> 
 > 
 > 
自賠責保険の被害者請求とは|メリットと手続き方法・必要書類を解説
キーワードからコラムを探す
Sidebar_writer_recruit
2018.9.18
損害賠償 後遺障害 弁護士監修記事

自賠責保険の被害者請求とは|メリットと手続き方法・必要書類を解説

Higaisyaseikyu

被害者請求(ひがいしゃせいきゅう)とは、交通事故に遭った被害者が自ら、自賠責保険会社に対して後遺障害申請や保険金の請求を行う手続きです。

 

加害者側の保険会社に手続きを任せる『事前認定』の方が一般的ですが、被害者が希望するのであれば、手続きを被害者自身で進める権利が認められています。

 

(保険会社に対する損害賠償額の請求)
第十六条 第三条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる。

 

【引用】自賠責法第16条

被害者請求は、「加害者が任意保険に加入していない」「被害者の過失も大きく保険会社の対応が受けられない」場合に、被害者が最低限の補償を受けるべく請求する、というイメージがあるかもしれません。

 

しかし、このような消極的な理由ではなく、戦略的に被害者請求を利用する、という方法もあります。

 

この記事では、交通事故被害者が被害者請求を行うメリットをご紹介します。交通事故の損害賠償請求を控えている方は、参考にしてみてください。

 

弁護士への依頼で、慰謝料は増額できる

保険会社はあくまで営利組織。あなたも、相場を大きく下回る慰謝料額を提示されているかも。

事実、弁護士が介入することにより、もともと提示されていた慰謝料の2倍以上で決着することも珍しくありません。


示談さえ成立していなければ、まだ間に合います

お近くの弁護士を検索し、今の慰謝料額が適切なのかどうか、確認してみましょう。

累計問い合わせ数35,000件突破!

交通事故が得意な弁護士を探す

※相談料無料・着手金無料完全成功報酬

の事務所も多数掲載!

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

 

被害者請求を行うとメリットがあるケース

交通事故の被害者が、被害者請求によって自賠責保険に請求手続きを行うとメリットが生まれ得るケースとして、以下のような場合が考えられます。

 

  • 後遺障害等級の認定を申請する場合
  • 示談成立前に最低限の補償を受ける場合
  • 自身の過失割合が大きい場合

 

後遺障害等級の認定を申請する場合

後遺障害の申請手続きは、加害者側の保険会社に一任することができます。しかし、加害者側の保険会社はあくまで手続きを代行するだけであって、希望どおりの認定結果が出るよう積極的なサポートをしてくれるわけではありません。最低限必要な書類だけ用意して、事務的に手続きを進められるケースもあります。

 

そのため、他覚所見のない症状(例えばむちうち)について後遺障害認定の申請をする場合、提出資料だけでは後遺症の有無について資料が不十分と評価されて、適切な後遺障害等級が獲得できない可能性もあります。

 

しかし、被害者請求であれば、被害者自身が症状の証明に必要だと思われる書類をいくらでも準備し提出できます。そのようにして十分な資料を提出できれば、認定申請の際に十分な資料に基づいて後遺障害該当性の有無を判断してもらうことができます。結果、後遺障害として認定を得られるということもあるかもしれません。

 

示談成立前に最低限の補償を受ける場合

相手の任意保険会社との交渉では、通常、交通事故の補償金は示談成立後に支払われます(治療費や休業損害が前倒しで支払われることはよくあります)。しかし、被害者は、自賠責保険に被害者請求をすることで、相手保険会社との示談成立の有無にかかわらず、法令上定められた基準に基づく最低限の補償を受けることが可能です。

 

示談前に保険金を受け取ることで、一時的とはいえ経済的な余裕ができます。金銭的な事情で示談を急ぐ必要性が、ある程度緩和される可能性はありますので、納得がいく和解案が出るまでじっくり示談交渉に臨めるかもしれません。

 

