累計相談数
91,800
件超
累計サイト訪問数
3,625
万件超
※2024年03月時点
無料法律相談Q&A
ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ) > 交通事故コラム > 後遺障害等級・申請方法 > 交通事故でPTSDになった場合の慰謝料と後遺障害認定について
キーワードからコラムを探す
更新日:

交通事故でPTSDになった場合の慰謝料と後遺障害認定について

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
交通事故でPTSDになった場合の慰謝料と後遺障害認定について
本コンテンツには、紹介している商品(商材)の広告(リンク)を含みます。
ただし、当サイト内のランキングや商品(商材)の評価は、当社の調査やユーザーの口コミ収集等を考慮して作成しており、提携企業の商品(商材)を根拠なくPRするものではありません。

交通事故で死の危険があるような体験をすると、その後「PTSD」になってしまう人がいます。このような場合、症状に応じて後遺障害認定を受け、加害者に慰謝料などの賠償金を請求できる可能性があります。

 

今回は、PTSDで交通事故の後遺障害認定を受けられるのはどういったケースなのか、何級の認定を受けられるのか、また、どのくらいの慰謝料を請求できるのかなどを解説していきます。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
後遺障害に強い弁護士を探す

 

PTSDとは

PTSDとは

交通事故でPTSDを発症する原因

そもそもPTSDとはどのような傷病・障害なのか見てみましょう。PTSDは「心的外傷後ストレス障害」という意味で、英語の「Post Traumatic Stress Disorder」の頭文字を取ったものです。

 

PTSDは、衝撃的な体験が原因で発症するとされています。あまりにも恐ろしい体験をしたことによってその記憶が埋め込まれ、時折フラッシュバックや過呼吸が起こるなどして日常生活や仕事に支障をきたします。

 

PTSDになる衝撃的な体験とは、「死の危険が生じる程度の事情」とされています。具体的な原因として多いのは、以下のようなものです。

  • 幼少期からの虐待
  • DV被害
  • 戦争体験
  • 地震や津波などの天災、火災など
  • 犯罪被害
  • 交通事故

交通事故でPTSDになる人もたくさんいますが、軽微な事故ではなく大型トレーラーとの正面衝突や車に挟まれる事故など、生命の危機となるような恐怖体験をした場合に発症するのが通常です。

PTSDの症状

PTSDの典型的な症状は以下のようなものです。

フラッシュバック、再体験

PTSDの原因となった災害や事故のことを何度も思い出し、フラッシュバックして強い恐怖を感じたり、繰り返し悪夢を見たりする症状です。

過覚醒

PTSDの原因となった災害や事故について思い出して強い不安を感じ、過度に神経質になったり落ち着きがなくなったりする症状です。

回避行動

PTSDの原因となった事件や事故に関連するもの、思い出させるようなものに近づけなくなったり足がすくんでしまったりする症状です。

うつ状態

何事にも気力を持てなくなり意欲が低下し、自分に価値がないと感じます。たとえば、交通事故後、以下のような症状が1ヶ月以上持続していると、PTSDと診断される可能性が高くなります。

  • 気分が沈んで何にも興味を持てない
  • 食欲低下
  • 眠れない
  • 自分に価値がないと感じる
  • いらいらが続く
  • 落ち着きがない

PTSDの治療法

PTSDになった場合、精神科や心療内科で治療を受ける必要があります。治療方法としては、認知行動療法などのカウンセリングや薬物療法があります。

 

認知行動療法とは、安全な体験を思い出させたり、ゆがんだ危機意識を変化させたりすることで、PTSDを克服しようとするものです。薬物療法としては、うつ症状や精神安定剤、睡眠薬などを用いて各種の症状を抑えるものです。

 

PTSDになった場合でも、早期に治療を開始すると比較的完治しやすいと言われています。ただし、恐怖体験の大きさや患者の個性によっても回復度合いは異なりますし、治療開始が遅れた場合などには、数年かかっても回復しないケースもあります。

 

交通事故後、フラッシュバックが起こるなどしてPTSDが疑われる場合、早めに精神科や心療内科・カウンセリングルームに行って相談しましょう。

交通事故でPTSDになった際の慰謝料相場と内訳

交通事故でPTSDになった際の慰謝料相場と内訳

交通事故が原因でPTSDになった場合、被害者は明らかに大きな精神的苦痛を受けています。どのくらいの慰謝料を請求できるのでしょうか?

