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後遺障害とは?等級表一覧と慰謝料の相場・認定の流れをわかりやすく解説

後遺障害とは?等級表一覧と慰謝料の相場・認定の流れをわかりやすく解説

交通事故によるけがが治療を続けても完治せず、回復も見込めない症状・障害で、法が定める等級に該当すると認定されたものを、後遺障害といいます。

等級が認定されると、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求できるようになり、等級によって受け取れる金額が変わります。後遺障害と認定されるには条件があるため、手続きを適切に進めなければなりません。

本記事では、どの程度の障害が後遺障害にあたるのかを把握できる等級一覧表・請求できる後遺障害慰謝料の相場・認定されるための条件を解説します。けが別の後遺障害計算シミュレーションや申請の流れも解説するので、これから等級申請を考えている方は参考にしてください。

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この記事の監修者

立花 志功 (札幌弁護士会)

北海道・札幌にある地域密着型の弁護士事務所。交通事故問題の実績豊富で、被害者に寄り添った丁寧な対応を心がけている。
目次

後遺障害とは交通事故後に残った症状で等級認定を受けたもの

後遺障害とは、交通事故のけがを治療しても回復せず、将来も改善が見込めない症状のうち、自動車損害賠償保障法施行令が定める等級に該当すると認定されたものです。

痛みやしびれが残っただけでは、後遺障害にはあたりません。医師が治療を続けても良くならないと判断する症状固定の時点を迎え、等級認定の審査を受けて初めて後遺障害として扱われます。

後遺障害になれば賠償金を請求できますが、等級が付かなければ後遺障害にはならないため請求できません。交通事故で残ってしまった症状を金銭面で補ってもらうには、等級の認定が欠かせないといえます。

後遺症と後遺障害の違い

後遺症が「治療後も残った症状」を指す医学上の言葉であるのに対し、後遺障害は「賠償の対象として等級が認定された状態」を指す点が異なります。

後遺症 治療後に残った痛みやしびれなどの症状そのものを指す医学的な言葉
後遺障害 症状の原因が交通事故によるものと医学的に証明されている、かつ労働能力も低下または喪失が認められている状態

後遺症のうち、法的な要件を満たしたものが後遺障害になり、損害賠償請求の対象となります。

後遺障害の等級一覧表

後遺障害の等級は、自動車損害賠償保障法施行令(以下、自賠法施行令)の別表第一と別表第二でわかれています。別表第一は介護が必要な場合、別表第二は不要な場合に適用されます。

本章では、2つの等級表の内容を見ていきましょう。自賠責保険から支払われる保険金額の上限も記載しているので、参考にしてください。

なお、自賠責保険から支払われる保険金額は、後遺障害慰謝料と逸失利益を含めた金額の上限です。あくまで上限であり、絶対に満額支払われる、というわけではない旨を理解しておきましょう。

介護を要する場合の後遺障害等級表(別表第一)

別表第一の後遺障害等級表は下記のとおりです。

等級 介護を要する後遺障害 保険金額
1級
  1. 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
4,000万円
2級
  1. 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3,000万円

介護を要さない場合の後遺障害等級表(別表第二)