自身の過失割合が大きい場合

交通事故の発生について被害者側にも過失がある場合、加害者側に損害賠償請求できるのは自身の過失分を除いた部分です。そのため、自身の過失割合が大きい事故では、過失分を控除した結果、加害者への請求額が大きく減ってしまうということもあります。

 

しかし、自賠責保険による補償では、過失割合が相当大きいという場合でない限り、このような控除処理は行われません。そのため、過失割合が大きい事故には、加害者に対してより自賠責保険に被害者請求する方が、補償額が高いということもあります。

 

被害者請求の注意点

被害者請求を行う場合の注意事項は、以下の2点です。

 

  • 書類の準備・手続きに手間がかかる
  • 自賠責保険の限度額までしか支払われない

 

書類の準備・手続きに手間がかかる

病院や警察署、会社など、被害者請求に必要な書類は色々なところに問い合わせて用意する必要があります。また、何が症状を証明する証拠として役立つのかも、自身で判断しないといけないため、正直、手続きはかなり手間であるといえるでしょう。

 

特に後遺障害に関わる申請の場合は、手続きが複雑になる傾向にあります。ご自身で進めるのが難しい場合は、専門家のサポートを受ける必要性も出てくるかもしれません。

 

自賠責保険の限度額までしか支払われない

被害者請求で先払いを受けられるのは、自賠責保険の補償限度額(下記の『被害者請求で支払われる保険金』で紹介あり)までです。実際に発生している損害賠償額が自賠責の補償額を超える場合には、その超過分は加害者側に請求することになるでしょう。

 

事前認定(加害者請求)とどちらがよいのか

欠損障害のように後遺症の証明が容易である場合や、保険金の支払いが示談後でも問題ない場合には、保険会社に手続きを一任できて手間が省ける事前認定の方がよいかと思われます。しかし、その逆の状況の場合には、事前認定よりも被害者請求を選択した方がよいでしょう。

 

特に後遺障害の等級認定は結果によって、保険金の金額が100万円以上変わるケースも珍しくありません。今後の損害賠償請求に大きく影響するので、むちうち等の後遺障害を申請する際には、被害者請求の利用を強くおすすめします

 

なお、被害者請求の手続きは弁護士に依頼することも可能です。弁護士を雇うことで慰謝料の大幅な増額も見込めるので、後遺障害が認定される可能性がある状況であれば、弁護士への相談も一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

被害者請求で支払われる保険金

上記で紹介したとおり、被害者請求で自賠責保険会社から支払われる保険金には限度額があります(超過分は示談後に加害者側の保険会社または加害者本人に請求可)。

 

ここでは、被害者請求で請求できる保険金を確認していきましょう。

 

傷害による損害|120万円

病院での治療費用や休業中の給料の保障など、傷害によって生じた損害に対する保険金は120万円まで請求可能です。具体的な例としては、以下のような損害が挙げられます。

 

項目

詳細

入通院慰謝料

入院・通院が必要になる怪我を負わされた精神的苦痛に対する慰謝料(計算方法の詳細はこちら)

休業損害

事故が原因の休業で減少した収入に対する補償(計算方法の詳細はこちら)

応急手当費

必要かつ妥当な実費

診察料

初診料、再診料などにかかる必要かつ妥当な実費

入院料

原則その地域の普通病室への入院実費

投薬料

手術料、処置料等治療のために必要かつ妥当な実費

通院費

転院費、入院費又は退院費等に要する妥当な実費

看護料

近親者が付き添った場合や付添人を雇った場合の費用

諸雑費

療養に直接必要のある諸物品の購入費または使用料

柔道整復等の費用

柔道整復師、あんま・マッサージに必要かつ妥当な実費

義肢費用

補聴器、松葉杖等の制作等に必要かつ妥当な実費

診断書費用

診断書、診療報酬明細書等の発行に必要かつ妥当な実費

 

後遺障害による損害|75〜4,000万円

後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益など、後遺障害によって生じた損害の請求額は等級ごとに決まっていきます。各等級の限度額は以下のとおりです。

