の意思を伝えて手続きを進めて構いません。
2.示談交渉で相手が完全に非を認めている(争いがない)
相手方保険会社がすでに全額支払いに応じており、過失割合や賠償額に争いがない場合、保険会社から弁護士を立てる必要はないと言われることがあります。
争いがなければ弁護士費用をかけなくて済むという考え方も、理解できなくはありません。
ただ、現時点で争いがないだけで、示談書へのサインまでに状況が変わるケースも少なくありません。
また、提示された慰謝料額が適正かどうかを自身で判断するのは難しいです。
そのため、争いがなくても、弁護士特約を活用して弁護士に相談することをおすすめします。
3.交通事故による損害が軽微
物損のみで損害額が少ない場合や、けがの通院期間が短い場合、保険会社から弁護士費用の方が高くなると案内されるケースがあります。
弁護士費用が増額分を上回る費用倒れが実際に起こる可能性があるのは事実です。
しかし、弁護士特約があれば相談料や依頼費用は保険会社が負担するため、費用倒れを心配せずに依頼できます。
特約がある場合は、損害が軽微でも弁護士に相談してみてください。
保険会社に「10対0の事故で弁護士特約は使えない」と言われた時の対処法
保険会社から弁護士特約は使えないと言われても、すぐに諦める必要はありません。
断られた理由が正当かどうかを確認したうえで、対処できるケースが多くあります。
具体的な対処法を3つ紹介します。
1.保険の契約内容(証券)を再度確認する
手元にある保険証券や約款で弁護士特約の有無と補償範囲を自分で確認してください。
保険会社の担当者が正確な内容を把握していないケースがあります。
特約が付帯しているにもかかわらず使えないと言われた場合、証券の記載内容を伝えながら再度確認してみてください。
書類が手元にない場合は、保険会社のマイページや契約者専用ダイヤルで確認できます。
口頭での説明だけで判断せず、書面上の記載を自分でも確かめておきましょう。
2.保険会社に使えない理由と根拠を明確に示してもらう
使えないと言われた場合は、どの条項に基づいて使えないのかを書面で示してもらうよう求めてください。
口頭だけの説明では、担当者の判断ミスや説明不足が含まれていることがあります。
約款の該当箇所を特定してもらえれば、反論や再確認がしやすいです。
また、書面での回答を求めることで、保険会社側が対応を慎重に検討し直すケースもあります。
3.交通事故に強い弁護士に相談する
特約が本当に使えないのか、使える可能性があるのかは、弁護士に相談すれば判断できます。
交通事故に強い弁護士であれば、弁護士特約が使えるかどうかについて助言してもらえます。
初回相談を無料で受け付けている事務所も多いため、まずは状況を話すだけでも具体的な見通しを立てやすいです。
特約が使えない場合でも、完全成功報酬型を採用している事務所なら、費用を持ち出さずに依頼できるケースもあります。
特約の有無にかかわらず、一度相談してみてください。
10対0の事故で弁護士特約がない場合の対処法
弁護士特約が自動車保険に付帯していない場合でも、次のような対処法があります。
自動車保険以外の保険を確認する
弁護士特約は、自動車保険以外にも付帯しているケースがあります。
以下の保険も確認してみてください。
- 火災保険
- 医療保険
- 傷害保険
- クレジットカードの付帯保険
ただし、これらの特約は日常生活上の事故を対象としているものが多く、自動車事故に適用されない場合があります。
適用範囲は各保険の約款によって異なるため、カスタマーサポートに交通事故で弁護士費用を補償できる特約はあるかと直接確認するのが確実です。
特約の名称が日常生活賠償特約や弁護士費用補償特約となっている場合もあるため、名称だけで判断せず内容まで確認してみてください。
家族や同乗者の保険を確認する
自分の保険に特約がない場合でも、同居している家族の自動車保険・火災保険に弁護士特約が付帯していれば、家族の特約を使える場合があります。
多くの保険会社では、配偶者や同居の親族が被保険者の範囲に含まれています。
家族の保険証券も合わせて確認してみてください。
ちなみに、別居している親の保険については、基本的には適用外となるケースが一般的です。
ただし、保険会社や契約内容によって異なる場合があるため、気になる場合は保険会社に直接問い合わせましょう。
