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交通事故の示談金の相場|請求例・内訳と増額方法について
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交通事故の示談金の相場|請求例・内訳と増額方法について

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
Jidankin

交通事故では、加害者側から示談金を受け取って解決する流れが一般的です。加害者または加害者が加入している保険会社と交渉をして、お互いが和解条件(示談金の額)に納得すれば示談が成立します。

 

ただ、事故被害者のほとんどは、示談の手続きに臨むのは初めてです。「交通事故ではいくら示談金を請求できるの?」と相場がわからず悩まれる方も多いのではないでしょうか?

 

この記事では、交通事故被害で請求できる示談金の請求例や内訳などをご紹介します。ご自身の状況で示談金をいくら請求できるのか目安を確認したい場合に、ぜひ参考にしてみてください。

 

保険会社が提示する示談金額は、適切でない場合があります

保険会社から提示された示談金額は、相場を下回っている場合があります。

弁護士に依頼することで、過去の判例を元に適切な額の示談金を請求してもらえます。

被害の程度や入通院日数などによって、具体的な金額は異なります。

あなたの示談金はどのくらい増額しそうか弁護士に聞いてみましょう

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交通事故の示談金には相場はない

交通事故における示談金とは、車の修理代や病院の治療費、休業中の補償など、事故被害によって生じた損害賠償を一括りにしたものです。つまり、交通事故で被った損害を基に決定するものになります。

 

そのため、「この状況の事故なら○○万円を請求できる」という相場はありません。同じ状況の事故でも怪我の程度や物損の有無などによって、示談金の額は変わってきます。

 

ただ、示談金の内訳や算出方法を確認しておけば、ある程度の目安を把握することは可能です。以下では、モデルケースを使って、示談金の請求例や内訳を見ていきます。

 

交通事故の示談金請求例

交通事故の示談金はどのくらいの額になるのか想像しやすいよう、請求例を3つご紹介します。ざっくりとした計算ですが、請求額の目安として参考にしてみてください。

 

※請求例にある内訳や算出基準の詳細は下記で解説あり

 

<被害者モデル>

性別:男性
年齢:37歳
職業:会社員
家族:妻(扶養)と2人暮らし
収入:年収500万円、月収30万円

 

軽傷で1ヶ月間の通院をしたケース

打撲の治療で1ヶ月間(通院日数10日)通院して2日間お仕事を休んだ場合の請求例。

 

示談金の内訳

自賠責基準

弁護士基準

通院費用

3万円

3万円

休業損害

2万円

2万円

通院慰謝料

8万4,000円

19万円

合計

13万4,000円

24万円

 

むちうちで後遺障害が認定されたケース

むちうちの治療で6ヶ月間(通院日数70日)通院して10日間お仕事を休み、後遺障害第14級が認定された場合の請求例。

 

示談金の内訳

自賠責基準

弁護士基準

通院費用

25万円

25万円

休業損害

10万円

10万円

逸失利益

約108万円

約108万円

通院慰謝料

58万8,000円

89万円

後遺障害慰謝料

32万円

110万円

合計

233万8,000円

342万円

 

交通事故で被害者が亡くなったケース

交通事故被害で当日に被害者が亡くなった場合の請求事例

 

示談金の内訳

自賠責基準

弁護士基準

葬儀代

60万円

130万円

逸失利益

約4,611万円

約4,611万円

死亡慰謝料

1,100万円

2,800万円

合計

5,771万円

7,541万円

 

交通事故の示談金の内訳

交通事故の示談金(損害賠償)の種類は多岐に渡りますが、大まかには以下の3種類に分類されます。

 

示談金の内訳

  • 積極損害
  • 消極損害
  • 慰謝料

 

積極損害

積極損害とは、交通事故で生じた金銭的な損害のことです。治療費や修理費など、交通事故に遭わなければ発生しなかった費用であれば、積極損害として請求が認められます。

 

項目

内容

修理代

自動車や壊れた物の修理費用

治療費

入院や通院で怪我の治療をする際にかかった費用

入院雑費

寝具や洗面具に電話代など、入院中に必要な雑費(1日あたり1,400〜1,600円が目安)

通院費用

交通費や宿泊費など、通院にかかった費用

付添看護費

怪我の付き添いが必要になった場合に請求できる看護費用

将来の看護費

後遺症を負って将来的に介護が必要な場合に請求できる費用

児童の学費等

学習の遅れを取り戻すための学習費、子供を預けざるを得ない状況になった場合の負担額など

葬儀関係費

被害者の葬儀にかかる費用(裁判実務上は130〜170万円の請求が限度)

弁護士費用

裁判を起こした場合、請求容認額の1割程度を弁護士費用として加害者に請求可能

 

消極損害

消極損害とは、交通事故に遭わなければ得られていたはずの収入に対する損害です。交通事故被害で請求できる消極損害は以下の2種類です。

 

項目

内容

休業損害

交通事故が原因の休業で減少した収入に対する補償

逸失利益

後遺症で労働能力が低下または事故で亡くなっていなければ、将来得られていたはずの収入に対する補償

 