PTSDについての補償請求

まず、PTSDによる慰謝料請求は、それ自体ハードルは高いです。上記のとおり、PTSDは、発症条件が生命に危険が及ぶような体験をすることと考えられていますので、仮に担当医にPTSDと診断されていても、事故状況を客観的に見た場合にPTSDを発症していると認められない場合があるからです。

 

PTSDに罹患していることが客観的に証明できない場合は、そもそもPTSDに基づく賠償請求はできません。

 

他方、PTSDに罹患していることが客観的に認められる場合は、その症状の内容・程度に応じて治療行為や後遺障害について補償を受けられる可能性があります。仮に後遺障害として補償を求める場合は、自賠責保険により後遺障害認定を受けているかどうかも重要となります。

PTSDになった際の慰謝料内訳

PTSDに罹患した場合に認められる可能性のある慰謝料の内訳を見てみます。

入通院慰謝料

交通事故が原因で入通院すると、治療期間に応じて入通院慰謝料が支払われます。治療期間が長くなれば入通院慰謝料も上がります。

 

そのため、身体的な怪我の治療が完了しても、PTSDについて要治療状態が続く場合、当該治療期間も含めて補償の対象となります。

後遺障害慰謝料

PTSDについて治療しても症状が軽快しないという状態(症状固定)となり、その時点の症状が後遺障害と認められれば、通院治療とは別に補償を受けることができます。慰謝料の額は後遺障害として認められる等級によって異なります。

 

PTSDの慰謝料は、上記の入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の合計金額となります。入通院期間が長くなった場合や後遺障害の等級が高くなった場合に全体的な慰謝料額が高額になります。

交通事故でPTSDになった際の後遺障害認定について

PTSDはどの後遺障害等級に該当するのか

交通事故が原因でPTSDになったからといって、必ずしも後遺障害として認定されるわけではありません。PTSD自体は交通事故の後遺障害として定められていません。

 

たとえ客観的に「PTSD」に罹患しているとしても、直ちに後遺障害まで認定されるわけではありません。

 

PTSDは、うつ病などと同様、後遺障害としては「非器質性の精神障害」として検討対象となります。非器質性とは、物理的に脳に損傷を受けていないことです。非器質性の精神症状の場合の後遺障害認定基準は、以下のとおりです。

9級10号

通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、就労可能な職種が相当な程度に制限されるもの

12級13号

通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、多少の障害を残すもの

14級9号

通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、軽微な障害を残すもの

 

つまり、PTSDの精神症状によって、どの程度日常生活や仕事に支障が出ているのかにより、認定される等級が変わってきます。

後遺障害等級を得るための手続方法2つ

交通事故で後遺障害認定を受けるには、以下の2種類の手続き方法があります。

事前認定

事前認定は、加害者の保険会社に依頼して後遺障害認定の手続きを進めてもらう方法です。被害者は後遺障害診断書を入手するだけでよく、ほとんど何もしなくてもかまいません。

 

被害者自身が積極的に自分に有利な資料を提出したり症状を説明したりできないので、認定を受けにくくなるケースがあります。

被害者請求

被害者請求は、被害者が直接加害者の自賠責保険や共済へ後遺障害認定請求をする方法です。必要書類等が多く手間がかかりますが、被害者自身の裁量で手続きを進められるので見通しを立てやすく、後遺障害認定を受けやすくなる可能性が高まります。

交通事故でPTSDになった際に弁護士に相談するメリット

交通事故でPTSDになった際に弁護士に相談するメリット

交通事故でPTSDになったとき、弁護士に依頼すると大きなメリットを受けられます。

後遺障害認定を受けやすくなる

1つは後遺障害認定を受けやすくなることです。PTSDで後遺障害認定を受けるのは、簡単ではありません。

 

医師がPTSDと診断していても、「非該当」にされるケースもあります。きちんと認定を受けるには、専門のスキルやノウハウが必要です。

 

弁護士に依頼すると、被害者請求などの方法を使って効果的に後遺障害等級を勝ち取ってくれます。

賠償金が大きくアップする

弁護士が示談交渉に対応すると「弁護士基準」が適用されるので、賠償金が大きく増額されます。上記で紹介した慰謝料の金額(相場)は弁護士基準で計算したものであり、被害者が自分で交渉すると、思ったより補償額が少ないということはよくあります。

 

弁護士に依頼すればこのような憂いは払拭できる可能性が高いです。

これ以上ストレスを感じずに済む

交通事故でPTSDになった場合、被害者としては「もうこれ以上のストレスには耐えられない」と感じているでしょう。しかし、交通事故後の保険会社との示談交渉は、被害者にとって非常に大きなストレスとなります。

