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公開日:2018.10.19  更新日:2021.2.8

後遺障害を弁護士に相談する最も適したタイミングとは

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事

交通事故では、加害者側の保険会社から示談金の提示を受けてから、弁護士への相談を持ちかける被害者が多いと言われています。

しかし、交通事故の示談金(損害賠償)は、事故後の手続き・対応によって変わるものです。対応を間違って賠償額が減ってしまうリスクを避けたいのであれば、ご自身の状況に適したタイミングで弁護士への依頼をするべきでしょう。

この記事では、交通事故被害で負った後遺障害について、弁護士に相談するタイミングを解説します。後遺障害の認定手続きや損害賠償請求でお悩みの方は、参考にしてみてください。

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示談前なら弁護士への依頼はいつでも可能

弁護士への後遺障害に関する依頼は、示談成立前であればいつでも可能です。後遺障害が認定された後でも、保険会社との示談交渉をしている段階でも、まだ弁護士への依頼は間に合うのでご安心ください。

ただし、示談が成立した後だと、弁護士に依頼を受けつけてもらえない可能性が高いです。原則として、一度成立した示談の内容(示談金の額)を変更することはできません。ですから、弁護士への依頼を検討している場合は、必ず示談書にサインをする前に相談するようにしましょう。

後遺障害を弁護士に相談するタイミング

後遺障害について弁護士に相談するベストタイミングは、後遺障害の認定申請の手続きを行う前です。担当医から症状固定(治療を続けてもこれ以上の回復が見込めない状態)の診断を受けて、後遺障害診断書を作成してもらえる状況になってから依頼するのが最善かと思われます。

ただ、上記の通り、後遺障害の相談は示談成立前ならいつでも可能です。ここでは、弁護士に相談できる各タイミングをご紹介します。

タイミング別の交通事故弁護士に依頼するメリット

事故の直後

事故直後に依頼をした場合、示談までの交通事故手続き全般を弁護士に一任することができます。そのため、最も適正な示談金が獲得しやすく、被害者の負担が少ない依頼タイミングだといえるでしょう。

ただ、事故に遭ったばかりでご自身の損害が確定していない段階だと、弁護士を雇うことにより増額できる示談金の見込み額がわかりません。被害が小さい事故で弁護士を雇うと、費用倒れになるリスクがあります。

事故直後の依頼は、重傷を負ったことが明らかな場合、または弁護士費用特約を利用できる場合に検討してみてください。

弁護士費用特約とは

任意(自動車)保険会社が提供する保険サービス。ご自身またはご家族の保険にこの特約が付帯している場合には、保険会社に弁護士費用を負担してもらえる

治療終了(症状固定)後

後遺障害について相談するのには最も適したタイミングです。弁護士に、ご自身が請求できる損害賠償額のおおよその見込みを確認できますし、示談金の額に大きく影響する後遺障害申請の手続きを任せることができます。

病院の担当医から症状固定の診断を受けて、後遺障害が認定される可能性がある場合には、弁護士にすぐご相談ください。

後遺障害認定後

後遺障害の申請には回数制限が定められていません。もし、後遺障害の認定結果に納得がいかない場合は、弁護士に再申請をしてもらうとよいでしょう。

ただ、後遺障害の認定にかかる期間は2〜3ヶ月が目安だと言われています。再申請をすると示談金が支払われるまでの期間が延びてしまうので、まだ後遺障害申請をしていない段階であれば、その前に弁護士に相談されることをおすすめします。

示談交渉時

示談交渉で加害者側から提示された示談の条件(示談金の額)に納得がいかない場合には、弁護士に相談をしてその条件が適正なものであるか確認してもらいましょう。

示談の成立前であれば、慰謝料の額や後遺障害の等級が見直される可能性があります。示談の条件や加害者側の対応に少しでも不安を感じるのであれば、示談書にサインする前に弁護士にご相談ください。