休業損害は労働で収入を得ている人なら誰でも請求する権利があります。正社員だけでなくアルバイトやパートも、事故が原因で仕事を休んだら請求可能です。なお、専業主婦(主夫)も家事労働に従事していると扱われるので、収入がなくても休業損害の請求は認められます。

 

逸失利益に関しては、後遺障害が認定されるまたは被害者が亡くなった際に請求が認められます。休業損害と逸失利益の詳細は以下の記事で解説しているので、計算方法を確認したい場合は併せてご覧ください。

 

消極損害の詳細記事

休業損害

交通事故の休業損害の計算手順|請求の条件と請求額を増やす唯一の方法

逸失利益

逸失利益を計算する方法と適正な慰謝料を獲得するための手順

 

慰謝料

慰謝料とは、死傷事故で負った精神的苦痛に対して請求できる損害です。交通事故で慰謝料が請求できるのは、事故で負傷または死亡した場合になります。物損だけの事故では、慰謝料の請求はできないので注意してください。

 

交通事故で請求できる慰謝料は、以下の3種類です。

 

項目

内容

入通院慰謝料

入院または通院が必要になる怪我を負わされた精神的苦痛に対して請求できる慰謝料

後遺障害慰謝料

後遺症を負わされた精神的苦痛に対して請求できる慰謝料

死亡慰謝料

亡くなった被害者および遺族の精神的苦痛に対して請求できる慰謝料

 

交通事故の慰謝料には相場がある

慰謝料は積極損害や消極損害と異なり、実際に生じた損害の額を計算できません。そのため、慰謝料に限っては相場を参考に金額を決定して請求するのが一般的です。

 

慰謝料の相場には3つの算出基準があり、どの基準が適用されるかによって請求額が変わってきます。

 

交通事故慰謝料の算出基準

自賠責基準

交通事故で負傷した被害者に対して、法令で決められた最低限の補償を行うことを目的とした基準

任意保険基準

自動車保険会社が独自に設けている基準。自賠責基準よりも多くの補償が受けられる

弁護士基準

裁判所の判例などを参考にした基準。自賠責基準や任意保険基準よりも高額な水準となっている。

 

大半の事故は自賠責基準か任意保険基準で処理されているケースが多いと思われますが、弁護士を雇った場合は、弁護士基準で処理してもらうことが期待できます。ここでは、先ほど紹介した3種類の慰謝料の相場をご紹介します。

 

なお、任意保険基準は相場が公表されていないため省略しますが、金額は自賠責基準と同等または少し高額に設定されている場合が多いです。

 

入通院慰謝料の相場

入通院慰謝料は、通院期間と通院日数を基に算出されます。自賠責基準は以下の計算式、弁護士基準は下表の金額がそれぞれ相場額です。

 

自賠責基準の計算式

  1. 4,200円×治療期間(病院で通っていた期間)
  2. 4,200円×実通院日数(実際に病院に通った日数)×2

 

①と②で答えが小さい方の計算式を適用

 

入院期間
通院期間
実際の通院日数 =0

 

<通常の弁護士基準による入通院慰謝料の表(単位:万円)>

弁護士基準の通院慰謝料の相場

 

<むちうち症で他覚症状がない場合に適用される入通院慰謝料表(単位:万円)>

弁護士基準(むちうち)の通院慰謝料相場

後遺障害慰謝料の相場

後遺障害慰謝料は、損害保険料率算出機構から認定された後遺症の等級(症状の種類・度合いで決定)によって金額が変わります。相場額は以下のとおりです。

 

等級

自賠責基準

裁判基準

第1級

1,100万円

2,800万円

第2級

958万円

2,370万円

第3級

829万円

1,990万円

第4級

712万円

1,670万円

第5級

599万円

1,400万円

第6級

498万円

1,180万円

第7級

409万円

1,000万円

第8級

324万円

830万円

第9級

245万円

690万円

第10級

187万円

550万円

第11級

135万円

420万円

第12級

93万円

290万円

第13級

57万円

180万円

第14級

32万円

110万円

 

死亡慰謝料の相場

死亡慰謝料は、被害者の家族構成や扶養者の数などによって金額が変わります。相場額は以下のとおりです。

 

<自賠責基準の相場>

請求する要項

慰謝料額

死者本人に対する慰謝料

350万円

死亡者に扶養されていた場合(※)

200万円

慰謝料を請求する遺族が1人の場合

550万円

慰謝料を請求する遺族が2人の場合

650万円

慰謝料を請求する遺族が3人の場合

750万円

 

遺族が死亡した被害者本人に扶養されていた場合のみ200万円が加算されます。(遺族が1人で扶養されている場合:350万円+200万円+550万円=1,100万円)

 

<弁護士基準の相場>

死亡者の立場

慰謝料額

一家の支柱

2,800万円

配偶者、母親

2,500万円

上記以外

2,000万~2,500万円

 