弁護士特約がなくても弁護士に依頼したほうが良いケース
弁護士特約がなくても、自費で弁護士に依頼することで費用以上の増額が期待できるケースがあります。
人身事故でけがの程度が重い場合や、後遺障害が残る可能性がある場合は、弁護士基準での慰謝料額が保険会社の提示額を大幅に上回ることが多くあります。
そのため、弁護士費用を差し引いても、受け取れる金額が増えるケースが多いです。
一方、物損のみで損害額が少ない場合は、費用倒れになる可能性もあります。
増額の見込みと費用を比較するためにも、まず初回無料相談で弁護士に確認するのがおすすめです。
成功報酬型の料金体系を採用している事務所であれば、増額できた場合にのみ費用が発生するため、リスクを抑えて依頼できます。
10対0の事故における示談交渉を進める上での注意点
10対0の事故であっても、示談交渉を進める際にはいくつか注意点があります。
被害者の立場でも交渉の進め方を誤ると、本来受け取れるはずの金額より少なくなることも珍しくありません。
示談交渉を進める前に、必ず注意点を把握しておきましょう。
1.自分の保険会社が示談交渉を代行してくれない
10対0の事故では、自分の保険会社が示談交渉を代行できません。
被害者に過失がない場合、保険会社が交渉に介入すると非弁行為にあたる可能性があるためです。
結果として、交渉経験のない被害者が相手方の保険会社のプロ担当者と直接やり取りしなければならない状況が生まれます。
損害賠償の専門知識を持つ担当者と対等に交渉するのは、一般の方には簡単ではありません。
保険会社が示談交渉を代行できない場合は、弁護士に依頼するのがおすすめです。
2.保険会社の提示する示談金は低い可能性がある
相手方の保険会社が最初に提示する示談金は、自社の算定基準で計算されており、弁護士基準と比べると低いケースが多いです。
保険会社は営利企業であるため、支払う保険金を抑えることが利益につながります。
そのため、示談金の提示額は必ずしも被害者にとって適正な金額とは限りません。
サイン後の撤回は原則として認められないため、署名前に弁護士へ金額の妥当性を確認してもらうことをおすすめします。
3.領収証や写真がないと請求が認められない場合がある
治療費・交通費・修理費を請求する際、支出を証明できる書類がなければ、金額の一部または全額が認められないことがあります。
事故後に用意しておきたい書類は以下のとおりです。
- 領収証(治療費・交通費・修理費など)
- 診療明細書
- 修理見積書
- 交通費の乗車記録(日付・区間・金額)
書類と同様に、現場の記録も重要です。
事故直後に車両の損傷・道路状況・相手車両のナンバーを写真や動画で残しておくと、過失割合の交渉で活用できます。
治療や手続きが続く中で書類管理は後回しになりやすいため、領収証はその場で保管する習慣をつけておくと安心です。
4.事故直後にけががなくても後から痛みが出る場合がある
交通事故では、事故直後は症状がなくても、数日後から頸部痛や腰痛が出てくるケースがあります。
むちうちはその代表例です。
あとから症状が出た場合、医療機関の診断書をもとに人身事故への切り替えを申請できます。
事故後は念のため医療機関を受診しておくのがおすすめです。
また、示談成立後の追加請求は原則として認められないため、症状が落ち着くまでは示談書へサインしないようにしましょう。
10対0の事故で弁護士特約を使うならベンナビ交通事故
交通事故に強い弁護士を探している方には、「ベンナビ交通事故」がおすすめです。
地域や相談内容で絞り込めるため、自分の状況に合った事務所を探しやすいのが特徴です。
初回無料相談に対応している事務所も多く掲載されており、費用を気にせず複数の事務所に問い合わせられます。
まずは気軽に相談してみてください。
解決事例1.20万円の慰謝料増額に成功
依頼者は埼玉県在住の20代男性で、停車中に後方車両から追突された事故(過失割合0対100)により、頸椎捻挫・腰椎捻挫を負いました。
通院期間は約7か月で、示談交渉を弁護士に依頼した結果、約20万円の増額を実現しました。
後遺障害等級が認定されないケースでも、弁護士のアドバイスに基づいた通院期間や治療内容の証明によって慰謝料を増額ができた事例です。
解決事例2.40万円の慰謝料増額に成功
依頼者は40代女性で、走行中に並走車両から急な車線変更で接触された事故です。