損害賠償請求には時効がある

交通事故の損害賠償請求には3年間の時効があります。後遺障害が残る事故の場合は、症状固定から3年が損害賠償の請求期限です。この期限を過ぎてしまうと、損害賠償の請求が認められなくなるので注意してください。

被害状況

時効の期間

事故で加害者がわかる場合

交通事故の発生日より3年間

加害者が後からわかった場合

犯人発覚から3年間

ひき逃げで加害者がわからない場合

交通事故の発生日より20年間

事故で後遺症が残った場合

症状固定(治療をしても回復の見込みがない状態)の診断より3年間

交通事故発生から示談までの期間が3年近くにまで長引くケースはまれですが、万が一、時効が迫ってきている場合は、弁護士に相談して早急に対応していきましょう。

交通事故の後遺障害を弁護士に相談するメリット

交通事故被害で後遺障害を負った場合には、ご自身だけで示談に臨むよりも、弁護士を雇った方が得になる可能性が高いです。

ここでは、交通事故の後遺障害を弁護士に相談するメリットを2つご紹介します。

慰謝料の大幅な増額が見込める

交通事故の慰謝料は、加害者が加入する保険会社の基準(自賠責基準または任意保険基準)で算出されるケースが一般的です。しかし、この基準は裁判を起こした場合に請求できる水準よりも低いケースがほとんどです。

しかし、弁護士を雇えば、裁判で請求できる慰謝料の相場(弁護士基準)で請求・交渉してもらうことが期待できます。結果、慰謝料の大幅な増額が見込める可能性が高いでしょう。

<後遺障害慰謝料の相場>

等級

自賠責基準

(2020年3月31日までに発生した事故)

任意基準(推定)

弁護士基準

第1級

1,150万円

(1,100万円)

1,600万円程度

2,800万円

第2級

998万円

(958万円)

1,300万円程度

2,370万円

第3級

861万円

(829万円)

1,100万円程度

1,990万円

第4級

737万円

(712万円)

900万円程度

1,670万円

第5級

618万円

(599万円)

750万円程度

1,400万円

第6級

512万円

(498万円)

600万円程度

1,180万円

第7級

419万円

(409万円)

500万円程度

1,000万円

第8級

331万円

(324万円)

400万円程度

830万円

第9級

249万円

(245万円)

300万円程度

690万円

第10級

190万円

(187万円)

200万円程度

550万円

第11級

136万円

(135万円)

150万円程度

420万円

第12級

94万円

(93万円)

100万円程度

290万円

第13級

57万円

60万円程度

180万円

第14級

32万円

40万円程度

110万円

後遺障害が関わる事故では、弁護士の介入で慰謝料が2倍以上になるケースも珍しくありません。弁護士費用を差し引いても収支がプラスになる可能性が非常に高いので、弁護士への依頼を積極的に検討してみてください。

適切な後遺障害等級を獲得しやすくなる

後遺障害の申請方法には、加害者側の保険会社に手続きを一任する事前認定と、被害者が自ら手続きをする被害者請求の2種類があります。

どちらの申請方法でも提出書類が同じなら認定結果は変わりません。ただ、加害者側の保険会社が行う事前認定では、後遺障害申請に必要な最低限の書類をそろえて提出するだけなので、むちうちなど症状の証明が難しい後遺障害の申請だと、証拠不十分で適切な等級が認定されない可能性もあります。

一方、交通事故分野に精通した弁護士であれば、後遺障害の証明に必要な検査・書類を熟知しています。弁護士を雇って被害者請求の手続きを任せることで、適切な後遺障害等級を獲得できる可能性を高められるでしょう。

まとめ

後遺障害について弁護士に相談するベストタイミングは、後遺障害申請の手続きをする前です。示談前なら弁護士への依頼はいつでも間に合いますが、納得のいく条件で示談する確率を高めたいのであれば、できるだけ早めに相談されることをおすすめします。

交通事故の示談は、成立した後でやり直すことはできません。わからないことがある場合は一人で悩まず、弁護士へお気軽にご相談ください。

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詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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