 

項目

詳細

後遺障害慰謝料

後遺障害を負わされた精神的苦痛に対して請求できる慰謝料(相場の詳細はこちら)

後遺障害逸失利益

後遺障害を負わなければ将来得られていたはずの収入に対する補償(計算方法の詳細はこちら)

 

等級

請求限度額

第1級

3,000万円

第2級

2,590万円

第3級

2,219万円

第4級

1,889万円

第5級

1,574万円

第6級

1,296万円

第7級

1,051万円

第8級

819万円

第9級

616万円

第10級

461万円

第11級

331万円

第12級

224万円

第13級

139万円

第14級

75万円

 

なお、後遺障害により常時介護を必要とするとき(第1級)には最高4,000万円、随時介護を必要とするとき(第2級)には最高3,000万円まで請求可能です。

 

死亡による損害|3,000万円

死亡慰謝料や死亡逸失利益など、死亡事故によって生じた損害は3,000万円まで請求可能です。なお、被害者が亡くなるまでに発生した損害(傷害による損害)に関しては、120万円まで請求できます。

 

項目

詳細

死亡慰謝料

被害者が死亡したことに対する被害者自身の精神的苦痛および遺族の精神的苦痛に対する慰謝料(相場の詳細はこちら)

死亡逸失利益

被害者が生きていれば得られていたはずの収入に対する補償(計算方法の詳細はこちら)

 

仮私金制度の存在

被害者請求には、まだ被害総額が確定していなくても保険金の前払いを受けられる『仮私金制度』という制度があります。請求できる額は少ないですが、申請してからすぐ支払いが受けられるので、事故後すぐに保険金が必要な場合はこの制度の利用を検討してみてください。

 

死亡事故

傷害事故の場合(程度に応じて)

290万円

5万円(軽)

20万円(中)

40万円(重)

 

【詳細】支払までの流れと請求方法|自賠責保険ポータルサイト

 

被害者請求の必要書類一覧

被害者請求に必要になる書類は以下のとおりです。

 

提出書類

被害者請求

 

 

 

仮渡金

死亡

後遺障害

傷害

死亡

傷害

1

保険金(共済金)・損害賠償額・仮渡金支払請求書

2

交通事故証明書(人身事故)

3

事故発生状況報告書

4

医師の診断書または死体検案書(死亡診断書)

5

診療報酬明細書

 

 

6

通院交通費明細書

 

 

 

7

付添看護自認書または看護料領収書

 

 

 

8

事業主の休業損害証明書(源泉徴収票添付)
納税証明書、課税証明書(取得額の記載されたもの)または確定申告書 等

 

 

9

損害賠償額の受領者が請求者本人であることの証明(印鑑証明書)
被害者が未成年で、その親権者が請求する場合は、上記のほか、当該未成年者の住民票または戸籍抄本が必要です。

10

委任状および(委任者の)印鑑証明

11

戸籍謄本

 

 

 

12

後遺障害診断書

 

 

 

 

13

レントゲン写真等

 

 

 

(注1)◎印は必ず提出していただく書類。○印は事故の内容によって提出していただく書類です。
(注2)上記以外の書類が必要なときは、損害保険会社(組合)または自賠責損害調査事務所から連絡されています。

 

【参考】支払までの流れと請求方法|自賠責保険ポータルサイト

 

なお、後遺障害の症状を証明するためには、上記以外の書類が必要になるケースもあります。後遺障害の証拠書類に関しては、事前に担当医や弁護士に相談してアドバイスを受けておくとよいでしょう。

 

被害者請求の流れ

被害者請求の流れは以下のとおりです。

 

被害者請求の流れ

  1. 完治または症状固定の診断
  2. 必要書類の準備
  3. 自賠責保険会社への提出
  4. 自賠責損害調査事務所による審査
  5. 保険金の支払い

 

