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後遺障害で非該当の原因|認定条件と対処方法について

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
後遺障害で非該当の原因|認定条件と対処方法について
この記事のまとめ
  • 後遺症が残っても必ず後遺障害等級に認定されるとは限らない(非該当)!
  • 認定を受けるためには画像所見(レントゲン・CT・MRIの検査結果)、神経学的所見などの他覚的所見が必要!
  • 弁護士にサポートを受けることで適切な内容で申請することができる!

担当医には後遺症と診断されたのに、後遺障害申請の結果は非該当。

一見すると矛盾している状況ですが、このような事例は交通事故問題において珍しくありません。

後遺障害の認定は、担当主治医が被害者の申告内容を踏まえて行うものではなく、加害者側の自賠責保険が関係資料から客観的に行うものだからです。

この記事では、後遺障害が非該当になる理由や、その対処法などをご紹介します。

後遺障害の審査結果に納得いかない場合には、参考にしてみてください。

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後遺障害の認定条件と非該当の原因

後遺障害の認定を受けるには、以下のような観点から、日常生活に影響を与えていることが客観的に証明できることが必要です。

後遺障害等級の認定条件

  1. 事故の状況と、『患者(被害者)が医師に申告する症状』の程度が一致していること
  2. 事故当初から、医療機関への定期的な通院を続けていること
  3. 事故当初から、患者(被害者)の訴える症状が続いており、かつその症状には一貫性がある(痛みの回復、再発ではない)こと
  4. 症状が重たいと認められ、かつ日常生活において継続している(日常で慢性的に症状が出ている)と認められていること
  5. 症状にズレや矛盾がない他覚的所見(第三者が確認できる画像診断結果や検査結果など)があること

後遺障害が非該当扱いになるのは、被害者の訴えるような後遺症が客観的に認定できないためです。

なお、以下で後遺障害が非該当となりやすい事例を簡単に紹介します。

軽微な事故である

軽微な交通事故の場合、『その規模の事故で後遺症が残る負傷をすることはない』という判断はあり得ます

したがって、交通事故が軽微である場合、後遺障害等級認定はされにくくなるということは一理あるでしょう。

通院の頻度が乏しい

通院が月に1回だけだったり、毎週1回の通院なのに通院しない週が何回もあるなど、通院実績が乏しい場合、症状は大したものではない、症状の連続性・一貫性が認められないとして後遺障害には当てはまらない(非該当)と判断されてしまうでしょう。

後遺障害診断書が不正確・不十分

医師は治療のプロでも、交通事故に関する診断書の作成に必ずしも精通しているとは限りません。

後遺障害診断書の作成経験が少ない医師の場合、記載内容が不正確であったり、不十分であったりということはよくあります。

このような場合も、診断書から後遺症の認定が困難と判断されることはあり得ます。

非該当だと示談金(慰謝料)は大幅に減額する

後遺障害等級が認められれば、後遺障害に関する損害賠償(後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益)を請求できるため、認定されない場合に比べて補償額は高額になります。

しかし、非該当であればこのような増額は望めません。

【むちうちが14等級として認定された場合の損害賠償(年収400万円の会社員)】

保険金の項目

賠償金額(弁護士を通じて請求した場合)