別表第二は、介護を要しない後遺障害を1級から14級まで区分した等級表です。詳細は下記を参考にしてください。

等級 後遺障害 保険金額
1級
  1. 両眼が失明したもの
  2. 咀嚼(そしゃく)及び言語の機能を廃したもの
  3. 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
  4. 両上肢の用を全廃したもの
  5. 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
  6. 両下肢の用を全廃したもの
3,000万円
2級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 両眼の視力が0.02以下になったもの
  3. 両上肢を手関節以上で失ったもの
  4. 両下肢を足関節以上で失ったもの
2,590万円
3級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼または言語の機能を廃したもの
  3. 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  5. 両手の手指の全部を失ったもの
2,219万円
4級
  1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力を全く失ったもの
  4. 1上肢をひじ関節以上で失ったもの
  5. 1下肢をひざ関節以上で失ったもの
  6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
  7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
1,889万円
5級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  4. 1上肢を手関節以上で失ったもの
  5. 1下肢を足関節以上で失ったもの
  6. 1上肢の用を全廃したもの
  7. 1下肢の用を全廃したもの
  8. 両足の足指の全部を失ったもの
1,574万円
6級
  1. 両眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 咀嚼または言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  4. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  5. 脊柱(せきちゅう)に著しい変形または運動障害を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  8. 1手の5の手指または親指を含み4の手指を失ったもの
1,296万円
7級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 両耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  3. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  4. 神経系統の機能または精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  6. 1手の親指を含み3の手指を失ったものまたは親指以外の4の手指を失ったもの
  7. 1手の5の手指または親指を含み4の手指の用を廃したもの
  8. 1足をリスフラン関節以上で失ったもの
  9. 1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  10. 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
  12. 外貌(がいぼう)に著しい醜状(しゅうじょう)を残すもの
  13. 両側の睾丸を失ったもの
1,051万円
8級
  1. 1眼が失明し、または1眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 脊柱に運動障害を残すもの
  3. 1手の親指を含み2の手指を失ったものまたは親指以外の3の手指を失ったもの
  4. 1手の親指を含み3の手指の用を廃したものまたは親指以外の4の手指の用を廃したもの
  5. 1下肢を5cm以上短縮したもの
  6. 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
  8. 1上肢に偽関節を残すもの
  9. 1下肢に偽関節を残すもの
  10. 1足の足指の全部を失ったもの
819万円
9級
  1. 両眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 1眼の視力が0.06以下になったもの
  3. 両眼に半盲症、視野狭窄(きょうさく)または視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  8. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  9. 1耳の聴力を全く失ったもの
  10. 神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 1手の親指または親指以外の2の手指を失ったもの
  13. 1手の親指を含み2の手指の用を廃したものまたは親指以外の3の手指の用を廃したもの
  14. 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
  15. 1足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  17. 生殖器に著しい障害を残すもの
616万円
10級
  1. 1眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 咀嚼または言語の機能に障害を残すもの
  4. 14歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  6. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  7. 1手の親指または親指以外の2の手指の用を廃したもの
  8. 1下肢を3cm以上短縮したもの
  9. 1足の第1の足指または他の4の足指を失ったもの
  10. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
  11. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
461万円
11級
  1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害または運動障害を残すもの
  2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1m以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  6. 1耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  7. 脊柱に変形を残すもの
  8. 1手の人差し指、中指または薬指を失ったもの
  9. 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
  10. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
331万円
12級
  1. 1眼の眼球に著しい調節機能障害または運動障害を残すもの
  2. 1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  4. 1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  5. 鎖骨、胸骨、肋骨、肩甲骨または骨盤骨に著しい変形を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
  7. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
  8. 長管骨に変形を残すもの
  9. 1手の小指を失ったもの
  10. 1手の人差し指、中指または薬指の用を廃したもの
  11. 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったものまたは第3の足指以下の3の足指を失ったもの
  12. 1足の第1の足指または他の4の足指の用を廃したもの
  13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
  14. 外貌に醜状を残すもの
224万円
13級
  1. 1眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 1眼に半盲症、視野狭窄または視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残しまたはまつげはげを残すもの
  5. 5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  6. 1手の小指の用を廃したもの
  7. 1手の親指の指骨の一部を失ったもの
  8. 1下肢を1cm以上短縮したもの
  9. 1足の第3の足指以下の1または2の足指を失ったもの
  10. 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したものまたは第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
139万円
14級
  1. 1眼のまぶたの一部に欠損を残しまたはまつげはげを残すもの
  2. 3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 1耳の聴力が1m以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  4. 上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの
  6. 1手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
  7. 1手の親指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
  8. 1足の第3の足指以下の1または2の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの
75万円

交通事故の後遺障害で多いのはむちうちです。患部に痛みやしびれがあれば、12級13号の局部に頑固な神経症状を残すもの、14級9号の局部に神経症状を残すもの、のいずれかに認定される可能性があります。

なお、上記一覧表に該当する障害がなくても、程度が近い等級を当てはめて認定するケースもあります。

後遺障害等級認定を受けたら請求できる慰謝料相場

後遺障害の等級が認定されると、後遺障害慰謝料を請求できます。

後遺障害慰謝料は、後遺障害が残った精神的苦痛に対して支払われる賠償金です。慰謝料の算定方法は、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判所基準)の3種類あり、どの基準で算定するかで金額が大きく変わります。

賠償金額は「自賠責基準<任意保険基準<弁護士基準」の順で賠償金が高くなるため、弁護士基準で賠償金を請求するのがおすすめです。以下で、後遺障害慰謝料の各基準の相場を表にまとめました。