(※本人に対する慰謝料と遺族に対する慰謝料を合算した額)

 

弁護士を雇うと保険金を増額できる可能性が高い

上記でご覧のとおり、交通事故の慰謝料は弁護士基準の相場が最も高額です。示談金を少しでも増額したいのであれば、示談に応じる前に1度弁護士に相談してアドバイスを受けておいた方がよいでしょう。

 

最後に、どのような時に弁護士に示談金の請求を依頼した方がよいのか、考慮すべきポイントを2つご紹介します。

 

『増額分>弁護士費用』なら依頼をするべき

弁護士を雇って示談金を増額できても、費用を差し引いて収支がマイナスになっては意味がありません。弁護士に依頼する場合は『弁護士を雇った場合の示談金の増額分>弁護士費用』である必要があります。

 

損害の額が大きいほど弁護士基準による増額分が大きくなるので、通院期間が3ヶ月以上長引いたり、後遺症が残る重傷を負った状態であれば、弁護士を雇った方が得になる可能性が高いでしょう。

 

ご自身で判断が難しい場合は、法律相談を利用して見積もりを出してもらい、そこから依頼をするべきか判断するのが最も確実です。

 

弁護士費用特約があれば費用の心配は無用

ご自身または同居している家族の保険に弁護士費用特約が付帯している場合には、保険会社から弁護士費用を負担してもらえます。その場合は費用倒れの心配はないので、弁護士を雇った方が得になる可能性が非常に高いです。

 

なお、弁護士費用特約は加入率が高いのに、利用率が低い保険サービスだといわれています。せっかく保険料を払っているのに利用しないのは勿体ないので、使い忘れのないように注意してください。

 

契約したか記憶が曖昧な場合は、ご自身の保険会社に問い合わせて確認してみましょう。

 

まとめ

交通事故の示談金には相場はありません。壊れた物の修理費用や怪我をした場合の治療費など、事故でどのような損害を被ったかによって、示談金の額は変わってきます。

 

ただ、慰謝料に関しては相場が決まっていて、弁護士を雇うと増額を見込める可能性が高いです。ですから、示談が成立する前に弁護士の法律相談を利用して、自分の場合は依頼した方が得になるのか確認しておいた方がよいでしょう。

 

示談は成立したらやり直しができません。少しでもわからないことがある場合は、示談書にサインせず、専門家に相談しながら慎重に手続きを進めていただければ幸いです。

 

保険会社が提示する示談金額は、適切でない場合があります

保険会社から提示された示談金額は、相場を下回っている場合があります。

弁護士に依頼することで、過去の判例を元に適切な額の示談金を請求してもらえます。

被害の程度や入通院日数などによって、具体的な金額は異なります。

あなたの示談金はどのくらい増額しそうか弁護士に聞いてみましょう

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出典一覧

吉岡 翔(2001-2004)『交通事故に負けない被害者の本』日本実業出版社

(2017)『図解 わかる交通事故の損害賠償』弁護士 堀 哲郎、弁護士 沼尻 隆一監修 新星出版

一般社団法人・日本自動車連盟

国土交通省|自動車総合安全情報 自賠責保険について知ろう!

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

交通事故のトラブル解決の為に、何をどうすれば良いかわからない方へ


交通事故の9割は示談交渉で決着がつくと言われていますが、実際に自分が示談を進める際に出てくる交渉相手は、相手側保険会社の示談担当員です。

被害者自身やその家族が示談交渉に応じるのが一般的ですが、実際に何年も交通事故の示談交渉を続けてきたプロ相手に、実際の相場よりも低い金額で応じてしまい泣き寝入りをする方も多いのが実情です。

その結果、示談交渉では話し合いが進まず訴訟に発展するケースが増えています。2005年には6,035件だった訴訟件数が、2015年までの10年間で約3.24倍の19,559件に増加しているというデータがあります。

交通事故で被害に遭ったのは自分達の方なのに、適正な保障がされず、大きな後遺症が残った場合は今後の生活への不安も大きくなるでしょう。

もし、『できるだけ損をしたくない』『適正な保障をしてほしい』とお困りの方は、交通事故の問題に長年取り組んできた弁護士に相談してみましょう。

2015年現在、弁護士に依頼する割合は93.6%(訴訟時)という高い割合で利用されており、交通事故に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のメリットが望めます。

・保険会社との示談交渉を任せられる
・弁護士基準という慰謝料や示談金を増額できる基準が使える
・事故の過失を適正な割合で計算してくれる
・後遺障害(後遺症)の正しい等級を認定しやすくなる など

弁護士に依頼するのは費用がかかると思われるかもしれませんが、自動車保険の特約(弁護士費用特約)が付いていれば、弁護士費用は300万円まで保険会社が負担してくれます。

交通事故に関わる問題でお困りの事を、【交通事故を得意とする弁護士】に相談することで、有利な結果となる可能性が高まりますので、お一人で悩まず、まずは『無料相談』をご相談ください。

あなたのお悩みに、必ず役立つことをお約束します。

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編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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