後遺障害慰謝料

110万円

後遺障害逸失利益

約86万円

最も等級が低い14級が認定されるだけでも、200万円近く保険金の額が増える可能性があります。

交通事故の損害賠償請求において、後遺障害認定の有無はかなり重要といえますね。

後遺障害が非該当になった場合の対処法

後遺障害の申請は、非該当の通知を受けても何度も申請可能です。

そのため、最初の申請で非該当になっても、すぐ諦める必要はありません。

ここでは、後遺障害が被害等になった場合にできる対処法を4つご紹介します。

該当になった場合の対処法
  • 異議申立て
  • 自賠責紛争処理機構への申請
  • 裁判

異議申立て

異議申立てとは、後遺障害の認定結果に納得いかない場合に、再審査を要求する手続きです。

再審査の結果、判断が覆る可能性もなくはないです。

ただ、このようなケースは極めて稀です。

特に追加資料もなくこれまでの申請をくり返すだけでは、判断が覆る可能性はまずありません。

したがって、異議申立てをする場合、前回の結果が誤りであることを示すような追加資料の提出が必要です。

自賠責紛争処理機構への申請

自賠責紛争処理機構では、中立的な立場の弁護士・医師から自賠責保険会社が下した認定結果の再審査を申請することができます。

自賠責紛争処理機構による調停により、ご自身の主張が認められれば、後遺障害等級の認定を受けられるでしょう。

なお、自賠責紛争処理機構の申請に関しては、1度しかおこなえません。

また過去に申請した書類をそのまま審査するため、自賠責保険会社の審査に不備が判明しない限り、非該当の結論が覆える可能性は低いです。

裁判

後遺障害の該当性については、裁判所に判断してもらうことも可能です

裁判所は自賠責保険の判断に拘束されず、事実に基づいて後遺障害の有無を判断してくれます。

しかし、裁判所も自賠責保険側の専門的判断は尊重しますので、これにまったく影響されないということはありません。

また、法律知識と訴訟経験がないと手続きが難航する可能性が高いため、裁判を検討する場合には、弁護士に相談をし、他にもう打つ手がないかを明確にしてから取り掛かることをおすすめします。

後遺障害認定の可能性を高めるためにするべきこと

上記のいずれの方法で対応するにしても、以前に申請した書類内容の見直しをする必要があります。

後遺障害の申請が非該当になった場合には、必ず以下の事前準備を行いましょう。

  • 症状を証明する新たな証拠を用意する
  • 後遺障害診断書の内容を見直す

症状を証明する新たな証拠を用意する

むちうちによる疼痛・しびれなど、他覚症状(レントゲン・CT・MRIなどの画像所見)がない症状は、非該当となるケースが多勢です。

このような神経症状については医師に相談して、以下の神経検査を受けることを検討してみてください。

むちうちの証明に有効な検査

ジャクソンテスト

患者の頭部を後ろに曲げながら圧迫させて、痛みやしびれの有無を確認します

スパーリングテスト

ジャクソンテストと類似した検査方法ですが、スパーリングテストは患者の頭部を痛みのある方向へ傾けます

ショルダーデプレッションテスト

患者の肩を押し下げて頭を逆側に倒すことで、痛みやしびれの有無を確認します

他覚症状が見られない後遺症であったとしても、神経検査の結果で症状の有無を証明できれば、後遺障害が認定される可能性はあります

ただ、このようなテストによっても神経症状の有無を客観的に証明することは容易でないことに留意してください。

後遺障害診断書の内容を見直す

上記でも触れましたが、すべての医師に後遺障害診断書を作成した経験があるわけではありません。

医師が診断書作成に不慣れだと、後遺障害の認定条件を満たした書き方ができていない可能性もあります。

ですから、ご自身でも診断書の作成方法を確認しつつ、担当医と相談しながら診断書を作成してもらいましょう。

後遺障害等級認定の申請を弁護士に依頼すべき理由

ここまで、後遺障害が非該当になった場合の対象法を紹介してきましたが、その手続きは弁護士への依頼を検討されることを強くおすすめします。

弁護士に後遺障害等級認定を依頼すると、後遺障害等級認定の手続きを代行してくれ、かつ、必要な書類についても的確なアドバイスを受けられます

また、弁護士に慰謝料請求を依頼すれば、保険会社の基準ではなく、過去の裁判結果に基づいた算定されている「弁護士基準」で慰謝料を計算・請求できます。

弁護士費用を差し引いても慰謝料増額分の方が大きければ、最終的な収支はプラスになるため、依頼のメリットは大きいでしょう。

さいごに

後遺障害として認定されれば、最終的に受け取れる示談金額の総額は、増額します。

ただし、後遺症が残ったからといって、必ずしも認定されるものではありません。

もし自分だけではどうしようもないと思うのであれば、早めに弁護士の力を借りることも選択肢のひとつでしょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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