なお、任意保険基準は公開されていないため、後遺障害慰謝料では自賠責基準と弁護士基準の相場を記載しています。

等級 自賠責基準 弁護士基準
1級(別表第一) 1,650万円 2,800万円
2級(別表第一) 1,203万円 2,370万円
1級(以下別表第二) 1,150万円 2,800万円
2級 998万円 2,370万円
3級 861万円 1,990万円
4級 737万円 1,670万円
5級 618万円 1,400万円
6級 512万円 1,180万円
7級 419万円 1,000万円
8級 331万円 830万円
9級 249万円 690万円
10級 190万円 550万円
11級 136万円 420万円
12級 94万円 290万円
13級 57万円 180万円
14級 32万円 110万円

たとえば一番低い等級14級の場合、自賠責基準の32万円ですが、弁護士基準は110万円が相場となり、78万円もの差が生じます。別表第一の1級では1,150万円もの違いです。

自賠責基準は最低限の補償で金額に上限もあり、十分な慰謝料を受け取れない可能性があります。一方、弁護士基準は過去の裁判例をもとに算定されるため、最低でも100万円を超えた請求が可能です。

適正な慰謝料を受け取るには、弁護士基準での金額を確認したうえで、保険会社と交渉するのが重要です。なお、弁護士基準で請求するには、弁護士を介して交渉するのが通常です。

【けが別】後遺障害慰謝料の計算シミュレーション3つ

後遺障害慰謝料は、認定される等級と算定に使う基準で金額に大きな差が出ます。本章では、むちうち・骨折・高次脳機能障害の3つのケースで、自賠責基準と弁護士基準の後遺障害慰謝料を実際に比べてみましょう。

1.むちうちの場合

むちうちで14級9号「局部に神経症状を残すもの」に認定された場合、後遺障害慰謝料は自賠責基準で32万円、弁護士基準で110万円です。弁護士基準で請求できれば、差額は78万円になります。

該当しやすい等級 自賠責基準 弁護士基準 基準による差額
14級9号 32万円 110万円 78万円
12級13号 94万円 290万円 196万円

同じむちうちでも、MRIなどで神経の圧迫が確認でき、症状を医学的に証明できれば12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」にあたります。12級13号の後遺障害慰謝料は、自賠責基準で94万円、弁護士基準で290万円です。

14級9号を自賠責基準で受け取る場合と、12級13号を弁護士基準で受け取る場合では、258万円の開きが生じます。むちうちでは等級と算定基準の両方が金額を左右するため、他覚的所見を残す検査と、弁護士基準での交渉がセットで欠かせません。

2.骨折の場合

骨折では、骨の変形が残る変形障害、関節の動きが悪くなる可動域制限、痛みやしびれが残る神経症状のどれに当てはまるかで等級が分かれます。

障害の種類 該当しやすい等級 自賠責基準 弁護士基準 差額
変形障害 12級5号 94万円 290万円 196万円
可動域制限(健側の2分の1以下) 10級10号 190万円 550万円 360万円
可動域制限(健側の4分の3以下) 12級6号 94万円 290万円 196万円
神経症状 14級9号 32万円 110万円 78万円

可動域制限は健側と比べた角度で等級が決まるため、測定結果の記録が慰謝料の額を左右します。変形と可動域制限の両方が残った場合は、併合によって等級が繰り上がる可能性もあります。

3.高次脳機能障害の場合

高次脳機能障害は症状の幅が広いため、下記のような等級に該当する可能性があります。

該当しやすい等級 自賠責基準 弁護士基準 基準による差額
9級10号 249万円 690万円 441万円
7級4号 419万円 1,000万円 581万円
5級2号 618万円 1,400万円 782万円
1級(別表第一) 1,650万円 2,800万円 1,150万円

なお、7級の自賠責保険金額は1,051万円が上限で、弁護士基準との差額は加害者側の任意保険会社へ請求します。認定では、脳の損傷を示す画像所見に加え、家族が記入する日常生活状況報告書の内容が結果を左右します。