基本的に、被害者請求は交通事故の損害が確定してから申請を行うことになります。ですから、通っている病院の担当医から完治または症状固定(これ以上の回復は見込めないという診断)の診断を受けてから手続きを進めていくことになるでしょう。

 

なお、事前認定での後遺障害の認定結果に納得がいかない場合に、被害者請求で再申請することも可能です。事前認定で後遺障害が認定されなくても、被害者請求での申請で認定されたというケースもあります。後遺障害申請をやり直したい場合にも被害者請求は有効なので、選択肢の一つとして検討してみてください。

 

まとめ

被害者請求のメリットは、示談前に保険金を受け取れることと後遺障害で適正な等級が認定されやすくなることです。ただその反面、手続きに手間がかかるというデメリットもあります。

 

ただ、特別な資格がなければ取得できない書類はありませんし、被害者本人や遺族であれば、ほとんどすべての書類は手に入ります。もしわからない手続きがある場合には、自賠責保険の窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。

 

とはいえ、平日の昼間だと仕事などの事情で書類を揃えられない場合もありますし、複雑な後遺障害を負った場合だと、自身で手続きを進めるのが難しいかもしれません。その場合は、弁護士の法律相談を利用して、ご自身が取れる最善の対処法を確認されることをおすすめします。

 

弁護士への依頼で、慰謝料は増額できる

保険会社はあくまで営利組織。あなたも、相場を大きく下回る慰謝料額を提示されているかも。

事実、弁護士が介入することにより、もともと提示されていた慰謝料の2倍以上で決着することも珍しくありません。


示談さえ成立していなければ、まだ間に合います

お近くの弁護士を検索し、今の慰謝料額が適切なのかどうか、確認してみましょう。

累計問い合わせ数35,000件突破!

交通事故が得意な弁護士を探す

※相談料無料・着手金無料完全成功報酬

の事務所も多数掲載!

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

交通事故のトラブル解決の為に、何をどうすれば良いかわからない方へ


交通事故の9割は示談交渉で決着がつくと言われていますが、実際に自分が示談を進める際に出てくる交渉相手は、相手側保険会社の示談担当員です。

被害者自身やその家族が示談交渉に応じるのが一般的ですが、実際に何年も交通事故の示談交渉を続けてきたプロ相手に、実際の相場よりも低い金額で応じてしまい泣き寝入りをする方も多いのが実情です。

その結果、示談交渉では話し合いが進まず訴訟に発展するケースが増えています。2005年には6,035件だった訴訟件数が、2015年までの10年間で約3.24倍の19,559件に増加しているというデータがあります。

交通事故で被害に遭ったのは自分達の方なのに、適正な保障がされず、大きな後遺症が残った場合は今後の生活への不安も大きくなるでしょう。

もし、『できるだけ損をしたくない』『適正な保障をしてほしい』とお困りの方は、交通事故の問題に長年取り組んできた弁護士に相談してみましょう。

2015年現在、弁護士に依頼する割合は93.6%(訴訟時)という高い割合で利用されており、交通事故に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のメリットが望めます。

・保険会社との示談交渉を任せられる
・弁護士基準という慰謝料や示談金を増額できる基準が使える
・事故の過失を適正な割合で計算してくれる
・後遺障害(後遺症)の正しい等級を認定しやすくなる など

弁護士に依頼するのは費用がかかると思われるかもしれませんが、自動車保険の特約(弁護士費用特約)が付いていれば、弁護士費用は300万円まで保険会社が負担してくれます。

交通事故に関わる問題でお困りの事を、【交通事故を得意とする弁護士】に相談することで、有利な結果となる可能性が高まりますので、お一人で悩まず、まずは『無料相談』をご相談ください。

あなたのお悩みに、必ず役立つことをお約束します。

Prevent_banner
編集部

本記事は交通事故弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※交通事故弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

損害賠償に関する新着コラム

損害賠償に関する人気のコラム


損害賠償コラム一覧へ戻る