 

精神症状のない一般の交通事故被害者であっても、示談交渉がストレスになって耐えられないと感じたり、不眠になってしまったりすることが多々あります。ましてPTSDの場合、自分で対応していると治るものも治らなくなりますし、交通事故を思い出すきっかけが増えて、症状がより悪化してしまう可能性も高くなります。

 

弁護士に示談交渉を依頼すると、弁護士が矢面に立って対応するので、被害者は基本的に自分では保険会社と話をする必要はなくなり、ストレスが大きく軽減されます。

まとめ

大きな事故で強い恐怖体験をしてPTSDになってしまったら、早めに治療を開始するとともに、交通事故後の示談などの対応は弁護士に任せるべきです。放置すると、PTSDの辛い症状がいつまでも続きますし、慰謝料は減額されてしまう可能性が高まります。

 

交通事故の体験を思い出すたびに辛いなど、PTSDを疑わせる症状があったら、すぐに精神科を受診するとともに弁護士に相談してみましょう。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ交通事故で
後遺障害に強い弁護士を探す

弁護士に相談するかお悩みの方へ

下のボタンからあなた当てはまるものを選んで悩みを解消しましょう。

弁護士が必要か分からない方
保険会社に相談
弁護士に相談
自力で解決

弁護士に相談する以外にも様々な方法があります。
あなたは弁護士に相談すべきかを診断してみましょう。

\ 最短10秒で完了 /

弁護士の必要性を診断する無料
弁護士の費用が心配な方

弁護士費用特約があれば 実質0円で依頼できます!

多くの保険会社では、被害者1名につき最大300万円までの弁護士費用を負担してくれます。特約があるか分からない方でも、お気軽にご相談ください。弁護士と一緒にご確認した上で依頼の有無を決めて頂けます。

特約を利用して弁護士に相談する
弁護士の選び方が分からない方

交通事故問題を依頼する弁護士の選び方にはポイントがあります。

  • 過去の解決事例を確認する
  • 料金体系が明確である弁護士を選ぶ
  • 交通事故問題が得意な弁護士から選ぶ

等です。

詳しくは以下の記事を読んで、正しい弁護士の選び方を理解した上で弁護士に相談しましょう。

弁護士の選び方について詳しくみる
東京
神奈川
福岡
大阪
京都
愛知
Office info 202310051618 4081 w220 東京中央総合法律事務所

【相談料・着手金0円】【増額がなければ弁護士報酬0円】交通事故の発生から賠償金の獲得まで≪一律料金≫で、経験豊富な弁護士がフルサポートいたします。費用も解決策も明確にご提示致しますのでご安心ください。

事務所詳細を見る
Office info 202306061040 3901 w220 【交通事故被害なら】池袋・ベリーベスト法律事務所

【初回相談料・着手金0円交通事故被害にお悩みのあなたへ◆料・示談金に納得していますか?◆事故直後から示談金獲得まで全てフォローします。お気軽にご相談ください!【各線「池袋」駅東口より徒歩8分】

事務所詳細を見る
Office info 202403011704 3931 w220 【事故被害者/来所不要】ベリーベスト法律事務所

【来所不要・交通事故の被害者は初回相談料0円豊富な解決実績◆示談金の大幅な増額実績多数交通事故専門チームが丁寧に対応します。まずは無料でご相談ください。【「六本木一丁目」駅より徒歩3分】

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
あらゆる事故に備える!ベンナビ弁護士保険
弁護士費用を補償

交通事故や自転車事故など、事故はいつ起きてしまうか分からないものです。弁護士費用を用意できず泣き寝入りとなってしまうケースも少なくありません。

ベンナビ弁護士保険は、弁護士依頼で発生する着手金を補償する保険です。

交通事故だけでなく、自転車事故、労働問題、離婚、相続トラブルなど幅広い法的トラブルで利用することができます。

無料で資料ダウンロード
弁護士費用を負担してくれる
弁護士保険で法律トラブルに備える
弁護士保険に関する資料のお届け先
氏名
必須
フリガナ
必須
電話番号
必須
メールアドレス
必須
この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ交通事故(旧:交通事故弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

後遺障害等級・申請方法に関する新着コラム

後遺障害等級・申請方法に関する人気コラム

後遺障害等級・申請方法の関連コラム


後遺障害等級・申請方法コラム一覧へ戻る
弁護士の方はこちら