実際に後遺障害等級の認定で慰謝料を受け取れた裁判例

後遺障害の等級は、保険会社との交渉だけでなく裁判で争われる場合もあります。本章では、裁判所が等級表をもとに後遺障害を評価し、慰謝料を認めた裁判例を紹介します。

1.後遺障害等級第14級の判例

頸椎捻挫で14級10号(自賠法施行令の改正前にあった号)が認められた判例です。

原告はレストラン勤務で月収28万円の方で、対向車と接触する事故により頸椎捻挫・腰椎捻挫・右肩の打撲を負いました。事前認定でも異議申立てでも14級10号とされたため、12級への引き上げを求めて訴えを起こしています。

裁判所は、画像上の異常がなく他覚的所見に乏しいとして12級を否定しつつ、症状の発生は医学的に説明できるとして14級10号を認めました。後遺障害慰謝料は14級の相場にあたる110万円と認められ、過失相殺と既払金の控除後に286万5,402円の支払いが命じられています。

2.後遺障害等級第7級の判例

交通事故後にRSD(反射性交感神経性ジストロフィー)という強い痛みの症状が残り、7級4号に相当すると判断された事例です。

被害者は事故当時40歳で、頸椎捻挫や肋骨骨折の後に左上肢の痛みと可動域制限が悪化しました。自賠責保険の認定は併合11級にとどまりましたが、労災保険は7級3号と認定しており、裁判所は「軽易な労務以外の労務に服することができない」7級4号にあたると判断しています。

後遺障害慰謝料は1,500万円で、7級の弁護士基準の目安である1,000万円を大きく上回りました。将来も痛みやしびれが改善と悪化を繰り返す見込みが高く、症状固定後の通院費用なども慰謝料で考慮すべきだと判断されたためです。

心因的な要因などを理由に症状固定後の損害を5割減額し、既払金を差し引いた2,016万7,091円の支払いを命じています。

後遺障害等級の認定を受けて慰謝料をもらうには4つの条件がある

後遺障害等級の認定を受けて慰謝料をもらうには4つの条件がある

後遺障害の等級認定を受けて慰謝料をもらうには、症状が残っているだけでは足りず、4つの条件を満たす必要があります。具体的に解説します。

1.交通事故が原因で症状が出ている

1つ目の条件は、残った症状と交通事故との因果関係が認められる点です。事故前から発生していた症状の場合は、どれほど重くても交通事故が原因で生じたものではないため、後遺障害の対象になりません。

因果関係が疑われやすいのは、事故から初診までの日数が空いている場合です。数日後に受診すると「別の原因でけがをしたのではないか」と見られやすくなるため、痛みが軽くても事故当日か翌日には整形外科を受診しておきましょう。

なお、事故前からヘルニアなどの持病があった場合は、素因減額といって持病の影響分が賠償額から差し引かれることもあります。

2.後遺障害等級認定の基準を満たしている

2つ目の条件として、残った症状が後遺障害等級表に定められた基準に当てはまる必要があります。

後遺障害の症状は、等級の1級に近づくほど症状が重く、14級に近いほど軽くなります。いずれの等級にも該当しない場合は、後遺障害の認定を受けられません。

しかし、等級表に記載がない症状でも、程度が近い等級を当てはめて相当という扱いで認定される場合もあります(自賠法施行令別表第二備考)。自分が後遺障害に当てはまるかがわからないという方は、弁護士に相談してみましょう。

3.事故当初から症状が一貫して継続している

3つ目は、事故直後から症状固定まで、同じ症状を一貫して訴え続けているかが条件です。

審査は提出された書面だけでおこなわれるため、カルテや診断書に残った記録が判断材料の全てです。たとえば通院を自己判断で中断すると、通院していない期間は症状が軽かったのではないかと評価されるかもしれません。

事故から時間が経ってから訴え始めた症状も、事故との関係を否定されやすい傾向にあります。初診の時点で、首だけでなく腰や肩など痛む部位を全て伝え、毎回の診察で症状の変化を伝えておくと、カルテに一貫した記録が積み重なります。

4.症状の有無を医学的に証明できる

4つ目の条件は、症状の有無を画像や検査によって医学的に示せるかどうかです。

たとえば、MRIなどの画像で神経の圧迫といった異常が確認でき、症状と整合していれば、12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」の対象になります。検査を受けていない部位は、審査で評価のしようがありません。