当初、相手方保険会社から過失割合90対10で提案がありましたが、類似する裁判例をもとに交渉した結果、100対0での支払いを実現しました。
また、同乗していた子どもの慰謝料も、若年で回復が早いことを理由に20万円という低い金額でした。
通院頻度などを根拠に交渉した結果、裁判基準の満額での支払いを受けることができ、合計約40万円の増額となりました。
過失割合は保険会社の提示をそのまま受け入れる必要はありません。
判例をもとに交渉することで、被害者に有利な結果につながるケースがあります。
解決事例3.賠償金を98万円の増額に成功
依頼者は50代男性で、信号待ちで停車中によそ見運転の車に追突された事故です。
過失割合は0対100で相手方に全過失があるにもかかわらず、最初の示談提示額は約30万円でした。
提示額の妥当性に疑問を感じ、弁護士へ相談。
相手方保険会社が提示した示談金の内訳を精査したところ、休業損害が0円になっていることが判明しました。
休業損害を含む各項目について交渉を進めた結果、示談金は約130万円となり、当初の提示額から約98万円の増額を実現しました。
保険会社の提示額には、項目の漏れや過小評価が含まれているケースがあります。
少しでも疑問を感じたら、弁護士に確認してもらうのがおすすめです。
10対0の事故と弁護士特約に関するよくある質問
10対0の事故と弁護士特約に関して、特に質問が多い内容をまとめました。
事前に把握しておくことで、適切な賠償額を受け取れる可能性が高まります。
任意保険に弁護士特約を付ける場合の費用(保険料)はいくらかかりますか?
弁護士特約の追加保険料は、月額100~300円程度が一般的です。
年間で1,200~3,600円程度になります。
弁護士に依頼した場合の着手金・報酬金は数十万円が相場であり、特約の掛け金がいかに少額かがわかります。
まだ特約を付けていない方は、加入中の自動車保険の窓口に問い合わせてみてください。
契約の変更や更新のタイミングで追加できる場合があります。
弁護士特約を使うことができるタイミングに制限はありますか?
はい、制限があります。
示談書にサインした後は、原則として特約を使って合意内容を覆すことができません。
弁護士特約を活用するなら、示談交渉が始まる前、または相手方保険会社から提示額が届いた段階で弁護士に相談するのがおすすめです。
また、交通事故の損害賠償請求権には時効があります。
人身事故は傷害部分・死亡および後遺障害部分ともに5年が目安です。
時効が成立した後は、弁護士に依頼しても慰謝料を請求できないため注意が必要です。
弁護士特約で補償される費用に上限はありますか?
一般的な補償の上限は、弁護士費用が300万円・法律相談料が10万円です。
多くの交通事故の示談案件では、弁護士費用が300万円を超えることはほとんどありません。
上限内に収まるケースがほとんどで、実質的に自己負担ゼロで弁護士に依頼できます。
ただし、上限を超えた分は自己負担になります。
複雑な訴訟や長期化した案件では費用が上限を超える可能性もあります。
上限額は加入している保険によって異なる場合があるため、依頼前に弁護士と費用の見通しをあわせて確認しましょう。
まとめ
10対0の事故でも、弁護士特約を使えば自己負担ゼロで弁護士に交渉を任せられます。
特約が使えない場合や保険会社に断られた場合でも、対処できる方法は複数あります。
保険会社が提示する示談金は弁護士基準より低いケースが多く、サイン前に弁護士へ確認することで増額できる可能性があります。
特約の有無にかかわらず、まずは初回無料相談を活用して弁護士に相談してみてください。
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多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。
特約を利用して弁護士に相談する交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。
- 過去の解決事例を確認する
- 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
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