痛みのある部位については、早い段階で医学的検査を受けておきましょう。

後遺障害等級認定の申請から結果通知までの6ステップ

後遺障害等級認定の申請から結果通知までの6ステップ

本章では、後遺障害等級認定の申請から結果通知までの流れを6つにわけて解説します。

1.医師から症状固定の診断を受ける

症状固定とは、治療を続けても改善が見込めなくなった状態です。症状固定の診断を受けた時点で治療は終了し、後遺障害等級認定の手続きに進みます。

症状固定の時期は、医学的な観点から医師が判断するものです。保険会社から「そろそろ症状固定にしてはどうか」と促されても、医師が治療の必要性を認めているなら安易に応じる必要はありません。

なお、症状固定後は治療費と休業損害の支払いが終わる点は、あらかじめ理解しておきましょう。

2.医師に後遺障害診断書を作成してもらう

症状固定の診断を受けたら、主治医に後遺障害診断書の作成を依頼しましょう。後遺障害診断書は、等級認定の審査で最も重視される書類で、記載内容が結果を大きく左右します。

自覚症状の欄には、痛みやしびれの部位・頻度・強さに加え、日常生活や仕事への支障まで具体的に書いてもらう必要があります。他覚的所見と検査結果の欄が空欄のままだと、医学的な証明がないと判断され、後遺障害の認定は難しくなってしまうでしょう。

診断書の作成費用は5,000円から1万円ほどかかり、原則として自己負担です。ただし、等級が認定されれば、文書料として加害者側に請求できる場合があります。診断書の書き方のコツは、下記の関連記事で詳しく解説しています。

3.事前認定と被害者請求のどちらかに申請する

後遺障害診断書を入手できたら、後遺障害等級認定の申請をおこないます。

申請方法は、加害者側の任意保険会社に手続きを任せる「事前認定」と、被害者自身が加害者側の自賠責保険会社へ直接請求する「被害者請求」の2つがあります。

事前認定は、後遺障害診断書を保険会社に渡すだけで済み、手間がかかりません。ただし、どの資料が提出されたかを確認できず、医師の意見書などの有利な資料を追加しにくい弱点があります。

被害者請求は、交通事故証明書や診療報酬明細書などを自分で集める負担が大きい一方、意見書や追加の検査結果を自分の判断で添付できます。等級が認定されると、示談を待たずに自賠責保険金を先に受け取れる点も利点です。

適正な等級を目指すなら、被害者請求を選ぶのがおすすめです。

4.損害保険料率算出機構が審査をおこなう

申請で提出された書類は、損害保険料率算出機構の自賠責損害調査事務所に送られ、原則として書面だけで審査されます。面接や診察はおこなわれず、後遺障害診断書や画像資料の完成度が結果に直結する仕組みです。

審査では、診断書の記載内容や画像所見、治療の経過、事故の状況が総合的に検討されます。とくに重視されるのは、症状の一貫性と医学的な根拠の有無です。

記載内容に不明点があれば、調査事務所から医療機関へ医療照会がおこなわれる場合もあります。

5.審査結果の通知を受け取る

審査結果は、事前認定なら加害者側の任意保険会社から、被害者請求なら自賠責保険会社から通知されます。通知書には、認定された等級(または非該当)と判断の理由が記されています。

被害者請求の場合は、認定と同時に等級に応じた自賠責保険金が支払われます。ただし、自賠責基準での支払いにとどまるため、弁護士基準との差額は加害者側との示談交渉や訴訟で別途請求しなければなりません。

6.結果に納得できない場合は異議申立てをおこなう

認定結果に納得できない場合は、損害保険料率算出機構に対して異議申立てをおこないます。回数の制限はなく、費用もかかりません。

ただし、同じ資料をそのまま再提出しても結論はほとんど変わりません。主治医の意見書や症状固定後に受けた再検査の画像など、初回の審査では提出しなかった医証を添えて申し立てる必要があります。

後遺障害等級の申請から認定までの期間は1ヵ月〜3ヵ月が目安  

後遺障害等級の認定は、申請から1ヵ月〜3ヵ月ほどで結果が出ます。事前認定と被害者請求では、書類を集める主体が違うため、所要期間にも差が出るのが実情です。

事前認定は保険会社が書類をそろえるので提出までは早いものの、社内の処理を待つ時間が加わります。被害者請求は、書類収集に手間取ると申請自体が遅れる一方、提出後は直接審査に進む流れです。

また高次脳機能障害のような症状が多岐にわたる後遺症は、調査に時間がかかるため、3ヵ月以上かかる場合もあります。示談を早く進めたいという気持ちもあるでしょうが、正確な等級を認定してもらうためにもしばし待ちましょう。

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後遺障害等級の申請をする際のポイント

後遺障害等級の申請で適正な認定を受けるには、押さえておきたいポイントが6つあります。

1.症状を漏れなく医師に伝える

事故直後の初診で、痛みやしびれのある部位を全て医師に申告しておきましょう。あとから追加した症状は、事故との因果関係を疑われやすく、後遺障害の対象から外れる恐れがあります。

伝え方にも工夫が必要です。「ときどき痛い」「なんとなくだるい」といった曖昧な表現では、症状の程度が伝わらず、カルテにも軽い症状として残ります。

「首の左側が、頭を右に倒すと鋭く痛む」「長時間座ると腰に痛みが出て仕事に支障がある」などと、部位・動作・生活への影響をセットで伝えるのが有効です。

2.画像検査などを受けて客観的な記録を残す

MRIなどの画像検査と神経学的検査を受け、他覚的所見を記録として残しておきましょう。自覚症状をいくら訴えても、検査結果の裏付けがなければ、申請をしても等級がつかない恐れがあります。

たとえば画像検査は、事故から早い時期に受けるほど所見が残りやすい傾向にあります。神経学的検査では、首を傾けて症状を確認するスパーリングテストやジャクソンテスト、深部腱反射、筋力や知覚の検査がおこなわれます。

検査を受けていない部位は審査で評価のしようがないため、痛みのある部位は全て検査の対象に含めてもらってください。

3.適切な頻度で治療を受ける

通院の実績は、治療が必要な症状が続いていたことを示す証拠になります。医師が必要と判断した頻度で必ず治療を受けましょう。

通院の間隔が空くと、通院しなくても済む程度の症状だったと評価されるリスクがあります。また、痛み止めをもらうだけの受診が続くと、治療の必要性そのものを疑われやすくなるため、リハビリや物理療法など具体的な治療を受けておきましょう。

4.保険会社の治療費打ち切りに安易に同意しない

保険会社から治療費の打ち切りを打診されても、医師が症状固定と判断するまでは治療を続けましょう。保険会社が打ち切りを持ちかける時期は、むちうちなら事故から3ヵ月ほどが多く、医学的な症状固定の時期と一致するとは限りません。

打ち切りに応じて通院をやめると、症状固定が早まって認定に不利になるうえ、通院の中断として評価される恐れもあります。まずは医師に治療継続の必要性を確認し、必要であれば保険会社に延長を交渉しましょう。

延長が認められなければ、健康保険に切り替えて自己負担で通院を続ける方法があります。立て替えた治療費は、後遺障害が認定されれば示談の際に請求できる場合があります。打ち切りへの対応に迷うときは、弁護士に相談してみてください。

5.被害者請求を選ぶ

後遺障害等級認定の申請方法は、被害者請求を選ぶのがおすすめです。事前認定では加害者側の保険会社が書類をそろえるため、被害者側で提出資料を確認できず、有利な資料を追加する機会もありません。

被害者請求なら、主治医の意見書、症状の経過をまとめた陳述書、追加の検査結果などを自分の判断で添付できます。審査は書面だけでおこなわれるため、添付資料の充実が認定の可能性につながります。

しかし、書類の収集は全て自分でおこなう必要があり、負担は小さくありません。負担が大きいときは代理人として行動できる弁護士に依頼して、書類の収集から提出まで代行してもらうのがおすすめです。

6.弁護士に相談・依頼する

認定基準を踏まえた準備を進めるには、交通事故に注力している弁護士へ早めに相談しましょう。

相談の時期は、症状固定の前がおすすめです。診断書を作成する前であれば、どの検査を受け、何を記載してもらうべきかを弁護士から医師へ伝えられます。

費用が気になる方は、自分や家族の自動車保険に弁護士費用特約が付いているかを確認してみてください。特約があれば、300万円を上限に弁護士費用を保険会社が負担するため、自己負担なしで依頼できます。

後遺障害の申請を弁護士に依頼するメリット4つ

後遺障害の申請を弁護士に依頼するメリット4つ

後遺障害の申請を弁護士に依頼すると得られるメリットを4つ解説します。

1.後遺障害等級認定を受けるための適切なサポートを受けられる

弁護士に依頼すると、認定基準に沿った準備を申請の前段階から支えてもらえます。

たとえば弁護士から主治医へ医療照会をおこない、認定に必要な検査結果などを診断書に反映してもらうよう働きかけてもらえます。不足している検査があれば、症状固定の前に追加を提案してもらえるので、他覚的所見のないまま申請する事態を避けられるでしょう。

後遺障害の審査は書面だけで判断されるため、提出前の準備が結果を左右する手続きです。被害者請求を選ぶ場合の書類収集と提出も代行してもらえるため、治療に専念しながら手続きを進めたい方は弁護士への依頼を検討してみてください。

2.弁護士基準で後遺障害慰謝料を交渉してもらえる

弁護士が交渉に入ると、後遺障害慰謝料を自賠責基準や任意保険基準から弁護士基準に近い水準まで引き上げられる可能性が高まります。

弁護士基準は過去の裁判例をもとにした基準です。保険会社が独自の基準で提示してきても、裁判になった場合の水準を根拠に増額を求められます。

14級なら32万円から110万円へ、12級なら94万円から290万円へと、金額の差は数十万円から数百万円に及びます。

3.治療費の打ち切りに対応してもらえる

治療費の打ち切りを保険会社から打診された場面では、弁護士が保険会社との交渉を引き受けてくれます。主治医の意見をもとに治療継続の必要性を主張し、支払期間の延長を求める流れです。

交渉しても打ち切られた場合は、健康保険への切り替えや、立て替えた治療費を後日請求する準備についても助言を受けられます。被害者自身が保険会社と直接やり取りせずに済むため、精神的な負担が軽くなる点も見逃せません。

治療期間が短く区切られると、症状固定が早まり、本来より低い等級にとどまる恐れがあります。等級は慰謝料と逸失利益の両方に影響するため、治療費の交渉を任せる価値は小さくありません。

4.異議申立てや裁判まで一貫して任せられる

非該当や想定より低い等級だった場合も、異議申立てから紛争処理機構への申請、裁判まで、同じ弁護士に一貫して任せられます。

弁護士は通知書に書かれた理由を分析し、不足していた医証を特定したうえで、主治医への意見書の依頼や再検査の手配を進めてくれます。異議申立てで結果が変わらなければ、紛争処理機構への申請や訴訟の提起という次の手段を検討する形です。

早期に手続きの見通しを立てるためにも、認定結果が届いた段階で相談しておきましょう。

後遺障害慰謝料の相談は「ベンナビ交通事故」の弁護士に

後遺障害の慰謝料について相談する弁護士を探すなら、「ベンナビ交通事故」の利用がおすすめです。

市区町村の無料相談会や法テラスも選択肢ではあるものの、予約が取りにくく、担当する弁護士を自分で選べません。交通事故を得意としない弁護士にあたる可能性もあります。

「ベンナビ交通事故」では、都道府県や市区町村ごとに、後遺障害・むちうち・示談交渉といった相談内容で弁護士を絞り込めます。初回面談無料やオンライン相談可などの条件でも検索できるため、自分に合う法律事務所を効率的に見つけられるでしょう。

後遺障害慰謝料が適切かどうか不安な方は、ぜひ利用してみてください。

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「ベンナビ交通事故」の弁護士に後遺障害慰謝料の依頼をした解決事例

「ベンナビ交通事故」の弁護士が、後遺障害慰謝料の交渉で賠償額を大きく増額した事例を2つ紹介します。

1.交渉の結果、当初の提示額より約626万円増額できた事例

40代男性が、バイクで走行中に並走する自動車の左折に巻き込まれて転倒し、左手の有鉤骨(ゆうこうこつ)を骨折した事例です。事故後も左手首の痛みが続き、のちにMRI検査で骨折が判明しました。

後遺障害は12級に認定されたものの、保険会社の提示された金額に納得できず、弁護士に依頼。弁護士が交渉に入り、後遺障害慰謝料を弁護士基準で請求し直したうえ、提示に含まれていなかった後遺障害逸失利益の支払いも求めました。

結果、当初提示された金額から626万円もの増額で示談が成立しました。保険会社の初回提示は自賠責基準の金額にとどまるケースが多いため、提示内容を受け入れる前に金額の根拠を確認しておきましょう。

2.保険会社からの提示額より2,000万円以上増額できた事例

20代男性が交差点で車とバイクが衝突する事故に遭い、高次脳機能障害が残った事例です。後遺障害は9級に認定されました。

保険会社の対応が遅かったため弁護士への依頼に至り、依頼時点の提示額は300万円ほどとのことでした。依頼を受けた弁護士が、保険会社の対応に抗議した結果、やり取りが迅速になり、結果的に賠償額は約2,100万円まで引き上げられました。

後遺障害に関するよくある質問

最後に、後遺障害に関するよくある質問とその回答を紹介します。これから等級の申請や後遺障害慰謝料の請求をする方はぜひ参考にしてください。

Q1.後遺障害の認定申請にデメリットはありますか?

後遺障害の認定申請には、症状固定後に治療費と休業損害の支払いが止まる点と、後遺障害診断書の作成費用が自己負担になる点がデメリットといえます。

また、認定結果が出るまでは示談が成立しないため、解決までの期間が1ヵ月〜3ヵ月ほど延びます。非該当だった場合は、5,000円〜1万円ほどの診断書代が戻らない点も把握しておきましょう。

ただし、認定されたときの利益は、デメリットを大きく上回ります。1症状が残っているなら、申請しない選択のほうが損失は大きいといえます。

Q2.後遺障害の異議申立ては何回でもできますか?

異議申立ての回数に法律上の制限はなく、費用もかかりません。

ただし、同じ資料で繰り返しても結論はほとんど変わらないのが実情です。主治医の意見書や再検査の画像など、前回の審査になかった新しい医学的資料を添えて初めて、判断が見直される余地が生まれます。

Q3.後遺障害の請求に時効はありますか?

後遺障害等級の認定には時効はありません。症状が固定したら、いつでも認定の申請を受けられます。

しかし、後遺障害の慰謝料請求には5年の時効があります。認定手続きに時間がかかりすぎると、示談交渉や異議申立て、訴訟などに使える時間が少なくなってしまう点に注意してください。

時効が迫っている場合は、催告や訴訟の提起によって時効の完成を猶予したり、更新したりできます(民法第147条・第150条)。しかし手続きは非常に複雑なため、期限が近い方は早めに弁護士へ相談しましょう。

Q4.症状から後遺障害等級の目星はつけられますか?

後遺障害等級表と自分の症状を照らし合わせれば、おおよその見当はつけられます。ただし、最終的な等級は損害保険料率算出機構の書面審査で決まるため、自己判断はあくまで目安にとどめてください。

また「自分の症状では認定されないだろう」と申請を諦めると、本来受け取れたはずの後遺障害慰謝料を逃す恐れがあります。判断に迷う場合は、弁護士の無料相談で見通しを確認してみましょう。

Q5.後遺障害等級の表にない症状は認定されないでしょうか?

等級表に記載のない症状でも、相当という扱いで認定される場合があります。相当とは、等級表に同じ症状の記載がなくても、程度が近い等級を当てはめて認定する扱いです。

自分が後遺障害等級の認定を受けられないかもしれない、と不安を抱えている方は、一度弁護士や医師に相談してみることをおすすめします。

Q6.労災の後遺障害でも慰謝料は請求できますか?

労災保険から慰謝料は支給されないため、会社へ直接請求する必要があります。労災保険の給付は、療養給付・休業給付・障害給付などが中心で、精神的な損害である慰謝料を補う費目がないためです。

まとめ|後遺障害の慰謝料を請求するなら弁護士に相談を

後遺障害とは、交通事故で残った症状のうち、損害保険料率算出機構の審査で1級から14級の等級認定を受けたものです。等級が認定されて初めて、後遺障害慰謝料を請求できるようになります。

後遺障害慰謝料は、同じ等級でも自賠責基準と弁護士基準で差があり、認定される等級によっても金額が大きく変わります。正確な後遺障害等級認定を受けるには、事故直後からの一貫した通院や記載の充実した後遺障害診断書などが必要です。

症状固定が近づいている方や、非該当・低い等級の通知を受けて納得できない方は、早めに弁護士へ相談しましょう。「ベンナビ交通事故」なら、後遺障害を得意とする弁護士を地域や相談条件から探せます。

初回相談無料の事務所も多いため、費用面の不安がある方も相談しやすいでしょう。

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この記事の監修者

立花 志功 (札幌弁護士会)

北海道・札幌にある地域密着型の弁護士事務所。交通事故問題の実績豊富で、被害者に寄り添った丁寧な対応を心がけている。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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